要点刑法 134 条の秘密漏示罪は、医師・弁護士など列挙された専門職が正当な理由なく業務上の秘密を漏らす罪で、六月以下の拘禁刑または十万円以下の罰金。親告罪のため告訴が必要となる。
Q · 医者が私の秘密を漏らしたら、自動的に処罰されますか?
親告罪なので、被害者が告訴しなければ起訴できません
いいえ。刑法 134 条の秘密漏示罪は親告罪(刑法 135 条)であり、被害者が告訴しなければ検察は起訴できません。対象は医師・薬剤師・医薬品販売業者・助産師・弁護士・弁護人・公証人と、これらの職にあった者、宗教者です。法定刑は六月以下の拘禁刑または十万円以下の罰金。告訴は犯人を知った時から 6 か月以内(刑事訴訟法 235 条)に行う必要があり、この期間を過ぎると刑事手続には乗せられません。
心療内科で打ち明けた悩みが、なぜか職場に伝わっていた。弁護士に話した離婚の事情が、相手方に筒抜けだった。こうした「プロが守るべき秘密を漏らした」行為を、刑法 134 条は犯罪として扱う。対象は医師、薬剤師、医薬品販売業者、助産師、弁護士、弁護人、公証人、そして過去にこれらの職にあった者、さらに第 2 項で僧侶や神職など宗教・祈祷・祭祀の職にある者まで。正当な理由がないのにあなたの秘密を漏らせば、六月以下の拘禁刑または十万円以下の罰金だ。だが本当に握っておくべきは二点ある。第一に、この罪は親告罪(刑法 135 条)。あなたが告訴しなければ検察は起訴できない、主導権はあなたの手の中だ。第二に、この職業リストは限定列挙で、看護師も公認会計士も入っていない。彼らが漏らしても 134 条では裁けず、それぞれ別の法律が受け持つ。誰が、どの法律で縛られているかを知る者だけが、正しい相手に正しい武器を向けられる。
秘密漏示罪は、刑法 134 条が定める犯罪であり、医師・薬剤師・医薬品販売業者・助産師・弁護士・弁護人・公証人およびこれらの職にあった者、ならびに宗教・祈祷・祭祀の職にある者が、正当な理由なく業務上取り扱ったことで知り得た人の秘密を漏らした場合に成立する。職業の範囲は限定列挙であり、看護師や公務員は別の法律が規律する。
刑法 134 条が定める犯罪で、医師や弁護士など列挙された専門職が、正当な理由なく業務上知り得た人の秘密を漏らすと成立します。法定刑は六月以下の拘禁刑または十万円以下の罰金です。
はい。刑法 135 条により親告罪とされ、被害者が告訴しなければ検察は起訴できません。告訴の有無が起訴の前提になります。
犯人を知った時から 6 か月以内です(刑事訴訟法 235 条)。この期間を過ぎると、犯人が分かっていても刑事手続には乗せられません。
公訴時効は 3 年です(刑事訴訟法 250 条 2 項)。ただし実務上は犯人を知ってから 6 か月の告訴期間が先に効くため、早期の対応が重要です。
公務員は刑法 134 条の対象外で、国家公務員法 100 条・109 条が適用されます。漏らした人の職業によって、根拠となる法律が変わります。
刑事とは別に、民法 709 条の不法行為に基づき損害賠償・慰謝料を請求できます。損害および加害者を知った時から 3 年が消滅時効です(民法 724 条)。
法定刑が比較的軽く親告罪のため、いきなり逮捕されるより、告訴を受けて捜査を経て手続が進むのが通常です。事案によって対応は異なります。
本人の同意、法令上の通報義務(児童虐待防止法・感染症法など)、裁判での証言義務があれば「正当な理由」として違法性が阻却され、罪になりません。
看護師は刑法 134 条の職業リストに入っていません。ですが安心してください、保健師助産師看護師法 42 条の 2 が看護師の守秘義務を定め、違反には罰則もあります。業界裏話ヒント:134 条で「看護師は対象外」とだけ調べて諦める人が多いのですが、別法律で同じく刑事罰の対象です。さらに病院という使用者の責任(民法 715 条)も問えるので、個人より病院本体に賠償を求めた方が回収しやすい
捜査機関の正式な照会(刑事訴訟法 197 条 2 項の捜査関係事項照会や令状)に応じた場合は「正当な理由」があり、134 条違反になりません。ただし令状もない任意の問い合わせに漫然と答えれば、正当な理由を欠く可能性があります。業界裏話ヒント:医療機関は警察からの任意照会に必ずしも応じる義務はありません。患者の秘密を守るため照会を断る病院も多く、どこまで答えるかは現場の判断。あなたの通院歴が簡単に流れるとは限らない
問えます。弁護士は刑法 134 条の対象であると同時に、弁護士法 23 条で守秘義務を負い、漏らせば弁護士会の懲戒対象にもなります。刑事・民事・懲戒の三方向で責任を追及できます。業界裏話ヒント:弁護士相手では、刑事告訴より弁護士会への懲戒請求の方が効く場合があります。懲戒歴は業務に直結するからです。ただし刑事の告訴は犯人を知ってから 6 か月以内(刑事訴訟法 235 条)、この期限だけは逃さない
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|---|---|---|
| 対象となる職業 | 医師・薬剤師・医薬品販売業者・助産師・弁護士・弁護人・公証人・宗教者 | — |
| 根拠となる法律 | 刑法 134 条(秘密漏示罪) | — |
| 法定刑の目安 | 六月以下の拘禁刑または十万円以下の罰金 | — |
| 親告罪かどうか | 親告罪(刑法 135 条) | — |
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