国会法 第68条の3
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前条の憲法改正原案の発議に当たつては、内容において関連する事項ごとに区分して行うものとする。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 国会法第68条の3は、日本の国会法に含まれる条文です。
- 国会法第68条の3の条文原文は「前条の憲法改正原案の発議に当たつては、内容において関連する事項ごとに区分して行うものとする。」で始まります。
- 国会法第68条の3は第六章の二 日本国憲法の改正の発議に置かれています。
- 国会法の公布日は昭和22年4月30日です。
- 国会法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 国会法第68条の3の前の条は国会法第68条の2です。
- 国会法第68条の3の次の条は国会法第68条の4です。
- 国会法第68条の3には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
国会法(昭和二十二年法律第七十九号)第68条の3 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC1000000079 - 本サイト収録
国会法(昭和二十二年法律第七十九号)第68条の3(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/322AC1000000079/68_3
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点国会法68条の3は、憲法改正原案の発議に当たり、内容において関連する事項ごとに区分して行うことを定める。何が関連事項かの判断は国会に委ねられている。
Q · 憲法改正の国民投票では、項目ごとに賛成・反対を分けて投票できるの?
案が分かれていれば、案ごとに賛否を示せる
国会法68条の3は、憲法改正原案を内容において関連する事項ごとに区分して発議するよう定めています。国民投票は改正案ごとに一人一票で行われる(日本国憲法の改正手続に関する法律47条)ため、案が複数に分かれていれば、それぞれに賛成・反対を示せます。ただし、何が「関連する事項」かの具体的基準は条文になく、判断は国会に委ねられています。関連性を広く取れば、性質の異なる項目が一つの案にまとめられる余地は残ります。
解説
憲法改正の国民投票で配られる投票用紙は一枚とは限らない。国会法68条の3は、国会議員が憲法改正原案を出すとき、「内容において関連する事項ごと」に分けて出すよう定めている。これを個別発議の原則(区分発議)という。たとえば、9条の改正と環境権の新設を一つの案にまとめて「全部賛成か、全部反対か」を迫ることは、この原則と正面からぶつかる。投票は憲法改正案ごとに一人一票(日本国憲法の改正手続に関する法律47条)なので、案が分かれていれば、あなたは「Aには賛成、Bには反対」と分けて意思を示せる。ただし落とし穴がある。何が「関連する事項」に当たるかを判断するのは国会自身であり、具体的な線引きの基準は条文に書かれていない。区分の切り方しだいで、反対したい項目が賛成したい項目に抱き合わせられることはありうる。国民投票で本当に問うべきなのは、改正の中身より先に「どう区分されたか」である。
法的な位置づけ
国会法68条の3は、憲法改正原案の発議に際し、内容において関連する事項ごとに区分して行うことを求める規定である。個別発議の原則(区分発議)と呼ばれ、性質の異なる改正項目を一つの原案に抱き合わせることを抑制し、国民投票において改正案ごとに賛否を表明できる前提を確保する機能を持つ。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.憲法審査会の議論と原案の骨子を確認する 発議前の段階で、衆参の憲法審査会の議事録や公表された原案の骨子を読み、改正項目がいくつの案に区分されようとしているかを把握する
- 2.区分の関連性について議員に質問する 選挙区の議員事務所に、「この二つの項目は内容において関連する事項と言えるのか」と、国会法68条の3に即した形で書面により質問する
- 3.発議後、案ごとの中身を読み分ける 発議から投票日まで最短60日。案がいくつに分かれ、それぞれ何を変えるのかを案ごとに整理し、賛否を個別に検討する
- 4.投票で案ごとに意思を示す 投票は改正案ごとに一人一票。各案について賛成・反対を分けて投票する。管理執行に違法があると考える場合は、無効訴訟の要件と30日の期限を弁護士に確認する
よくある質問 AI による整理
Q1個別発議の原則とは?
憲法改正原案を内容上関連する事項ごとに分けて発議するという原則です。国会法68条の3が根拠で、性質の異なる項目の抱き合わせを抑える役割を持ちます。
Q2憲法改正原案は誰が提出できる?
国会議員が提出します。衆議院では議員100人以上、参議院では議員50人以上の賛成が必要です(国会法68条の2)。憲法審査会も原案を提出できます。
Q3憲法改正の国民投票はいつ行われる?
国会の発議後60日以後180日以内で、国会が議決した期日に行われます(日本国憲法の改正手続に関する法律2条1項)。
Q4憲法改正原案は国会で修正できる?
できます。ただし修正動議の提出にも、衆議院で100人以上、参議院で50人以上の賛成が必要です(国会法68条の4)。
Q5憲法改正の発議はいつ成立する?
原案について国会で最後の可決があった時点で、国会が憲法96条1項の発議をし国民に提案したものとされます(国会法68条の5)。各議院の総議員の3分の2以上の賛成が必要です。
Q6抱き合わせの改憲案は違法?
内容上関連しない事項を一つの原案にまとめれば本条の趣旨に反します。ただし関連性の具体的基準は条文になく、判断は国会に委ねられているため、線引きは運用しだいです。
Q7国民投票の結果に不服があったら訴えられる?
国民投票無効訴訟を、投票結果の告示の日から30日以内に東京高等裁判所へ提起できます(国民投票法127条)。ただし争える理由は法律上限られています。
Q8憲法審査会とは?
衆参両院に置かれ、憲法改正原案などを審査する機関です(国会法102条の6)。原案の区分が実質的に議論されるのはこの段階です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1改憲の国民投票って、一枚の紙で全部に〇か×をつけるんですか?
そうとは限らない。国会法68条の3により原案は関連事項ごとに区分して発議され、投票は改正案ごとに一人一票で行う(日本国憲法の改正手続に関する法律47条)。実務のポイント:同じ日に複数の案を投票にかけることも想定されているため、報道が「改憲に賛成か反対か」と一括りにした時点で、実際の選択肢の構造が見えにくくなっていると考えたほうがよい
Q2「関連する事項」かどうかって、誰が決めるんですか?
条文に具体的な基準はなく、原案を審査し議決する国会自身が判断することになる(国会法68条の3、68条の5)。学説では、個々の項目について有権者が別々に賛否を示せることが大切だと強調されている。実務のポイント:実際に区分の線が引かれるのは、本会議ではなく憲法審査会の骨子段階の議論である。議事録の「区分」という語を検索すると、各会派の思惑が見えてくる
間違えやすい点 AI による整理
- 「憲法改正は一回の国民投票で全部まとめて賛否を問う」と思われがちだが、本条は関連事項ごとの区分を求めており、案が複数あれば投票も案ごとに行われる。同じ日に複数の案について賛否を示すことになる
- 個別発議の原則があることは知っていても、その運用が国会の判断にかなり委ねられている点は見落とされやすい。「関連する事項」の範囲を広く取れば、性質の違う項目でも一つの案にまとまってしまう。原則があることと、その原則がどこまで厳しく効くかは別の問題である
- 「区分がおかしければ裁判で投票を無効にできる」という発想そのものに、まず疑いを向けるべきだ。国民投票無効訴訟(日本国憲法の改正手続に関する法律127条)で争える理由は法律上限られており、国会内部の発議手続の当否をどこまで裁判所が審査するかは、実務上、解釈が分かれている。勝負の場は法廷ではなく、発議前の国会審議と世論である
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律の対象 | 国会法68条の3:原案の区分(関連事項ごとに分ける) | 国会法68条の2:原案の提出要件 国会法68条の4:原案の修正動議 |
| 数の要件 | なし(区分の基準のみ) | 衆議院100人以上・参議院50人以上の賛成 衆議院100人以上・参議院50人以上の賛成 |
| 投票人への影響 | 国民投票の選択肢の数と組合せを決める | どの原案が審議の土俵に上がるかを決める 審議中に原案の中身や範囲を変えうる |
他国ではどう定めているか 4 か国
立法院の4分の1の提議、4分の3の出席、出席委員の4分の3の決議で修正案を提出し、半年の公告後に公民複決に付す。改正案の区分に関する日本のような明文規定は確認できない
国会在籍議員の過半数または大統領が発議し、国会の3分の2以上の議決後に国民投票に付す。案の区分に関する明文規定は確認できない
連邦議会と連邦参議院の各3分の2の賛成で改正し、国民投票はない。基本法の文言を明示的に変更する法律によることを求める点に特色がある
連邦憲法には区分の規定はないが、多くの州憲法が州憲法改正について single-subject rule や separate-vote requirement を置き、抱き合わせを制限している
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 改正案に「緊急事態条項の新設」と「緊急時の国会議員任期延長」が一つにまとめられていたら、それは区分違反になるのか?両者を内容上関連すると見る余地は十分にあり、一つの案にまとめることも許されうる。あなたが反対できるのはセット全体だけになるかもしれない
- あなたは衆議院議員の政策秘書である。所属会派が改正原案の骨子を作っており、党内からは「通りやすい項目と抱き合わせよう」という声が出ている。原案の提出には衆議院で100人以上の賛成が必要(国会法68条の2)だが、本条の区分要件を満たさない案は、審査の場で野党から真っ先に突かれる。骨子の段階で、事項ごとの関連性を説明する理屈を用意しておかなければならない
- 発議から投票日まで最短60日。その間に、案がいくつに分かれていて、それぞれ何を変えるのかを自分で読み分けておく必要がある
- 友人から「改正案は全部まとめて賛成か反対かを選ぶんでしょ?」と聞かれた。実際には、案が複数に分かれていれば投票用紙の欄も案ごとに分かれる。あなたの答えしだいで、友人の一票の使い方が変わる
取るべき行動
被害を受けた側:(投票人として、抱き合わせに不満がある場合)1. 発議前の段階で、衆参の憲法審査会の議事録と原案の骨子を確認し、区分の仕方を把握する2. 選挙区の議員に、関連性の根拠を書面で質問する3. 発議後は、案ごとの賛否を分けて考え、投票で意思を示す4. 投票の管理執行に違法があると考える場合は、国民投票無効訴訟の要件と期限を弁護士に確認する(区分自体の違法をどこまで争えるかは解釈が分かれている)
訴えられた側:(原案を提出する議員側として、区分違反を指摘された場合)1. 各項目について「内容において関連する」と言える理由を、立法目的・制度上のつながりから文書で整理する2. 説明がつかない項目は、別の原案に切り分けることを検討する3. 修正動議にも一定数の議員の賛成が必要になる点(国会法68条の4)を踏まえ、提出前に会派内で区分を確定させておく
時効(請求できる期限):本条自体に期限はない。国民投票は、国会の発議後60日以後180日以内に国会が定める期日に行われる(日本国憲法の改正手続に関する法律2条1項)。国民投票無効訴訟は、投票結果の告示の日から30日以内に東京高等裁判所へ提起する(同法127条)(最新の改正状況をご確認ください)
学説
一般的な理解:本条の趣旨は、投票人が個々の改正項目について別々に賛否を示せるようにする点にあるとされる。他方、関連性の判断は国会に委ねられ、体系的一体性との調整が課題とされる
改正沿革 AI による整理
- 平成19年(2007年)新設、平成22年(2010年)5月施行 日本国憲法の改正手続に関する法律の制定に伴う国会法の改正で、第六章の二「日本国憲法の改正の発議」が設けられ、本条が新設された。憲法改正原案を関連事項ごとに区分して発議するという個別発議の原則が明文化された
改正の年表
- 1.平成19年(2007年) 新設:日本国憲法の改正手続に関する法律の制定に伴う国会法改正で第六章の二「日本国憲法の改正の発議」が設けられ、本条が新設された。平成22年(2010年)5月施行
- 国会法 第68条の2原案提出に必要な議員数の要件
- 国会法 第68条の4原案の修正動議に必要な賛成者数
- 国会法 第68条の5両院の議決による発議と国民への提案
- 国会法 第102条の6憲法審査会の設置と所掌
- 日本国憲法の改正手続に関する法律 第47条改正案ごとに一人一票で投票(通称 国民投票法)
- 日本国憲法の改正手続に関する法律 第127条国民投票無効訴訟の提起要件と期限
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