第百八条又は第百九条第一項の罪を犯す目的で、その予備をした者は、二年以下の拘禁刑に処する。
要点刑法 113 条は放火予備罪を定め、108 条・109 条 1 項の放火を犯す目的で予備をした者を二年以下の拘禁刑に処する。ただし情状により刑を免除できる。
Q · ガソリンを用意しただけで、まだ火をつけていなくても放火の罪になるの?
放火の目的があれば、予備の段階で罪になります
刑法 113 条の放火予備罪は、第 108 条(人が住む建物への放火)または第 109 条第 1 項(他人所有の非現住建造物への放火)を実行する目的で、燃料や着火剤を用意するなどの予備行為に出た者を、二年以下の拘禁刑に処します。火は被害が際限なく広がるため、法は着手前の危険段階で処罰します。ただし実行前に思いとどまれば、113 条ただし書により裁判官は刑を免除できます。
火をつける前に逮捕される。それが放火予備罪だ。日本の刑法は原則として、犯罪に「着手」して初めて処罰する。人を殴ろうと思っただけ、盗もうと考えただけでは罪にならない。ところが放火は違う。第108条(人が住む建物への放火)または第109条第1項(他人所有の建物への放火)を実行する目的で、ガソリンや着火剤を用意した段階で、もう二年以下の拘禁刑(刑務所に収容される刑、2025年6月に懲役・禁錮が統合された名称)の対象になる。なぜここまで前倒しするのか。火は一度つけば制御できず、隣家も街区も巻き込む。被害が取り返しのつかない規模になるから、法は危険の芽の段階で摘もうとする。あなたが知っておくべきは、この条文にただし書きがある点だ。実行に移す前に思いとどまれば、裁判官は刑を免除できる。引き返す橋が、最後の一本だけ残されている。
放火予備罪とは、刑法第 113 条が定める犯罪で、現住建造物等放火(108 条)または非現住建造物等放火(109 条 1 項)を実行する目的で、燃料や着火剤の準備など予備行為に出た者を処罰するものをいう。実行の着手前の危険段階を例外的に処罰する点に特徴があり、情状により刑の免除が認められる。
現住建造物等放火(108 条)または非現住建造物等放火(109 条 1 項)を実行する目的で、燃料や着火剤を用意するなど予備行為に出た者を処罰する罪です(刑法 113 条)。
二年以下の拘禁刑です(2025 年 6 月に懲役・禁錮が統合された名称)。ただし情状により刑を免除される場合があります(113 条ただし書)。
予備は着火という「着手」の前段階、未遂(112 条)は着手後で結果が生じなかった段階です。境界の認定で刑の幅が大きく変わります。
法定刑が二年以下の拘禁刑のため、公訴時効は 3 年です(刑事訴訟法 250 条 2 項)。起算点は予備行為の終了時です。
実行に移す前に思いとどまった場合など、情状によって裁判官が刑を免除できます(113 条ただし書)。やめた経緯を具体的に示せるかが分かれ目です。
なりません。放火予備罪には「放火の目的」が必要で、暖房・農作業など正当な目的の所持は不可罰です。目的を示す外形的事情の有無が決め手です。
保護法益が異なり、殺人予備(201 条)は生命、放火予備(113 条)は公共の安全を守ります。いずれも着手前の準備行為を例外的に処罰します。
成立します。ただし対象は 108 条と 109 条第 1 項(他人所有の非現住建造物)に限られ、109 条第 2 項(自己所有)や 110 条の予備は本罪の対象外です。
購入だけで直ちに逮捕とは限りません。放火予備罪(113条)の成立には「第108条・第109条1項の罪を犯す目的」が必要で、目的なき購入は不可罰です。ただしトラブル相手の建物の近くで、動機をうかがわせる言動とともに燃料を揃えれば、目的ありと認定されやすくなります。業界裏話ヒント:捜査側は購入履歴・防犯カメラ・SNSの書き込みを組み合わせて「目的」を立証します。逆に言えば目的を示す外形的事情がなければ崩せる。取調べで安易に動機を語らないことが分かれ目です
予備行為が完成していれば、やめても放火予備罪自体は成立します。ただし113条ただし書は「情状により、その刑を免除することができる」と定め、思いとどまった事情は刑の免除につながります。業界裏話ヒント:着手前に自発的にやめた「中止」の扱いは学説・実務で議論がありますが、このただし書を使えば免除の道が開ける。やめた経緯を具体的に記録・主張できるかどうかで、前科がつくか否かが変わります
なりません。日本の刑法は内心の思想を処罰しません(罪刑法定主義の帰結)。罪になるのは、その目的のために燃料や着火剤を用意するなど、外形的な準備行為に出た時点です(113条)。業界裏話ヒント:境界線は「行為に出たか」です。SNSへの書き込みは内心の表明にとどまる場合もありますが、購入や下見と結びつくと予備の証拠群の一部になる。言葉と行為が結びついた瞬間に、評価が一変します
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 行為の段階 | 113 条:着火前の予備(準備行為) | — |
| 法定刑 | 二年以下の拘禁刑(情状により免除可) | — |
| 保護法益・対比 | 公共の安全(放火予備) | — |
| 引き返す余地 | 113 条ただし書による刑の免除 | — |
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