国会法 第112条
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- 資格争訟を提起された議員は、二人以内の弁護人を依頼することができる。
- 2.前項の弁護人の中一人の費用は、国費でこれを支弁する。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 国会法第112条は、日本の国会法に含まれる条文です。
- 国会法第112条の条文原文は「資格争訟を提起された議員は、二人以内の弁護人を依頼することができる。」で始まります。
- 国会法第112条は第十三章に置かれています。
- 国会法の公布日は昭和22年4月30日です。
- 国会法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 国会法第112条の前の条は国会法第111条です。
- 国会法第112条の次の条は国会法第113条です。
- 国会法第112条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
国会法(昭和二十二年法律第七十九号)第112条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC1000000079 - 本サイト収録
国会法(昭和二十二年法律第七十九号)第112条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/322AC1000000079/112
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点国会法112条は、資格争訟を提起された議員が二人以内の弁護人を依頼でき、うち一人の費用を国費で支弁すると定める。議院が議員資格を裁く手続における防御の保障である。
Q · 議員資格を争われた国会議員は、弁護士を付けられるの?
付けられる。二人まで、うち一人分は国費負担
国会法112条により、資格争訟を提起された議員は二人以内の弁護人を依頼でき、そのうち一人の費用は国費で支弁されます。資格争訟は憲法55条に基づき議院が自ら裁判する手続で、委員会の審査を経て本会議で議決され(国会法111条)、議席を失わせるには出席議員の三分の二以上の賛成が必要です。二人目の弁護人の費用は議員本人の負担となります。
解説
国会議員の首を切れる場所は、実は二つある。一つは裁判所で、選挙の無効や当選無効を争う選挙訴訟(公職選挙法204条以下)である。もう一つは議院そのもので、「その議員にそもそも議員である資格があるか」を同僚議員が裁く。これを資格争訟(議員の資格をめぐる争い)といい、憲法55条が議院に与えた、司法権の外側にある裁判権である。議席を失わせるには出席議員の三分の二以上の賛成が必要になる。この特殊な法廷で被告席に立つ議員に、国会法112条は弁護人を二人まで付ける権利を認め、うち一人分の費用は国費、つまりあなたの税金でまかなうとした。裁くのは政敵を含む同僚であり、多数派が少数派の議員を数の力で追い出す道具にもなりうる。弁護人の保障は、その危険に対する最低限の手続的な歯止めである。ニュースで「議員資格」が話題になったとき、それが裁判所の話か議院の話かを見分けられるかどうかで、報道の読み方は大きく変わる。
法的な位置づけ
国会法第112条は、資格争訟を提起された議員の弁護人依頼権を定める規定である。資格争訟とは、憲法55条に基づき各議院が所属議員の資格の有無を自ら裁判する手続をいう。本条により被告となる議員は二人以内の弁護人を依頼でき、うち一人の費用は国費で支弁される。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.争訟文書の内容と争点を確認する 議長に提出された資格争訟の文書(国会法111条2項)を入手し、どの資格要件が争点か(被選挙権の欠格、兼職禁止など)を特定する
- 2.弁護人を二人以内で選任する 憲法・国会手続に通じた弁護人を最大二人まで依頼する。委員会審査の前に選任を終え、反論の組み立てを先行させる
- 3.国費負担の範囲を事務局に書面で確認する 国会法112条2項で国費負担となるのは弁護人のうち一人分のみ。どちらの弁護人を国費対象とするか、負担範囲を議院事務局に書面で確認する
- 4.委員会審査で事実認定を争う 委員会の審査段階で反論資料を提出し事実認定を争う。本会議で議席を失わせるには出席議員の三分の二以上が必要なため、三分の一超の支持確保も視野に入れる
よくある質問 AI による整理
Q1資格争訟とは何ですか?
国会議員にそもそも議員としての資格があるかを、所属する議院が自ら裁判する手続です。憲法55条が根拠で、裁判所ではなく議院が判断します。
Q2資格争訟は誰が起こせる?
その議院の議員が起こします。理由を記載した文書を議長に提出する必要があります(国会法111条2項)。一般の有権者が直接提起する仕組みではありません。
Q3資格争訟で議席を失うのは何票から?
出席議員の三分の二以上の多数による議決が必要です(憲法55条ただし書)。単純過半数では議席を失わせることはできません。
Q4資格争訟の結果に不服なら裁判所に訴えられる?
通説では、資格争訟の議決は憲法55条に基づく議院の専権であり、裁判所の審査は及ばないとされています。上訴先は事実上ありません。
Q5選挙訴訟と資格争訟の違いは?
選挙訴訟は選挙や当選の効力を裁判所で争う手続(公職選挙法204条以下)。資格争訟は議員の資格の有無を議院自身が裁く手続で、判断主体が異なります。
Q6資格争訟中の議員は議決に参加できる?
資格がないと議決されるまでは議員の地位を失いません(国会法113条)。ただし自己の資格争訟の会議では弁明はできても、その議決には加われません。
Q7資格争訟の弁護人は弁護士でないとダメ?
国会法112条の条文自体は弁護人の資格を限定していません。運用の細部は各議院の規則や先例に委ねられているため、事務局への確認が必要です。
Q8議員の資格が問題になる典型例は?
被選挙権の欠格事由に当たる場合や、兼職禁止(国会法39条)に抵触する場合などが典型です。資格の内容は憲法44条により法律で定められます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1議員の資格って、結局どこの誰が判断するんですか?
資格争訟は、その議員が所属する議院が自ら裁判する(憲法55条、国会法111条)。委員会で審査したうえで本会議で議決し、議席を失わせるには出席議員の三分の二以上の賛成が必要になる。実務のポイント:選挙の効力や当選の有効性を争う場合は、公職選挙法上の訴訟として裁判所に持ち込まれる。報道で両者が混同されることは多く、どちらのルートかで勝ち筋も決着の場も変わる
Q2国費で出る弁護士費用って、いくらまでなんですか?
国会法112条2項が定めているのは「弁護人のうち一人の費用を国費で支弁する」ことだけで、金額の上限は条文に書かれていない。二人目の費用は議員本人の負担になる。実務のポイント:運用の細部は各議院の規則や事務局の実務に委ねられており、条文だけを読んでも全体は分からない。実際に争訟が起きたら、最初に議院事務局へ負担の範囲を書面で確認するのが確実である
間違えやすい点 AI による整理
- 「議員の資格を争うなら最後は最高裁が決める」と考えがちだが、資格争訟の議決は憲法55条に基づく議院の専権とされ、裁判所の審査は及ばないというのが通説である。司法権の例外であり、負けたら上訴する先はない
- 弁護人が付けられることは知っていても、その意味の重さは見落とされがちである。裁くのは中立の裁判官ではなく、利害関係のある同僚議員だ。証拠法則も刑事裁判ほど整っていない場で、専門家の弁護人が付くかどうかは、議席が残るかどうかを左右しうる
- 「国費で弁護人を雇うのは議員の特権だ」という批判は、問いの立て方がずれている。守られているのは議員個人の財布ではなく、多数派が少数派の議員を排除しようとするときに、有権者の選んだ代表が十分に反論できる状態のほうである
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律内容 | 国会法112条:資格争訟の被告議員の弁護人依頼(二人以内、一人分国費) | 国会法111条:資格争訟の提起、委員会審査、議決 国会法109条:被選挙資格の喪失による退職 |
| 判断の主体・方法 | 防御側の権利を定めるもので、判断は議院が行う | 議院が委員会審査を経て議決する 法律に定めた被選挙資格を失ったときに退職者となる |
| 議員側の関与 | 弁護人を通じて反論・防御できる | 議員が理由を記載した文書を議長に提出して提起する 議院での争訟を前提としない |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾では議員資格に関する争いは当選無効の訴えとして裁判所が審理し、議会が自ら裁く日本型の資格争訟制度はない
韓国も国会が議員の資格を審査し、その処分について裁判所に提訴できないと憲法に明記している点で日本と近い
ドイツは連邦議会が選挙審査を行うが、その決定に対して連邦憲法裁判所への異議申立てが認められ、司法の関与がある点で日本と異なる
米国も各院が議員の選挙・資格を判断する。Powell v. McCormack, 395 U.S. 486 (1969) は、憲法所定の資格以外を理由とする議席排除を認めなかった
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- ある議員が、当選後に被選挙権を失う事由を抱えていたのではないかと野党が問題視し始めた。もし議院で資格争訟が提起されたら、その議員は誰に守ってもらえるのか? 答えは本条にある。弁護人を二人まで選べ、一人分は国費で支払われる
- あなたが議員事務所の政策秘書だとする。ボスに対して資格争訟の文書が議長に提出された(国会法111条)。委員会での審査が始まる前に弁護人を確保しなければ、反論の組み立てが後手に回る。事務所で最初に取るべき行動は、弁護人の人選と国費負担分の確認である
- 大学のゼミで「議員の資格は誰が判断するのか」と問われた。裁判所だと答えれば不正解になる。
取るべき行動
被害を受けた側:資格に疑義がある議員について争訟を起こす側に立つ場合(議員のみが提起できる):1. 被選挙権の欠格や兼職禁止違反(国会法39条など)といった具体的な根拠事実を特定する2. 理由を付けた文書で議長に提出する(国会法111条2項) 3. 委員会の審査で事実を立証できる資料を事前にそろえる4. 三分の二の賛成が必要なため、党派を超えた賛同の見込みを計算しておく
訴えられた側:資格争訟を起こされた議員の場合:1. 直ちに弁護人を最大二人まで選び、一人分は国費負担であることを事務局に確認する2. 委員会審査の段階で事実認定を争い、反論の資料を早めに出す3. 議決後に裁判所で争う道は事実上ないと考え、議院内の手続で全力を尽くす4. 三分の一を超える反対票を確保できれば議席は守れる
時効(請求できる期限):国会法には資格争訟を提起できる期間の制限も、本条の弁護人選任の期限も定められていない。民法の一般消滅時効は金銭債権などに関するもので、本件には関係しない。審査の具体的な手順は各議院の規則に委ねられているため、衆議院規則・参議院規則の該当箇所を必ず確認すること
学説
通説:資格争訟の裁判権は憲法55条により議院に専属し、その議決は司法審査の対象とならない。議院の自律を尊重する一方、被告議員の防御は本条の弁護人保障と三分の二の特別多数要件によって担保される
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和22年(1947年) 新設:国会法制定時に、資格争訟を提起された議員の弁護人依頼と一人分の国費支弁を定める規定として設けられた
- 国会法 第111条資格争訟の提起と委員会審査・議決
- 国会法 第109条被選挙資格喪失による退職
- 国会法 第39条議員の兼職禁止、資格争点の典型
- 公職選挙法 第10条被選挙権の要件を定める基準
- 公職選挙法 第204条選挙無効訴訟、裁判所ルートとの区別
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