戸籍法 第75条の2
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第七十七条の二の規定は、民法第七百四十九条において準用する同法第七百六十七条第二項の規定によつて婚姻の取消しの際に称していた氏を称しようとする場合に準用する。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 戸籍法第75条の2は、日本の戸籍法に含まれる条文です。
- 戸籍法第75条の2の条文原文は「第七十七条の二の規定は、民法第七百四十九条において準用する同法第七百六十七条第二項の規定によつて婚姻の取消しの際に称していた氏を称しようとする場合に準用する。」で始まります。
- 戸籍法第75条の2は第六節 婚姻に置かれています。
- 戸籍法の公布日は昭和22年12月22日です。
- 戸籍法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 戸籍法第75条の2の前の条は戸籍法第75条です。
- 戸籍法第75条の2の次の条は戸籍法第76条です。
- 戸籍法第75条の2には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
戸籍法(昭和二十二年法律第二百二十四号)第75条の2 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000224 - 本サイト収録
戸籍法(昭和二十二年法律第二百二十四号)第75条の2(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/322AC0000000224/75_2
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点戸籍法75条の2は、婚姻が取り消された者も、離婚の場合と同じく婚姻中の氏を称し続けられるよう届出を認める規定。期限は取消しの日から3か月以内である。
Q · 婚姻が裁判で取り消されたら、結婚中の名字はもう使えないの?
3か月以内に届け出れば、結婚中の姓を残せる
婚姻の取消しで氏を改めていた側は、原則として婚姻前の氏に戻ります(民法749条・767条1項)。ただし戸籍法75条の2により、離婚時の婚氏続称届(同法77条の2)が準用されるため、取消しの日から3か月以内に届け出れば婚姻中の氏を称し続けられます。元配偶者の同意も家庭裁判所の許可も要りません。期限を過ぎた場合は、家庭裁判所の氏変更許可(戸籍法107条1項)が必要になります。
解説
離婚した人が結婚中の姓をそのまま使い続けられる「婚氏続称」は、よく知られている。一方、婚姻が裁判で「取り消された」人にも同じ道があることは、ほとんど知られていない。重婚や詐欺・強迫による婚姻を理由に取消しの裁判が確定すると、婚姻で氏を改めた側は、原則として婚姻前の氏に戻る(民法749条・767条1項)。条文は準用が二重になっていて読みにくいが、中身は単純である。取消しの日から3か月以内に役所へ届け出れば、婚姻中の氏を名乗り続けられる。届出に元配偶者の同意は要らず、家庭裁判所の許可も要らない。届書に取消しの年月日を書き、自分一人で出せば済む。3か月を過ぎると、家庭裁判所に「やむを得ない事由」を認めてもらう氏の変更手続(戸籍法107条1項)しか残らない。仕事上の名前、銀行口座、資格の登録名、子どもの学校。これらをすべて書き換えるかどうかは、裁判に勝った安心感で気が緩む3か月のうちに決まってしまう。
法的な位置づけ
戸籍法75条の2は、婚姻取消し後の婚氏続称の届出に関する規定である。婚姻の取消しにより復氏した者が、民法749条で準用する同法767条2項に基づき婚姻の取消しの際に称していた氏を称しようとするときは、離婚後の婚氏続称届を定める戸籍法77条の2が準用され、届出によって効力を生じる。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.取消しの裁判の確定日を確認する 判決または審判の確定証明書を裁判所から取り寄せ、確定日を確認する。3か月の続称期限と10日の婚姻取消届期限は、いずれもこの日から数える
- 2.姓を残すか戻すかを決める 仕事上の名前、資格の登録名、銀行口座、子どもの学校などへの影響を一覧にし、婚姻中の氏を続称するか婚姻前の氏に戻るかを決める。続称後の旧姓への変更は家庭裁判所の許可が必要になる点も考慮する
- 3.婚姻取消届と婚氏続称届を同時に提出する 市区町村役場で婚姻取消届(訴えを提起した者が確定から10日以内)とあわせて、婚姻の取消しの際に称していた氏を称する届を提出する。届書に取消しの年月日を記載し、本人単独で届け出る
- 4.必要に応じて子の氏の変更を申し立てる 子を自分の戸籍に入れたい場合、続称の届出後に家庭裁判所へ子の氏の変更許可を申し立て、許可後に入籍届を提出する
よくある質問 AI による整理
Q1婚姻の取消しとは何ですか?
重婚、詐欺・強迫、不適齢などの瑕疵がある婚姻を、裁判によって将来に向かって解消する制度です(民法743条以下)。離婚とは原因も手続も異なります。
Q2婚姻取消し後の婚氏続称届はどこに出す?
届出人の所在地または本籍地の市区町村役場に提出します。婚姻取消届と同じ窓口で同時に出すことができます。
Q3婚氏続称届 取消し いつまで?
婚姻取消しの日(取消しの裁判が確定した日)から3か月以内です(民法749条で準用する767条2項)。
Q4婚姻取消し後の続称に元配偶者の同意は必要?
不要です。本条が準用する戸籍法77条の2の届出は本人が単独で行うもので、相手方の同意や家庭裁判所の許可は要件ではありません。
Q5婚姻取消届と婚氏続称届は同時に出せる?
出せます。婚姻取消届は裁判確定から10日以内(戸籍法75条・63条)なので、同日にまとめて提出すれば旧姓の戸籍が一度も発行されません。
Q6婚氏続称届に必要な書類は?
届書のほか、本人確認書類が基本です。届書には婚姻取消しの年月日を記載します。添付書類は役所により異なるため事前確認が確実です。
Q7婚姻取消し後に続称すると子どもの戸籍はどうなる?
続称した氏は法律上別の氏と扱われるため、子を自分の戸籍に入れるには家庭裁判所の子の氏の変更許可(民法791条)が必要です。
Q8婚氏続称の届出後に旧姓へ戻せる?
届出後の旧姓への変更は自由にはできず、家庭裁判所の氏変更許可(戸籍法107条1項)が必要です。続称するかは慎重に決めるべきです。
この条文についての質問 AI による整理
Q1元の配偶者が「その姓を使うな」って言ってきたら、続称はあきらめなきゃいけないんですか?
あきらめる必要はない。本条が準用する戸籍法77条の2の届出は、本人が単独で出す届出であり、元配偶者の同意も家庭裁判所の許可も要件になっていない。実務のポイント:相手側の弁護士が和解条項に「旧姓に戻すこと」を入れようとしてくる例はある。しかし、氏は人格に関わる事柄なので、条項の効力には疑問が残る。署名する前に、その一文を削るよう交渉する余地がある
Q23か月過ぎちゃいました。もう今の姓には戻れないんですか?
戸籍法107条1項に基づき、家庭裁判所に氏の変更の許可を申し立てる道がある。要件は「やむを得ない事由」で、届出だけで済む続称より明らかにハードルが高い。実務のポイント:離婚後の同種の事案では、婚姻中の氏を長く使ってきて社会生活に定着していることを具体的な資料で示し、許可を得た例がある。名刺、給与明細、資格証、郵便物など、その氏を使ってきた証拠を年代順に揃えて出すと、審理で重視されやすい
間違えやすい点 AI による整理
- 「取り消された婚姻は、はじめから無かったことになる」と考えられがちだが、民法748条1項により婚姻取消しの効力は将来に向かってしか生じない。婚姻期間中に名乗った氏も、生まれた子の嫡出性も消えない。婚氏続称の制度が取消しにも使えるのは、この非遡及効が前提にあるからである
- 「婚姻無効でも取消しでも同じように姓を残せるか」という問いは、前提から誤っている。婚姻無効(民法742条)では婚姻が最初から成立していない扱いになり、戸籍の訂正で処理される。準用すべき「婚姻の際の氏」がないので、本条の続称は使えない。無効を主張するか取消しを主張するかで、姓の選択肢そのものが変わる
- あなたから見れば、続称届を出しても名乗る姓は取消し前と一字も変わらない。しかし法律の目から見ると、それは婚姻中の氏とは別の「新しい氏」である。そのため、元の戸籍に残った子をあなたの戸籍に入れるには、家庭裁判所の子の氏の変更許可(民法791条)が要る。見た目が同じだと油断すると、子の戸籍だけが取り残される
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 対象となる場面 | 戸籍法75条の2:婚姻の取消しにより復氏した者 | 戸籍法77条の2:離婚により復氏した者 戸籍法107条1項:やむを得ない事由による氏の変更一般 |
| 期限 | 取消しの日から3か月以内 | 離婚の日から3か月以内 期限なし |
| 家庭裁判所の関与 | 不要(届出のみ) | 不要(届出のみ) 家庭裁判所の許可が必要 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は夫婦がそれぞれ本姓を保持するのが原則で、冠姓は任意。婚姻の解消・取消し後の冠姓の扱いは姓名条例上の変更登記で処理され、日本のような3か月の続称期限はない
韓国は婚姻によって姓が変わらないため、婚姻解消後の続称という問題自体が生じない
ドイツでは婚姻解消後も婚氏(Ehename)を保持するのが原則で、申出により出生氏等に戻ることができる。日本とは原則と例外が逆の構造
米国では州法で規律され、カリフォルニア州では離婚・婚姻無効の手続の中で当事者の請求により旧姓の回復が認められる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 結婚相手に別の配偶者がいたと発覚した。重婚を理由に婚姻取消しの訴えを起こし、判決が確定した。10年使ってきた姓で看護師免許も取引先との関係も成り立っている。旧姓に戻るのか、今の姓を残すのか。残すなら、確定の日から3か月以内に続称の届出を出すほかない
- 詐欺で結婚させられたとして、配偶者から婚姻取消しを請求された側に立ったら、自分の氏はどうなるのか? 婚姻で氏を改めたのがあなたなら、取消しを求めたのが相手であっても、婚姻前の氏に戻るかどうかの選択権はあなた一人にある。相手に姓の使用をやめさせる手段はない
- 取消しの判決確定から2か月半が過ぎた。婚姻取消届は弁護士が出してくれたが、続称の届出はまだ誰も出していない。残りは約2週間である
取るべき行動
被害を受けた側:1. 判決(または審判)の確定日を確定証明書で確かめる。3か月の起算点はこの日である2. 婚姻取消届は、訴えを起こした者が確定から10日以内に出す(戸籍法75条・63条)。これと同時に、婚氏続称の届書に取消しの年月日を書いて提出する3. 子を自分の戸籍に入れたい場合は、続称の届出の後、家庭裁判所に子の氏の変更許可を申し立てる(民法791条) 4. 旧姓に戻す場合は何も届け出なくてよいが、免許・口座・登記の名義変更を一覧にしておく
訴えられた側:1. 取消しを求められた側でも、婚姻で氏を改めたのがあなたであれば、続称の権利はあなたにある。相手の意向は関係しない2. 相手が続称した場合、あなたがそれをやめさせる法的手段は原則としてない。子の氏や戸籍の扱いは別の問題として、家庭裁判所の手続で協議する3. 自分が続称を選ぶなら、控訴を断念するかどうかの判断と同時に届出の準備を始め、3か月の経過に注意する
時効(請求できる期限):婚姻取消しの日(取消しの裁判が確定した日)から3か月以内(民法749条で準用する767条2項)。婚姻取消届そのものは、裁判確定の日から10日以内(戸籍法75条・63条)。3か月を過ぎた後は、家庭裁判所の許可による氏の変更(戸籍法107条1項、やむを得ない事由が必要)に頼るしかない(最新の改正状況をご確認ください)
学説
戸籍実務:婚氏続称により称する氏は、呼称上は婚姻中の氏と同一であっても、民法上は婚姻中の氏とは別の氏と扱われる。そのため、元の戸籍に残る子を続称者の戸籍に入れるには民法791条による子の氏の変更許可を要する
通説:婚姻の取消しは将来効(民法748条1項)であるため、婚姻中の氏という法的基盤が残り、離婚と同様に婚氏続称を認める余地がある。これに対し婚姻無効は当初から婚姻が成立しないため、続称の前提を欠く
改正沿革 AI による整理
- 昭和51年(1976年)(要検証) 民法767条2項の婚氏続称制度の導入にあわせて、戸籍法77条の2とともに設けられたとみられる。新設か改正か、および施行日について人による確認が必要
改正の年表
- 1.昭和51年(1976年) 新設:民法767条2項の婚氏続称制度の導入にあわせ、戸籍法77条の2とともに設けられたとされる(施行日は原典で要確認)
- 戸籍法 第77条の2離婚時の婚氏続称届、本条の準用元
- 戸籍法 第75条婚姻取消しの裁判確定時の届出
- 戸籍法 第63条裁判確定後10日以内の届出義務
- 戸籍法 第19条続称届出時の新戸籍編製(現行効力を要確認)
- 戸籍法 第107条期間経過後の家裁許可による氏変更
- 民法 第749条離婚規定を婚姻取消しに準用する実体規定
- 民法 第767条復氏原則と3か月以内の婚氏続称
- 民法 第791条子の氏の変更に家裁許可が必要
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