戸籍法 第93条
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第五十五条及び第五十六条の規定は、死亡の届出にこれを準用する。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 戸籍法第93条は、日本の戸籍法に含まれる条文です。
- 戸籍法第93条の条文原文は「第五十五条及び第五十六条の規定は、死亡の届出にこれを準用する。」で始まります。
- 戸籍法第93条は第九節 死亡及び失踪に置かれています。
- 戸籍法の公布日は昭和22年12月22日です。
- 戸籍法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 戸籍法第93条の前の条は戸籍法第92条です。
- 戸籍法第93条の次の条は戸籍法第94条です。
- 戸籍法第93条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
戸籍法(昭和二十二年法律第二百二十四号)第93条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000224 - 本サイト収録
戸籍法(昭和二十二年法律第二百二十四号)第93条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/322AC0000000224/93
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点戸籍法93条は、船長の記録義務(55条)と公設所の長の届出義務(56条)を死亡届に準用する。親族等が届け出られない船上・病院での死亡も戸籍に記録される。
Q · 身寄りのない人が病院で亡くなったら、死亡届は誰が出すの?
届け出られる親族等がいなければ病院の長が出す
戸籍法93条は56条を死亡届に準用しています。病院・刑事施設その他の公設所で死亡し、87条の届出義務者(同居の親族など)が届出できないときは、公設所の長または管理人が届け出ます。期限は死亡の事実を知った日から7日以内(86条)です。ただし施設の長が引き受けるのは届出だけで、火葬や相続の手続は含まれません。
解説
条文はわずか一行で、中身はすべて別の条文に預けてある。戸籍法93条は、出生届のために作られた二つのルールを死亡届にもそのまま当てはめる。一つは55条で、航海中の船で人が亡くなったら、船長が24時間以内に航海日誌へ記録し、港に着いたら遅滞なくその謄本を市町村長(外国の港なら大使・領事)へ送る。もう一つは56条で、病院や刑事施設などの「公設所」で亡くなり、本来の届出義務者(87条の同居の親族など)が届け出られないときは、施設の長が届け出る義務を負う。身寄りのない人が病院で亡くなっても、戸籍上の死亡が宙に浮かないようにする安全網である。ただし、この安全網が引き受けるのは届出だけだ。遺体の引取り、火葬、遺品、相続は一切引き受けない。「病院が全部やってくれる」と思ったまま疎遠な親族を放っておくと、あとから思わぬ手続がまとめて自分に回ってくる。
法的な位置づけ
戸籍法93条は死亡届に関する準用規定であり、航海中の出生について船長の航海日誌記載と謄本送付を定める55条、ならびに公設所での出生について公設所の長等の届出義務を定める56条を、死亡の届出に準用する旨を規定する。87条の届出義務者を補充する位置づけである。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.死亡診断書を受け取り、届出人を決める 病院で死亡した場合、医師から死亡診断書を受け取る。その場で、87条の届出義務者(同居の親族など)が届け出るのか、届出できずに施設の長が届け出るのかを病院と取り決める
- 2.届出義務者への連絡を試み、経過を記録する 施設側は、87条の届出義務者と届出資格者に連絡がつくかを確かめ、連絡日時と結果を記録に残す。誰も届出できないと判断したら、56条の準用により施設の長が届出人となる
- 3.7日以内に死亡届と火葬許可申請を提出する 死亡の事実を知った日から7日以内(86条)に、死亡地・本籍地・届出人の所在地のいずれかの市町村へ死亡届を提出する。同時に火葬許可を申請し、安置費用が増え続けないようにする
- 4.船上死亡の場合は謄本の送付先を確認する 航海中の死亡では、船長が24時間以内に航海日誌へ記載し、入港後遅滞なく謄本を市町村長等に送付する。遺族は下船後すぐ船会社と役所に送付状況を確認し、窓口で追加の届出が必要かを確かめる
- 5.相続関係の期限を記録する 届出が済んでも、相続放棄の熟慮期間(民法915条、原則として自己のために相続の開始があったことを知った時から3か月)は別に進行する。起算点となる日付をメモしておく
よくある質問 AI による整理
Q1戸籍法93条とは何ですか?
出生届について定めた55条(航海中)と56条(公設所)を、死亡届にも当てはめる準用規定です。条文自体は一文だけで、中身は準用元の条文にあります。
Q2死亡届はいつまでに出す必要がありますか?
届出義務者が死亡の事実を知った日から7日以内、国外での死亡は3か月以内です(戸籍法86条)。正当な理由なく遅れると過料の対象になり得ます(137条)。
Q3死亡届の届出義務者の順番は?
87条により、第一に同居の親族、第二にその他の同居者、第三に家主・地主・家屋や土地の管理人です。同居していない親族や後見人なども届出をすることができます。
Q4病院が死亡届を出すのはどんな場合ですか?
病院などの公設所で死亡し、87条の届出義務者が届出できない場合です。93条が56条を準用するため、公設所の長または管理人が届出義務を負います。
Q5船の上で亡くなった場合、死亡届はどうなりますか?
93条が55条を準用します。船長は24時間以内に航海日誌へ記載し、入港後遅滞なく謄本を市町村長(外国の港では大使・公使・領事)へ送付します。
Q6死亡届を出さないと罰則はありますか?
正当な理由なく期間内に届出をしない者は、戸籍法137条により5万円以下の過料に処されることがあります。刑罰ではなく行政上の秩序罰です。
Q7死亡届が出ないと火葬できない?
できません。火葬には市町村長の火葬許可が必要で、通常は死亡届の受理と同時に申請します(墓地、埋葬等に関する法律5条)。届出が遅れると安置期間が延びます。
Q8刑務所で亡くなった場合も93条が適用されますか?
引取人がいない場合は、56条の準用ではなく戸籍法90条による施設長の死亡報告という別の手続になります。引取人の有無で手続が分かれます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1老人ホームで親が亡くなったら、施設長が死亡届を出してくれるんですか?
条文が挙げているのは「病院、刑事施設その他の公設所」で、老人ホームがこれに当たるかどうかははっきりしない。ただ、87条には家主・地主・家屋管理人も届出義務者として並んでいる。施設側が届出を引き受ける根拠がどちらになるかは、市町村窓口の判断に左右される。実務のポイント:実際には葬儀社が届書の提出を代行することが多いが、代行するのはあくまで「持参」だけである。届出人の欄には親族か施設長の名前が必要になる
Q2船の中で死んだ場合、家族は何もしなくていいんですか?
55条の準用により、船長は航海日誌への記録と入港後の謄本送付を義務づけられている。これは戸籍に死亡を記録するための公的なルートである。実務のポイント:謄本が本籍地に届くまでには、船の寄港地次第で数週間かかることがある。そのあいだは火葬許可も死亡保険金の請求も止まったままになる。家族の側から船会社と役所の両方に送付状況を確認すると、手続が一気に進む
間違えやすい点 AI による整理
- 「病院で亡くなれば、病院が死亡届を出してくれる」と思われがちだが、第一の届出義務者は87条の同居の親族などである。病院長の義務は、その人たちが届け出られないときにだけ生じる補充的なものだ。実際には死亡診断書を家族に渡し、家族か葬儀社が届書を持ち込む流れが大半である
- 届出が済めばあとは片付くと思われているが、そうではない。56条の準用で施設長が届け出ても、戸籍に死亡が記録されるだけである。預金口座の凍結、年金の停止、相続放棄の3か月(民法915条)といった手続は、相続人であるあなたの側で淡々と動き続ける。疎遠だったことは、期限を延ばす理由にならない
- 「公設所」という言葉から公立病院だけを指すと考えるのは、問いの立て方がずれている。条文は「病院、刑事施設その他の公設所」と書いており、私立病院をどう扱うかについては、実務上も解釈に幅がある。大事なのは施設の区分よりも、届け出られる親族がいるかどうかである
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 届出・報告をする者 | 戸籍法93条(56条準用):公設所の長または管理人/(55条準用):船長 | 戸籍法87条:同居の親族、その他の同居者、家主・地主・管理人 戸籍法90条:刑事施設の長(引取人がない場合の報告) |
| 義務が生じる条件 | 公設所での死亡で87条の届出義務者が届出できないとき/航海中の死亡 | 死亡の事実を知ったとき(第一次的な義務者) 刑事施設に収容中に死亡し、引取人がないとき |
| 手続の性質 | 補充的な届出義務(船長は航海日誌記載と謄本送付) | 本来の届出義務 届出ではなく死亡の「報告」 |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾は死亡登記の申請人に配偶者・親族・同居人のほか死亡場所の管理人などを列挙し、第三者による補充的な申請を一つの条文で定める
韓国は同居の親族を第一次的義務者とし、親族・同居者・死亡場所の管理者なども届出できるとする。日本と同じく補充的な構造をとる
ドイツは病院・介護施設などで死亡した場合、施設の長が戸籍役場へ届け出る義務を正面から定める。日本より施設側の義務が明確
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 何年も連絡を取っていない独身の叔父が、入院先の病院で亡くなったらどうなる? 同居の親族がおらず届け出られる人も動けなければ、56条の準用で病院長が死亡届を出す。ただし火葬の段取りは別で、墓地、埋葬等に関する法律9条により、火葬を行う者がいなければ死亡地の市町村長が行う。そのあと、市役所から相続人であるあなたに連絡が来ることがある
- あなたは民間病院の医事課長だ。身寄りのない患者が亡くなり、親族に電話してもつながらない。死亡届の期限は死亡の事実を知った日から7日以内(86条)で、届出義務が施設長に回ってくるかどうかを今週中に判断しなければならない
- クルーズ船で父が急死した。船長は24時間以内に航海日誌へ死亡を記録し、日本の港に着いたら遅滞なくその謄本を市町村長に送る。ただ、それで家族側の手続がすべて済んだと思い込まず、下船したらすぐ窓口で届出が必要かどうかを確かめる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 病院で親族が亡くなったら、死亡診断書を受け取るとともに、届出を誰がするかを病院とはっきり取り決める2. 同居していなくても、親族なら87条2項により届出人になれる。相続手続を自分で進めるつもりなら、自分が届け出ておくと話が早い3. 死亡届と一緒に火葬許可を申請し、葬儀社の安置料が増え続けないようにする4. 疎遠な親族のときは、相続放棄の3か月(民法915条)の起算点をメモしておく
訴えられた側:1. 施設長の立場なら、まず87条の届出義務者と届出資格者に連絡がつくかどうかを確かめ、その経過を記録に残す2. 7日以内に誰も動かなければ、56条の準用により施設長として届け出る3. 刑事施設で引取人がいない場合は、56条ではなく90条2項の報告の手続になることを確認する4. 届出を遅らせた理由は、137条の過料が問題になったときの説明材料として保存しておく
時効(請求できる期限):届出義務者が死亡の事実を知った日から7日以内(国外での死亡は3か月以内、戸籍法86条)。航海中の死亡は、船長が24時間以内に航海日誌へ記載し、入港後遅滞なく謄本を送付する。正当な理由なく期間内に届け出ないと5万円以下の過料(戸籍法137条、最新の改正状況をご確認ください)
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和22年(1947年) 新設:現行戸籍法の制定により、出生届に関する55条・56条を死亡届に準用する規定として設けられた
- 戸籍法 第55条航海中の出生の船長手続、準用元
- 戸籍法 第56条公設所の長の届出義務、準用元
- 戸籍法 第86条死亡届の期間7日と記載事項
- 戸籍法 第87条死亡届の第一次届出義務者
- 戸籍法 第137条届出懈怠に対する過料
- 墓地、埋葬等に関する法律 第9条埋葬火葬を行う者がない場合の市町村長義務
- 船員法 第18条航海日誌等の船内備置義務
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