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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年4月5日読了 6 分6 分6 分

国会法 第111条

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  1. 各議院において、その議員の資格につき争訟があるときは、委員会の審査を経た後これを議決する。
  2. 2.前項の争訟は、その院の議員から文書でこれを議長に提起しなければならない。

この条文の基本情報

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 国会法第111条は、日本の国会法に含まれる条文です。
  2. 国会法第111条の条文原文は「各議院において、その議員の資格につき争訟があるときは、委員会の審査を経た後これを議決する。」で始まります。
  3. 国会法第111条は第十三章に置かれています。
  4. 国会法の公布日は昭和22年4月30日です。
  5. 国会法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
  6. 国会法第111条の前の条は国会法第110条です。
  7. 国会法第111条の次の条は国会法第112条です。
  8. 国会法第111条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式国会法(昭和二十二年法律第七十九号)第111条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC1000000079
  • 本サイト収録国会法(昭和二十二年法律第七十九号)第111条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/322AC1000000079/111

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点国会法111条は、議員の資格争訟を委員会の審査を経て各議院が議決すると定める。提起できるのはその院の議員のみで、議長への文書提起が必要。

Q · 国会議員の資格がおかしいと思ったら、一般の有権者が国会に訴えられるの?

いいえ。提起できるのはその院の議員だけです

国会法111条2項により、資格争訟はその院の議員が文書で議長に提起しなければなりません。一般の有権者や落選候補者はこの手続を起こせません。有権者側が使えるのは、公職選挙法の選挙訴訟(204条)や当選訴訟(208条)で、いずれも原則30日以内という短い期限があります。議院が資格なしと議決するには、出席議員の3分の2以上の多数が必要です(憲法55条但書)。

解説

国会議員の「資格」をめぐる争いについて、最終判断を下すのは裁判所ではない。その議員が属する議院、つまり同僚の議員たちである。憲法55条は、各議院が議員の資格に関する争訟(議員としての資格があるかどうかの争い)を「裁判する」と定めている。国会法111条は、その手続の入口を決めた条文である。訴えを起こせるのは同じ院の議員だけで、文書で議長に提起しなければならない。そのあと委員会で審査し、本会議で議決する。ここで多くの人が見落とす点が二つある。一つ目に、一般の有権者にはこの手続を起こす権利がない。有権者が使えるのは公職選挙法の選挙訴訟や当選訴訟で、こちらには選挙の日などから30日という短い期限がある。二つ目に、議院の判断は裁判所で争えないと一般に解されている。議席を失わせるには出席議員の3分の2以上の賛成が必要である(憲法55条但書)。数の論理が支配する場所に、あえて多数決より高い壁が設けられているということだ。

法的な位置づけ

国会法111条は、議員の資格争訟の手続を定める規定である。日本国憲法55条が各議院に与えた資格争訟の裁判権を具体化し、提起権者をその院の議員に限定するとともに、議長への文書による提起、委員会の審査、議院の議決という手続段階を定める。議席を失わせる議決には出席議員の3分の2以上の多数を要する(憲法55条但書)。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.争う対象を切り分ける 問題が当選後の議員資格(被選挙権の喪失、兼職禁止など)なのか、選挙や当選の効力なのかを区別する。後者なら公職選挙法の選挙訴訟・当選訴訟(原則30日以内)の対象であり、資格争訟ではない
  2. 2.その院の議員が議長あての提起文書を作成 資格争訟はその院の議員しか提起できない。争われる議員、欠けているとする資格要件、根拠事実と証拠を特定した文書を作成する。有権者は議員に資料を示して提起を働きかける立場にとどまる
  3. 3.議長に文書で提起 作成した文書を議長に提出する。口頭での申出では足りず、国会法111条2項の文書要件を満たす必要がある
  4. 4.委員会の審査に対応 委員会で事実関係と資格要件の該当性が審査される。提起側・被提起側とも、公的証明書などの客観資料を揃え、事実と法解釈を分けて主張する
  5. 5.本会議での議決 委員会審査の後、議院が議決する。議席を失わせるには出席議員の3分の2以上の多数が必要(憲法55条但書)。議決は裁判所で争えないと一般に解されている

よくある質問 AI による整理

Q1資格争訟とは何ですか?

国会議員が議員としての資格を有するかどうかの争いを、その議員が属する議院自身が裁判する手続です。憲法55条が根拠で、国会法111条が手続を定めます。

Q2資格争訟を起こせるのは誰?

その院の議員だけです(国会法111条2項)。一般の有権者、落選候補者、他院の議員は提起できません。提起は議長あての文書で行います。

Q3議員の資格を失わせるには何人の賛成が必要?

出席議員の3分の2以上の多数による議決が必要です(憲法55条但書)。単純過半数では議席を奪えない仕組みです。

Q4資格争訟の議決に不服なら裁判できる?

一般にはできないと解されています。憲法55条が議院に直接裁判権を与えており、裁判所法3条1項の「憲法に特別の定のある場合」にあたるとされるためです。

Q5国会議員の経歴詐称は違法?

選挙運動で経歴を偽って公表すると、公職選挙法235条の虚偽事項公表罪に問われ得ます。これは資格争訟とは別の刑事手続で扱われます。

Q6当選無効を争う期限はいつまで?

公職選挙法の当選訴訟は、当選人決定の告示の日から30日以内に高等裁判所へ提起します。資格争訟と違い、有権者・候補者が使える裁判手続です。

Q7資格争訟中も議員は活動できる?

資格がないと議決されるまでは議員として活動を続けられると一般に解されています。手続の詳細は国会法の続条や各議院規則で確認が必要です。

Q8資格争訟の手続はどう進む?

議員が議長に文書で提起し、委員会が審査した後、本会議で議決します。資格なしとする議決には出席議員の3分の2以上の賛成が必要です。

この条文についての質問 AI による整理

Q1経歴詐称っぽい議員がいるんですけど、一般人が国会に訴えることってできないんですか?

国会法111条2項により、資格争訟を提起できるのはその院の議員だけです。一般人に残る道は、公職選挙法の選挙訴訟・当選訴訟(期限30日)か、経歴の虚偽公表について公職選挙法235条などで刑事告発することです。実務のポイント:経歴詐称は「資格」の問題ではなく、虚偽事項公表罪の問題として扱われることが多いです。資格争訟を待つより、刑事告発と報道のほうが現実に事態を動かしてきました

Q2議院が資格なしって決めたら、その議員は裁判で取り消してもらえるんですか?

一般には取り消せないと解されています。憲法55条は資格争訟の裁判権を議院に直接与えており、裁判所法3条の「憲法に特別の定のある場合」にあたるからです。実務のポイント:この性質があるため、資格争訟は「多数派による少数派議員の排除」に使われる危険をはらみます。3分の2という特別多数の要件は、その歯止めとして置かれています

間違えやすい点 AI による整理

  • 「議員の資格がおかしいなら、国民が国会に訴えればいい」と思われがちだが、111条2項は提起者をその院の議員に限っている。有権者の請願や告発状は、この手続を起動する力を持たない
  • 「議員の身分のことも、最後は最高裁が決める」という感覚は、ここでは通用しない。資格争訟は憲法55条が議院に直接与えた裁判権であり、議院の議決は司法審査の対象外と一般に解されている。不服があっても上訴する先がない
  • 問いの立て方そのものがずれている場合が多い。「当選は無効だ」と言いたいとき、争う対象は議員の資格ではなく選挙や当選の効力であることが少なくない。後者は公職選挙法の訴訟で高等裁判所が扱う。どちらの手続に乗せるかを間違えると、30日の期限を棒に振る
比較の観点この条文ほかの条文
対象となる場面国会法111条:議員の資格に争いがある場合の議院による裁判手続国会法109条:法律に定める被選挙資格を失った場合の退職(争いを前提としない)
公職選挙法208条:当選の効力を裁判所で争う当選訴訟
判断者その議員が属する議院(委員会審査 → 本会議議決)法律上の効果として生じる(個別の議決を要件としない構造)
高等裁判所
起動できる者その院の議員のみ(文書で議長に提起)提起手続なし
当選人決定に不服のある選挙人・候補者
期限と不服申立て提起期限の定めなし/議決は司法審査の対象外と一般に解される資格喪失の時点で効果発生
告示の日から30日以内/上告で最高裁へ

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
公職人員選舉罷免法(當選無效之訴)

台湾では立法委員の当選や資格をめぐる争いは裁判所の選挙法廷が審理し、立法院自身が資格を裁く日本型の制度はない。

韓国
대한민국 헌법 제64조

韓国は国会が議員の資格を審査し、資格なしの決定には在籍議員3分の2以上の賛成を要し、その処分は法院に提訴できないとする点で日本と非常に近い。

ドイツ
Art. 41 GG

ドイツは連邦議会が選挙審査と議員資格喪失を判断するが、その決定に対し連邦憲法裁判所への異議が認められ、議会の判断で完結しない。

アメリカ
U.S. Constitution Art. I, § 5 / Powell v. McCormack, 395 U.S. 486 (1969)

米国も各院が議員の資格を判定するが、連邦最高裁は憲法所定の資格要件以外を理由とした議席拒否を違憲とし、一定の司法審査を認めた。

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 当選した議員が、立候補時点で被選挙権年齢に達していなかったという疑いが報道された。有権者のあなたが議長に文書を送っても、それは111条の争訟にはならない。提起できるのはその院の議員だけである
  • 選挙で落選した候補者が「当選者は資格を欠いている」と考えている。資格争訟は使えないので、公職選挙法の当選訴訟が現実的な選択肢になる。期限は当選人決定の告示の日から30日以内である。準備にかけられる時間は、思っているよりずっと短い
  • もし与党議員が、野党議員の資格を争う文書を議長に出したら、どうなる? 委員会で審査されて本会議で議決されるが、議席を奪うには出席議員の3分の2が必要になる。単純過半数を持つ与党だけでは奪えない
  • あなたは資格争訟を起こされた側の議員である。報道が先行して地元の支援者が動揺している。ただ、手続は委員会審査から始まり、資格がないと議決されるまでは議員として活動し続けられると解されている。その間に弁明の材料を揃える
  • 大学のゼミで「国会議員の身分を裁判所が奪えない場合はあるか」と問われた。答えの一つがこの手続である。裁判所法3条の「憲法に特別の定のある場合」の典型例として、司法権の限界を論じる定番の素材になっている

取るべき行動

被害を受けた側:1. 疑いの中身を切り分ける。選挙や当選の効力の問題か、当選後の資格の問題か2. 選挙・当選の問題なら、公職選挙法の選挙訴訟(204条)・当選訴訟(208条)の期限30日を確認し、すぐに弁護士へ相談する3. 資格の問題なら有権者自身は提起できない。その院の議員に事実と資料を文書で示し、議長への提起を働きかける4. 経歴や戸籍に関わる資料は公的なものを優先して集める

訴えられた側:1. 提起文書の写しを入手し、争われている資格要件(年齢、兼職、欠格事由など)を特定する2. 委員会審査に向けて、公的証明書などの反証資料を早めに揃える3. 弁明の機会を最大限使い、事実と法解釈を分けて主張する4. 議席を失わせるには出席議員の3分の2が必要なので、所属会派以外の議員にも説明を尽くす5. 議院の議決は裁判で争えないと解されているため、議院内の手続に全力を注ぐ

時効(請求できる期限):国会法111条そのものに提起期限の定めはない。ただし有権者や候補者が使う公職選挙法の選挙訴訟は選挙の日から30日以内、当選訴訟は当選人決定の告示の日から30日以内である(最新の改正状況をご確認ください)

学説

通説:資格争訟は憲法55条が各議院に付与した固有の裁判権であり、裁判所法3条1項の「憲法に特別の定のある場合」にあたるため、議院の議決は司法審査の対象とならないと解する。

議院自律権論:議員資格の判断を議院に委ねることで立法府の自律と三権分立を守る一方、多数派による濫用の危険があるため、提起権者の限定・文書提起・委員会審査・3分の2の特別多数が手続的保障として機能すると説明する。

改正沿革 AI による整理

改正の年表

  1. 1.昭和22年(1947年) 新設:国会法の制定時に、日本国憲法55条の資格争訟裁判権を具体化する手続規定として設けられた。

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国会法の全文を見る所属する編章節を開く:第十三章

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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