国会法 第99条
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- 内閣が参議院の緊急集会を求めるには、内閣総理大臣から、集会の期日を定め、案件を示して、参議院議長にこれを請求しなければならない。
- 2.前項の規定による請求があつたときは、参議院議長は、これを各議員に通知し、議員は、前項の指定された集会の期日に参議院に集会しなければならない。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 国会法第99条は、日本の国会法に含まれる条文です。
- 国会法第99条の条文原文は「内閣が参議院の緊急集会を求めるには、内閣総理大臣から、集会の期日を定め、案件を示して、参議院議長にこれを請求しなければならない。」で始まります。
- 国会法第99条は第十一章に置かれています。
- 国会法の公布日は昭和22年4月30日です。
- 国会法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 国会法第99条の前の条は国会法第98条です。
- 国会法第99条の次の条は国会法第100条です。
- 国会法第99条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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- 正式書式
国会法(昭和二十二年法律第七十九号)第99条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC1000000079 - 本サイト収録
国会法(昭和二十二年法律第七十九号)第99条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/322AC1000000079/99
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点国会法99条は、衆議院の解散中に内閣が参議院の緊急集会を求める手続を定め、内閣総理大臣が期日と案件を示して参議院議長に請求すると規定する。
Q · 衆議院が解散している間に緊急事態が起きたら、誰が国会を動かせるの?
内閣総理大臣の請求で参議院の緊急集会を開く
衆議院が解散されると参議院も同時に閉会しますが(憲法54条2項)、国に緊急の必要があるときは、内閣が参議院の緊急集会を求めることができます。国会法99条により、内閣総理大臣が集会の期日と案件を示して参議院議長に請求し、議長が各議員に通知します。議員は指定期日に集会する義務を負い、扱えるのは示された案件とそれに関連する議案に限られます(国会法101条)。
解説
衆議院が解散された瞬間、日本の国会は半分になる。憲法54条2項により、参議院も同時に閉会するからだ。総選挙を経て特別国会が開かれるまで、最長でおよそ70日間(解散から40日以内に総選挙、その後30日以内に召集)、法律も予算も通せない状態が続く。その空白に大地震や金融危機が起きたらどうするのか。答えが本条である。参議院を呼び出せるのは内閣だけで、しかも内閣総理大臣が「いつ集まるか」と「何を審議するか」を指定して、参議院議長に請求しなければならない。議員が自分たちの判断で集まることはできない。議題も内閣が示したものに縛られ、議員が出せる議案はその案件に関連するものに限られる(国会法101条)。さらに、ここで決めた措置は臨時のものにすぎない。次の国会が開会してから10日以内に衆議院が同意しなければ、その措置は効力を失う(憲法54条3項)。戦後に実際に開かれたのは昭和27年と昭和28年の2回だけである。この仕組みを知っていれば、「国会不在」を口実にした政治の動きを冷静に見分けられる
法的な位置づけ
国会法第99条は、参議院の緊急集会の請求手続を定める規定である。衆議院の解散中、内閣は内閣総理大臣を通じて集会の期日と案件を特定し、参議院議長に請求する。請求を受けた議長は各議員に通知し、議員は指定期日に参議院に集会しなければならない。憲法54条2項但書の具体的手続を担う。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.緊急の必要と案件を特定する 衆議院の解散中に、総選挙後の特別国会を待てない緊急の必要(災害対応、暫定予算など)があるかを判断し、緊急集会で審議させる案件を具体的に特定する
- 2.閣議で緊急集会の請求を決定する 緊急集会を求めることは内閣の権限であるため、閣議で請求を決定し、集会の期日と案件を確定させる
- 3.内閣総理大臣から参議院議長へ請求する 内閣総理大臣の名義で、集会の期日を定め案件を示した請求を参議院議長に行う。案件の書き方が、議員の発議できる範囲(国会法101条)を決める
- 4.議長が各議員に通知し、議員が集会する 請求を受けた参議院議長が各議員に通知し、議員は指定された期日に参議院に集会する。示された案件と関連議案を審議・議決する
- 5.次の国会で衆議院の同意を得る 緊急集会で採られた措置は臨時のものであるため、次の国会開会後10日以内に衆議院の同意を得る。同意がなければ効力を失う(憲法54条3項)
よくある質問 AI による整理
Q1参議院の緊急集会とは何ですか?
衆議院の解散中、国に緊急の必要があるときに参議院だけで国会の権能を代行する集会です。憲法54条2項但書が根拠で、手続は国会法99条以下が定めます。
Q2緊急集会は誰が開くことができますか?
内閣だけです。国会法99条1項により、内閣総理大臣が期日と案件を示して参議院議長に請求します。参議院議員や議長が自ら開くことはできません。
Q3緊急集会の議員に出席義務はありますか?
あります。国会法99条2項により、議長から通知を受けた議員は、指定された期日に参議院に集会しなければなりません。
Q4緊急集会で決めたことはいつまで有効ですか?
臨時の措置にとどまり、次の国会開会後10日以内に衆議院の同意がなければ効力を失います(憲法54条3項)。通説では失効は将来に向かってのみです。
Q5緊急集会で予算は成立させられますか?
可能とされています。昭和28年(1953年)の緊急集会では暫定予算が審議されました。ただし衆議院の事後同意が効力維持の条件です。
Q6緊急集会で議員が自由に法案を出せますか?
出せません。国会法101条により、議員が発議できるのは内閣が示した案件に関連する議案に限られます。
Q7緊急集会はいつ終わりますか?
示された緊急の案件がすべて議決されると、議長が緊急集会の終了を宣告します(国会法102条)。会期のような固定期間はありません。
Q8緊急集会は過去に何回開かれましたか?
戦後2回です。昭和27年(1952年)と昭和28年(1953年)で、それ以降は一度も開かれていません。
この条文についての質問 AI による整理
Q1緊急集会って、首相を新しく選んだりもできるんですか?
できないというのが通説です。解散後も内閣は新しい総理が任命されるまで職務を続けるため(憲法71条)、緊急集会で総理を指名する必要はありません。憲法改正の発議も対象外とされています。実務のポイント:緊急集会で扱える案件は、内閣が請求時に示したもの(国会法99条1項)とそれに関連するものに限られます。そのため、請求書の案件の書き方が政治的な駆け引きの焦点になります
Q2本当に使われたことあるんですか?
2回あります。昭和27年(1952年)の抜き打ち解散の後、中央選挙管理会委員の指名のために開かれ、昭和28年(1953年)のバカヤロー解散の後には暫定予算などを審議しました。実務のポイント:それ以降70年以上、一度も開かれていません。運用の先例がこの2回しかないため、議事手続の細かな点は、実際に開かれたときにその場で解釈を固めることになると見られています
間違えやすい点 AI による整理
- 「参議院議員が必要だと判断すれば、自分たちで緊急集会を開ける」と思われがちだが、請求できるのは内閣だけで、手続は内閣総理大臣から参議院議長への請求に限られる。国会が行政をチェックする場面なのに、主導権は行政側にある。この逆転した構造こそが本条の要点である
- 緊急集会が「臨時の措置」であることは知られていても、その臨時性がどれほど重いかはあまり知られていない。次の国会開会後10日以内に衆議院が同意しなければ、緊急集会で成立した法律や予算措置は効力を失う(憲法54条3項)。通説では効力を失うのは将来に向かってだけで、さかのぼって無効になるわけではない。それでも、緊急集会の決定に頼った事業は、総選挙後の衆議院の構成次第で途中で止まる危険を抱えている
- 「衆議院の任期満了でも同じように緊急集会を開ける」という問いは、前提から怪しい。憲法54条が定めているのは解散の場合だけで、任期満了による総選挙の期間に緊急集会を開けるかは、明文がなく学説が分かれている
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定内容 | 国会法99条:緊急集会の請求手続と議員の集会義務 | 国会法101条:議員の発議を示された案件の関連議案に限定 国会法102条:案件議決後の議長による終了宣告 |
| 主体 | 内閣(内閣総理大臣が請求)・参議院議長・各議員 | 参議院議員 参議院議長 |
| 緊急集会の流れにおける位置 | 入口(開催の起動) | 審議中(審議範囲の限定) 出口(集会の終了) |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾では立法院解散後に総統が緊急命令を発した場合、立法院が自ら集会して追認する。起動者が議会側である点で、内閣が請求する日本と構造が逆である
韓国は一院制で解散制度がなく、国会が集会できない場合は大統領の緊急命令で対応し、事後に国会承認を要する
ドイツは旧連邦議会の任期が新議会の集会まで続くため、日本のような国会の空白期間が制度上生じない
米国では大統領が臨時に両院または一院を招集できる。行政の長が議会を呼び出す点は日本の緊急集会と共通する
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 解散総選挙の公示期間中に、首都直下地震が起きたらどうなる? 衆議院は存在せず、特別国会はまだ開かれていない。補正予算や特別立法が必要になったとき、内閣が本条に基づいて参議院の緊急集会を求めるかどうかが、復興の初速を左右する
- 内閣の法制担当として、解散直後に暫定予算が通らないことが判明した。年度末まであと2週間しかない。総理名義で集会の期日と案件を特定した請求書を参議院議長に出さなければ、4月1日から国の支払いが止まる。昭和28年の緊急集会は、まさに暫定予算のために開かれた
- 参議院議員のあなたに、議長から緊急集会の通知が届いた。指定期日に参議院へ集まる義務がある。選挙応援で地元を回っていても、優先されるのはこちらだ
- 大学のゼミで、友人に「緊急事態条項がなくても、参議院の緊急集会があれば足りるのでは」と聞かれた。70日という期間を超える非常事態に対応できるかが、憲法審査会で実際に争われている論点である
取るべき行動
被害を受けた側:緊急集会の措置で営業停止や財産規制などの不利益を受けた国民や事業者は、次のように動く。1. その措置が憲法54条3項にいう臨時措置であることを確認する2. 次の国会開会後10日以内に衆議院が同意するかどうかを注視する3. 同意がなければ効力は失われるので、選挙区の衆議院議員に陳情して同意しないよう働きかける4. 措置に基づく個別の処分には、行政不服審査や取消訴訟で争う道が別にある
訴えられた側:緊急集会を求める内閣側や運営担当者は、次の点に注意する。1. 請求書には集会の期日と案件を明記し、内閣総理大臣の名義で参議院議長に提出する2. 案件を広く書きすぎると国会の権限を奪っていると批判され、狭すぎると関連する議案が出せなくなる(国会法101条) 3. 衆議院の同意が得られなかった場合の撤退策を、あらかじめ設計しておく
時効(請求できる期限):緊急集会で採られた措置は、次の国会開会後10日以内に衆議院の同意がなければ効力を失う(憲法54条3項)。緊急集会を開ける期間は、衆議院の解散から特別国会の召集までで、憲法54条1項によれば最長でおよそ70日となる。私人の権利行使に関する特定の時効はない
学説
通説(権能限定説):緊急集会は国会の権能を臨時に代行するにとどまり、内閣総理大臣の指名や憲法改正の発議はできない。審議対象は内閣が示した案件とその関連議案に限られる。
任期満了時の適用をめぐる議論:憲法54条は解散の場合のみを定めるため、衆議院の任期満了による総選挙の期間に緊急集会を開けるかは明文がなく、学説が分かれている。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和22年(1947年) 新設:国会法の制定(昭和22年法律第79号)により、日本国憲法54条2項但書の緊急集会の請求手続として設けられた。
- 国会法 第100条緊急集会中の議員の不逮捕特権等
- 国会法 第101条示された案件に関連する議案のみ発議可
- 国会法 第102条案件議決後の集会終了宣告(現行効力を要確認)
- 公職選挙法 第31条解散後の総選挙期日が空白期間の長さを規定
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