罰金以上の刑に当たる罪を犯した者又は拘禁中に逃走した者を蔵匿し、又は隠避させた者は、三年以下の拘禁刑又は三十万円以下の罰金に処する。
要点刑法 103 条は、罰金以上の罪を犯した者や拘禁中に逃走した者を蔵匿・隠避させる行為を、三年以下の拘禁刑又は三十万円以下の罰金で処罰する。身代わり出頭や嘘のアリバイも隠避にあたる。
Q · 犯人を泊めていなくても、嘘で逃がしたら罪になりますか?
匿わなくても、嘘で逃がせば犯人隠避になります
刑法 103 条により、罰金以上の罪を犯した者や拘禁中に逃走した者を蔵匿(隠れ場所の提供)または隠避させた者は、三年以下の拘禁刑又は三十万円以下の罰金に処されます。身代わり出頭、嘘のアリバイ証言、逃走資金の提供など、発見や逮捕を妨げる積極的な行為はすべて「隠避」にあたり、一晩も泊めていなくても成立しえます。通報しないだけの不作為は処罰されませんが、積極的に逃がせば罪になります。
親友が飲酒運転で人を撥ねて逃げた。深夜、震える声で「一晩だけ泊めてくれ」と電話がかかってくる。あなたが頷いた瞬間、刑法103条があなた自身に牙を剝く。この条文が罰するのは「蔵匿」、つまり隠れ場所の提供だけではない。「隠避」、つまり身代わり出頭、嘘のアリバイ証言、変装や逃走資金の手助けまで、発見や逮捕を妨げる一切の行為が射程に入る。さらに恐ろしいのは対象だ。匿った相手が「罰金以上の刑に当たる罪を犯した者」でありさえすればよく、有罪判決を受けた犯人である必要はない。判例上、まだ起訴もされていない被疑者を匿っても成立する。あなたが「まだ犯人と決まったわけじゃない」と思っても、法律はそう見ない。情に流された親切が、三年以下の拘禁刑または三十万円以下の罰金に直結する。沈黙は罪にならないが、積極的に逃がせば罪になる。その一線がどこにあるかを、ほとんどの人は知らない。
刑法 103 条の犯人蔵匿及び隠避罪は、罰金以上の刑に当たる罪を犯した者又は拘禁中に逃走した者を、蔵匿し又は隠避させる行為を処罰する規定である。蔵匿は隠れ場所の提供を、隠避はそれ以外で発見・逮捕を妨げる一切の行為を意味する。対象者は有罪確定犯に限られず被疑者段階の者も含み、保護法益は国家の刑事司法作用である。
罰金以上の刑に当たる罪を犯した者や拘禁中に逃走した者を、隠れ場所を提供して匿う犯罪です。刑法 103 条が定め、三年以下の拘禁刑又は三十万円以下の罰金が科されます。
蔵匿は隠れ場所の提供を指し、隠避はそれ以外で発見・逮捕を妨げる行為全般です。身代わり出頭や嘘のアリバイは隠避にあたり、いずれも同じ刑法 103 条で処罰されます。
公訴時効は 3 年です。蔵匿は継続犯のため、匿い続けている間は時効が進行せず、匿い終えた時点から 3 年が起算されます(刑事訴訟法 250 条)。
原則として罪になりません。匿わず嘘もつかず、ただ通報しない不作為は処罰対象外です。積極的に発見・逮捕を妨げる行為をして初めて犯人蔵匿・隠避罪が成立します。
なりえます。刑法 105 条の刑免除は配偶者・直系血族・同居の親族に限られ、内縁の配偶者や恋人は含まれない可能性が高く、特例が及ばないことがあります。
身代わりを頼んだ犯人自身も、犯人隠避罪の教唆犯に問われうると解されています。自分で隠れる自己蔵匿は不可罰ですが、他人に頼むと罪が生じる点に注意が必要です。
自分で自分を匿う自己蔵匿は不可罰です。しかし他人に匿うよう頼めば犯人蔵匿の教唆犯になりうるとされ、自分が逃げる行為と他人を巻き込む行為で扱いが異なります。
三年以下の拘禁刑又は三十万円以下の罰金です。令和 4 年改正で従来の懲役が拘禁刑に統合され、令和 7 年 6 月 1 日から施行されています。
相手が罰金以上の罪を犯した者だと知ったうえで、発見や逮捕を妨げる意図で泊めれば成立しえます。逆に、相手が事件を起こしたと知らなければ故意を欠き不成立です。泊めた事実そのものより「逮捕を妨げる意図」があったかが争点になります(刑法103条)。業界裏話ヒント:警察は「知らなかった」という弁解を崩すため、あなたと相手のLINEや通話履歴を真っ先に調べる。「逃げてきた」と相手が打ち明けたメッセージが残っていれば、知らなかったは通らない。だから事情を聞かれる前に、まず弁護士に相談する
身代わり出頭は「蔵匿」ではなく「隠避」にあたり、刑法103条の犯人隠避罪が成立します。真犯人の発見を妨げる典型的な行為だからです。業界裏話ヒント:身代わりは相手を守ったつもりでも、発覚すれば真犯人本人の罪まで重くなり(反省していないと評価される)、あなた自身にも前科がつく。さらに身代わりを頼んだ側は犯人隠避の教唆犯に問われうる。双方が共倒れになる、最も割に合わない親切だ
配偶者、直系血族、同居の親族が犯人または逃走者をかばった場合、刑法105条により刑が免除されることがあります。ただし「必ず免除」ではなく、裁判所の裁量による任意的免除です。業界裏話ヒント:この特例は「身内をかばうのは人情として責めにくい」という期待可能性の理論に基づく。ただし内縁の配偶者や恋人は条文上の親族に含まれない可能性が高く、特例が及ばないことがある。家族のつもりでも、法律上の親族でなければ守られない(最新の改正状況をご確認ください)
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|---|---|---|
| 対象 | 103 条:罰金以上の罪を犯した者・逃走者という「人」 | — |
| 行為主体 | 犯人をかくまう・逃がす第三者 | — |
| 典型行為 | 蔵匿(隠れ場所提供)・隠避(身代わり・嘘のアリバイ) | — |
| 親族の特例 | 105 条で刑の任意的免除あり | — |
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