強盗の罪を犯す目的で、その予備をした者は、二年以下の拘禁刑に処する。
要点刑法 237 条は、強盗の目的で予備をした者を二年以下の拘禁刑に処すると定める。財物を奪う前でも、強盗の目的と準備行為がそろえば成立する目的犯である。
Q · 凶器を持って下見しただけで、まだ何も奪っていなければ捕まらないですよね?
強盗目的があれば、奪う前でも強盗予備罪で捕まります。
刑法 237 条により、強盗(刑法 236 条)を実行する目的で予備行為をした者は、財物を奪う前でも二年以下の拘禁刑に処されます。これは目的犯であり、検察が「強盗の目的」を立証できなければ成立せず、目的を欠く凶器の携帯は原則として軽犯罪法 1 条 2 号(拘留・科料)の問題にとどまります。また判例上、予備行為が完了した後にやめても予備罪は成立し、やめた事実は量刑で考慮される事情にすぎません。
日本の刑法では、犯罪の「準備」をしただけで罰せられることは、ほとんどない。万引きの下見をしても、詐欺の計画メモを書いても、それ自体は犯罪にならないのが原則だ。だが強盗は例外中の例外。刑法237条は、強盗をする目的で準備をしただけで、まだ一円も奪っていなくても、二年以下の拘禁刑に処すと定める。ここであなたが握っておくべき急所は二つ。第一に、これは「目的犯」だということ。凶器をカバンに入れて店の下見に行っても、検察が「強盗の目的」を立証できなければ、せいぜい軽犯罪法の凶器携帯(過料・拘留)止まりにとどまる。目的の有無が、拘禁刑か軽微処分かを分ける分水嶺になる。第二に、判例上、準備の途中でやめても予備罪は成立する。「怖くなってやめたから無罪」とはならない。強盗のレッドラインは、押し入った瞬間ではなく、準備に手を染めた時点まで、ぐっと手前に引かれている。
刑法 237 条の強盗予備罪は、強盗(刑法 236 条)を実行する目的で、その準備行為をした段階で成立する目的犯である。財物を奪取する前であっても、強盗の目的と客観的な準備行為がそろえば既遂となり、二年以下の拘禁刑が科される。準備を原則不処罰とする刑法の例外として、重大犯罪に限り設けられている。
強盗(刑法 236 条)を実行する目的で準備行為をした段階で成立する罪です。刑法 237 条が根拠で、財物を奪う前でも二年以下の拘禁刑が科される目的犯です。
法定刑が二年以下の拘禁刑のため、公訴時効は 3 年です(刑事訴訟法 250 条 2 項)。起算点は予備行為が終わった時点とされます。
予備は強盗の実行に着手する前の準備段階、未遂は実行に着手したが既遂に至らない段階です。着手の有無が両者を分け、未遂のほうが法定刑は重くなります。
有罪が確定すれば前科がつきます。初犯で情状により執行猶予が付く場合もありますが、有罪判決自体は前科として記録されます。
捜査機関に発覚する前に自ら申告すれば、刑法 42 条の自首として刑が減軽されうるます。発覚後の出頭は自首にあたらない点に注意が必要です。
下見の足取り、共犯との連絡履歴、ターゲットの特定状況、自白などから検察が「強盗の目的」を組み立てます。客観証拠が薄ければ罪名が軽くなる余地があります。
殺人予備(刑法 201 条)、放火予備(刑法 113 条)、内乱予備(刑法 78 条)など、生命や公共の安全を脅かす限られた重大犯罪に予備罪が設けられています。
予備罪は準備行為の完了で既遂となるため、独立した未遂は観念されないのが一般的な理解です。準備に着手したが完了しない段階は処罰されない余地があります。
捕まりえます。判例上、予備行為が完了していれば、その後にやめても強盗予備罪はすでに成立しています(刑法237条)。やめた事実は罪の成否を左右せず、量刑で有利に考慮される事情にとどまります。業界裏話ヒント:着手前にやめた場合に中止犯(刑法43条但書)の刑の減免が準用されるかは、判例は否定的、学説は分かれており、実務上、解釈が割れています。だからこそ「自らやめた」「自首した」という事実を、証拠とともにどう記録に残すかで、最終的な量刑が大きく変わります
凶器の所持だけなら、原則は軽犯罪法1条2号(刃物等の隠匿携帯)の世界で、拘留または科料です。これが強盗予備(刑法237条、二年以下の拘禁刑)に跳ね上がるのは、「強盗の目的」が加わったときだけです。業界裏話ヒント:つまり捜査の最大の争点は『目的の立証』です。警察は下見の足取り、共犯との連絡、ターゲットの特定状況などから目的を組み立てます。逆に言えば、目的を裏付ける客観証拠が薄ければ、罪名を軽犯罪法レベルへ落とせる余地が残る。ここを弁護士が突けるかどうかが分水嶺です
実行役でなくても、強盗目的の準備に関与したと認定されれば、強盗予備(刑法237条)や共犯に問われる余地があります。道具の受け渡しや現場への移動が準備行為と評価されうるためです。業界裏話ヒント:闇バイトの摘発は、実際に押し入る前のこの「準備段階」で起きることが多い。指示役は遠隔で安全圏にいて、捕まるのは末端です。受け取る前に違和感を覚えた時点が唯一の引き返し地点であり、関与してしまった後は速やかに弁護士・警察への相談が、共犯の中で立場を分ける判断材料になります
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 成立時期 | 強盗の実行に着手する前の準備段階で成立 | — |
| 主観要件 | 「強盗の目的」が必要な目的犯 | — |
| 法定刑 | 二年以下の拘禁刑(刑法 237 条) | — |
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