墳墓を発掘した者は、二年以下の拘禁刑に処する。
要点刑法 189 条の発掘墳墓罪は、墳墓を許可なく発掘した者を二年以下の拘禁刑に処する。保護法益は死者への敬虔感情で、遺骨がない空の墓でも成立し、改葬許可があれば適法となる。
Q · 自分の家のお墓でも、勝手に掘り返したら犯罪になるの?
なる。許可なく墳墓を掘れば発掘墳墓罪です。
刑法 189 条の発掘墳墓罪により、墳墓を許可なく発掘した者は二年以下の拘禁刑に処されます。保護法益は死者に対する社会一般の敬虔感情であり、自分の家の墓でも、また中に遺骨がない空の墓でも成立しうる点が重要です。墓じまいや改葬を適法に行うには、墓地埋葬法 5 条に基づく市町村長の改葬許可を得る必要があります。許可を得た発掘は違法性が阻却され、同じ掘削行為が適法になります。遺骨を損壊すれば 190 条・191 条が重なり、刑が大幅に重くなります。
墓じまいをしようと、許可も取らずに先祖の墓石を動かして土を掘り返した。その瞬間、あなたは犯罪者になりうる。刑法189条は「墳墓を発掘した者は、二年以下の拘禁刑に処する」と定める。守られているのは土地でも遺骨でもない。死者に対する社会一般の敬虔感情、つまり「お墓はみだりに掘り返してはならない」という共通の感覚そのものだ。だから中に遺骨がなくても、空の墓でも犯罪は成立しうる。鍵は、適法な改葬との分かれ目が「市町村長の許可」一枚にかかっている点だ。墓地埋葬法に基づく改葬許可を取って業者が掘り起こせば適法、無許可で同じことをすれば発掘墳墓罪。同じ行為が、紙一枚で犯罪と適法のあいだを行き来する。墓じまいが珍しくなくなった今、この境界線を知らずにスコップを握る人が、最も危ない。
発掘墳墓罪は、刑法第 189 条が定める宗教的感情に対する罪の一類型であり、礼拝の対象として祀られた墳墓を権原なく発掘する行為を二年以下の拘禁刑をもって処罰する規定である。保護法益は死者に対する社会一般の敬虔感情であって、墓内に遺骨が存在しない場合でも成立しうる。墓地埋葬法に基づく改葬許可を得た発掘は違法性が阻却される。
刑法 189 条が定める罪で、礼拝の対象として祀られた墳墓を許可なく掘り返す行為を処罰します。法定刑は二年以下の拘禁刑で、保護法益は死者に対する社会一般の敬虔感情です。
墓地埋葬法 5 条の改葬許可を得ずに墓を掘り起こすと、その掘削自体が発掘墳墓罪に当たりうます。遺骨を移動・損壊すれば 190 条・191 条も重なり刑が重くなります。
公訴時効は原則 3 年です(長期 2 年の拘禁刑のため刑訴 250 条)。遺骨損壊で 191 条が成立する場合は時効が 5 年に伸びます。最新の改正状況をご確認ください。
親告罪ではありません。遺族の告訴がなくても検察官の判断で起訴できます。遺族の処罰感情とは別に捜査が進むことがあります。
なりえます。保護法益は遺骨ではなく死者への敬虔感情のため、遺骨が入っていない空の墓でも発掘墳墓罪は成立しえます。
二年以下の拘禁刑です(令和 7 年施行の刑法改正で従来の懲役が拘禁刑に統合)。遺骨損壊を伴うと 191 条で三月以上五年以下に跳ね上がります。
重くなります。発掘に伴い遺骨を損壊・遺棄すると墳墓発掘死体損壊等罪(191 条)が成立し、三月以上五年以下の拘禁刑となります。
現在の墓地がある市町村の役所で、墓地埋葬法 5 条に基づき改葬許可を申請します。改葬先の受入証明などが必要で、申請手数料は数百円程度です。
墓じまい自体は違法ではないが、無許可で墓を掘り起こすと発掘墳墓罪(刑法189条)になりうる。適法に行うには、改葬先を決めたうえで市町村長の改葬許可(墓地埋葬法5条)を取ることが必須。業界裏話ヒント:許可を取らずに「自分でやれば安い」と掘ってしまう人が一定数いるが、許可申請料は数百円から数千円程度。この一枚を惜しんで刑事事件になるのは、あまりに割に合わない
まず作業を止めること。そのまま掘り進めると発掘墳墓罪(189条)に加え、埋蔵文化財なら文化財保護法92条の届出義務違反も問われうる。人骨は警察へ、遺跡性があれば教育委員会へ連絡する。業界裏話ヒント:現場で「工期が遅れるから」と黙って埋め戻す判断が一番危ない。届出と調査で工期は確かに延びるが、刑事事件と工事差止めになれば損害はその比ではない
学術調査でも、礼拝の対象として祀られている墳墓を無断で掘れば発掘墳墓罪に当たりうる。罪にならないのは、文化財保護法に基づく届出・許可の手続を踏んで違法性が阻却されるから。業界裏話ヒント:誰の墓か不明な古い塚でも、地域で祀られている実態があれば「墳墓」として保護対象になりうる。学術目的でも手続を飛ばせば線を越えるので、調査前の届出が生命線になる
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 行為の対象 | 189 条:墳墓そのものの発掘 | — |
| 保護法益 | 死者に対する社会一般の敬虔感情 | — |
| 法定刑 | 二年以下の拘禁刑 | — |
| 成立のポイント | 遺骨の有無を問わず発掘で成立、改葬許可で違法性阻却 | — |
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