配偶者のある者が重ねて婚姻をしたときは、二年以下の拘禁刑に処する。その相手方となって婚姻をした者も、同様とする。
要点刑法 184 条は、配偶者のある者が重ねて婚姻をすると二年以下の拘禁刑に処する重婚罪を定める。罰せられるのは戸籍上の法律婚が二重になった場合に限られ、相手方も同様に処罰される。
Q · 愛人がいると重婚罪になるの?どんなときに本当に成立するの?
戸籍上の婚姻が二重になった場合のみ成立し、内縁は対象外です
刑法 184 条の重婚罪は、戸籍に登録される法律上の婚姻が二重に成立した場合にのみ成立します。婚姻届を出していない内縁や愛人関係は、何人いても対象外です。現実には、失踪宣告の取消し、離婚の無効、役所の登録ミス、母国に配偶者を残した国際結婚といった例外的場面で成立し、配偶者のいない相手方も「同様とする」として処罰対象になります。法定刑は二年以下の拘禁刑です。
日本で二度目の婚姻届を出そうとしても、役所は受理しない。戸籍に「配偶者あり」と記録されているからだ。だから愛人を何人作ろうと、別世帯を構えようと、それ自体は重婚罪にならない。重婚罪が現実に成立するのは、もっと特殊な場面に限られる。配偶者が失踪宣告で死亡扱いになり、あなたが再婚した後、その人が生きて帰ってきて失踪宣告が取り消されたとき。協議離婚した相手が「離婚は無効だ」と争って勝ったとき。役所の登録ミスで婚姻が二重に成立してしまったとき。刑法 184 条は、こうした例外的状況で前の婚姻と後の婚姻が法律上重なってしまった者を、二年以下の拘禁刑で処する。そして見落とされがちなのが後段だ。あなたの再婚相手、つまり独身だった側も「同様とする」と書かれている。配偶者がいるのは片方だけでも、二人とも罰せられる構造になっている。
刑法 184 条が定める重婚罪は、配偶者のある者が重ねて法律上の婚姻をする行為、およびその相手方となって婚姻をする行為を処罰する犯罪である。保護法益は一夫一婦制という婚姻秩序であり、内縁や事実上の愛人関係は含まれず、戸籍に登録される法律婚が二重に成立した場合にのみ成立する。
配偶者のある者が重ねて法律上の婚姻をすると成立する犯罪です。刑法 184 条が根拠で、戸籍上の婚姻が二重になった場合に限られ、内縁や愛人関係は対象外です。
二年以下の拘禁刑です。2022 年改正で従来の「二年以下の懲役」から拘禁刑に統合されました。相手方となって婚姻をした者も同じ刑罰の対象です。
なりえます。離婚届が相手の偽造で無効なら最初の婚姻は有効なまま、気付かぬうちに重婚状態が完成します。ただし故意がなければ刑事責任は問われにくいです。
後の婚姻は当然無効ではなく、取消しうる類型です(民法 744 条)。取消しの効力は将来に向かって生じ、それまでの子の地位や財産関係は別途処理されます。
公訴時効は 3 年です(刑事訴訟法 250 条)。ただし重婚罪は継続犯と解されるのが通説で、重婚状態が解消した時から時効が起算されると考えられています。
罰せられます。刑法 184 条後段は「相手方となって婚姻をした者も、同様とする」と定め、配偶者がいるのは片方だけでも二人とも処罰対象になります。
重婚罪は故意犯なので、前婚の存在を知らずに再婚していれば故意がなく処罰されにくいです。ただし前婚を確認できる立場にいた事情から故意が推認されることもあります。
重婚は戸籍に登録される法律婚が二重になることで、刑法 184 条の対象です。内縁は婚姻届を出さない事実婚で、何組あっても重婚罪にはなりません。
なりません。刑法 184 条が罰するのは、戸籍に登録される法律上の婚姻が二重になった場合だけです。婚姻届を出していない内縁関係や愛人関係は、何人いても重婚罪の対象外です。業界裏話ヒント:二重生活そのものは刑事罪になりませんが、配偶者への貞操義務違反として民法上の不法行為(民法 709 条)になり、慰謝料請求の対象になります。刑事は無罪でも民事で数百万円という構図はよくある話です
刑事責任を問われる可能性は低いです。重婚罪は故意犯で、前婚が復活すると知らず善意で再婚していれば故意がありません。民事でも、当事者全員が善意なら前婚は復活しないとされます(民法 32 条 1 項の趣旨)。業界裏話ヒント:鍵は全員が善意かどうかです。一人でも夫の生存を知っていたと認定されると前婚が復活し、後婚が重婚になる。失踪宣告の取消しが見えた段階で、早く弁護士に整理を相談するのが分かれ目です
相手の母国での婚姻が日本でも有効と認められれば、重婚に当たりえます。日本の戸籍上は独身に見えても、外国の婚姻が法律上有効なら二重婚姻が成立します。業界裏話ヒント:このパターンは偽装結婚の摘発と一緒に出てくることが多く、刑法 184 条だけでなく入管難民法違反や公正証書原本不実記載罪(刑法 157 条)も重なります。相手の婚姻歴は、母国の婚姻要件具備証明書で必ず確認してください
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 処罰される行為 | 刑法 184 条:配偶者がある者の二重の法律婚(および相手方) | — |
| 保護法益 | 一夫一婦制という婚姻秩序 | — |
| 典型場面 | 失踪宣告の取消し・離婚無効・国際結婚での二重婚 | — |
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