併合罪について処断された者がその一部の罪につき大赦を受けたときは、他の罪について改めて刑を定める。
要点刑法 52 条は、併合罪の一部の罪が大赦を受けたとき、他の罪について裁判所が改めて刑を定めると規定する。残刑は自動では減らず、再度の量定を要する。
Q · 併合罪でまとめて有罪になったあと、罪の一つが大赦で消えたら、残りの刑も自動で減るの?
自動では減らず、裁判所が刑を定め直します
併合罪としてまとめて処断された者の一部の罪が大赦を受けても、残る刑は自動的には軽くなりません。刑法 52 条により、裁判所が他の罪について改めて刑を定めます。併合罪の刑は複数の罪を一体として算出されているため、消えた罪の分を単純に控除できないからです。手続を誰も起こさなければ、古い合算刑のまま執行が進む余地があり、残刑の再定を能動的に求める必要があります。
複数の罪を同じ裁判でまとめて裁かれ、懲役(現在は拘禁刑)何年という一個の刑を言い渡された。これが併合罪の処断だ。ところがその後、罪の一つだけが大赦の対象になり、国家の手で消えてしまう。あなたはこう考えるはずだ。「では、その分だけ刑も自動で軽くなるのだろう」。刑法52条は、そこに冷たい一線を引く。消えた罪の分を機械的に差し引くのではない。残った罪について、裁判所がもう一度ゼロから刑を定め直す、と定めているのだ。なぜか。併合罪の刑は、最初から複数の罪を一個に束ねて算出されている。糸を一本抜いても、束ね直さなければ正しい長さは出ない。あなたが知っておくべきは二点。第一に、刑は自動では動かない。第二に、その消えた罪が大赦に該当するのは、たいてい皇室の慶弔という、刑事事件とは無縁に見える出来事がきっかけになる。
刑法 52 条は、併合罪として一個の刑で処断された者がその一部の罪について大赦を受けた場合の処理を定める規定である。残る罪の刑は当然には縮減されず、裁判所が改めて刑を定める手続を経て確定する。併合罪の刑が複数の罪を一体として算出される構造に対応した調整規範である。
AI 輔助整理,以條文原文為準
政令で罪の種類を定めて行う恩赦の一種です。対象となった罪は有罪の言渡しの効力そのものが失われ、まだ裁判を受けていない場合は公訴権が消滅します。個別の温情ではなく一括処理である点が特徴です。
大赦は政令で罪の種類を定めて一律に行うのに対し、特赦は有罪判決が確定した特定の人に対して個別に行われます。大赦は対象範囲が広く、未確定事件の公訴権まで消滅させる点が異なります。
確定裁判を経ていない二個以上の罪を指します(刑法 45 条)。これらは原則として一個の手続でまとめて裁かれ、有期拘禁刑は最も重い罪の刑に加重して一個の刑が言い渡されます(刑法 47 条)。
即位の礼や大喪など皇室の慶弔に伴う政令恩赦が代表例ですが、内容は復権や刑の執行免除が中心で、本条がいう大赦そのものは近年ほとんど行われていません。
大赦は有罪の言渡しの効力を失わせるため、その罪に関する前科の効力も消えます。就職時の前科照会や資格制限など、日常生活に直結する不利益の有無まで連動して変わりえます。
裁判所が再度量定して残刑を確定します。本人や弁護人が手続を起こさなければ、消えた罪を含んだままの古い合算刑で執行が進む余地があるため、能動的な対応が必要です。
減刑は刑の量を縮めるだけですが、大赦は有罪の言渡しの効力そのものを失わせます。次元が異なるため、残る罪について刑を組み直す本条のような調整規定が必要になります。
51 条は併合罪に係る二個以上の刑が確定した場合の執行方法を調整する規定、52 条は一部の罪が大赦を受けたときに残る罪の刑を裁判所が定め直す規定です。場面と効果が異なります。
現に存在する制度です。憲法73条7号で内閣が大赦・特赦・減刑等を決定し、恩赦法がその種類と効力を定めています。大赦は政令で罪の種類を定めて行われます。業界裏話ヒント:ただし近年の即位の礼などに伴う恩赦は、実際には罰金前科者の「復権」や「刑の執行の免除」が中心で、本条がいう「大赦」そのものはほとんど行われていません。だから52条は条文としては生きているが、発動の場面は極めて稀。報道で『恩赦』と聞いても、それが大赦なのか復権なのかを区別できる人は少ない
自動では減りません。刑法52条は、併合罪の一部が大赦を受けたとき、他の罪について『改めて刑を定める』と規定しています。併合罪の刑は複数の罪を一個に束ねて算出されているため、単純に差し引けないのです。業界裏話ヒント:自動で減らないということは、本人や弁護人が手続を起こさなければ、消えたはずの罪の分まで含んだ古い合算刑のまま執行が進む余地があるということ。『国が罪を消してくれたから安心』ではなく、残刑の再定を能動的に求めて初めて利益が現実になる
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 適用場面 | 刑法 52 条:併合罪の一部の罪が大赦を受けた場合 | — |
| 効果 | 他の罪について裁判所が改めて刑を定める | — |
| 作用する段階・主体 | 大赦後の再度の量定段階・裁判所 | — |
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