要点刑法 163 条の偽造有価証券行使罪は、偽物と知って有価証券を行使・交付・輸入した者を三月以上十年以下の拘禁刑で処罰する。商品券や回数券も含まれ、未遂も罰せられる。
Q · 自分で偽造していない商品券でも、偽物と知って使ったら罪になるの?
なります。知って使えば作っていなくても処罰されます
刑法 163 条の偽造有価証券行使罪は、偽造・変造または虚偽記入のある有価証券を、偽物と知りながら行使・交付・輸入した者を三月以上十年以下の拘禁刑で処罰します。自ら偽造していなくても、偽造犯(162 条)とは別個に独立して成立します。商品券・図書カード・回数券・宝くじも有価証券に含まれ、相手が騙されなくても流通させた時点で犯罪は完成し、未遂も罰せられます。
金券ショップで安く手に入れた商品券をレジに出したら「これ、偽造です」と止められた。あなたが作ったわけではない。それでも、もし偽物だと知りながら使えば、刑法163条の偽造有価証券行使罪が成立する。三月以上十年以下の拘禁刑、しかも未遂でも罰せられる重い罪だ。多くの人が誤解しているのは二点。第一に、有価証券は手形・小切手・株券だけではない。商品券、図書カード、プリペイドカード、回数券、宝くじ、これらすべてが含まれる。第二に、この罪を分けるのは「知っていたか」だ。本物だと信じて使ったなら罪にならないが、偽物と分かった瞬間から先に進めば、たとえ作ったのが他人でも、あなた自身が独立した犯罪者になる。偽造した者(162条)と、それを世に流した者(163条)は、別々に処罰される。
刑法 163 条の偽造有価証券行使罪は、偽造・変造または虚偽記入のある有価証券を行使し、行使の目的で交付・輸入する行為を処罰する罪である。有価証券制度に対する社会の信用を保護法益とする抽象的危険犯であり、偽造者(162 条)と行使者は別個に処罰される。法定刑は三月以上十年以下の拘禁刑で、未遂も罰せられる。
偽造・変造または虚偽記入のある有価証券を、偽物と知りながら行使・交付・輸入する罪です(刑法 163 条)。偽造犯とは別個に成立し、三月以上十年以下の拘禁刑、未遂も処罰されます。
三月以上十年以下の拘禁刑です。2022 年改正で従来の「懲役」が「拘禁刑」に統合され、2025 年 6 月 1 日施行で現在の文言になりました。罰金刑はなく、重い罪に位置づけられます。
含まれます。有価証券は手形・小切手・株券に限らず、商品券・図書カード・プリペイドカード・回数券・宝くじなど財産権が化体した証券を広く含むと解されています。
公訴時効は 7 年です(刑事訴訟法 250 条 2 項 4 号、長期 10 年の拘禁刑にあたる罪)。起算点は行使など犯罪行為が終わった時点です(最新の改正状況をご確認ください)。
偽物と知って換金すれば 163 条の行使罪が成立し、換金で金銭を得れば詐欺罪(246 条)も成立します。両者は牽連犯として重い方の刑で処断されます。
罰せられます。163 条 2 項が未遂処罰を明記しています。行使に着手した時点で未遂が成立し、相手が受け取りを拒んでも処罰対象になります。
162 条は有価証券を偽造・変造・虚偽記入する「製造」段階の罪、163 条はそれを行使・交付・輸入する「流通」段階の罪です。別人格として別個に処罰されます。
なります。偽造有価証券の行使で商品や釣銭を得れば 163 条に加え詐欺罪(246 条)が成立し、牽連犯として重い方の刑で処断されます。一つの行為が二罪を起動します。
はい。判例上、有価証券とは財産上の権利が証券に表示され、その権利の行使や移転に証券を要するものを指し、商品券・図書カード・プリペイドカード・回数券・宝くじも含まれます(刑法163条)。手形や株券だけではありません。業界裏話ヒント:自作のコピー商品券を一枚使っただけでも、偽造(162条)と行使(163条)の両方が成立し、さらに詐欺罪まで重なる。「一枚くらい」が一気に三つの罪になる構造を、捜査側は最初から想定している。
受け取った行為自体は犯罪ではありません。問題は、偽造と知った後に使ったり換金したりすると163条の行使になる点です。捜査では「いつ偽造を知ったか」が最大の争点になります。業界裏話ヒント:偽物だと薄々気づきながら「換金できればラッキー」と動くと、未必の故意が認定されやすい。怪しいと思った瞬間に使わず警察へ届け出た記録があるかどうかが、被害者か被疑者かを分ける決定的証拠になる。
なります。163条は相手が騙されたかどうかを問わず、偽造有価証券を流通させた時点で成立し、未遂も処罰対象です(2項)。守っているのは個人の財産ではなく、有価証券制度への社会の信用だからです。業界裏話ヒント:「実害ゼロだから不起訴だろう」という見込みは危険。実害の有無は起訴判断や量刑の情状にはなるが、犯罪成立そのものは覆せない。早期の被害弁償と反省の記録づくりが、実務上は唯一効く防御になる。
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 行為類型 | 163 条:行使・行使目的の交付・輸入(流通段階) | — |
| 保護法益 | 有価証券制度に対する社会の信用(抽象的危険犯) | — |
| 法定刑 | 三月以上十年以下の拘禁刑(未遂も処罰) | — |
| 相互関係 | 偽造犯(162 条)と別個に成立、詐欺とは牽連犯 | — |
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