戸籍法 第28条
クイックジャンプ
- 法務大臣は、事件の種類によつて、届書の様式を定めることができる。
- 2.前項の場合には、その事件の届出は、当該様式によつてこれをしなければならない。但し、やむを得ない事由があるときは、この限りでない。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 戸籍法第28条は、日本の戸籍法に含まれる条文です。
- 戸籍法第28条の条文原文は「法務大臣は、事件の種類によつて、届書の様式を定めることができる。」で始まります。
- 戸籍法第28条は第一節 通則に置かれています。
- 戸籍法の公布日は昭和22年12月22日です。
- 戸籍法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 戸籍法第28条の前の条は戸籍法第27条の3です。
- 戸籍法第28条の次の条は戸籍法第29条です。
- 戸籍法第28条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
戸籍法(昭和二十二年法律第二百二十四号)第28条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000224 - 本サイト収録
戸籍法(昭和二十二年法律第二百二十四号)第28条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/322AC0000000224/28
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点戸籍法28条は、法務大臣が事件の種類ごとに届書の様式を定められるとし、様式が定められた届出はその様式によることを義務づける。ただしやむを得ない事由があれば例外となる。
Q · 婚姻届や出生届は、決まった用紙じゃないと出せないの?
様式指定の届出は原則その用紙が必要、非常時は例外あり
戸籍法28条により、法務大臣は事件の種類ごとに届書の様式を定めることができ、様式が定められた届出はその様式で行う必要があります。現在、様式が義務となっているのは出生・婚姻・離婚・死亡の届出です(戸籍法施行規則59条)。ただし、災害で用紙が入手できないなど「やむを得ない事由」があるときは、様式によらない書面でも届出ができます(同条2項ただし書)。
解説
婚姻届も離婚届も、実は「紙一枚の書き方」が法律で縛られている。戸籍法28条によれば、法務大臣は事件の種類ごとに届書の様式を定めることができ、様式が定められた事件はその様式で届け出なければならない。現在、様式が義務になっているのは出生・婚姻・離婚・死亡の四つである(戸籍法施行規則59条)。人生で最も重い四つの節目だけが、決まった紙の上でしか手続が進まない。一方、養子縁組や認知などは実務上の標準様式が用意されているだけで、本条による強制はない。見落とされがちなのが但書だ。「やむを得ない事由」(避けられない事情)があれば、様式どおりでない書面でも届出はできる。災害で役所の用紙が手に入らないような局面で、「用紙がないから届けられない」と諦める必要はない。さらに婚姻届は、一度受理されてしまえば方式の不備だけを理由に婚姻が無効になることはない(民法742条ただし書)。窓口にどの一枚を差し出すか、その判断をあなた自身が下せるようになる。
法的な位置づけ
戸籍法28条は届書の様式に関する規定であり、法務大臣に事件の種類ごとの届書様式を定める権限を与え、様式が定められた事件の届出は当該様式によるべきことを義務づける。やむを得ない事由がある場合には、様式によらない届出を認める例外を但書で設けている。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.様式が義務の届出かを確認する 出す予定の届出が出生・婚姻・離婚・死亡のいずれかであれば、法務大臣が定めた様式の使用が義務になる(戸籍法施行規則59条)。それ以外の届出は記載事項を満たせば足りるが、窓口の標準様式を使うのが無難
- 2.所定の用紙を入手する 市区町村役場の戸籍窓口で用紙を受け取る。出生届は出生証明書と一体の様式のため、出産した病院で受け取るのが通常。自治体配布のデザイン婚姻届を使う場合も、用紙規格と記載欄が様式どおりか確認する
- 3.記載事項を漏れなく記入する 届出事件ごとの記載事項(戸籍法29条ほか)を記入し、届出人が署名する。証人が必要な婚姻届・協議離婚届は証人欄も確認する
- 4.提出前に窓口で事前チェックを受ける 記念日提出や期限が迫る届出は、事前に窓口で記載内容の確認を受ける。不備をその場で直せるため、提出当日の差し戻しを防げる
- 5.用紙が入手できない場合は但書で相談する 災害などで所定の用紙が手に入らないときは、「やむを得ない事由」(戸籍法28条2項ただし書)にあたる事情を説明し、必要事項を記載した書面で届出ができないか窓口に相談する
よくある質問 AI による整理
Q1届書の様式とは何ですか?
戸籍の届出に使う用紙の形式のことです。戸籍法28条に基づき法務大臣が定め、出生・婚姻・離婚・死亡の届出ではその様式の使用が義務になっています。
Q2婚姻届の用紙はどこでもらえますか?
全国の市区町村役場の戸籍窓口で入手できます。様式は全国共通なので、提出先と異なる自治体でもらった用紙でも使えます。
Q3離婚届の用紙は決まっていますか?
決まっています。離婚届は戸籍法施行規則59条で様式が指定された届出の一つで、原則としてその様式で届け出る必要があります。
Q4養子縁組届は自由な書式で出せますか?
本条による様式の義務はなく、必要な記載事項を満たせば足ります(戸籍法27条・29条)。ただし実務上は窓口の標準様式を使うよう案内されます。
Q5出生届の期限を過ぎたらどうなりますか?
届出自体は期限後も受け付けられますが、正当な理由なく期間を過ぎると過料の対象になりえます(戸籍法137条)。気づいた時点ですぐ届け出ることが大切です。
Q6災害で届出用紙がないときはどうすればいい?
「やむを得ない事由」があれば、様式によらない書面でも届出ができます(戸籍法28条2項ただし書)。必要事項を書いた書面で窓口に相談しましょう。
Q7死亡届は誰が出せますか?
同居の親族、その他の同居者、家主などが届出義務者です(戸籍法87条)。提出を葬儀社が代行しても、届出人としての記載責任は署名した本人にあります。
Q8婚姻届を書き間違えたら新しい用紙が必要ですか?
多くの場合、二重線と訂正印等で訂正できます。ただし訂正箇所が多い場合や重要事項の誤りは、新しい用紙での書き直しを求められることがあります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1ネットで拾った婚姻届を家のプリンターで刷っても大丈夫ですか?
法務大臣が定めた様式(戸籍法28条、同法施行規則59条)の形になっていれば、自宅で印刷したものでも受理されるのが一般的です。問題になりやすいのは用紙サイズと欄の欠落で、多くの自治体は A3を基本としており、縮小印刷は出し直しを求められることがあります。実務のポイント:2024年3月以降、戸籍情報の連携により、本籍地以外への届出でも戸籍証明書の添付が原則不要になりました。昔の解説どおりに戸籍謄本を取り寄せる手間は省けることが多い(最新の運用状況をご確認ください)
Q2役所が閉まっている時間に出したら、その日が結婚記念日になりますか?
夜間・休日窓口に預けた届書は、後日審査されて受理されれば、原則として提出した日が届出日として扱われます。婚姻は届出によって効力を生じる(民法739条)ので、その日が法律上の婚姻日になります。実務のポイント:預かりの時点では様式や記載の審査が済んでいないため、不備があれば平日に呼び出されます。確実に記念日を婚姻日にしたいなら、事前チェックを受けたうえで預けるのが一番確実な手である
間違えやすい点 AI による整理
- 「役所に出す届出は、すべて決まった用紙でなければ受け付けてもらえない」と思われがちだが、本条に基づいて様式が義務になっているのは出生・婚姻・離婚・死亡の四種だけである(戸籍法施行規則59条)。それ以外の届出は書面または口頭でもでき(戸籍法27条)、必要な記載事項を満たすことが本筋になる。ただし実務上は、窓口で標準様式の使用を案内される
- 「様式どおりに書けば、役所が内容までチェックしてくれる」という前提そのものが崩れている。戸籍の窓口審査は原則として形式審査(書類の形や記載がそろっているかを見るだけの審査)であり、署名が本当に本人の意思によるものかまでは確かめない。様式は処理を速めるための型であって、あなたを守る盾ではない。無断の届出を防ぐには、不受理申出(戸籍法27条の2)が別途必要になる
- あなたにとって用紙の不備は「出し直せば済む小さなミス」に見える。だが期限付きの届出では、窓口と自宅を往復している間も期間は進み続ける。正当な理由なく期限を過ぎれば過料(行政上の金銭の制裁)の対象になりうる(最新の改正状況をご確認ください)。書き損じ一枚が、期限切れの入口になる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律内容 | 戸籍法28条:法務大臣が定める届書の様式と、その使用義務 | 戸籍法27条:届出は書面または口頭でできる 戸籍法37条:口頭による届出の方法 |
| 適用範囲 | 様式が定められた事件(出生・婚姻・離婚・死亡) | 戸籍の届出全般 口頭で届け出る場合 |
| 形式の自由度 | 原則として様式に拘束、やむを得ない事由があれば例外 | 書面か口頭かを届出人が選べる 届出人が出頭して記載事項を陳述し、役場が筆記する |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾では結婚は書面と戸政事務所での登記が成立要件であり、登記申請の手続は戸籍法が規律する。日本のように届出が効力発生要件となる点で構造が近い
韓国は2008年に戸籍制度を廃止し、個人単位の家族関係登録制度へ移行。申告は書面または口頭で行う
ドイツでは身分登録官(Standesamt)が婚姻等を登録し、登録簿の様式等は Personenstandsverordnung が定める
米国は州ごとに出生・死亡・婚姻の登録制度を持ち、証明書様式は州法と連邦の標準モデルに基づく
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 出産から12日目。里帰り先で出生届の用紙が見当たらない。期限は生まれた日を含めて14日(戸籍法49条)。出生届は出生証明書と一体の様式なので、出産した病院で受け取るのが通常の流れだ。手元になければ最寄りの市区町村の窓口で用紙をもらえ、出生地や届出人の所在地でも届け出られる(同25条、51条)。残り2日、今日動けば間に合う
- ネットで見つけたキャラクター柄の婚姻届を自宅のプリンターで A4に縮小して印刷した場合、記念日の窓口で受理してもらえるのか? 記載欄がそろっていても、用紙の規格が様式から外れていれば出し直しを求められることがある。記念日の当日に慌てないよう、前日までに窓口で事前チェックを受けておきたい
- 葬儀社が死亡届の提出を代行してくれた。だが届出人欄に署名したのはあなたであり、記載内容の責任は葬儀社ではなくあなたにある。窓口に行ったのが誰かは関係ない
取るべき行動
被害を受けた側:1. 様式違いを理由に受理を断られたら、どの点が様式から外れているのかを具体的に聞き取り、その場で所定の用紙をもらって書き直す2. 災害などで用紙が入手できない事情があれば、「やむを得ない事由」(戸籍法28条2項ただし書)にあたると説明し、必要事項を記載した書面で届け出られないか相談する3. 配偶者に無断で離婚届を出されるおそれがあるなら、先回りして不受理申出(同27条の2)を出しておく
訴えられた側:1. 他人の届書に代筆して署名しない。本人の意思に反する届出は無効になりうるうえ、虚偽の届出は公正証書原本不実記載罪(刑法157条)に問われうる2. 届出人として署名したなら、提出を葬儀社などに任せても記載内容の確認は自分で行う3. 受理後に誤記が見つかったら、家庭裁判所の許可を得て戸籍訂正を申請する(戸籍法113条)など、正規の訂正ルートで対応する
時効(請求できる期限):本条自体に期限はないが、様式が義務になっている届出には個別の届出期間がある。出生届は出生の日から14日以内(戸籍法49条、国外出生は3か月以内)。死亡届は死亡の事実を知った日から7日以内(同86条、国外は3か月以内)。婚姻届と協議離婚届は届出によって効力が生じるため期限はない。裁判離婚の届出は裁判確定の日から10日以内(同77条による63条準用)
学説
通説:28条の様式強制は、全国の市区町村による画一的・迅速な戸籍処理を確保するための手続的要請であり、様式違反は受理拒否の理由となるが、受理された届出の実体的効力を当然に否定するものではないと解される
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和22年(1947年) 新設:日本国憲法施行と家制度廃止に伴う戸籍法の全部改正(昭和22年法律第224号)により、届書の様式に関する規定として制定
- 戸籍法 第27条届出は書面または口頭で可能
- 戸籍法 第29条届書に記載すべき一般的事項
- 戸籍法 第27条の2不受理申出、無断届出の防止
- 戸籍法 第37条口頭による届出の方法
- 戸籍法 第49条出生届の期間と記載事項
- 民法 第742条受理後の方式欠缺では婚姻無効とならない
- 情報通信技術を活用した行政の推進等に関する法律 第6条書面手続のオンライン化の一般根拠(通称 デジタル手続法)
ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。
ログインして共同ノートを始める