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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年7月4日読了 5 分5 分5 分

信託法 第192条(無記名受益権の受益者による権利の行使)

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  1. 無記名受益権の受益者は、受益証券発行信託の受託者その他の者に対しその権利を行使しようとするときは、その受益証券を当該受託者その他の者に提示しなければならない。
  2. 2.無記名受益権の受益者は、受益者集会において議決権を行使しようとするときは、受益者集会の日の一週間前までに、その受益証券を第百八条に規定する招集者に提示しなければならない。

この条文の基本情報

無記名受益権の受益者による権利の行使とは何ですか?

定義無記名受益権の受益者による権利の行使とは、信託法第192条に定められた規定で、「無記名受益権の受益者は、受益証券発行信託の受託者その他の者に対しその権利を行使しようとするときは、その受益証券を当該受託者その他の者に提示しなければならない。」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 信託法第192条(無記名受益権の受益者による権利の行使)は、日本の信託法に含まれる条文です。
  2. 信託法第192条の条文原文は「無記名受益権の受益者は、受益証券発行信託の受託者その他の者に対しその権利を行使しようとするときは、その受益証券を当該受託者その他の者に提示しなければならない。」で始まります。
  3. 信託法第192条は第一節 総則に置かれています。
  4. 信託法の公布日は平成18年12月15日です。
  5. 信託法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
  6. 信託法第192条の前の条は信託法第191条です。
  7. 信託法第192条の次の条は信託法第193条です。
  8. 信託法第192条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式信託法(平成十八年法律第百八号)第192条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/418AC0000000108
  • 本サイト収録信託法(平成十八年法律第百八号)第192条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/418AC0000000108/192

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点信託法192条は、無記名受益権の受益者が権利を行使するには受益証券を受託者等に提示する必要があり、受益者集会の議決権行使には集会の一週間前までに招集者へ提示が必要と定める。

Q · 無記名の受益証券を持っていれば、受益者集会の当日に投票できる?

できない。一週間前までに招集者へ提示が必要

信託法192条2項により、無記名受益権の受益者が受益者集会で議決権を行使するには、集会の日の一週間前までに、第108条に規定する招集者へ受益証券を提示しなければなりません。当日に証券を持参しても要件を満たしません。また、集会以外で受託者などに権利を行使する場合も、同条1項により、その都度受益証券を提示する必要があります。

解説

受益者名簿(受益権原簿)に名前が載らない受益権がある。それが無記名受益権だ。受託者(信託財産を預かって運用する側)から見ると、目の前にいる人が本当の権利者なのか、名簿を見ても確かめようがない。そこで本条は、権利の唯一の証明を紙の受益証券そのものに置いた。分配金の請求、帳簿の閲覧、受託者の責任追及。どの権利を使うときも、まず受益証券を受託者などに見せなければならない。受益者集会で議決権を使いたいなら、集会の一週間前までに招集者(集会を開く者、108条)へ証券を見せる必要がある。当日になって会場に証券を持って行っても、条文上は遅い。証券の中身を理解していても、手続の順番を一つ間違えるだけで一票が消える。無記名の世界で権利を守るのは名前ではない。証券を手元に置き、期限までに見せる段取りである。

法的な位置づけ

信託法192条は、受益権原簿に受益者の氏名が記載されない無記名受益権について、受益証券の提示を権利行使の要件として定める規定である。受託者その他の者に権利を行使するときはその際に、受益者集会で議決権を行使するときは集会の日の一週間前までに招集者へ、それぞれ受益証券を提示することを要する。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.受益証券の原本を確保して記録する 受益証券の原本を手元に確保し、券面の受託者名・受益権の内容・証券番号を写真に残す。相続で取得した場合は、遺産分割の状況もあわせて整理しておく
  2. 2.提示先と提示方法を問い合わせる 権利を行使する相手(受託者など)や受益者集会の招集者に、提示の窓口、郵送・代理人持参の可否、受付時間を書面またはメールで確認する
  3. 3.集会の場合は期限を逆算する 招集通知を受け取ったら議案を読む前に集会の日付を確認し、その一週間前という提示期限を手帳やカレンダーに記入する。郵送の場合は到達日数も見込む
  4. 4.提示して記録を残す 受益証券を提示し、提示した日時・相手・方法を記録する。可能であれば受領書や確認メールを受け取り、後で権利者として扱われなかった場合の証拠とする

よくある質問 AI による整理

Q1無記名受益権とは何ですか?

受益証券発行信託の受益権のうち、受益権原簿に受益者の氏名が載らないものです。受益証券を持つ人が権利者と推定され、証券の交付だけで譲渡できます。

Q2受益証券の提示はなぜ必要?

名簿がないため、受託者は誰が権利者かを確認できません。信託法192条は、権利行使の場面で受益証券を見せることにより、権利者であることを示す仕組みを置いています。

Q3受益者集会の提示期限はいつまで?

受益者集会の日の一週間前までに、信託法108条に規定する招集者へ受益証券を提示する必要があります(192条2項)。期限を過ぎると議決権を行使できません。

Q4分配金の請求にも受益証券の提示が必要?

必要です。信託法192条1項は、受託者その他の者に対する権利行使全般について受益証券の提示を求めています。分配金の請求もこれに含まれます。

Q5受益証券を紛失したら権利はどうなる?

提示ができなくなり、権利行使が困難になります。受益証券の喪失時の手続(除権決定など)が用意されているかどうかは、信託法の該当規定と信託行為を確認する必要があります。

Q6記名受益権にも提示義務はある?

信託法192条は無記名受益権を対象とする規定です。記名受益権は受益権原簿に氏名が記載されるため、原簿の記載によって権利者を確認する仕組みが基本となります。

Q7振替受益権でも受益証券を提示する?

振替制度に乗る受益権では券面が発行されず、口座の記録で権利を管理します。紙の受益証券を提示する本条の場面は、振替制度上の手続に置き換わっています。

Q8受託者は提示のない請求を拒否できる?

無記名受益権の受益者が受益証券を提示しない場合、提示を権利行使の前提とする本条に基づき、受託者は応じない対応をとるのが筋です。提示を求める旨は書面で伝えるのが安全です。

この条文についての質問 AI による整理

Q1受益証券のコピーを見せるだけじゃダメなんですか?

本条が求めているのは「その受益証券」の提示であり、原本を前提に読むのが自然である。名簿のない無記名受益権では、原本を持っていることが権利者である推定の根拠になる(196条参照)。コピーでは同じ証券が別人の手にある可能性を排除できない。実務のポイント:遠方にいる場合は、郵送や代理人による持ち込みが認められるかを事前に招集者や受託者へ確認しておく。運用は信託ごとに違い、聞かなければ教えてもらえない

Q2受益者集会の当日に証券を持って行けば投票できますか?

本条2項は集会の日の一週間前までに招集者へ提示することを求めているため、当日の持ち込みでは要件を満たさない。招集者が事前に議決権の数を把握し、同じ証券による二重投票を防ぐための期限である。実務のポイント:招集通知は集会の2週間前までに出せばよいとされる(109条)ため、提示に使える期間は実質1週間ほどしかない。通知を開封した日が段取りの初日になる

間違えやすい点 AI による整理

  • 「証券を持っているのだから、権利はいつでも使える」と考えがちだが、本条は提示を権利行使の前提に置いている。持っているだけでは、受託者に対して自分が権利者だと示したことにならない。権利が確かにあっても、相手が応じる理由が生まれない
  • 受益者集会の提示期限が一週間前だとは知っていても、それが当日の飛び入りを事実上締め出す仕組みだとまでは意識していないことが多い。招集通知を後回しにしていると、気付いたときには議決権を使えない状態になっている。議案の中身を検討するより前に、提示の段取りが勝負を決める
  • 「受託者が受益者を把握していないのは管理が雑だからだ」という見方は、問いの立て方そのものがずれている。無記名受益権は、受託者が誰が持っているかを知らなくても流通できるように作られた仕組みであり、本条の提示義務はその設計の裏返しである
比較の観点この条文ほかの条文
規律する場面信託法192条:無記名受益権の権利行使時の受益証券提示信託法194条:受益権譲渡における受益証券の交付
信託法196条:受益証券の占有者の権利推定
受益証券の役割権利者であることを相手に示すための提示権利を移転するための交付
適法な所持人と推定される根拠としての占有
受益者が注意すべき点集会での議決権は一週間前までの提示が必要証券を渡さなければ譲渡の効力が生じない
占有を失うと権利推定の利益も失いやすい

他国ではどう定めているか 2 か国

台湾
民法第719条以下(無記名証券)・金融資産証券化条例

台湾では無記名証券の給付請求に証券の提示を前提とする民法上の規律があり、証券化商品の受益証券・受益人会議は特別法で規律される

ドイツ
BGB §§ 793, 797

ドイツでは無記名債権証券の発行者は証券の交付と引換えにのみ給付義務を負い、証券を介した権利行使という考え方は共通する

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 相続した金庫を開けたら、無記名式の受益証券が出てきた。名簿に名前がないので、受託者の窓口でいくら事情を説明しても話は進まない。受益証券の原本を見せた時点で、初めて分配金の請求が受け付けられる
  • 受益者集会の招集通知が届いたのは集会の9日前だった。議決権を使うには集会の一週間前までに証券を招集者へ見せなければならない。残りは2日。今日中に提示方法を招集者へ問い合わせなければ、議案に反対したくても票を入れられない
  • あなたが受託者側の担当者だとする。無記名受益権の受益者を名乗る人が、受益証券を持たずに帳簿の閲覧を求めてきた。どう対応する? 証券を見せられない限り、本条を根拠に応じない対応が筋になる。ただし断る前に、提示を求める旨と手順を書面で伝えておけば、後で手続上の争いになりにくい
  • 受益証券を貸金庫に預けたまま海外に赴任した。受益者集会で信託の変更が決議される。証券を誰かに持ち込んでもらえるかどうかで、議決権を使えるかが決まる

取るべき行動

被害を受けた側:1. 受益証券の原本を確保し、券面の記載事項(受託者、受益権の内容)を写真に残す2. 権利を使う相手(受託者など)に、提示の方法と窓口を書面で問い合わせる3. 提示した日時、相手、方法を記録する4. 提示したのに分配や閲覧を拒まれたら、信託行為と信託法の該当条文(38条、40条など)を示して書面で再請求し、必要なら信託や金融に詳しい弁護士に相談する

訴えられた側:1. 受託者や招集者の側なら、証券を見せずに権利を主張された場合は応じる前に提示を求め、その要求は書面で残す2. 提示を受けたら、証券の真正性と受益権の内容を確認した記録を作る3. 受益者集会では一週間前の期限と提示先を招集の段階から明確に案内し、議決権の数え方をめぐる後日の紛争を防ぐ4. 提示の手順を不当に厳しくしたり、案内を怠って期限を過ぎさせたりすると、決議の効力を争われるおそれがあるので注意する

時効(請求できる期限):受益者集会での議決権行使:集会の日の一週間前までに招集者へ受益証券を提示(本条2項)。その他の権利行使には本条固有の期限はなく、権利を使う都度、提示が必要。請求権そのものには一般消滅時効(民法166条、権利を行使できることを知った時から5年、行使できる時から10年)が及び、信託法上の個別の期間制限がある場合はそれも確認すること(最新の改正状況をご確認ください)

学説

通説:無記名受益権は受益証券に表章された権利であり、有価証券一般の提示証券性と同様に、権利行使には証券の提示を要する。集会前の提示期限は、招集者が議決権数を事前に確定し二重行使を防ぐための手当てと理解される。

改正沿革 AI による整理

  • 平成18年(2006年)信託法全部改正 新信託法で受益証券発行信託の制度とともに新設された(施行は平成19年(2007年))。その後の改正の有無は人的検証が必要

改正の年表

  1. 1.平成18年(2006年) 新設:信託法の全部改正により、受益証券発行信託の制度とともに新設(平成19年(2007年)施行)

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信託法の全文を見る所属する編章節を開く:第一節 総則

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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