戸籍法 第121条の3
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法務大臣は、行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律(平成二十五年法律第二十七号)第十九条第八号又は第九号の規定による提供の用に供する戸籍関係情報(同法第九条第三項に規定する戸籍関係情報をいう。)を作成するため、第百十九条の規定により磁気ディスクをもつて調製された戸籍又は除かれた戸籍の副本に記録されている情報を利用することができる。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 戸籍法第121条の3は、日本の戸籍法に含まれる条文です。
- 戸籍法第121条の3の条文原文は「法務大臣は、行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律(平成二十五年法律第二十七号)第十九条第八号又は第九号の規定による提供の用に供する…」で始まります。
- 戸籍法第121条の3は第六章 電子情報処理組織による戸籍事務の取扱いに関する特例等に置かれています。
- 戸籍法の公布日は昭和22年12月22日です。
- 戸籍法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 戸籍法第121条の3の前の条は戸籍法第121条の2です。
- 戸籍法第121条の3の次の条は戸籍法第122条です。
- 戸籍法第121条の3には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
戸籍法(昭和二十二年法律第二百二十四号)第121条の3 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000224 - 本サイト収録
戸籍法(昭和二十二年法律第二百二十四号)第121条の3(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/322AC0000000224/121_3
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点戸籍法121条の3は、法務大臣がマイナンバー法の情報連携に使う戸籍関係情報を作成するため、磁気ディスクで調製された戸籍の副本の情報を利用できると定める規定である。
Q · 国は戸籍の副本を好きなように使えるの?
使えるのは連携用データを作る目的に限られる
戸籍法121条の3が法務大臣に認めているのは、磁気ディスクで調製された戸籍・除籍の副本の情報を「戸籍関係情報を作成するため」に利用することです。作成された戸籍関係情報は、マイナンバー法19条8号又は9号の情報連携にだけ提供されます。行政機関に届くのは戸籍の全文ではなく、手続に必要な身分関係だけを加工したデータです。副本をこれ以外の目的に使う権限は、本条からは出てきません。
解説
戸籍には、あなたのマイナンバーは一文字も書かれていない。それなのに、一部の役所の手続では「戸籍謄本の添付は不要です」と言われるようになった。その裏側にあるのが本条である。市区町村が作る戸籍には正本と副本があり、副本は法務局側で保存されている。本条は、法務大臣がこの副本に記録された情報を使って「戸籍関係情報」を作ることを認めている。戸籍関係情報とは、親子や婚姻などの身分関係を、行政手続に必要な形に切り出して加工したデータのことである。作られた情報が提供されるのは、マイナンバー法19条8号・9号に基づく情報連携(役所同士が専用ネットワークで照会し合う仕組み)の場面に限られる。つまり、役所の間を戸籍がまるごと行き来するわけではなく、必要な身分関係だけが届く。もう一つ押さえておきたいのは、本条が認める利用目的が「この情報を作ること」に限られている点だ。副本を何に使ってもよいという白紙委任ではない。
法的な位置づけ
戸籍法121条の3は、法務大臣が、戸籍法119条により磁気ディスクをもって調製された戸籍又は除かれた戸籍の副本に記録された情報を、マイナンバー法19条8号又は9号による提供に供する戸籍関係情報(同法9条3項)を作成するために利用できることを定める規定である。副本の利用目的を戸籍関係情報の作成に限った授権規定として機能する。
よくある質問 AI による整理
Q1戸籍関係情報とは何ですか?
マイナンバー法9条3項に定義された情報で、戸籍の副本をもとに、親子や婚姻などの身分関係を行政手続で使える形に加工したデータです。戸籍の全文そのものではありません。
Q2戸籍の副本はどこに保存されていますか?
戸籍法8条により、正本は市区町村が、副本は管轄の法務局側が保存します。本条は、磁気ディスクで調製された副本の情報を法務大臣が利用できるようにしました。
Q3戸籍にマイナンバーは記載されますか?
記載されません。情報連携には情報提供用の符号が使われます。行政機関に提供されるのは、手続に必要な範囲に加工された戸籍関係情報です。
Q4戸籍の副本は災害時にどう使われますか?
市区町村の正本が失われた場合、法務局側の副本などをもとに戸籍を再製します。東日本大震災では実際にこの仕組みで戸籍が再製されました。
Q5戸籍法121条の3はいつできた条文ですか?
令和元年(2019年)の戸籍法改正(令和元年法律第17号)で新設されました。施行日は附則で段階的に定められているため、正確な日付はe-Govで確認してください。
Q6除籍の情報も情報連携に使われますか?
本条は「戸籍又は除かれた戸籍の副本」の情報を利用できると定めています。死亡や転籍で除かれた戸籍の情報も、戸籍関係情報を作る材料に含まれます。
Q7戸籍関係情報を照会できるのはどの機関ですか?
照会できるのは、マイナンバー法で定められた行政機関や地方公共団体などに限られます。しかも法令で定められた事務の範囲内に限られ、自由に照会できるわけではありません。
Q8民間企業は戸籍の情報連携を使えますか?
使えません。本条の情報連携はマイナンバー法19条8号・9号に基づく行政側の提供に限られます。銀行などの民間手続では、引き続き戸籍証明書の提出が必要です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1戸籍とマイナンバーが紐づいたら、家族関係が全部筒抜けになるんですか?
本条で作られるのは、戸籍の全文ではなく戸籍関係情報である。その提供もマイナンバー法19条8号・9号の情報連携に限られ、照会できる機関と事務は法令で絞られている。実務のポイント:照会の記録は残り、本人はマイナポータルで確認できる。窓口の職員も、照会の履歴が残ることを前提に動いている
Q2本籍地が遠いんですが、戸籍謄本ってもう取らなくていいんですか?
手続による。情報連携の対象になっている行政事務なら添付を省略できるが、相続登記や金融機関での相続手続では、引き続き証明書が求められることが多い。実務のポイント:令和6年(2024年)3月からは、本籍地以外の市区町村の窓口でも戸籍証明書を請求できる(戸籍法120条の2、広域交付)。ただし本人・配偶者・直系親族が窓口で請求する場合に限られ、郵送や代理人による請求はできない
間違えやすい点 AI による整理
- 「戸籍にマイナンバーが紐づけられ、番号が戸籍に書き込まれた」と思われがちだが、戸籍にマイナンバーは記載されない。連携には情報提供用の符号が使われる。しかも提供されるのは戸籍の全文ではなく、手続に必要な範囲に加工された戸籍関係情報である
- 「国に戸籍を握られるのは危ないのでは」という問いは、前提が少しずれている。戸籍の副本は、もともと戸籍法8条により法務局側が保存してきた。本条で新しくなったのは、その副本を、情報連携用のデータを作るために利用できるようにした点である。本当に問うべきなのは「国が持っているかどうか」ではなく、「目的外の利用をどう防ぎ、どう監視するか」のほうだ
- 情報連携で自分の情報がやり取りされることは知っていても、その記録を自分で確認できることを知る人は少ない。マイナンバー法は情報提供等の記録を残すよう定めており、本人はマイナポータルでやり取りの履歴を確認できる。確認しない限り、見えない流れは見えないままである
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律する内容 | 戸籍法121条の3:法務大臣が副本を使って連携用の戸籍関係情報を作成する | 戸籍法10条:本人などが戸籍謄本等の交付を請求する 戸籍法120条の2:本籍地以外の市区町村で戸籍証明書を請求する(広域交付) |
| 情報の受け手 | マイナンバー法の情報連携で照会する行政機関等 | 請求した本人など(紙の証明書) 窓口で請求した本人・配偶者・直系親族 |
| 本人の手間 | 対象手続なら謄本の添付を省略できる | 本籍地へ請求(郵送なら定額小為替が必要) 最寄りの窓口で取得できる(郵送・代理は不可) |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は戸籍資料を戸政情報システムで電子管理しており、機関間の利用は個人資料保護法の特定目的内利用で規律される。日本のように連携専用の加工データを法律で明示する構造とは異なる
韓国は2008年に戸籍制度を廃止し、個人単位の家族関係登録簿に移行した。電算化された登録情報を行政機関が利用する点は日本と似ているが、制度の単位そのものが異なる
ドイツは登記簿の近代化として税識別番号を各種登記簿に共通識別子として導入した。番号で行政データをつなぐ発想は共通しているが、身分登録(PStG)は戸籍のような家族単位ではない
米国には全国的な家族登録簿がない。連邦機関間のデータ照合(computer matching)を合意書と審査委員会で統制する方式で、機関間の目的外利用を抑える点が本条の問題意識と重なる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 遠くの本籍地に郵送で戸籍謄本を請求し、定額小為替を買いに郵便局へ走る。児童扶養手当のような対象手続なら、その往復が要らなくなるとしたら、何日短縮できるだろうか。窓口がマイナンバーを使って身分関係を照会できる場合、謄本の添付を省略できることがある。ただし、すべての手続が対象ではない。窓口で確認しなければ、これまでどおり謄本を求められることもある
- あなたは市役所で手当を担当する職員。申請者が戸籍謄本を持ってこなかった。その手続が情報連携で照会できるものだと知らなければ、申請者に本籍地まで書類を取りに行かせることになる
改正沿革 AI による整理
- 令和元年(2019年) 戸籍法の一部を改正する法律(令和元年法律第17号)により、マイナンバー制度との情報連携のために設けられたとされる。引用しているマイナンバー法の号番号は、その後の同法改正で変わっている可能性がある(要確認)
改正の年表
- 1.令和元年(2019年) 新設:戸籍法の一部を改正する法律(令和元年法律第17号)により、マイナンバー制度との情報連携に使う戸籍関係情報を作成するため、法務大臣が戸籍副本の情報を利用できる規定として新設された。施行日は附則による(要確認)
- 戸籍法 第8条正本・副本の設置と副本の保存主体
- 戸籍法 第119条磁気ディスクによる戸籍調製、本条の前提
- 戸籍法 第120条の2本籍地外での広域交付(現行効力を要確認)
- 戸籍法 第10条戸籍謄本等の交付請求
- 行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律 第19条特定個人情報の提供制限と情報連携の根拠(通称 マイナンバー法)
- 行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律 第9条利用範囲と戸籍関係情報の定義
- 個人情報の保護に関する法律 第69条行政機関の目的外利用・提供の制限
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