信託法 第247条(商業登記法及び民事保全法の準用)
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限定責任信託の登記については、商業登記法(昭和三十八年法律第百二十五号)第二条から第五条まで、第七条から第十五条まで、第十七条から第十九条の三まで、第二十一条から第二十四条まで、第二十六条、第二十七条、第五十一条から第五十三条まで、第七十一条第一項、第百三十二条から第百三十七条まで並びに第百三十九条から第百四十八条まで並びに民事保全法第五十六条の規定を準用する。この場合において、商業登記法第五十一条第一項中「本店」とあるのは「事務処理地(信託法(平成十八年法律第百八号)第二百十六条第二項第四号に規定する事務処理地をいう。以下同じ。)」と、「移転した」とあるのは「変更した」と、同項並びに同法第五十二条第二項、第三項及び第五項中「新所在地」とあるのは「新事務処理地」と、同法第五十一条第一項及び第二項並びに第五十二条中「旧所在地」とあるのは「旧事務処理地」と、同法第七十一条第一項中「解散」とあるのは「限定責任信託の終了」と、民事保全法第五十六条中「法人を代表する者その他法人の役員」とあるのは「限定責任信託の受託者又は清算受託者」と、「法人の本店又は主たる事務所の所在地(外国法人にあっては、各事務所の所在地)」とあるのは「限定責任信託の事務処理地(信託法(平成十八年法律第百八号)第二百十六条第二項第四号に規定する事務処理地をいう。)」と読み替えるものとする。
この条文の基本情報
商業登記法及び民事保全法の準用とは何ですか?
定義商業登記法及び民事保全法の準用とは、信託法第247条に定められた規定で、「限定責任信託の登記については、商業登記法(昭和三十八年法律第百二十五号)第二条から第五条まで、第七条から第十五条まで、第十七条から第十九条の三まで、第二十一条か…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 信託法第247条(商業登記法及び民事保全法の準用)は、日本の信託法に含まれる条文です。
- 信託法第247条の条文原文は「限定責任信託の登記については、商業登記法(昭和三十八年法律第百二十五号)第二条から第五条まで、第七条から第十五条まで、第十七条から第十九条の三まで、第二十一条か…」で始まります。
- 信託法第247条は第三節 限定責任信託の登記に置かれています。
- 信託法の公布日は平成18年12月15日です。
- 信託法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 信託法第247条の前の条は信託法第246条です。
- 信託法第247条の次の条は信託法第248条です。
- 信託法第247条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
信託法(平成十八年法律第百八号)第247条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/418AC0000000108 - 本サイト収録
信託法(平成十八年法律第百八号)第247条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/418AC0000000108/247
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点信託法247条は、限定責任信託の登記に商業登記法と民事保全法56条を準用し、「本店」を「事務処理地」と読み替える規定。登記事項証明書は誰でも請求できる。
Q · 限定責任信託の登記簿って、取引相手の立場でも見られるの?
見られる。商業登記法の準用で誰でも証明書を請求できる
信託法247条は、限定責任信託の登記に商業登記法10条などを準用しています。そのため登記事項証明書は、株式会社の場合と同じく利害関係を問わず誰でも請求できます。登記所の管轄は会社の「本店」に代えて「事務処理地」を基準に決まります。受託者の職務執行停止の仮処分が出た場合も、民事保全法56条の準用により登記簿に記録されます。契約前に相手の責任範囲と受託者の権限を確かめる手段になります。
解説
受託者が「責任は信託財産の範囲まで」と言えるかどうかは、登記簿の記録にかかっている。限定責任信託は、信託行為に定めを置き、さらに登記をして初めて効力を持つ(信託法216条、232条)。その登記の手続を、信託法はゼロから作らなかった。株式会社の登記で使われている商業登記法の条文を、まとめて借りてきている。本条がその「借用リスト」である。この仕組みから分かることは三つある。第一に、登記事項証明書は会社の登記簿と同じく誰でも請求できる(商業登記法10条の準用)。第二に、会社の「本店」に当たる場所は「事務処理地」と読み替えられ、登記所の管轄もそこを基準に決まる。第三に、裁判所が受託者の職務執行を停止する仮処分を出せば、その事実も登記簿に載る(民事保全法56条の準用)。取引相手としては、受託者個人ではなく信託財産しか当てにできない相手かどうかを、契約前に登記簿で確かめられる。
法的な位置づけ
信託法247条は、限定責任信託の登記手続に関する準用規定である。商業登記法の登記簿・登記事項証明書・申請・却下・本店移転・更正抹消等の規定と、民事保全法56条の仮処分登記嘱託の規定を準用し、「本店」を「事務処理地」、「解散」を「限定責任信託の終了」、「法人の役員」を「受託者又は清算受託者」と読み替える。法人格のない信託財産に会社と同等の公示制度を適用する。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.相手の名称と事務処理地を把握する 名刺・見積書・契約書ドラフトから「○○限定責任信託」の名称と受託者名、事務処理地の所在地を書き出す。不明なら相手に照会する
- 2.登記事項証明書を請求する 事務処理地を管轄する法務局の窓口、または登記・供託オンライン申請システムで「限定責任信託の登記事項証明書」を請求する。利害関係の説明は不要
- 3.登記簿の要点を確認する 受託者・清算受託者の氏名、事務処理地、限定責任信託の終了や清算の登記、職務執行停止の仮処分の登記の有無を確認する
- 4.回収範囲を前提に契約条件を組み直す 回収先が原則として信託財産に限られる前提で、担保・保証・前払い・支払条件の変更を交渉する。契約締結前に行うことが重要
よくある質問 AI による整理
Q1限定責任信託とは何ですか?
受託者が信託財産の範囲でのみ信託債務を負う特例の信託です。信託行為に定めを置き、登記をすることで効力が生じます(信託法216条・232条)。
Q2限定責任信託の登記事項証明書はどこで取れますか?
事務処理地を管轄する法務局が登記を扱います。商業登記法の準用により、会社の登記事項証明書と同じ要領で請求できます。
Q3限定責任信託の登記事項証明書は誰でも取得できる?
取得できます。信託法247条が商業登記法10条を準用しているため、利害関係の有無を問わず請求可能です。
Q4事務処理地とは何ですか?
限定責任信託の事務を処理する場所として信託行為で定めるもので(信託法216条2項4号)、会社の「本店」に相当し登記所の管轄の基準になります。
Q5限定責任信託の登記に間違いがあったら直せる?
直せます。本条が商業登記法132条以下の更正・抹消の規定を準用しているため、会社の登記と同様の手続で是正できます。
Q6受託者の職務執行停止の仮処分は登記される?
登記されます。民事保全法56条の準用により、裁判所書記官が事務処理地の登記所に登記を嘱託し、第三者に公示されます。
Q7限定責任信託は法人ですか?
法人ではありません。登記は会社と同じ仕組みを借りていますが、権利義務の主体はあくまで受託者であり、信託自体に法人格はありません。
Q8限定責任信託の事務処理地を移したら何をする?
事務処理地の変更登記が必要です。本条は商業登記法51条・52条の本店移転の規定を「移転」を「変更」と読み替えて準用しています。
この条文についての質問 AI による整理
Q1限定責任信託の登記って、どこで誰が見られるんですか?
事務処理地を管轄する法務局に登記され、商業登記法10条の準用により、利害関係がなくても誰でも登記事項証明書を請求できる(信託法247条)。実務のポイント:限定責任信託は利用件数がごく少ないとされ、窓口の担当者も扱い慣れていないことがある。請求するときは「限定責任信託の登記事項証明書」と名称と事務処理地をはっきり伝えると話が早い
Q2受託者が勝手なことをしていたら、登記簿で止められますか?
登記簿そのものに受託者を止める力はない。ただし、裁判所が受託者の職務執行停止の仮処分を出すと、民事保全法56条の準用により登記が嘱託され、外部に公示される(信託法247条)。実務のポイント:仮処分の主な効き目は、受託者を止めることよりも公示によって第三者が取引に応じなくなることにある。申立ての段階から、登記を通じた取引の遮断を戦略に組み込んでおく
間違えやすい点 AI による整理
- 「信託の中身は秘密なのだから、登記簿にも何も出ていない」と思われがちだが、限定責任信託は違う。株式会社と同じ商業登記法の仕組みで登記され、登記事項証明書は利害関係を問わず誰でも取得できる(商業登記法10条の準用)。秘密にできるのは信託契約の細部であり、有限責任であることは公示が前提になっている
- 読み替え規定を細かな技術的修正と受け取ると、要点を見落とす。「本店」を「事務処理地」に、「解散」を「限定責任信託の終了」に置き換えているのは、限定責任信託が法人ではないためである。法人格を持たない財産の集まりに、会社と同じ公示の仕組みを当てはめるための翻訳表になっている。法人ではないので、権利義務の主体はあくまで受託者だという点を外してはいけない
- 限定責任信託の登記の話を、信託業を営む専門家だけのものと考えると、視点がずれている。相手が限定責任信託の受託者であれば、取引相手が請求できる範囲は原則として信託財産に限られる(信託法217条)。損をするのは登記簿を確認しなかった取引相手であり、契約の現場ではこちらの問題として降りかかる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律する内容 | 信託法247条:登記手続について商業登記法・民事保全法56条を準用 | 信託法232条:限定責任信託の定めの登記事項 信託法217条:信託財産に限定される責任の範囲 |
| 問いに答える内容 | どの手続で登記し、誰が閲覧・是正できるか | 登記簿に何を載せるか 取引相手が何から回収できるか |
| 取引相手にとっての意味 | 誰でも登記事項証明書を取れ、仮処分も公示される | 受託者名・事務処理地などが確認できる 受託者個人の財産には原則として及ばない |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾には受託者の責任を信託財産に限定する登記型の制度はなく、信託財産の登記・公示は第三者への対抗要件として位置付けられる
韓国は2011年の信託法全部改正で유한책임신탁を導入し、登記による公示を前提とする点で日本の制度と構造が近い
州務長官への certificate of trust の届出により、信託の受益者・受託者の責任を限定する仕組みを提供する
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 不動産ファンドの担当者が名刺に「○○限定責任信託 受託者」と書いた人物と賃貸借契約を結ぼうとしている。この相手から回収できるのは信託財産だけかもしれない。契約前に法務局で登記事項証明書を取り、事務処理地と受託者名、仮処分の登記がないかを確かめる。手数料は数百円で済む
- 受託者のあなたが事務処理地を大阪から東京に移したのに、変更登記を後回しにしていたらどうなるか? 登記簿上の事務処理地と実態がずれ、取引相手は旧事務処理地の登記所で記録をたどることになる。変更から2週間を過ぎると過料の対象になりうる。期限は今週末に来る
- 受益者の一人が「受託者が信託財産を私物化している」として、職務執行停止の仮処分を申し立てた。認められれば裁判所書記官が登記を嘱託し、取引相手は登記簿を見るだけで受託者の権限が止まっていることを知る
取るべき行動
被害を受けた側:1. 取引相手が限定責任信託の受託者かもしれないと気付いたら、事務処理地を管轄する法務局で登記事項証明書を取得する2. 受託者名、事務処理地、終了・清算の登記、職務執行停止の仮処分の有無を確認する3. 回収が信託財産に限られる前提で、担保・保証・前払いを交渉する4. 受託者に悪意や重大な過失がある場合は、受託者個人の責任(信託法224条)を追及できる余地があるので、証拠を残しておく
訴えられた側:1. 受託者として、事務処理地の変更・受託者の交代・終了などの登記事項に変更があれば、すぐに変更登記の準備を始める2. 登記の懈怠は過料の対象になりうる(信託法第13章の罰則規定) 3. 登記に誤りがあれば、商業登記法の更正・抹消手続(準用される132条以下)で直す4. 職務執行停止の仮処分を申し立てられたら、登記で公示されて取引が止まる前に弁護士と対応を決める
時効(請求できる期限):登記事項に変更が生じたときは、事務処理地において2週間以内に変更登記をしなければならない(信託法233条等、最新の改正状況をご確認ください)。期間の起算点は変更が生じた日。取引上の請求権は一般消滅時効(民法166条:権利を行使できることを知った時から5年、行使できる時から10年)による
改正沿革 AI による整理
- 平成18年(2006年)信託法制定 現行信託法(平成18年法律第108号)の制定により、限定責任信託の制度とともに新設された。その後の商業登記法改正に合わせて準用条文の範囲が調整された可能性があり、改正の回数と内容は人的な検証が必要
改正の年表
- 1.平成18年(2006年) 新設:現行信託法(平成18年法律第108号)の制定に伴い、限定責任信託制度とともに新設。登記手続は商業登記法を準用する形で整備された。準用条文のその後の調整状況は e-Gov の改正履歴で要確認
- 信託法 第216条限定責任信託の成立要件と事務処理地の定義
- 信託法 第232条限定責任信託の定めの登記事項
- 信託法 第217条信託財産に限定される責任の範囲
- 信託法 第224条悪意重過失の受託者の対第三者責任
- 商業登記法 第10条登記事項証明書交付の準用元
- 民事保全法 第56条職務執行停止仮処分の登記嘱託の準用元
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