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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年7月4日読了 7 分7 分7 分

信託法 第189条(基準日)

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  1. 受益証券発行信託の受託者は、一定の日(以下この条において「基準日」という。)を定めて、基準日において受益権原簿に記載され、又は記録されている受益者(以下この条において「基準日受益者」という。)をその権利を行使することができる者と定めることができる。
  2. 2.前項の規定は、無記名受益権の受益者については、適用しない。
  3. 3.基準日を定める場合には、受益証券発行信託の受託者は、基準日受益者が行使することができる権利(基準日から三箇月以内に行使するものに限る。)の内容を定めなければならない。
  4. 4.受益証券発行信託の受託者は、基準日を定めたときは、当該基準日の二週間前までに、当該基準日及び前項の規定により定めた事項を官報に公告しなければならない。ただし、信託行為に当該基準日及び基準日受益者が行使することができる権利の内容について定めがあるときは、この限りでない。
  5. 5.第一項、第三項及び前項本文の規定にかかわらず、信託行為に別段の定めがあるときは、その定めるところによる。

この条文の基本情報

基準日とは何ですか?

定義基準日とは、信託法第189条に定められた規定で、「受益証券発行信託の受託者は、一定の日(以下この条において「基準日」という。」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 信託法第189条(基準日)は、日本の信託法に含まれる条文です。
  2. 信託法第189条の条文原文は「受益証券発行信託の受託者は、一定の日(以下この条において「基準日」という。」で始まります。
  3. 信託法第189条は第一節 総則に置かれています。
  4. 信託法の公布日は平成18年12月15日です。
  5. 信託法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
  6. 信託法第189条の前の条は信託法第188条です。
  7. 信託法第189条の次の条は信託法第190条です。
  8. 信託法第189条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式信託法(平成十八年法律第百八号)第189条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/418AC0000000108
  • 本サイト収録信託法(平成十八年法律第百八号)第189条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/418AC0000000108/189

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点信託法189条は、受益証券発行信託の受託者が基準日を定め、その日の受益権原簿上の受益者を権利行使者とできると定める。権利は基準日から3か月以内に行使するものに限られる。

Q · 受益証券を買ったのに、分配金がもらえないのはなぜ?

基準日に受益権原簿に載っていなければ、その回の権利はないため

信託法189条1項により、受益証券発行信託の受託者は基準日を定め、その日に受益権原簿に載っている受益者だけを権利行使者とすることができます。証券を受け取っていても、名簿の書換えが基準日に間に合わなければ、その回の分配金や議決権は元の名義人に向かいます。基準日で決められるのは基準日から3か月以内に行使する権利に限られ、原則として2週間前までの官報公告が必要ですが、信託行為に別段の定めがあればそれに従います(同条5項)。

解説

受益権を「持っている」ことと、受託者に「受益者として扱われる」ことは別の話である。受益証券発行信託(受益権を証券の形で発行する信託。上場 ETF や JDR〔日本版預託証券〕の多くがこの仕組みを使う)の受託者は、ある一日を「基準日」と決めることができる。その日に受益権原簿(受益者を記録する公式の名簿)に名前がある人だけが、分配金を受け取ったり議決権を使ったりできる。基準日の翌日に買った人は、たとえ今の持ち主でも、その回の権利はもらえない。ただし受託者側にも縛りがある。基準日から3か月以内に使う権利にしか基準日を使えず、どの権利のための基準日なのかを決めなければならない。さらに原則として基準日の2週間前までに官報で公告しなければならない。もっとも第5項により信託行為(信託契約など信託を設定した行為)で別のルールを定められるので、株式の基準日よりも柔らかい制度である。受益権を売り買いするなら、最初に確かめるべきは値段ではなく、基準日と名簿の書き換えがいつ終わるかである

法的な位置づけ

信託法189条は、受益証券発行信託における基準日制度を定める規定であり、受託者が一定の日を基準日として定め、同日に受益権原簿に記載または記録されている受益者を権利行使者とすることを認める。無記名受益権には適用されず、対象権利の内容の決定、3か月の行使期間制限、官報公告を要件とするが、信託行為による別段の定めが優先する。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.信託行為(約款)で基準日の定めを確認する 目論見書や信託約款を開き、基準日が固定で定められているか、公告を省略する定めや3か月ルールを変える別段の定めがないかを確認する。定めがあれば毎回の官報公告は行われない
  2. 2.官報公告の有無と日付を確認する 約款に定めがない場合、受託者は基準日の2週間前までに基準日と対象権利を官報で公告する。公告日から基準日までが名簿を整える最後の期間になる
  3. 3.受益権原簿の書換えを請求する 受益証券を譲り受けたら、基準日より前に受託者へ名簿書換請求を出す。受渡しの場で売主・買主双方が署名し、その日のうちに送付するのが確実
  4. 4.基準日後に名簿の記載を確かめる 基準日を過ぎたら受託者に名簿の記載を確認し、必要なら原簿の閲覧請求(信託法190条)を行う。書換えが漏れていた場合は、譲渡契約に基づき元の名義人と分配金の精算を協議する

よくある質問 AI による整理

Q1受益証券発行信託とは?

信託行為の定めにより、受益権を表示する受益証券を発行する信託です(信託法185条)。上場ETFやJDRなど、受益権を流通させる金融商品の多くで使われています。

Q2信託の基準日とは何ですか?

受託者が定める一定の日で、その日に受益権原簿に載っている受益者を、分配金の受領や議決権行使ができる者として確定させる日です(信託法189条1項)。

Q3無記名受益権にも基準日は使える?

使えません。信託法189条2項は無記名受益権の受益者に1項を適用しないと定めています。無記名受益権の権利行使は証券の提示などの方法によります(同法192条)。

Q4基準日から3か月を超える権利行使にも基準日を使える?

原則できません。189条3項は基準日受益者の権利を基準日から3か月以内に行使するものに限っています。ただし信託行為に別段の定めがあればそれに従います(同条5項)。

Q5ETFの分配金はいつまでに買えばもらえる?

上場商品は約定から2営業日後に受渡しされるため、基準日の2営業日前にあたる権利付最終日までに買う必要があります。基準日の前日では間に合いません。

Q6受益権原簿とは何ですか?

受益証券発行信託の受託者が作成する受益者の名簿で、受益者の氏名・住所や受益権の内容などを記載します(信託法186条)。基準日の権利者はこの名簿で決まります。

Q7基準日の後に受益権を売ったら分配金はどうなる?

基準日に名簿に載っていた売主が、その回の分配金を受け取るのが原則です。買主は次回以降の基準日から権利を持ちます。譲渡契約で別の帰属を定めることは当事者間で可能です。

Q8信託の基準日と株式の基準日の違いは?

仕組みは会社法124条とよく似ていますが、信託法189条5項により信託行為で3か月ルールや公告の要否まで変えられる点が大きく異なります。約款の確認が欠かせません。

この条文についての質問 AI による整理

Q1受益証券を友達から買ったんですけど、名義変更って急がないとダメですか?

急ぐべきである。受託者との関係では受益権原簿への記載がものをいい(信託法195条)、基準日に名簿に載っている人が権利を行使する(189条1項)。書換え前に基準日が来れば、その回の分配金は前の持ち主へ行く。実務のポイント:受け渡しのときに名簿書換請求書へ双方で署名を済ませ、その場で受託者に送る。後日でいいやと思った一週間に基準日が重なる事故は多い

Q2基準日の公告って本当に官報だけなんですか?会社のサイトで見たことあるけど

条文上は官報公告が原則である(189条4項)。ただし信託行為で基準日と権利の内容を定めていれば公告はいらず、5項で別の方法も定められる。サイト掲載は任意の案内にすぎない場合がある。実務のポイント:基準日は信託約款に固定で書かれていることが多く、その場合は毎回の公告がない。公告を待っていても来ない、と覚えておくべきである

間違えやすい点 AI による整理

  • 「証券を受け取ったから、もう自分が受益者だ」と考えがちだが、受託者との関係では受益権原簿への記載がものをいう(信託法195条)。証券を持っていても名簿が書き換わっていなければ、基準日の権利は元の持ち主へ流れる
  • 株式の基準日と同じだと理解している人は多いが、それだけでは足りない。第5項で、信託行為で公告の要否や3か月ルールまで変えられる。会社法124条と同じつもりで目論見書や信託約款を読み飛ばすと、公告なしで基準日が決まっていた、という事態に気づけない
  • 「基準日の前日に買えば間に合う」という問いの立て方そのものがずれている。上場商品なら受渡しは約定の2営業日後なので、基準日当日に名簿に載るには、さらに前の権利付最終日までに約定していなければならない
比較の観点この条文ほかの条文
規律する内容信託法189条:基準日の名簿で権利行使者を確定する信託法195条:原簿記載がないと譲渡を受託者に対抗できない
信託法192条:無記名受益権の権利行使方法
対象となる受益権記名式の受益権(無記名受益権は2項で除外)受益証券発行信託の受益権の譲渡
無記名受益権
権利者を決める基準基準日時点の受益権原簿の記載受益権原簿への取得者の記載・記録
受益証券の提示
実務上の落とし穴書換えが基準日に遅れると、その回の権利は元の名義人へ証券を受け取っても原簿未記載では受託者に主張できない
189条の基準日制度は使えず、別の手順が必要

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
公司法第165条

台湾の信託法には受益証券の基準日規定がなく、株主名簿の書換停止期間によって権利者を固定する公司法の仕組みが最も近い

韓国
상법 제354조

韓国商法は株主名簿の閉鎖と基準日を定め、基準日は権利行使日前3か月以内とする。日本の3か月ルールと同じ発想

ドイツ
AktG § 123 Abs. 4

ドイツは上場会社の総会参加資格を Nachweisstichtag(基準日)時点の保有で判定する。信託の受益権ではなく株式についての制度

アメリカ
Delaware General Corporation Law § 213

米国デラウェア州法は取締役会が record date を定め、その時点の名簿上の株主に権利を認める。日本の基準日制度の原型とされる考え方

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 非上場の受益証券を知人から譲り受け、証券も受け取った。安心して名簿の書き換え請求を後回しにしていたら、その間に基準日が来て、分配金は元の持ち主の口座に振り込まれた。受託者は名簿どおりに払っただけなので責任はない。取り戻せるかどうかは、元の持ち主との交渉しだいになる
  • 受託者として受益者集会を開く準備をしている信託会社の担当者。基準日まで残り10日なのに、官報公告をまだ申し込んでいない。2週間前の公告期限はもう過ぎている。信託行為に基準日の定めがなければ、基準日を後ろにずらして決め直すのが基本になる
  • もし基準日から4か月後に開く受益者集会の議決権を、その基準日の名簿で決めようとしたらどうなる? 3か月を超えるので第3項の枠から外れ、手続の有効性を争われる隙ができる

取るべき行動

被害を受けた側:1. 受益権原簿の記載と、基準日をどう定めたかを受託者に確認する(原簿の閲覧請求は信託法190条) 2. 官報公告が基準日の2週間前までにあったか、信託行為に公告を省く定めがあるかを確かめる3. 公告漏れや3か月超えがあれば、その基準日による権利行使の有効性を受託者に書面で指摘する4. 名簿の書換え遅れで分配金が前の持ち主に行った場合は、譲渡契約と不当利得(民法703条)を根拠に返還を求める。返還義務の有無は実務上、解釈が分かれている

訴えられた側:1. 受託者として基準日を決めるときは、対象の権利と、行使日が基準日から3か月以内かを先に確定させる2. 公告の申込みは基準日の2週間前より余裕をもって済ませ、間に合わなければ基準日を後ろにずらす3. 信託行為に基準日や公告省略の定めがあるかを確認し、その条項を根拠として記録に残す4. 無記名受益権には本条は適用されないので、証券の提示を受ける手順を別に用意する(信託法192条)

時効(請求できる期限):官報公告は基準日の2週間前まで(第4項。信託行為に定めがあれば不要)。基準日で決められるのは、基準日から3か月以内に行使する権利に限られる(第3項)。信託行為に別段の定めがあればその定めに従う(第5項)。分配金などの受益債権の時効は信託法102条に従い、一般の債権と同じく原則5年または10年(最新の改正状況をご確認ください)

学説

一般的な理解:本条は会社法124条の株式基準日と同型の規定であり、要件や公告の解釈では株式基準日の議論が参照される。他方、5項により信託行為で広く別段の定めができる点で、株式より設計の自由度が高いと説明される

改正沿革 AI による整理

  • 平成18年(2006年)信託法全部改正 受益証券発行信託の制度とともに基準日の規定が置かれたとみられる。その後の改正の有無は人による確認が必要

改正の年表

  1. 1.平成18年(2006年) 新設:大正11年の旧信託法を全面的に改める新信託法(平成18年法律第108号)の制定に伴い、受益証券発行信託の制度とともに基準日の規定が置かれた。その後の改正の有無は要確認

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信託法の全文を見る所属する編章節を開く:第一節 総則

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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