国会法 第62条
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各議院の会議は、議長又は議員十人以上の発議により、出席議員の三分の二以上の議決があつたときは、公開を停めることができる。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 国会法第62条は、日本の国会法に含まれる条文です。
- 国会法第62条の条文原文は「各議院の会議は、議長又は議員十人以上の発議により、出席議員の三分の二以上の議決があつたときは、公開を停めることができる。」で始まります。
- 国会法第62条は第六章 会議に置かれています。
- 国会法の公布日は昭和22年4月30日です。
- 国会法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 国会法第62条の前の条は国会法第61条です。
- 国会法第62条の次の条は国会法第63条です。
- 国会法第62条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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- 正式書式
国会法(昭和二十二年法律第七十九号)第62条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC1000000079 - 本サイト収録
国会法(昭和二十二年法律第七十九号)第62条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/322AC1000000079/62
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点国会法62条は、議長または議員10人以上の発議があり、出席議員の三分の二以上が議決すれば、各議院の本会議の公開を停止し秘密会にできると定める。
Q · 国会の本会議って、どうすれば非公開(秘密会)にできるの?
議員10人以上の発議と出席議員の三分の二の議決が必要
国会法62条により、議長または議員10人以上が発議し、出席議員の三分の二以上が賛成すれば、本会議の公開を停止して秘密会にできます。基準は総議員ではなく出席議員で、定足数は総議員の三分の一(憲法56条1項)のため、計算上は総議員の2割強の賛成でも成立しえます。なお委員会は国会法52条により、委員会の決議だけで秘密会にできます。
解説
国会の本会議は公開が原則で、誰でも傍聴でき、会議録も公表される。日本国憲法57条がそう定めている。その原則を止める手順を書いたのが国会法62条だ。発議できるのは議長か、議員10人以上。そのうえで、出席議員の三分の二以上が賛成すれば、本会議は秘密会(傍聴人も報道も締め出した非公開の会議)になる。ここで注目すべきは分母である。基準は「総議員」ではなく「出席議員」だ。本会議は総議員の三分の一が出席すれば成立する(憲法56条1項、定足数)。つまり計算上は、総議員の約22%の賛成で扉を閉められる。もっとも、現行憲法の下で本会議が秘密会になった例はほとんどない。本当の論点は別の場所にある。国会の実質的な議論の多くは委員会で行われ、委員会はもともと傍聴に委員長の許可が要る(国会法52条)。しかも委員会の決議だけで秘密会にできる。62条の高いハードルが守っているのは本会議だけだ。それを知っていれば、国会中継を見るときの目の付けどころが変わる。
法的な位置づけ
国会法62条は、各議院の本会議における公開停止(秘密会)の手続を定める規定である。議長または議員10人以上の発議を入口要件とし、出席議員の三分の二以上の議決を成立要件とする。日本国憲法57条1項が定める会議公開の原則とその例外を、議院内部の手続として具体化したものである。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.非公開になったのが本会議か委員会かを確認する 報道で「非公開審議」と出たら、まず本会議か委員会かを確認する。本会議なら国会法62条(出席議員の三分の二の議決)、委員会なら国会法52条(委員会の決議)が根拠となり、争点がまったく違う
- 2.会議録の公表状況を調べる 国会会議録検索システムで該当日の会議録を検索し、公表されているか、伏せられた部分があるかを確認する。憲法57条2項により、秘密会の記録も原則として公表される
- 3.非公表部分の議決の有無と範囲を特定する 伏せられた部分がある場合、国会法63条に基づく「特に秘密を要する」とする議決がされたか、その範囲はどこまでかを確認する。会議を閉じる判断と記録を隠す判断は別々の議決である
- 4.政治的ルートで公開を働きかける 国会は情報公開法の対象外のため、開示請求ではなく、議員事務所への問い合わせ、請願、報道機関への情報提供などで非公表範囲の妥当性を問う。非公表の範囲が決まる前後に動くほうが効果が大きい
よくある質問 AI による整理
Q1秘密会とは何ですか?
傍聴人や報道を締め出し、公開を停止して開く議院の会議です。本会議は国会法62条、委員会は国会法52条が手続を定めています。
Q2国会の秘密会に必要な賛成は何人ですか?
本会議では出席議員の三分の二以上の賛成が必要です。その前提として、議長または議員10人以上の発議が要ります(国会法62条)。
Q3国会の会議は公開しなければならないのですか?
両議院の会議は公開が原則です(憲法57条1項)。例外として出席議員の三分の二以上の議決があれば秘密会にでき、その手続を国会法62条が定めます。
Q4委員会は傍聴できますか?
委員会の傍聴には委員長の許可が必要です(国会法52条)。本会議と違い、委員会の決議だけで秘密会にすることもできます。
Q5秘密会の内容を漏らすと違法ですか?
議員が漏らした場合は議院の懲罰(戒告・陳謝・登院停止・除名)の対象になりえます。政府職員には国家公務員法上の守秘義務も別にかかります。
Q6国会の議事録は誰でも見られますか?
公開会議の会議録は公表され、国会会議録検索システムで閲覧できます。秘密会の記録も、特に秘密を要すると議決された部分以外は公表されます。
Q7国会の議事録は情報公開請求できますか?
国会は行政機関ではないため、情報公開法の開示請求の対象外です。非公表の記録については、議員質問や請願などの政治的ルートで働きかけることになります。
Q8国会の秘密会は憲法違反になりませんか?
憲法57条1項ただし書自体が、出席議員の三分の二以上の議決による秘密会を認めています。国会法62条はこれに発議要件を加えた手続規定です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1国会の秘密会って、実際に開かれたことあるんですか?
本会議の秘密会は、現行憲法の下ではほとんど例がないとされる。国会法62条の三分の二要件に加え、「国会が国民に隠し事をした」という政治的コストが重いからだ。実務のポイント:非公開の審議が実際に行われる場は委員会であることが多い。国会法52条により委員会の決議だけで秘密会にでき、特定秘密を扱う情報監視審査会は原則非公開で運営されている。公開性を見張るなら、本会議ではなく委員会の運営を見るほうが実態に近い
Q2秘密会の議事録って、何年か経ったら公開されるんですか?
自動的に公開される期限を定めた規定はない。憲法57条2項により、秘密会の記録も原則は公表されるが、国会法63条に基づいて「特に秘密を要する」と議決された部分は公表しないことができる。実務のポイント:国会は行政機関ではないので、情報公開法による開示請求の対象にならない。非公表の記録を表に出す手段は、議院自身の議決をやり直させる政治的な働きかけにほぼ限られる。だからこそ、非公表にする範囲が決まる段階で問うことが重要になる
間違えやすい点 AI による整理
- 「国会の会議は全部公開されている」と思われがちだが、憲法57条が公開を義務付けているのは両議院の本会議だ。委員会は国会法52条で、傍聴に委員長の許可が必要とされ、委員会の決議で秘密会にもできる。公開の強さは会議の種類によってまったく違う
- 三分の二という数字を見て「秘密会にするのはほぼ不可能」と安心するのは早い。分母は出席議員であり、定足数は総議員の三分の一である。紙の上では総議員の二割強で成立しうる。実際に使われてこなかったのは条文が厳しいからではなく、政治的なコストが高すぎたからだ
- 秘密会になれば記録は永久に闇の中、という理解も正確ではない。憲法57条2項は、秘密会の記録のうち特に秘密を要すると認められるもの以外は公表・頒布しなければならないとしている。非公表にするには国会法63条に基づく別の議決が要る。会議を閉じることと記録を隠すことは、二段階の別々の判断だ
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 対象となる会議 | 国会法62条:各議院の本会議 | 国会法52条:委員会 国会法63条:秘密会の記録 |
| 非公開にする要件 | 議長または議員10人以上の発議+出席議員の三分の二以上の議決 | 傍聴は委員長の許可制、委員会の決議で秘密会 特に秘密を要すると認める議決で記録を非公表 |
| 憲法上の根拠 | 憲法57条1項ただし書(三分の二要件) | 憲法上の公開義務は本会議のみで、委員会には明文なし 憲法57条2項(秘密会記録の公表原則と例外) |
| ハードルの高さ | 高い(特別多数+発議要件) | 低い(委員会の決議のみ) 会議を閉じた後の別段階の判断 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾の立法院も議事規則で秘密会議の手続を定めている。憲法本文に日本の57条のような詳細な公開・秘密会の規定は置かれていない
韓国は出席議員の過半数の賛成、または議長が国家の安全保障上必要と認めたときに非公開にできる。日本の三分の二より要件が緩く、議長単独の判断も認める点が異なる
ドイツ連邦議会は、議員の10分の1または連邦政府の申立てにより、三分の二の多数で公開を排除できる。少数の発議と特別多数を組み合わせる構造は日本と近い
米国憲法は議事録の公表と、秘密を要する部分の除外を定める。上院は規則により動議と賛成で非公開会議(closed session)を開くことができる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 大学のゼミで「国会の公開原則は十分に機能しているか」というテーマが出た。本会議の三分の二要件と、委員会は決議だけで秘密会にできる仕組みを並べて示すと、議論の焦点が一気にはっきりする
- 防衛や外交に関わる機密情報を国会がどこまで審議できるか、というニュースを見た。政府が国会に特定秘密を出す前提は、会議を非公開にすることだ。その非公開の扉を開け閉めする本会議側のルールはどこにあるのか、と疑問に思ったら、答えは国会法62条にある
取るべき行動
被害を受けた側:公開されない審議の中身を知りたい市民の立場なら、手順はこうなる。1. まず本会議か委員会かを確認する。根拠条文が国会法62条か52条かで、争点がまったく違う2. 会議録が公表されているか、国会会議録検索システムで確認する(憲法57条2項) 3. 非公表の部分があれば、国会法63条の議決の有無と範囲を、議員質問・請願・報道機関を通じて問う。国会は情報公開法の対象外なので、開示請求ではなく政治的なルートで動くことになる
訴えられた側:秘密会に関わる議員・秘書・政府の説明員の立場なら、次の点に注意する。1. 秘密会の内容を漏らした議員は、議院の懲罰(国会法121条、122条:戒告・陳謝・登院停止・除名)の対象になりうる2. 政府職員には別に国家公務員法上の守秘義務がかかる3. 特定秘密を受け取った場合は特定秘密保護法の罰則も意識する。発言や資料の扱いは、議院の規則と事務局の指示を事前に確認しておく
時効(請求できる期限):特定の時効はなく、民法の消滅時効も性質上関係しない。公開停止の効果はその議決をした会議限りであり、記録を非公表にする期間にも法律上の期限はない(国会法63条の議決による)。
学説
通説:憲法57条の会議公開は、傍聴の自由、報道の自由、会議録の公表を内容とする。秘密会は例外であり、その要件は厳格に解すべきとされる。国会法62条の発議要件は、憲法の三分の二要件に議院内部の手続的加重を加えたものと理解される
委員会公開をめぐる議論:憲法57条の公開義務は本会議を対象とし、委員会には及ばないとするのが一般的理解である。これに対し、実質審議が委員会に集中する現状から、委員会の公開性を高めるべきとの立法論的な指摘がある
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和22年(1947年) 新設:国会法制定(昭和22年法律第79号)。日本国憲法57条を受け、議長または議員10人以上の発議と出席議員の三分の二以上の議決による公開停止の手続を規定
- 国会法 第63条秘密会記録の非公表の議決
- 国会法 第52条委員会の傍聴制限と秘密会
- 国会法 第121条秘密漏洩等の懲罰事犯の手続
- 特定秘密の保護に関する法律 第10条非公開会議を前提に国会へ特定秘密を提供
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