戸籍法 第20条の4
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性同一性障害者の性別の取扱いの特例に関する法律(平成十五年法律第百十一号)第三条第一項の規定による性別の取扱いの変更の審判があつた場合において、当該性別の取扱いの変更の審判を受けた者の戸籍に記載されている者(その戸籍から除かれた者を含む。)が他にあるときは、当該性別の取扱いの変更の審判を受けた者について新戸籍を編製する。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 戸籍法第20条の4は、日本の戸籍法に含まれる条文です。
- 戸籍法第20条の4の条文原文は「性同一性障害者の性別の取扱いの特例に関する法律(平成十五年法律第百十一号)第三条第一項の規定による性別の取扱いの変更の審判があつた場合において、当該性別の取扱い…」で始まります。
- 戸籍法第20条の4は第三章 戸籍の記載に置かれています。
- 戸籍法の公布日は昭和22年12月22日です。
- 戸籍法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 戸籍法第20条の4の前の条は戸籍法第20条の3です。
- 戸籍法第20条の4の次の条は戸籍法第21条です。
- 戸籍法第20条の4には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
戸籍法(昭和二十二年法律第二百二十四号)第20条の4 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000224 - 本サイト収録
戸籍法(昭和二十二年法律第二百二十四号)第20条の4(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/322AC0000000224/20_4
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点戸籍法20条の4は、性別の取扱いの変更の審判を受けた者の戸籍に他の在籍者または除籍者がいる場合、その者について新戸籍を編製すると定める。
Q · 性別変更の審判が出たら、親と同じ戸籍はどうなるの?
他の在籍者・除籍者がいれば本人単独の新戸籍になる
戸籍法20条の4により、性別の取扱いの変更の審判を受けた人の戸籍に、ほかに記載されている人(すでに除籍された人を含む)がいる場合、本人について新しい戸籍が編製されます。親の戸籍では本人が除籍となり、続柄は新戸籍で新しい性別に応じた表記になります。ただし従前の戸籍の除籍記録は消えず、親など法定の請求権者は取り寄せることができます(戸籍法10条)。
解説
日本の戸籍には「性別」という欄がない。性別は「長男」「長女」といった父母との続柄の書き方で表れる。そのため、性同一性障害者の性別の取扱いの特例に関する法律3条の審判で性別が変わると、この続柄を書き直さなければならない。問題は、その戸籍に両親やきょうだいも載っている場合である。家族全員が載った戸籍の上で続柄を書き換えれば、家族の誰かが証明書を取るたびに、あなたの経緯が一緒に写し出されてしまう。戸籍法20条の4はこれを避けるため、同じ戸籍にほかの人が載っていればあなた一人の新しい戸籍を作る、と定めている。「ほかの人」には、すでに除籍された人も含まれる。つまり、離婚した元配偶者の記録が残っているだけでも新戸籍になる。ただし、元の戸籍から記録が消えるわけではない。除籍の記録は残り続ける。何が分かれて何が残るのか。そこを知っている人だけが、家族への説明や将来の相続手続の段取りを自分で組める。
法的な位置づけ
戸籍法20条の4は、性別の取扱いの変更の審判に伴う戸籍の編製替えを定める規定である。審判を受けた者の戸籍に他の在籍者または除籍者が記載されている場合、その者について新戸籍を編製する。戸籍には性別欄がなく続柄で性別が表れるため、家族と共有する戸籍上での記載変更を避け、現在の戸籍を本人単独に分離する趣旨を持つ。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.名の変更と名義変更の順番を決める 性別の取扱いの変更の審判を申し立てる前に、戸籍法107条の2による名の変更を先行・並行させるかを決め、運転免許証やパスポート等の名義変更を一度にまとめる段取りを組む
- 2.家庭裁判所に性別の取扱いの変更の審判を申し立てる 住所地の家庭裁判所に、特例法3条1項に基づく審判を申し立てる。医師の診断書など、要件を満たすことを示す資料を添付する
- 3.審判確定を待ち、嘱託による記載を確認する 審判が確定すると、裁判所書記官が本籍地の市区町村に戸籍記載を嘱託する(家事事件手続法116条)。本人による届出は不要で、反映まで待つ
- 4.新戸籍の全部事項証明を取得して内容を確認する 反映後、本籍地で新戸籍の全部事項証明書を取得し、筆頭者・続柄・身分事項が正しく記載されているかを確認する
- 5.各種名義・登録情報を書き換える 新戸籍の証明書を用いて、パスポート、運転免許証、健康保険、銀行口座、勤務先の人事情報などを順に更新する
よくある質問 AI による整理
Q1戸籍法20条の4とは何ですか?
性別の取扱いの変更の審判を受けた人の戸籍に、ほかの在籍者や除籍者がいる場合に、本人だけの新しい戸籍を作ると定めた規定です。
Q2性別変更 戸籍 本籍地は変わる?
新戸籍は原則として従前の本籍地と同じ場所に編製されます。本籍を移したい場合は、反映後に別途転籍届を出す必要があります。
Q3性別変更 戸籍 反映 いつまで?
審判確定後、裁判所書記官が本籍地へ嘱託してから記載されます。期間の法定はなく、数週間程度かかることがあります。
Q4性別変更 戸籍謄本 どう表示される?
新戸籍では続柄が新しい性別に応じた表記となり、身分事項欄に審判による新戸籍編製の経緯が記載されます。
Q5一人戸籍でも新戸籍になる?
過去に除籍された人が一人も記載されていなければ、同じ戸籍の続柄が更正されるだけです。除籍者が一人でもいれば新戸籍になります。
Q6性別変更 子どもの戸籍 どうなる?
子と同じ戸籍にいれば本人について新戸籍が作られます。親子関係そのものは審判で変わらないと特例法4条2項が定めています。
Q7性別変更 戸籍 元に戻せる?
新戸籍の編製を取り消して元の戸籍に戻る手続は定められていません。除籍の記録も従前戸籍に保存され続けます。
Q8性別変更 戸籍 誰に見られる?
本人、配偶者、直系尊属・卑属は戸籍法10条で請求できます。第三者は10条の2の正当な理由がある場合に限られます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1性別を変えたら、親の戸籍から抜けることになるんですか? 親にバレずに済みます?
親と同じ戸籍にいれば、本条によってあなた一人の新しい戸籍が作られ、親の戸籍ではあなたが除籍扱いになる。ただし、親は従前の戸籍の全部事項証明を取れる立場にあり(戸籍法10条)、除籍の記録から経緯を知りうる。実務のポイント:本条は隠すための制度ではなく、現在の戸籍を分けるための制度である。このことを理解しておくと、家族に話すタイミングを自分で選べる
Q2審判が出たあと、役所に何か届けを出さないといけないんですか?
届けは不要である。性別の取扱いの変更の審判が確定すると、家事事件手続法116条により裁判所書記官が本籍地に戸籍の記載を嘱託する。実務のポイント:戸籍に反映されるまで数週間かかることがある。その間に取った証明書は古い続柄のままなので、パスポートや銀行の手続は、新戸籍への反映を確認してから始めると二度手間を防げる
Q3性別が変わったら、名前も自動で変わるんですよね?
変わらない。名の変更は戸籍法107条の2に基づき、家庭裁判所の許可を別に得る必要がある。要件は「正当な事由」である。実務のポイント:新しい名前を通称として実際に使ってきた実績(郵便物、職場の名札、SNS など)が判断材料になりやすい。申し立てる前から使用の記録を残しておくと、許可を得られる可能性が高まる
間違えやすい点 AI による整理
- 「性別変更で戸籍の性別欄が書き換わる」という理解は、問いの立て方からずれている。戸籍には性別欄がなく、変わるのは父母との続柄の表記である。続柄は父母とのつながりの中で決まる記載なので、父母と同じ戸籍の上では処理しにくい。新戸籍を作る仕組みが必要になる理由はここにある
- 今の戸籍に載っているのは自分一人だけだと思っている人から見れば、新戸籍は関係のない話である。しかし法律は「その戸籍から除かれた者」も数える。離婚した元配偶者や、結婚して籍を出た成人の子の記録が一行でも残っていれば、新戸籍が作られる。自分の感覚と条文の数え方のずれが、想定外の本籍変更につながる
- 新戸籍になることで過去から切り離される、と多くの人は受け止める。だが実際には、元の戸籍に除籍の記録が残る。除籍簿の保存期間は150年である(戸籍法施行規則5条4項、最新の改正状況をご確認ください)。親や子など法定の請求権者は、その記録を取り寄せられる(戸籍法10条)。記録の性質は「消去」ではなく「分離」である
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 新戸籍編製の原因 | 戸籍法20条の4:性別の取扱いの変更の審判 | 戸籍法20条の3:特別養子縁組の届出 戸籍法6条:夫婦と同氏の子を単位とする編製原則 |
| 新戸籍が作られる条件 | 本人の戸籍に他の在籍者または除籍者がいること | 特別養子について、縁組の届出があったこと 婚姻等により新たな夫婦単位が生じること |
| 制度の狙い | 家族と共有する戸籍上での続柄変更の露出を避ける | 実親との関係が戸籍上表れにくくする 戸籍の基本的な編製単位を定める |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾には性別変更を直接定める法律条文がなく、戸籍の性別登記の変更は行政函釈に基づく運用で行われている。日本のように戸籍を分離する仕組みはない
韓国では家族関係登録簿の訂正として大法院判例と例規に基づき処理される。個人単位の登録簿のため、日本のような戸籍分離の問題は生じにくい
ドイツは2024年の自己決定法で、戸籍局への届出による性別記載の変更を認めた。個人単位の身分登録が前提となる
フランスは2016年改正で、医学的要件によらず裁判所の判断により身分証書の性別記載を変更できる制度を導入した
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 家庭裁判所で性別変更の審判が確定した。役所の窓口に行く必要はあるのか、それとも待っていればいいのか? 答えは待つ側である。裁判所書記官が本籍地の役所に記載を依頼する(家事事件手続法116条)。自分で届け出る書類はない
- 両親の戸籍に入ったままの20代の会社員。審判後に戸籍の証明書を取ると、筆頭者は自分一人、続柄は新しい性別の表記になっている。両親の戸籍では、自分が「除籍」になっている
- あなたは兄の立場にいる。父の相続で銀行から「出生から死亡までの連続した戸籍」を求められ、除籍謄本まで遡って取り寄せた。そこで、きょうだいの性別の取扱いが変わっていたことを初めて知る。本人から聞くより先に、紙で知ってしまった
- 離婚して自分が筆頭者の戸籍に一人で残っているから、性別を変えても戸籍はそのままだろう。そう思っていたら、元配偶者の除籍記録が「他にある者」にあたり、新戸籍が作られた
- 転職先から入社書類の提出期限を来週に指定され、「戸籍謄本」を求められた。審判の反映がまだで、手元の証明書は旧い続柄のまま。何をいつ出すか、あと数日で決めなければならない
取るべき行動
被害を受けた側:1. 審判確定後に自分から届け出る必要はない。書記官の嘱託によって戸籍に反映される。反映後に本籍地で新戸籍の全部事項証明を取り、続柄と身分事項を確認する2. 名の変更がまだなら、戸籍法107条の2に基づき家庭裁判所に許可を申し立てる3. 証明書の提出を求められたら、本当に戸籍が必要なのか、住民票や個人事項証明で足りないのかを相手に確認する4. 相続手続が近い家族には、除籍記録が見えることを前提に、先に話しておく
訴えられた側:採用担当者や家族として戸籍を求める側に立つ場合の注意である。1. 採用時に戸籍謄本の提出を求めることは、厚生労働省の公正採用選考の考え方に反する。業務上の必要がなければ求めない2. 第三者が他人の戸籍を請求するには正当な理由が必要である(戸籍法10条の2) 3. 相続手続で経緯を知っても、それを本人以外に伝えることは、プライバシー侵害として不法行為(民法709条)の問題になりうる
時効(請求できる期限):本条による新戸籍の作成に期限はない。書記官の嘱託によって職権で進む。ただし、性別の取扱いの変更を認めない審判に対する即時抗告は、告知を受けた日から2週間以内である(家事事件手続法86条)。除籍記録は150年保存される(最新の改正状況をご確認ください)
改正沿革 AI による整理
- 平成15年(2003年)公布、平成16年(2004年)7月16日施行 性同一性障害者の性別の取扱いの特例に関する法律の制定に伴って新設された。性別の取扱いの変更の審判を受けた者について、同じ戸籍にほかの在籍者または除籍者がいる場合に新戸籍を編製することを定めた
改正の年表
- 1.平成15年(2003年) 新設:性同一性障害者の性別の取扱いの特例に関する法律(平成15年法律第111号)の制定に伴い新設。平成16年(2004年)7月16日施行
- 戸籍法 第6条夫婦と同氏の子を単位とする編製原則
- 戸籍法 第20条の3特別養子縁組時の新戸籍編製の類例
- 戸籍法 第10条本人・配偶者・直系親族の謄本請求
- 戸籍法 第10条の2第三者請求の正当理由要件
- 戸籍法 第107条の2名の変更は家裁許可で別手続
- 性同一性障害者の性別の取扱いの特例に関する法律 第3条性別変更審判の要件、本条の発動原因
- 性同一性障害者の性別の取扱いの特例に関する法律 第4条変更の効果と既存身分関係の不変
- 家事事件手続法 第116条審判確定後の書記官による戸籍記載嘱託
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