要点刑法 232 条は名誉毀損罪・侮辱罪を親告罪と定め、被害者の告訴がなければ公訴を提起できない。告訴は犯人を知った日から 6 か月以内に行う必要がある。
Q · ネットで悪口を書かれたら、警察が勝手に犯人を捕まえてくれるの?
いいえ。被害者の告訴がないと検察は起訴できません
刑法 232 条により、名誉毀損罪・侮辱罪は親告罪です。被害届だけでは足りず、処罰を求める意思表示である『告訴』がなければ検察官は公訴を提起できません。告訴は犯人を知った日から 6 か月で行使できなくなります(刑訴法 235 条)。逆に加害者は、公訴提起前に被害者と示談して告訴を取り下げてもらえば不起訴で前科を回避できます(刑訴法 237 条)。同じ条文が被害者には期限つきの武器を、加害者には出口を与えています。
ネットで実名を晒され、ありもしない不倫や横領を書き立てられた。怒りのまま警察に駆け込むと「これは告訴がないと動けません」と返される。なぜか。名誉毀損罪(230条)も侮辱罪(231条)も、この232条が定める『親告罪』だからだ。親告罪とは、被害者本人が正式な『告訴』(処罰を求める意思表示)をしない限り、検察官が起訴できない犯罪をいう。つまり刑事手続を起動するスイッチを握っているのは検察ではなく、あなた自身だ。そして見落とされがちなのが時間。告訴は犯人を知った日から6か月を過ぎるとできなくなる(刑事訴訟法235条)。この期限を逃すと、被害がどれほど深刻でも検察は永遠に動けない。逆に加害者側から見れば、起訴される前に被害者と示談して告訴を取り下げてもらえば、不起訴で前科を回避できる。同じ一つの条文が、被害者には期限つきの武器を、加害者には脱出口を与えている。
刑法 232 条は名誉に関する罪の訴追条件を定める規定であり、名誉毀損罪(230 条)および侮辱罪(231 条)が告訴を欠けば公訴を提起できない親告罪であることを規定する。第 2 項は天皇・皇族および外国の君主・大統領について、その告訴を内閣総理大臣またはその国の代表者が代行する旨を定める特則である。
AI 輔助整理,以條文原文為準
被害者本人の告訴がなければ検察官が起訴できない犯罪です。刑法 232 条は名誉毀損罪・侮辱罪をこの親告罪と定めています。被害届だけでは足りません。
名誉毀損罪・侮辱罪(232 条)のほか、過失傷害罪、器物損壊罪、私用文書等毀棄罪などがあります。いずれも被害者の告訴が起訴の条件です。
被害届は被害事実の申告にとどまります。告訴は処罰を求める明確な意思表示で、親告罪では告訴がなければ起訴できません。効果がまったく異なります。
あります。犯人を知った日から 6 か月を過ぎると告訴できなくなります(刑訴法 235 条)。被害が事実でも、この期限を逃すと訴追の道が閉ざされます。
死者の名誉毀損(刑法 230 条 2 項)も親告罪で、告訴権者は遺族です(刑訴法 233 条)。自分が直接の被害者でなくても告訴できる立場にあります。
公訴提起前であれば取り消せます(刑訴法 237 条 1 項)。ただし一度取り消すと同じ件で再び告訴することはできません(同 2 項)。
はい。刑法 232 条により、侮辱罪(231 条)も名誉毀損罪と同じく親告罪です。被害者の告訴がなければ検察は起訴できません。
告訴権者が天皇・皇后・皇族のときは内閣総理大臣が、外国の君主・大統領のときはその国の代表者が、それぞれ代わって告訴を行います。
名誉毀損も侮辱も親告罪(232条)なので、被害届だけでなく、処罰を求める明確な意思表示である『告訴』が必要だからです。被害届は被害事実の申告にとどまります。業界裏話ヒント:警察は親告罪、特にネット上の名誉毀損には消極的で、告訴状を受理してもらうこと自体にハードルがあります。本人が窓口で口頭で訴えるより、弁護士が証拠を整理した告訴状を提出した方が受理・着手のスピードが段違いに上がる
親告罪の告訴期間は『犯人を知った日』から6か月です(刑訴法235条)。犯人が特定できていなければ、その時計はまだ走り出していません。発信者情報開示で相手が判明した日が起算点になります。業界裏話ヒント:だからこそ順序が重要で、焦って期限を気にするより、まず開示請求で犯人を特定するのが先。逆に特定済みなのに迷っていると、その6か月は刻一刻と消えていく。特定の前後で取るべき行動が真逆になる
親告罪では、公訴提起前に被害者が告訴を取り消せば検察は起訴できず、不起訴となります(刑訴法237条1項)。示談書に告訴取消しを明記してもらうのが確実です。業界裏話ヒント:告訴を一度取り消した被害者は、同じ件で再び告訴できません(同237条2項)。つまり告訴取消しは加害者にとって最強の保険になる。ただし起訴後の取消しは効力がないので、勝負は起訴される前の数週間。検察が処分を決める前に動けるかどうかが分かれ目
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 対象犯罪 | 刑法 232 条:名誉毀損罪・侮辱罪を親告罪とする訴追条件 | — |
| 起訴に必要なもの | 被害者の告訴(処罰を求める意思表示) | — |
| 免責・出口 | 公訴提起前の告訴取消しで不起訴(刑訴法 237 条) | — |
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