要点刑法 166 条は、行使の目的で公務所の記号や電磁的記録記号を偽造した者を三年以下の拘禁刑に処す。本物の公記号を不正使用した場合も同じ刑となる。
Q · 車検シールや検定マークを偽ったり、本物を別の物に貼り替えたら何罪ですか?
公記号偽造・不正使用で三年以下の拘禁刑です
刑法 166 条により、行使の目的で公務所の記号や電磁的記録記号を偽造すると三年以下の拘禁刑になります。ポイントは、偽造だけでなく『本物の公記号の不正使用』も同じ刑になることです。本物の検定証印を、検定を受けていない別の機器に貼り替えるだけで成立します。車検標章を偽って車を売れば詐欺罪(246 条)も重なり、刑が一段重くなります。未遂も処罰されます(168 条)。
中古車を安く買ったら、フロントガラスの車検ステッカーが実は前の車から剥がした使い回しだった。あるいは、仕入れた計量器に貼られた検定マークを、業者が勝手に印刷していた。こうした「役所が一定の事実を証明するために物に付ける符号」を偽る行為に、刑法166条は三年以下の拘禁刑を用意している。多くの人は「ハンコを偽造する罪」しか思い浮かべないが、この条文が守るのは印鑑ではなく『記号』だ。車検標章、計量器の検定証印、各種の検査済マーク。これらは役所が『これは基準を満たしている』と保証する符号で、社会はその符号を信じて検証コストを省いている。あなたが知っておくべきは、この罪が偽造だけでなく『不正使用』も同じ刑にしている点だ。本物の検定証印を、検定を受けていない別の機器に貼り替える。それだけで偽造と並ぶ三年以下の拘禁刑になる。本物を使っても、使い方が不正なら犯罪なのだ。
刑法 166 条の公記号偽造罪は、行使の目的で公務所の記号または電磁的記録記号を偽造し、もしくは公記号を不正使用する行為を処罰する規定である。検定証印・検査済証・車検標章など、公務所が一定の事実を証明するために物に付す符号の真正性を保護法益とし、社会が検証を省いて符号を信頼できる基盤を維持する。
行使の目的で公務所の記号(検定証印・車検標章など)を偽造する罪です。刑法 166 条が根拠で、三年以下の拘禁刑。本物の不正使用も同じ刑です。
電子的に表示される検査済記号など、データとして記録される公的符号です。刑法 166 条はこれを偽造・不正使用する行為も物理的記号と同じく処罰します。
法定刑が三年以下の拘禁刑のため、公訴時効は三年です(刑訴 250 条 2 項)。犯罪行為が終わった時から起算します。
公印偽造(刑法 165 条)は役所の印章・印影が対象で法定刑が重く、公記号偽造(166 条)は検定マーク等の記号が対象で三年以下の拘禁刑です。
1 項の偽造行為は未遂も処罰されます(刑法 168 条)。記号を作りかけた段階でも、行使の目的が認められれば処罰の射程に入ります。
検定が失効しているのに証印付きで出品すると『偽造記号の使用』に近づきます。失効した証印は剥がすか、検定切れである旨を明記すべきです。
公務所の検査記号を勝手に付ければ公記号偽造に当たり、加えて各種業法違反が重なります。『日本仕様に見せる』加工が刑事事件の入口になります。
不正使用で相手を騙して取引すれば詐欺罪(刑法 246 条)が併合され、刑が一段重くなります。両罪が同時に成立する典型例です。
公記号の不正使用(刑法166条2項)に当たり、三年以下の拘禁刑です。さらに『車検あり』と偽って売れば詐欺罪(246条)も重なります。業界裏話ヒント:車検標章は運輸支局が真正性を即座に照会できるため、貼り替えはほぼ確実に発覚します。中古車業界では『標章だけ生きている車』が摘発の典型例で、相場より極端に安い車ほど警戒すべきです
なります。本物でも、検定を受けていない対象に使えば『公記号の不正使用』(刑法166条2項)で、偽造と同じ三年以下の拘禁刑です。本物か偽物かではなく、正当な対象かが分かれ目です。業界裏話ヒント:検定証印は対象機器の固有情報と紐づくため、機器と証印の整合性を所管官庁に照会されると一発で判明します。中古機器の売買で最も見落とされがちな落とし穴です
刑法166条には罰金刑の定めがなく、三年以下の拘禁刑のみです。ただし初犯で被害が小さく、被害弁償や反省が認められれば執行猶予(刑法25条)が付く可能性は十分あります。業界裏話ヒント:罰金で済まない罪だからこそ、起訴前の被害弁償と示談が決定的。検察官が起訴・不起訴を決める前に動けば、起訴猶予で前科自体を回避できる余地があります
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 保護の対象 | 166 条:公務所の記号(検定証印・検査済マーク等) | — |
| 公私の区別 | 公的記号(役所が付す符号) | — |
| 不正使用の処罰 | 本物の不正使用・偽造記号の使用も同刑(2 項) | — |
| 未遂処罰 | あり(168 条) | — |
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