刑事訴訟法 第450条の3
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- 第四百四十七条第一項又は第四百四十八条第一項の規定による決定に対する即時抗告の提起期間は、第四百二十二条の規定にかかわらず、十四日とする。
- 2.前項の即時抗告に係る抗告裁判所の決定に対する第四百三十三条第一項の抗告の提起期間は、同条第二項の規定にかかわらず、十四日とする。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 刑事訴訟法第450条の3は、日本の刑事訴訟法に含まれる条文です。
- 刑事訴訟法第450条の3の条文原文は「第四百四十七条第一項又は第四百四十八条第一項の規定による決定に対する即時抗告の提起期間は、第四百二十二条の規定にかかわらず、十四日とする。」で始まります。
- 刑事訴訟法第450条の3は第四編に置かれています。
- 刑事訴訟法の公布日は昭和23年7月10日です。
- 刑事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 刑事訴訟法第450条の3の前の条は刑事訴訟法第450条の2です。
- 刑事訴訟法第450条の3の次の条は刑事訴訟法第451条です。
- 刑事訴訟法第450条の3には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第450条の3 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000131 - 本サイト収録
刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第450条の3(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000131/450_3
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点刑事訴訟法450条の3は、再審請求の棄却決定(447条1項)と再審開始決定(448条1項)に対する即時抗告の提起期間を、原則3日ではなく14日と定める特則である。
Q · 再審請求が棄却されたとき、いつまでに不服を申し立てられますか?
告知の翌日から14日以内に即時抗告できます
刑事訴訟法450条の3第1項により、再審請求を理由なしとして棄却する決定(447条1項)と再審開始決定(448条1項)に対する即時抗告は14日以内に提起します。即時抗告の原則期間は422条の3日ですが、本条がこれを排除しています。起算は告知を受けた日の翌日から(55条1項)、申立ては決定をした原裁判所へ(423条1項)。抗告審の決定に対する特別抗告(433条1項)も、本条2項により原則5日ではなく14日となります。
解説
略式命令を受けた、あるいは正式裁判の請求をした。その手続の中で裁判所が「正式裁判請求を棄却する」または「正式裁判請求を却下する」といった決定を出したとき、あなたに残された不服申立ての窓は14日である。刑事訴訟法の原則では、即時抗告の提起期間は3日(422条、原則としてきわめて短い)だが、本条はその原則を明示的に押しのけて14日に伸ばした。さらに第2項では、その即時抗告について高等裁判所が出した決定に対する最高裁への特別抗告(433条1項)も、原則5日のところを14日にしている。なぜ伸ばしたか。略式手続で処理される事件の被告人は、弁護人がついていないことが圧倒的に多いからだ。3日という原則期間は、書類を受け取り、意味を理解し、弁護士に相談し、抗告状を書くには物理的に足りない。あなたが知っておくべき核心はここだ。この14日は「気前のよいサービス」ではなく、弁護人不在の被告人が現実に権利を行使できる最低限として設計された時間である。そして14日を1日でも過ぎれば、内容がどれほど正しくても門前払いになる。
法的な位置づけ
刑事訴訟法第450条の3は、再審手続における不服申立期間の特則を定める規定である。再審請求を理由なしとして棄却する決定(447条1項)と再審開始の決定(448条1項)に対する即時抗告の提起期間を、即時抗告の原則期間3日(422条)にかかわらず14日とし、第2項では当該即時抗告に係る抗告裁判所の決定に対する特別抗告(433条1項)の期間も、原則5日から14日に伸長する。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.決定書の受領日を確定し証拠化する 決定書が届いたら、受領日をその場で記録し、封筒・配達記録・書留の受領証を保管する。起算点は告知を受けた日であり、後に期間内提起か否かが争われたとき、この記録が唯一の客観的証拠になる
- 2.対象となる決定の条文を特定する 決定書の主文と根拠条文を確認し、447条1項(理由なし棄却)または448条1項(再審開始)に当たるかを判定する。446条による棄却であれば本条の14日は適用されず、422条の原則3日で動く必要がある
- 3.14日の終期を計算してカレンダーに固定する 告知日の翌日を初日として14日を数え、終期を書き込む。末日が土日祝日でも上訴の提起期間は延びない(55条3項ただし書)ため、実質の締切は10日目に前倒しして設定する
- 4.即時抗告申立書を作成し原裁判所へ提出する 事件番号、決定の表示、不服の趣旨と理由を記載した申立書を作成し、決定をした原裁判所に差し出す(423条1項)。刑事施設に収容されている場合は、期間内に施設の長等へ差し出せば期間内の申立てとみなされる(366条)
- 5.抗告審の決定に備えて次の14日を再設定する 抗告裁判所の決定が出た場合、本条2項により特別抗告(433条1項)の期間も14日となる。抗告審決定の告知を受けた時点で同じ手順を繰り返し、405条の事由(憲法違反・判例違反)に該当する主張を整理する
よくある質問 AI による整理
Q1再審の即時抗告は何日以内にすればよいですか?
刑事訴訟法450条の3第1項により14日です。即時抗告の原則期間は422条の3日ですが、再審請求の棄却決定(447条1項)と再審開始決定(448条1項)についてはこれが排除されています。
Q2再審開始決定に検察官は不服を申し立てられますか?
できます。再審開始決定(448条1項)には即時抗告が認められ、その期間は450条の3第1項で14日とされています。即時抗告があると、425条により決定の執行は停止されます。
Q3即時抗告の14日はいつから数えますか?
決定の告知を受けた日は算入せず、その翌日から起算します(刑事訴訟法55条1項の初日不算入)。起算点は告知日なので、決定書の封筒や配達記録を保管しておくことが実務上重要です。
Q4期間の末日が土日祝日ならどうなりますか?
刑事訴訟法55条3項は末日が休日なら算入しないと定めますが、ただし書で上訴の提起期間を除外しています。即時抗告も上訴なので、末日が土日祝日でもその日で期間は満了します。
Q5刑務所にいても期間内に抗告できますか?
できます。刑事訴訟法366条により、収容中の者が期間内に申立書を刑事施設の長等に差し出せば、期間内に上訴したものとみなされます。裁判所への到達が遅れても不利にはなりません。
Q6即時抗告はどこの裁判所に出しますか?
刑事訴訟法423条1項により、抗告は決定をした原裁判所に申立書を差し出して行います。抗告裁判所へ直接送付する方法ではないため、宛先を取り違えないよう注意が必要です。
Q7特別抗告の期間も14日ですか?
はい。450条の3第2項により、第1項の即時抗告についての抗告裁判所の決定に対する433条1項の抗告は、同条2項の原則5日ではなく14日以内に提起できます。
Q8方式違反で再審請求が棄却された場合も14日ですか?
本条が挙げるのは447条1項と448条1項の決定のみです。方式違反等を理由とする446条の棄却決定は文言上含まれず、即時抗告の期間は422条の原則3日となる点に注意が必要です。
この条文についての質問 AI による整理
Q114日を1日過ぎたら、もう本当に何もできないんですか?
原則として不適法却下です。ただし刑事訴訟法362条以下の上訴権回復請求という制度があり、責めに帰することができない事由(災害、誤配、収容中の不到達等)で期間を守れなかった場合は、その事由が止んだ日から一定期間内に回復を請求できます。実務のポイント:回復請求で最も効くのは「自分の落ち度ではない」ことを示す客観記録です。郵便追跡、転居届の写し、入院記録。決定書の封筒を捨てないというだけで、回復請求の勝率が変わります
Q2そもそも略式命令って、正式裁判を請求すると不利になったりしませんか?
正式裁判では改めて審理されるため、略式命令の罰金額に法的に拘束されるわけではありません。ただし審理の結果として異なる量刑になる可能性はあり、公開の法廷で審理されるという事実上の負担も生じます。実務のポイント:実務では、事実関係を全面的に争うのか、量刑だけが不満なのかで判断が分かれます。事実に争いがなく金額だけの不満なら、労力とリスクに見合わない場合が多い。弁護士はここを最初に聞きます
間違えやすい点 AI による整理
- 「即時抗告の期間はどれも同じ」と思われているが、刑事訴訟法の原則期間は3日(422条)で、民事の1週間よりずっと短い。本条はその原則の例外として14日を定めた特則である。原則を知らずに「まあ2週間くらいあるだろう」と構えていると、本条が適用されない他の即時抗告で3日を溶かす
- 「期間が延びたのだから余裕がある」と受け取る人が多いが、深刻なのは期間の長さではなく期間の絶対性だ。刑事訴訟法上、上訴期間は不変期間であり、原則として延長されない。過ぎてしまえば、決定の内容が明らかに誤っていても、抗告裁判所は中身を一切審理せず却下する。14日という数字は安心材料ではなく、その日を過ぎた瞬間に権利が消滅するカウントダウンである
- あなたから見れば「不服がある」という気持ちが一つに見えても、法律から見ると救済ルートは階層になっている。略式命令そのものへの不服は正式裁判請求、正式裁判請求を棄却・却下する決定への不服は即時抗告(本条1項)、その抗告審決定への不服は特別抗告(433条、本条2項)。今どの階層にいるかを取り違えて誤った手続を選ぶと、期間内に動いていても不適法として排斥される
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 対象となる裁判 | 再審請求の棄却決定(447条1項)・再審開始決定(448条1項) | 法律が即時抗告を許す決定一般(422条の原則が妥当する場面) 第1項の即時抗告についての抗告裁判所の決定(本条2項・433条1項) |
| 提起期間 | 14日 | 3日 14日(433条2項の原則5日の特則) |
| 申立ての宛先 | 決定をした原裁判所(423条1項) | 決定をした原裁判所(423条1項) 最高裁判所(433条1項) |
| 裁判の執行への影響 | 提起期間内および申立てにより執行が停止される(425条) | 同じく425条により停止される 当然の執行停止は規定されていない |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も再審の聲請を棄却する裁定および開始する裁定に対して抗告を認める。抗告期間は原則10日で、日本の原則3日より長く設定されている点が構造的な差異である
韓国も再審に関する決定に即時抗告を認める。即時抗告の提起期間は憲法裁判所の判断を受けた改正により延長されており、期間の短さが不服申立権を実質的に制約するという問題意識は日本と共通する
ドイツでは再審請求を許容する決定に対して sofortige Beschwerde が認められ、その期間は1週間。日本の14日はこれより長く、書面の準備時間を厚く確保している
米国では確定後の救済は new trial の申立てと連邦の付随的救済に分かれ、刑事上訴の申立期間は14日。日数の一致は偶然だが、被告人が単独で書面を準備しうる最低限として2週間が設定される発想は共通している
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 交通違反で略式命令の告知を受け、罰金には納得できず正式裁判を請求した。ところが裁判所から「正式裁判の請求を棄却する」という決定書が届いた。ここで諦める人が大半だが、この決定には即時抗告ができ、期間は14日ある。決定書の文面だけ見て「もう終わった」と判断する必要はない
- もし、正式裁判請求の書面を出したつもりが、請求期間(略式命令の告知を受けた日から14日、461条の2以下)を数日過ぎていたとしたら? 裁判所は請求を棄却する。その棄却決定に不服なら即時抗告。争点は「告知を受けた日はいつか」という一点になり、郵便の受領日を証明できる記録があるかどうかで勝敗が分かれる
- 被告人側の視点。あなたは略式手続で罰金30万円の命令を受け、事実関係に争いがあったので正式裁判を請求した。しかし裁判所は形式不備を理由に却下。この却下決定に対する即時抗告を、あなたは弁護人なしで自分で書くことになる。書式は法定されていないが、決定書に不服がある理由を具体的に書き、期間内に原裁判所へ提出する
- 決定書を受け取ってから今日で11日目。あと3日。弁護士に相談する時間、抗告理由を整理する時間、書面を作って裁判所に届ける時間、すべてを3日に詰める必要がある。郵送だと到達日基準か発信日基準かが問題になるので、期間ぎりぎりなら持参が安全だ
- 友人が「略式で罰金払わされたけど納得いかない、もう何もできないんだよね」と相談してきた。あなたは、正式裁判請求の期限、その請求が棄却された場合の即時抗告14日、さらにその上の特別抗告14日、という三段の窓を説明できる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 正式裁判請求を棄却・却下する決定書を受け取ったら、受領日を記録し封筒も保管する(起算点の証拠になる) 2. 14日の終期をカレンダーに記入、余裕を持って10日目を実質の締切に設定3. 即時抗告申立書を作成し、決定をした裁判所(原裁判所)に提出する。書式は法定されていないが、事件番号、決定の表示、不服の理由を具体的に書く4. 期間内に法テラスまたは弁護士会の刑事相談を利用、資力が乏しければ法テラスの民事法律扶助・刑事被疑者国選の要件を確認する
訴えられた側:本条は不服申立てをする側の期間規定であり、対立当事者としての防御構造は生じにくい。検察官の立場で相手方の即時抗告に対応する場合は、1. 抗告が14日の期間内に提起されたかを起算点から検証2. 期間徒過であれば不適法として却下を求める3. 期間内であれば、原決定の理由を維持できる資料を抗告裁判所へ提出する
時効(請求できる期限):本条1項の即時抗告は14日(422条の原則3日の特則)。本条2項の特別抗告は14日(433条2項の原則5日の特則)。起算点は決定の告知を受けた日で、初日不算入(刑事訴訟法55条1項)。期間の末日が日曜・祝日等にあたる場合の取扱いは刑事訴訟法55条3項による(上訴期間は末日が休日でも算入されない扱いがあるため、必ず条文と裁判所の教示を確認すること)
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