要点会社更生法 221 条は、更生計画による新設合併で更生債権者等が設立会社の成立の日に株主や社債権者となることを定め、会社法の債権者異議手続を更生会社について適用除外する。
Q · 取引先が会社更生で合併すると、私の貸金はどうなるの?
計画に従い設立会社の株式や社債に変わります
会社更生法 221 条により、更生会社が更生計画で新設合併をすると、更生債権者等は新設合併設立会社の成立の日に、計画の定めに従って株式・社債・新株予約権・社員の地位を取得します。通常の合併と違い、会社法八百十条の債権者異議手続は更生会社について適用されません(本条二項・五項)。すでに裁判所の認可と債権者集会の決議を経ているためで、異議を述べる機会は合併時ではなく更生計画の決議に前倒しされています。
取引先が会社更生手続に入った。あなたが貸した三千万円は戻ってくるのか。更生計画書を開くと「新設合併により設立する会社の株式を交付する」とある。これが会社更生法二百二十一条の世界だ。通常の合併であれば、会社法が債権者に「異議を述べる手続」(会社法八百十条)を保障する。ところが更生会社が更生計画で新設合併を行う場合、この異議手続は丸ごと適用除外される(本条二項・五項)。理由は単純で、更生計画そのものが既に裁判所の認可と債権者集会の決議を経ているからだ。あなたの債権は、計画認可の段階で勝負がついており、合併の時点では「新設合併設立会社が成立した日」に、計画の定めに従って自動的に株主・社債権者・社員へと姿を変える。異議を述べる窓口は、合併時にはもう開いていない。戦う場所は、その手前にある更生計画の決議だ。
会社更生法 221 条は、更生計画に基づく新設合併の効力に関する特例を定める規定であり、更生債権者等が新設合併設立会社の成立の日に計画の定めに従って株主・社債権者・社員等となる旨と、会社法の債権者異議手続等を更生会社について適用除外する旨を規律する。
更生会社が更生計画に基づき、複数の会社を一つの新会社に統合する合併です。更生債権者等は設立会社の成立日に、計画の定めに従って株主や社債権者となります(会社更生法 221 条)。
債権者から株主に立場が変わり、回収順位が一気に下がります。配当が出るまで弁済はなく、新会社が再び傾けば最後尾で損を被ります。額面より実質価値が低い場合が多い点に注意が必要です。
新設合併設立会社の成立の日に一律で効力が発生します(会社更生法 221 条各項)。この日に更生債権者等は計画の定めに従い、自動的に株主・社債権者・社員等へと姿を変えます。
新設合併の特例は 221 条、吸収合併の特例は 220 条が規律します。どちらも会社法の債権者異議手続を更生会社について適用除外する点は共通しますが、効力発生時点や設立・存続会社の扱いが異なります。
債権者の地位から株主の地位へ移るため、回収順位は最後尾になります。残余財産の分配は債権者への弁済後であり、新会社の業績次第で配当ゼロもあり得ます。
更生会社について、会社法七百四十条・八百三条・八百五条の二・八百十条(債権者異議手続や事前開示書面等)の適用を除外します(本条二項・五項)。手続コストを大幅に削減できます。
反対できる唯一の場は更生計画案を審理する債権者集会の決議です。組別の議決権で否決を狙えます。認可が確定すると計画に拘束されるため、決議日までに専門家と賛否を詰める必要があります。
本条一項四号により、更生債権者等は設立会社成立の日に、計画の定めに従って当該新株予約権付社債の社債権者および付された新株予約権の新株予約権者となります。
消えるのではなく、更生計画の定めに従って姿を変えます。現金で一部弁済される場合もあれば、本条一項により新設合併で作られる会社の株式や社債に振り替えられる場合もあり、どれになるかは計画次第です。業界裏話ヒント:株式に転換されると「債権者」から「株主」になり、回収順位が一気に下がります。新会社が再び傾けば株主は最後に損を被る側です。計画書に「株式の交付」とあれば、額面より実質価値がかなり低いことを疑ってかかるべきです
できません。通常の新設合併では会社法八百十条で債権者の異議手続が保障されますが、更生会社が更生計画で行う新設合併では本条二項・五項によりこの手続が適用除外されます。すでに裁判所の認可と債権者集会の決議を経ているからです。業界裏話ヒント:だからこそ勝負は合併の段階ではなく、その手前の更生計画の決議にあります。多くの債権者は計画書を斜め読みして賛成票を投じ、後で「こんなはずでは」となる。決議前に債権の評価をプロに見せた人だけが、反対や修正の交渉に間に合います
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 対象となる合併類型 | 会社更生法 221 条:更生計画による新設合併 | — |
| 権利変動の発生時点 | 新設合併設立会社の成立の日に一律発生 | — |
| 適用除外される会社法規定 | 会社法 740・803・805 の 2・810 条(更生会社について) | — |
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