会社更生法 第222条(吸収分割に関する特例)
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- 第百八十二条の規定により更生計画において更生会社が吸収分割(更生会社が吸収分割をする会社となるものに限る。)をすることを定めた場合には、会社法第七百四十条、第七百八十二条、第七百八十四条の二及び第七百八十九条の規定は、更生会社については、適用しない。
- 2.前項に規定する場合には、会社法第七百五十九条第二項から第四項まで及び第七百六十一条第二項から第四項までの規定は、更生会社の債権者については、適用しない。
- 3.第百八十二条の規定により更生計画において更生会社が吸収分割(更生会社が吸収分割をする会社がその事業に関して有する権利義務の全部又は一部を当該会社から承継する会社となるものに限る。)をすることを定めた場合には、会社法第七百四十条、第七百九十四条、第七百九十六条の二及び第七百九十九条の規定は、更生会社については、適用しない。
この条文の基本情報
吸収分割に関する特例とは何ですか?
定義吸収分割に関する特例とは、会社更生法第222条に定められた規定で、「第百八十二条の規定により更生計画において更生会社が吸収分割(更生会社が吸収分割をする会社となるものに限る。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 会社更生法第222条(吸収分割に関する特例)は、日本の会社更生法に含まれる条文です。
- 会社更生法第222条の条文原文は「第百八十二条の規定により更生計画において更生会社が吸収分割(更生会社が吸収分割をする会社となるものに限る。」で始まります。
- 会社更生法第222条は第二節に置かれています。
- 会社更生法の公布日は平成14年12月13日です。
- 会社更生法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 会社更生法第222条の前の条は会社更生法第221条です。
- 会社更生法第222条の次の条は会社更生法第223条です。
- 会社更生法第222条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
会社更生法(平成十四年法律第百五十四号)第222条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/414AC0000000154 - 本サイト収録
会社更生法(平成十四年法律第百五十四号)第222条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/414AC0000000154/222
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点会社更生法222条は、更生計画で更生会社が吸収分割を行う場合、会社法789条等の債権者異議手続を適用除外する。債権者の保護は更生計画の決議と認可手続へ移る。
Q · 取引先が会社更生中に事業を吸収分割で切り出すとき、債権者として異議を出せるの?
個別の異議は出せず、更生計画の決議で争う形になります
会社更生法222条により、更生計画で更生会社が吸収分割を行う場合、会社法789条等の債権者異議手続は適用除外されます。つまり「分割に異議あり」と個別に申し立てる道は閉じます。ただし権利を奪われたわけではなく、保護の場が更生計画の決議とその認可(裁判所審査・債権者平等原則)へ移ります。承継会社側の手続も同条3項で外れます。実務上は決議期日までに同じ組の債権者と反対を束ね、不認可や条件修正を求めるのが定石です。
解説
取引先が会社更生手続に入った。その会社が再建の一環で、ある事業部門だけを別会社に切り出す(吸収分割)と更生計画に書いてある。普段なら会社法789条が、あなたに「待った、その分割には異議がある」と個別に申し立てる権利を与える。ところが会社更生法222条は、その会社法の債権者保護手続を丸ごと適用除外する。あなたの異議権が消滅したわけではない。戦う場所が移っただけだ。個別の異議申立てから、更生計画の決議という集団の場へ。ここを理解していない債権者は、会社法の権利を探して空振りし、本当に戦うべき更生計画の議決権行使を見落とす。一行の適用除外規定が、あなたの回収戦略の入口を静かに付け替えている。
法的な位置づけ
会社更生法222条は吸収分割の特例を定める規定であり、更生計画で更生会社が吸収分割を行う旨を定めた場合に、会社法740条・782条・784条の2・789条等の債権者異議手続を更生会社について適用除外する。債権者保護は個別の異議手続から、更生計画の決議および裁判所の認可という集団的枠組みへと移行する。
よくある質問 AI による整理
Q1会社更生法222条とは何ですか?
更生計画で更生会社が吸収分割を行う場合に、会社法の債権者異議手続(789条等)を適用除外する特例規定です。保護の場が更生計画の決議・認可へ移ります。
Q2吸収分割と新設分割で更生法の扱いは違いますか?
吸収分割は222条、新設分割は223条が特例を定めます。いずれも会社法の債権者異議手続を外し、更生計画の枠組みへ統合する点は共通です。
Q3会社更生中の分割で会社法789条はどうなりますか?
222条1項により更生会社について適用除外され、個別の異議手続は使えません。承継会社側の799条も3項で外れます。
Q4更生計画の決議で債権者はどう争いますか?
組分けされた債権者の同意で決まるため、同じ組で反対を束ね、不認可や条件修正を求めます。個別異議が封じられる分、組単位の議決権集約が効きます。
Q5第二会社方式とは何ですか?
優良事業を別会社へ分割で移し、不良債務を旧会社に残す再建手法です。会社更生では222条がその法的エンジンになります。
Q6債権者平等の原則は分割でも適用されますか?
更生計画は債権者平等の原則に服します。承継先や弁済率に不当な差別があれば、計画不認可を争う余地が残ります。
Q7会社更生法222条はいつ施行されましたか?
現行会社更生法(平成14年法律第154号)の規定です。旧法を全面改正して制定され、倒産再建の迅速化を図っています。
Q8承継会社側の債権者も異議を出せませんか?
出せません。222条3項で承継会社(更生会社が承継会社となる場合)について会社法794条・796条の2・799条等が適用除外されます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1取引先が会社更生中に事業を分割するそうですが、私は債権者として異議を出せないんですか?
会社法789条の個別の異議手続は会社更生法222条1項で適用除外され、出せません。ただし権利を奪われたわけではなく、更生計画の決議で議決権を行使し不認可を求める道に切り替わります。実務のポイント:個別異議が封じられる分、同じ組の債権者と組んで組単位で反対を束ねるのが実務の定石です。一人で動くより、加わる法的圧力が桁違いに強くなる
Q2「グッドカンパニー方式」で優良事業だけ移されたら、残った会社に債権を持つ私は泣き寝入りですか?
必ずしも泣き寝入りではありません。会社更生法222条で会社法の異議手続は外れますが、更生計画は債権者平等の原則に服し、不当な差別的扱いは認可の障害になります。承継先の決定や弁済率に不公平があれば、不認可を争う余地が残ります。実務のポイント:分割で「どの債権がどちらの会社に乗るか」は計画案の作成段階で決まります。提出後では遅い。早期に管財人へ自分の債権の承継先を確認し交渉するかどうかが、回収率を分ける
間違えやすい点 AI による整理
- 「会社分割に異議を出せるか」と問うこと自体がズレている。更生手続下では会社法の債権者異議手続はそもそも存在しない。問うべきは「更生計画にどう反対票を束ね、どこで不認可を求めるか」だ。立てた問いが間違っていると、正しい答えには永遠にたどり着けない
- 債権者保護手続が外れることは知っていても、その重さを見落としている人が多い。会社法なら異議を述べた債権者には弁済か担保提供がなされる。更生手続にはその個別保証がなく、保護は計画全体の平等弁済率の中に溶かし込まれる。守りの厚みが段違いに薄くなることに、外された後で気付く
- 「倒産する会社の分割なんて、もらえる物も少ないだろう」と思いがちだが逆だ。優良事業を切り出して受け皿会社へ移すスポンサー型再建では、その分割こそが弁済原資を生む心臓部。自分の債権がどちらの会社に乗るか、その配分設計があなたの回収率を直接決める
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 対象の組織再編 | 222条:吸収分割(既存会社へ事業を移す) | 221条:合併の特例 223条:新設分割(新会社へ事業を移す) |
| 適用除外される会社法 | 740条・782条・784条の2・789条(分割会社側)、759条・761条の一部(債権者側) | 合併に関する債権者異議・反対株主手続 新設分割に関する債権者異議手続 |
| 債権者保護の移行先 | 更生計画の決議・認可、債権者平等原則 | 更生計画の決議・認可 更生計画の決議・認可 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は独立した会社更生法を持たず、重整手続を公司法の中に置く。分割は企業併購法が規律し、債権者保護も重整計画の枠で処理される点で機能的に類似する
韓国は会社更生・整理・破産を統合した統合倒産法を採用。会生計画における会社分割でも、商法の個別手続より会生計画の認可枠組みが優先する構造は日本と近い
ドイツは倒産計画(Insolvenzplan)と組織再編法(UmwG)の分割(Spaltung)を組み合わせる。譲渡型再建(übertragende Sanierung)が実務上多用される点が機能的に対応する
米国は Chapter 11の再建計画または § 363 sale で優良資産を切り出す。会社更生法の母法的位置にあり、222条の思想的源流をなす
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 取引先の更生計画案が届いた。事業の中核が吸収分割でスポンサー会社に移ると書いてある。会社法789条で異議を出そうとしたら「適用除外」の壁。では、あなたに残された手は何か。決議期日までの数週間が勝負になる
- あなたが更生会社の管財人なら、会社分割を実行するのに会社法の煩雑な債権者異議手続を踏まなくていい。222条がそれを外す。ただし更生計画の認可という、より重いハードルが代わりに待っている。手続が軽くなったのではなく、関門が一段上に移っただけだ
- 友人の会社が、倒産した取引先から事業を分割で引き取る承継会社側になった。3項で友人の会社側の債権者保護手続も外れる。友人は「手続が簡単で助かる」と喜ぶが、その裏で誰の異議権が消えているか、あなたは説明できるか
取るべき行動
被害を受けた側:1. 取引先が更生手続に入り会社分割をすると知ったら、会社法789条の異議手続を探すのをやめ、更生計画案の事業承継先の記載をまず確認する2. 自分の債権がどちらの会社に承継されるか、不利な側に振り分けられていないかをチェック3. 不利なら計画決議の前に管財人・裁判所へ意見を出し、同じ組の債権者と反対を束ねる4. 債権者平等に反する差別的配分があれば、計画不認可を争う余地を弁護士と検討する
訴えられた側:1. 更生計画に会社分割を盛り込めば、会社法の債権者異議手続(789条・799条等)を踏まずに実行できる、ただし更生計画の認可がより重い関門になる2. 債権の承継先設計が債権者平等原則に反しないよう精査、差別的配分は不認可リスクに直結3. スポンサー型なら承継先と弁済原資の対応を計画書面に明記4. 効力発生時期と登記手続を会社法759条の枠組みで確認する
時効(請求できる期限):本条自体に時効はない。債権者として実質的に動ける期限は更生計画案の決議期日まで。決議で可決・認可されると分割条件は確定し、後から個別に覆す道はほぼ閉じる。認可決定に対する即時抗告の期間制限にも留意(最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説:222条は会社法の個別的債権者保護を外す代わりに、更生計画の認可手続と債権者平等原則という集団的・包括的保護へ保護を移し替える趣旨と理解される。迅速な事業価値保全を優先しつつ、裁判所の認可審査で公正を担保する設計とされる。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.平成14年(2002年) 新設:旧会社更生法(昭和27年法律第172号)を全面改正し、現行会社更生法(平成14年法律第154号)を制定。会社法上の組織再編手続との接続を整理し、吸収分割・新設分割・合併に関する適用除外特例を体系化した。
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