要点刑法165条は、行使の目的で公務所・公務員の印章等を偽造する行為を、3月以上5年以下の拘禁刑で処罰する。真正な公印を権限なく不正使用する行為も同じ刑となる。
Q · 役所のハンコを偽造したら、書類を作る前でも罪になりますか?
はい。行使の目的があれば偽造した時点で成立します
刑法165条1項により、行使の目的で公務所・公務員の印章等を偽造すると、実際に書類へ押す前でも、偽造した時点で犯罪が成立します(既遂)。法定刑は3月以上5年以下の拘禁刑です。さらに2項では、職務上預かった真正な公印を権限なく押す「不正使用」も同じ刑で処罰されます。本物か偽物かではなく、行使の目的と正当な権限の有無が分かれ目になります。
市役所の角印を精巧に作って書類に押す。これは公文書偽造より前の段階で、すでに完結した独立の犯罪である。刑法165条は、行使の目的で公務所または公務員の印章・署名(電磁的記録の印章を含む)を偽造する行為、そして本物の公印を不正に使ったり偽造した公印を使ったりする行為を、3月以上5年以下の拘禁刑で処罰する。多くの人は「偽の書類を作ったら罪」と考えるが、法律は一段手前を見ている。守っているのは印章そのものの真正性、つまり「この印影は本当に役所が押したものか」という社会の信頼だ。だから、まだ書類を完成させていなくても、行使目的で公印を偽造した時点でアウトになる。そして見落とされがちなのが2項。職務上預かった公印を権限なく押す、それも偽造と同じ重さで処罰される。「本物を使っただけ」は言い訳にならない。
刑法165条は公印偽造の罪を定める規定であり、行使の目的で公務所もしくは公務員の印章等または電磁的記録印章等を偽造する行為(1項)と、これらを不正に使用しもしくは偽造された公印を使用する行為(2項)を、3月以上5年以下の拘禁刑で処罰する。保護法益は公的印章の真正に対する公共の信頼である。
公印偽造とは、行使の目的で役所や公務員の印章を偽造する罪です。刑法165条1項が定め、法定刑は3月以上5年以下の拘禁刑。書類を作る前でも成立します。
公訴時効は5年です(刑訴250条2項)。起算点は偽造または不正使用が終わった時点で、継続して使用した場合は最後の使用時から数えます。
公印偽造(165条)は印影そのものの真正を、公文書偽造(155条)は文書の内容の真正を守ります。両方成立すると牽連犯として処理されます。
法定刑は3月以上5年以下で、初犯かつ被害が軽微なら執行猶予の可能性があります。ただし公文書偽造と併合されると量刑は重くなります。
はい。165条は「電磁的記録印章等」も対象とし、役所の電子署名や電子認証を偽造する行為も同条で処罰されます。
165条2項により、職務上の公印を権限なく押すなど不正使用すれば、偽造と同じ3月以上5年以下の拘禁刑で処罰されます。
まず黙秘権を行使し弁護人を呼びます。1項なら『行使の目的』の有無が、2項なら権限の範囲内かが最大の争点になります。
公務所の印章の偽造として165条に当たります。不動産取引などで使う証明書の公印加工は、重大犯罪になりえます。
行使の目的があれば、作った時点で165条1項の偽造が成立します。実際に書類へ押す前でも既遂です。ただし純粋な練習や収集で、提出する意思も準備もなければ「行使の目的」を欠き、不成立を主張できます。業界裏話ヒント:捜査機関は PC やスマホの保存履歴・検索履歴から「提出する気だった」証拠を探します。一度「使うつもりだった」と口走ると目的が認定されやすい。最初の取調べでの供述が運命を分ける。
指示でも、加工が公印の偽造・不正使用に当たれば実行行為者として罪に問われます。指示した上司は共犯(教唆・共同正犯)です。「業務命令だったから」は免責になりません。業界裏話ヒント:組織ぐるみの偽造では、実行した末端の従業員が最初に摘発されやすい。指示者を巻き込むには、メールや LINE の指示記録を保全しておくこと。これが責任の所在を示す上でも量刑の上でも効く。
情(偽造であること)を知らなければ、165条2項の偽造公印の使用も故意がなく不成立です。原則として刑事責任は問われません。ただし知っていたと疑われると行使罪の共犯を問われます。業界裏話ヒント:「知らなかった」は本人が言うだけでは弱い。書類の入手経路、誰から受け取ったか、不審点に気付かなかった合理的事情を時系列で説明できる記録を残すこと。受け取った経緯のメッセージ履歴が最大の防御になる。
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 保護対象 | 165条:公務所・公務員の印章等の真正 | — |
| 客体の種類 | 165条:役所・公務員の公印・公務員の署名 | — |
| 法定刑 | 165条:3月以上5年以下の拘禁刑 | — |
| 成立時期 | 165条:行使目的で偽造した時点で既遂 | — |
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