信託法 第237条(清算結了の登記)
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限定責任信託の清算が結了したときは、第百八十四条第一項の計算の承認の日から、二週間以内に、清算結了の登記をしなければならない。
この条文の基本情報
清算結了の登記とは何ですか?
定義清算結了の登記とは、信託法第237条に定められた規定で、「限定責任信託の清算が結了したときは、第百八十四条第一項の計算の承認の日から、二週間以内に、清算結了の登記をしなければならない。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 信託法第237条(清算結了の登記)は、日本の信託法に含まれる条文です。
- 信託法第237条の条文原文は「限定責任信託の清算が結了したときは、第百八十四条第一項の計算の承認の日から、二週間以内に、清算結了の登記をしなければならない。」で始まります。
- 信託法第237条は第三節 限定責任信託の登記に置かれています。
- 信託法の公布日は平成18年12月15日です。
- 信託法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 信託法第237条の前の条は信託法第236条です。
- 信託法第237条の次の条は信託法第238条です。
- 信託法第237条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
信託法(平成十八年法律第百八号)第237条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/418AC0000000108 - 本サイト収録
信託法(平成十八年法律第百八号)第237条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/418AC0000000108/237
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点信託法237条は、限定責任信託の清算が結了したとき、最終計算の承認の日から二週間以内に清算結了の登記をすべきことを定める。沈黙による承認擬制にも注意。
Q · 限定責任信託を畳んだら、清算結了の登記はいつまでに出せばいいの?
最終計算の承認日から二週間以内です
信託法237条により、限定責任信託の清算が結了したときは、184条1項の最終計算の承認の日から二週間以内に清算結了の登記をする必要があります。起点は財産の配分完了日ではなく承認日です。受益者等が承認を求められてから一か月以内に異議を述べなければ承認したものとみなされる(184条3項)ため、返事がなくても期限は進みます。期限を過ぎても登記自体は可能ですが、受託者が過料の対象となりうる点に注意が必要です。
解説
信託の「清算が終わった」と言える時点は、財産を配り終えた日ではなく、受益者と帰属権利者が最終計算を承認した日である。信託法237条によると、限定責任信託(受託者が信託の債務について信託財産の範囲でしか責任を負わない特別な信託)の清算が終わったら、184条1項の計算の承認の日から二週間以内に、清算結了の登記(清算が完了したことを公的な記録に載せる手続)をしなければならない。最終計算を示されてから一か月以内に異議が出なかった場合も承認したものとみなされる(184条3項)。つまり、何もしないまま時計だけが進み、二週間の期限が始まっていることがある。限定責任信託は登記して初めて効力を生じる制度(216条1項)なので、最初の登記と最後の登記はセットになっている。最後を放置した受託者は過料の対象になりうるし、取引相手から見れば「まだ終わっていない信託」が登記簿に残り続ける。清算受託者を引き受けたなら、承認日をカレンダーの起点として必ず記録しておくこと
法的な位置づけ
信託法237条は、限定責任信託の清算結了登記の期限を定める規定である。清算受託者は、同法184条1項に基づく最終計算の承認の日から二週間以内に、清算結了の登記を申請しなければならない。承認は、受益者等が一か月以内に異議を述べないことによっても擬制される(同条3項)。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.最終計算を作成し承認を求める 清算事務を終えたら遅滞なく信託事務に関する最終の計算を作成し、受益者と帰属権利者の全員に承認を求める(184条1項)。送付書面には一か月以内に異議がなければ承認とみなされる旨と送付日を明記し、配達記録を残す
- 2.承認日を特定して登記期限をカレンダーに入れる 全員から承認書が届いた日、または承認請求から一か月が経過した日を承認日として特定する。返事なし・異議あり・承認の三区分で記録を整理し、承認日から二週間後の期限を記録する
- 3.未払い債務がないか最終確認する 登記申請の前に、信託の債務が完済されているかを再確認する。未払いの請求が見つかった場合は登記を急がず、まず弁済を済ませる
- 4.清算結了の登記を申請する 承認日から二週間以内に、最終計算の承認を証する書面を添付して清算結了の登記を申請する。添付書面の扱いは事例が少ないため、事前に司法書士や登記所に確認しておく
よくある質問 AI による整理
Q1清算結了の登記とは何ですか?
清算手続が完了したことを登記簿に記録する手続です。限定責任信託では信託法237条により、最終計算の承認日から二週間以内の申請が求められます。
Q2清算結了登記 いつまでに申請する?
最終計算の承認の日から二週間以内です。財産の配分を終えた日ではなく、受益者等が最終計算を承認した日(または承認が擬制された日)が起点です。
Q3清算結了登記を怠ると違法?
期限内に登記しないことは信託法上の義務違反となり、受託者が過料の対象となりえます。過料の根拠条文と現行の内容は最新の法令でご確認ください。
Q4限定責任信託の清算結了登記は誰が申請する?
清算事務を担う清算受託者が申請します。実務上は司法書士に依頼し、最終計算の承認を証する書面を添付して申請するのが一般的です。
Q5最終計算の承認がない場合はどうなる?
承認を求めてから一か月以内に異議がなければ承認したものとみなされます(184条3項)。明確な異議がある場合は、その内容を解消しないと起点が確定しません。
Q6清算結了登記後に債務が見つかったら?
未払いの債務が残っているなら、清算は実質的に終わっていないと争う余地があります。ただし限定責任信託についての判断例は乏しく、早期に専門家へ相談すべきです。
Q7普通の信託でも清算結了登記は必要?
本条の対象は限定責任信託です。限定責任信託は登記によって効力を生じる制度(216条1項)のため、終了時にも登記で公示を閉じる必要があります。
Q8清算結了登記の期限 計算方法は?
承認日の翌日から起算して二週間で計算するのが一般的な期間計算の考え方です。みなし承認の場合は承認請求から一か月経過時点を承認日として数えます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1受益者が一人だけ承認してくれないんですが、登記は出せないんですか?
184条3項により、承認を求められてから一か月以内に異議を述べなかった受益者は承認したものとみなされます。明確に異議を述べている場合は承認がないため、異議の中身を解消するのが先です。実務のポイント:「返事がない」のと「異議を述べた」のとでは法律効果がまったく違います。連絡の記録を、返事なし、異議あり、承認の三種類に分けて保存しておくと、登記申請の際にも後の紛争でも強い武器になります
Q2二週間を過ぎちゃったら、もう登記できないんですか?
期限を過ぎても登記はできます。237条は期限を定めているだけで、過ぎたら申請を受け付けないという規定ではありません。ただし登記を怠った受託者は過料の対象になりえます(270条、最新の改正状況をご確認ください)。実務のポイント:過料は裁判所が判断するもので、遅れた期間の長さが考慮されやすいと言われています。気づいた日に出すことが、最も安い対処法です
間違えやすい点 AI による整理
- 財産を全部配り終えた日が清算の終わりだと思われがちだが、法律上の起点は最終計算の承認日である。配分完了から承認まで時間が空くこともあり、二週間はその承認日から数える
- 「受益者が承認の返事をくれないから、期限はまだ始まっていない」という前提自体が誤っている。最終計算の承認を求められてから一か月以内に異議を述べなければ承認したものとみなされ(184条3項)、沈黙が期限のスイッチを押す
- 登記の期限が遅れても、手続が遅れるだけだと軽く見られやすい。だが信託法は登記を怠った受託者を過料の対象にしており(270条、最新の改正状況をご確認ください)、制裁は受託者個人に科される。信託財産から払う話ではない
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律する場面 | 信託法237条:限定責任信託の清算結了時の登記 | 信託法184条:清算受託者の最終計算と承認 信託法216条:限定責任信託の効力発生(登記) |
| 期限・起点 | 最終計算の承認の日から二週間以内 | 職務終了後遅滞なく承認を求める。一か月異議なしで承認擬制 登記をすることで限定責任信託としての効力が生じる |
| 位置づけ | 限定責任信託の出口の公示 | 出口登記の起算点を確定させる前提手続 限定責任信託の入口の公示 |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾には限定責任信託制度がなく、信託終了時は受託者が結算書・報告書を作成し受益者等の承認を得る仕組みにとどまる。清算完結の公示に近い仕組みは公司法側にある
韓国は2011年の信託法全面改正で有限責任信託を導入しており、日本と同様に登記を軸とした制度設計を採る
有限責任の制定法信託は清算完了後に certificate of cancellation を提出して存在を終了させる。公示で終わりを示す発想は日本と共通
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 事業承継のために組んだ限定責任信託を、あなたが清算受託者として畳んだ。最終計算を受益者全員に送ったが、返事がないまま一か月が過ぎた。この時点で承認したものとみなされ、そこから二週間の登記期限が動き出している。あと数日しか残っていない
- 信託の債権者であるあなたの手元に、未払い請求書が残っている。それなのに登記簿を確認したら「清算結了」と記載されていた。これで請求の道は閉ざされたのか? 登記は清算が実際に終わったという事実を公示するものにすぎず、未払いの債務が残っているならそもそも清算は終わっていない、と争う余地がある
- 司法書士として受託者から依頼を受けた。承認日がいつなのか、書面で特定できる資料が見当たらない
取るべき行動
被害を受けた側:1. 信託の債権者で弁済を受けていないなら、登記簿謄本を取り、清算結了の登記の有無と日付を確認する2. 未払いの請求書や契約書を揃え、清算受託者に内容証明郵便で請求する3. 登記があっても債務が残っていれば清算は終わっていないと主張できる余地がある(会社の清算について登記に創設的効力はないとする考え方が参考になるが、限定責任信託についての判断例は乏しい) 4. 早めに弁護士に相談する
訴えられた側:1. 184条1項の承認日を書面で特定する(全員の承認書、またはみなし承認の起算となる送付日と到達日) 2. 期限を過ぎていても、気づいた時点で直ちに申請する。放置期間が長いほど過料の判断で不利になる3. 申請は司法書士に依頼し、承認を証する書面を添付する4. 未払いの債務が見つかったら登記を急がず、まず弁済を済ませる
時効(請求できる期限):184条1項の計算の承認の日から二週間以内。異議が述べられずに承認とみなされる場合(184条3項)は、承認を求めてから一か月が経過した時点が承認日となり、そこから二週間
改正沿革 AI による整理
- 平成18年(2006年)制定 信託法の全面改正で限定責任信託の制度が設けられた際に新設。平成19年(2007年)9月30日施行
改正の年表
- 1.平成18年(2006年) 新設:信託法の全面改正(平成18年法律第108号)で限定責任信託制度が創設された際に新設。平成19年(2007年)9月30日施行
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