国会法 第81条
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- 各議院において採択した請願で、内閣において措置するを適当と認めたものは、これを内閣に送付する。
- 2.内閣は、前項の請願の処理の経過を毎年議院に報告しなければならない。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 国会法第81条は、日本の国会法に含まれる条文です。
- 国会法第81条の条文原文は「各議院において採択した請願で、内閣において措置するを適当と認めたものは、これを内閣に送付する。」で始まります。
- 国会法第81条は第九章に置かれています。
- 国会法の公布日は昭和22年4月30日です。
- 国会法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 国会法第81条の前の条は国会法第80条です。
- 国会法第81条の次の条は国会法第82条です。
- 国会法第81条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
国会法(昭和二十二年法律第七十九号)第81条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC1000000079 - 本サイト収録
国会法(昭和二十二年法律第七十九号)第81条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/322AC1000000079/81
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点国会法81条は、各議院が採択した請願のうち内閣で措置するのが適当なものを内閣に送付し、内閣はその処理経過を毎年議院に報告しなければならないと定める。
Q · 国会で請願が採択されたら、政府は必ず実現してくれるの?
実現義務はなく、毎年の処理経過報告義務だけを負う
国会法81条により、各議院が採択した請願のうち「内閣において措置するを適当と認めたもの」は内閣に送付されます。送付を受けた内閣は請願の内容を実現する法的義務までは負いません。負うのは、その請願をどう処理したかの経過を毎年議院に報告する義務です。採択はゴールではなく、内閣送付と年次報告を通じて処理状況を追跡する出発点と位置づけるのが実務的です。
解説
国会の請願が「採択」されたというニュースを見て、何かが動き出したと感じた人は多いはずだ。だが法律上、採択は終点ではなく中継地点にすぎない。国会法81条は、各議院が採択した請願のうち「内閣が措置するのが適当」と認めたものだけを内閣に送付すると定める。内閣はその請願を実現する義務を負わない。負うのは、処理の経過を毎年議院に報告する義務だけである。つまり請願者が手にするのは「約束」ではなく「年に一度の進捗報告」だ。とはいえ、この報告は軽く見てよいものではない。省庁は担当部署で、送付された請願に対して何をしたか、何をしなかったかを文書で残さざるを得ない。採択されてから1年後、2年後に「その後どうなったか」を公式記録で追える仕組みは、ほかにほとんど存在しない。採択の日に祝杯を挙げて終わる団体と、翌年の報告書を取り寄せて次の要望に使う団体とでは、5年後に動かせる政策の量がまったく違ってくる。
法的な位置づけ
国会法81条は、国会に対する請願の採択後の取扱いを定める規定である。各議院が採択した請願のうち、内閣において措置することが適当と認められたものは内閣に送付され、内閣はその請願の処理の経過を毎年議院に報告する義務を負う。内閣に請願内容の実現義務は課されていない。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.採択結果と内閣送付の有無を確認する 会期終了後、衆議院・参議院のウェブサイトで請願ごとの審査結果を確認し、「採択」だけでなく内閣送付の対象となったかどうかを紹介議員の事務所にも確かめる
- 2.所管省庁と担当課を特定する 請願の内容から所管省庁を割り出し、担当課に採択・送付の事実を伝えたうえで、処理の見通しについて面談または書面での説明を求める
- 3.年次の処理経過報告を入手する 内閣が議院に提出する処理経過報告を、議院の公表資料や紹介議員を通じて取り寄せ、自分たちの請願について何が書かれているかを確認する
- 4.報告内容をもとに追及・再提出を判断する 報告が「検討中」など抽象的であれば、紹介議員に委員会質疑や質問主意書(国会法74条)での追及を依頼する。進展がなければ文言を見直し、次の会期での再提出や地方議会への請願を並行して検討する
よくある質問 AI による整理
Q1請願の内閣送付とは何ですか?
各議院が採択した請願のうち、内閣で措置するのが適当と認めたものを内閣に送ることです。国会法81条1項が根拠です。
Q2採択された請願はすべて内閣に送られますか?
いいえ。内閣に送付されるのは採択請願のうち「内閣において措置するを適当と認めたもの」に限られます。採択と送付は別の判断です。
Q3内閣の請願処理経過報告はいつ出ますか?
国会法81条2項により毎年議院に報告されます。実務上は年1回、各議院に処理経過がまとめて提出されるのが通例です。
Q4請願の処理経過はどこで確認できますか?
衆議院・参議院のウェブサイトで請願ごとの審査結果が公開されています。内閣の処理経過は議院の公表資料や紹介議員を通じて確認できます。
Q5内閣は採択された請願を無視できますか?
内容の実現義務はないため、措置しない判断もあり得ます。ただし処理の経過を毎年議院に報告する義務があり、完全な放置はできません。
Q6請願が審査未了になったらどうなりますか?
会期中に議決されなかった請願は後会に継続しません(国会法68条)。次の会期に改めて提出し直す必要があります。
Q7請願と陳情の違いは?
国会への請願は議員の紹介が必要で、委員会審査・採択・内閣送付の手続に乗ります。陳情は紹介不要ですが、同様の法定手続は予定されていません。
Q8地方議会の請願も内閣送付と同じ仕組みですか?
似た仕組みがあります。地方自治法125条により、議会は採択した請願を長などに送付し、処理の経過と結果の報告を請求できます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1請願が採択されたって連絡が来たんですけど、これでもう国が動いてくれるんですか?
残念ながら、それで決まりではありません。国会法81条で内閣が負うのは処理経過を毎年議院に報告する義務だけで、内容を実現する義務まではありません。実務のポイント:省庁の担当者は報告書に何を書くかを気にしています。採択後すぐに担当課へ挨拶に行き、進捗を確認したいと伝えておくと、翌年の報告が「検討中」の一言で済まされにくくなります。
Q2請願って誰でも出せるんですか? 議員の知り合いがいないとダメ?
請願権は憲法16条で誰にでも保障されていますが、国会に請願する場合は議員の紹介が必要です(国会法79条)。知り合いでなくても、関連する委員会に所属する議員の事務所に依頼できます。実務のポイント:与党と野党の議員それぞれに紹介を頼むと、採択の可能性が上がることがあります。委員会の請願審査は全会一致に近い運用がされることが多いため、一方の会派だけの紹介では審査未了になりやすいといわれています(運用は時期により異なります)。
間違えやすい点 AI による整理
- 「採択されれば政府は対応しなければならない」と思われがちだが、81条が内閣に課すのは処理経過の報告義務だけで、請願の内容を実現する義務はない。採択はあくまで議院の意思表示であり、内閣を拘束する命令ではない
- 採択されたかどうかばかりが注目されるが、採択された請願の中でも内閣に送付されるのは「内閣において措置するを適当と認めたもの」に限られる。採択イコール内閣送付ではないことを知らないと、どの省庁を追いかければよいのかを見誤る
- 「請願は署名を集めて出すもの」と考えて署名の数ばかり競う団体が多い。しかし法律の側から見れば、問われるのは数ではなく委員会審査を通るかどうかである。数万筆の署名でも審査未了で消えることがあり、紹介議員の選び方と提出のタイミングの方が結果を左右することは少なくない
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律する段階 | 国会法81条:採択後の内閣送付と年次報告 | 国会法79条:提出時の議員紹介 国会法80条:委員会審査と議院の議決 |
| 義務を負う主体 | 内閣(処理経過の毎年報告) | 請願者(議員の紹介を得ること) 委員会・議院(審査と議決) |
| 請願者にとっての意味 | 採択後の処理状況を公式記録で追跡できる | 紹介議員がいなければ受け付けられない 審査で採択されなければ内閣送付に進めない |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾でも立法院に提出された請願文書は委員会審査を経て扱いが決まる。請願法は受理機関に処理結果の通知を求める
韓国では国会が採択した請願のうち政府で処理するのが妥当なものを政府に移送し、政府は処理結果を国会に報告する。日本と構造がよく似ている
ドイツでは連邦議会の請願委員会が審査し、議会の決議により連邦政府に送付される。電子請願の仕組みも整備されている
米国では請願権は憲法で保障されるが、議会が採択した請願を政府に送付して報告させる日本型の制度はない
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 難病の患者会で3年かけて集めた署名が、ついに厚生労働委員会で採択された。会員は喜んだが、翌年の通常国会で内閣が提出した処理経過には「検討中」の一言だけ。この一言を次の陳情で「1年間検討しかしていない」と突きつけられるかどうかが、会の交渉力を分ける
- 採択されたのに、なぜ何も変わらないのか? 原因は内閣送付の請願であっても、内閣に実現義務がないことにある。報告義務しかない
- 業界団体の政策担当として、競合団体が出した規制強化の請願が採択されたと聞いた。慌てる必要はまだない。内閣送付後の処理経過を毎年確認し、所管省庁がどう扱っているかを見ながら、自分たちの意見を伝えるタイミングを計ればよい
- 会期末まであと2週間。紹介議員の事務所から「今国会での審査はもう難しい、締切に間に合わない」と言われた。会期内に議決されなかった請願は次の国会に引き継がれない(国会法68条)。今国会を諦めて次の会期に出し直すか、今週中に別の紹介議員を探すか、決めるしかない
取るべき行動
被害を受けた側:1. 請願が採択されたら、内閣送付となったかどうかを委員会の議決結果で確認する2. 送付されていれば、所管省庁の担当課を特定し、翌年の処理経過報告を議院の公表資料で入手する3. 報告内容が「検討中」など抽象的であれば、紹介議員を通じて委員会での質問や質問主意書(国会法74条)による追及を依頼する4. 送付されなかった場合や審査未了になった場合は、文言を見直したうえで次の会期に再提出し、地方議会での請願(地方自治法124条、125条)を並行して進めることも検討する
訴えられた側:請願の内容によって規制を受ける側の事業者や団体は、採択されただけで政策が確定したわけではないことを押さえておく。1. 内閣送付の有無と所管省庁を確認する2. 処理経過報告で省庁の検討状況を把握する3. 審議会のパブリックコメントや意見交換の機会に、実証データを添えて意見を提出する4. 自分たちも請願や意見書を通じて、反対の立場を正式な記録に残しておく
時効(請求できる期限):特定の時効はない。ただし会期中に議決されなかった請願は後の会期に継続しない(国会法68条)ため、会期が終わればいったん消える。提出の締切は各議院の運用で会期末の一定期間前に設けられるのが通例である(最新の運用をご確認ください)。内閣の処理経過報告は毎年行われる
学説
通説:請願権は国家機関に希望を述べ、受理と誠実な処理を求める権利にとどまり、請願内容に沿った措置を求める請求権までは含まない。国会法81条が内閣に実現義務ではなく処理経過の報告義務のみを課すのは、この理解と整合する。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和22年(1947年) 新設:日本国憲法の施行にあわせて国会法が制定され、請願の章の一部として採択請願の内閣送付と処理経過の報告義務が定められた
- 国会法 第79条請願の提出には議員紹介が必要
- 国会法 第80条委員会審査を経て議院が議決
- 国会法 第82条両議院は各別に請願を受ける
- 国会法 第68条会期不継続、未議決請願は消滅
- 請願法 第5条官公署の受理と誠実処理義務
- 地方自治法 第125条地方議会版の送付と処理経過報告請求
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