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会社更生法 第二節 更生手続開始の決定に伴う効果

45–66共 25 條

(更生会社の組織に関する基本的事項の変更の禁止)

45

更生手続開始後その終了までの間においては、更生計画の定めるところによらなければ、更生会社について次に掲げる行為を行うことができない。 1 株式の消却、更生会社の発行する売渡株式等(会社法第百七十九条の二第一項第五号に規定する売渡株式等をいう。以下同じ。)についての株式等売渡請求(同法第百七十九条の三第一項に規定する株式等売渡請求をいう。第百七十四条の三及び第二百十四条の二において同じ。)に係る売渡株式等の取得、株式の併合若しくは分割、株式無償割当て又は募集株式(同法第百九十九条第一項に規定する募集株式をいう。以下同じ。)を引き受ける者の募集 2 募集新株予約権(会社法第二百三十八条第一項に規定する募集新株予約権をいう。以下同じ。)を引き受ける者の募集、新株予約権の消却又は新株予約権無償割当て 3 資本金又は準備金(資本準備金及び利益準備金をいう。以下同じ。)の額の減少 4 剰余金の配当その他の会社法第四百六十一条第一項各号に掲げる行為 5 解散又は株式会社の継続 6 募集社債(会社法第六百七十六条に規定する募集社債をいう。以下同じ。)を引き受ける者の募集 7 持分会社への組織変更又は合併、会社分割、株式交換、株式移転若しくは株式交付 更生手続開始後その終了までの間においては、更生計画の定めるところによるか、又は裁判所の許可を得なければ、更生会社の定款の変更をすることができない。

(事業等の譲渡)

46

更生手続開始後その終了までの間においては、更生計画の定めるところによらなければ、更生会社に係る会社法第四百六十七条第一項第一号から第二号の二までに掲げる行為(以下この条において「事業等の譲渡」という。)をすることができない。 更生手続開始後更生計画案を決議に付する旨の決定がされるまでの間においては、管財人は、裁判所の許可を得て、更生会社に係る事業等の譲渡をすることができる。この場合において、裁判所は、当該事業等の譲渡が当該更生会社の事業の更生のために必要であると認める場合に限り、許可をすることができる。 裁判所は、前項の許可をする場合には、次に掲げる者の意見を聴かなければならない。 1 知れている更生債権者(更生会社が更生手続開始の時においてその財産をもって約定劣後更生債権に優先する債権に係る債務を完済することができない状態にある場合における当該約定劣後更生債権を有する者を除く。)。ただし、第百十七条第二項に規定する更生債権者委員会があるときは、その意見を聴けば足りる。 2 知れている更生担保権者。ただし、第百十七条第六項に規定する更生担保権者委員会があるときは、その意見を聴けば足りる。 3 労働組合等(更生会社の使用人の過半数で組織する労働組合があるときはその労働組合、更生会社の使用人の過半数で組織する労働組合がないときは更生会社の使用人の過半数を代表する者をいう。) 管財人は、第二項の規定により更生会社に係る事業等の譲渡をしようとする場合には、あらかじめ、次に掲げる事項を公告し、又は株主に通知しなければならない。 1 当該事業等の譲渡の相手方、時期及び対価並びに当該事業等の譲渡の対象となる事業(会社法第四百六十七条第一項第二号の二に掲げる行為をする場合にあっては、同号の子会社の事業)の内容 2 当該事業等の譲渡に反対の意思を有する株主は、当該公告又は当該通知があった日から二週間以内にその旨を書面をもって管財人に通知すべき旨 前項の規定による株主に対する通知は、株主名簿に記載され、若しくは記録された住所又は株主が更生会社若しくは管財人に通知した場所若しくは連絡先にあてて、することができる。 第四項の規定による株主に対する通知は、その通知が通常到達すべきであった時に、到達したものとみなす。 裁判所は、次の各号のいずれかに該当する場合には、第二項の許可をすることができない。 1 第四項の規定による公告又は通知があった日から一月を経過した後に第二項の許可の申立てがあったとき。 2 第四項第二号に規定する期間内に、更生会社の総株主の議決権の三分の一を超える議決権を有する株主が、書面をもって管財人に第二項の規定による事業等の譲渡に反対の意思を有する旨の通知をしたとき。 第四項から前項までの規定は、第二項の規定による事業等の譲渡に係る契約の相手方が更生会社の特別支配会社(会社法第四百六十八条第一項に規定する特別支配会社をいう。)である場合又は第二項の許可の時において更生会社がその財産をもって債務を完済することができない状態にある場合には、適用しない。 第二項の許可を得ないでした行為は、無効とする。 第二項の許可を得て更生会社に係る事業等の譲渡をする場合には、会社法第二編第七章の規定は、適用しない。

(更生債権等の弁済の禁止)

47

更生債権等については、更生手続開始後は、この法律に特別の定めがある場合を除き、更生計画の定めるところによらなければ、弁済をし、弁済を受け、その他これを消滅させる行為(免除を除く。)をすることができない。 更生会社を主要な取引先とする中小企業者が、その有する更生債権等の弁済を受けなければ、事業の継続に著しい支障を来すおそれがあるときは、裁判所は、更生計画認可の決定をする前でも、管財人の申立てにより又は職権で、その全部又は一部の弁済をすることを許可することができる。 裁判所は、前項の規定による許可をする場合には、更生会社と同項の中小企業者との取引の状況、更生会社の資産状態、利害関係人の利害その他一切の事情を考慮しなければならない。 管財人は、更生債権者等から第二項の申立てをすべきことを求められたときは、直ちにその旨を裁判所に報告しなければならない。この場合において、その申立てをしないこととしたときは、遅滞なく、その事情を裁判所に報告しなければならない。 少額の更生債権等を早期に弁済することにより更生手続を円滑に進行することができるとき、又は少額の更生債権等を早期に弁済しなければ更生会社の事業の継続に著しい支障を来すときは、裁判所は、更生計画認可の決定をする前でも、管財人の申立てにより、その弁済をすることを許可することができる。 第二項から前項までの規定は、約定劣後更生債権である更生債権については、適用しない。 第一項の規定は、次に掲げる事由により、更生債権等である租税等の請求権(共助対象外国租税の請求権を除く。)が消滅する場合には、適用しない。 1 第二十四条第二項に規定する国税滞納処分(当該国税滞納処分又はその続行が許される場合に限る。) 2 第二十四条第二項に規定する国税滞納処分による差押えを受けた更生会社の債権(差押えの効力の及ぶ債権を含む。)の第三債務者が当該国税滞納処分の中止中に徴収の権限を有する者に対して任意にした給付 3 徴収の権限を有する者による還付金又は過誤納金の充当 4 管財人が裁判所の許可を得てした弁済

(管財人による相殺)

47-2

管財人は、更生会社財産に属する債権をもって更生債権等と相殺することが更生債権者等の一般の利益に適合するときは、裁判所の許可を得て、その相殺をすることができる。

(相殺権)

48

更生債権者等が更生手続開始当時更生会社に対して債務を負担する場合において、債権及び債務の双方が第百三十八条第一項に規定する債権届出期間の満了前に相殺に適するようになったときは、更生債権者等は、当該債権届出期間内に限り、更生計画の定めるところによらないで、相殺をすることができる。債務が期限付であるときも、同様とする。 更生債権者等が更生手続開始当時更生会社に対して負担する債務が賃料債務である場合には、更生債権者等は、更生手続開始後にその弁済期が到来すべき賃料債務(前項の債権届出期間の満了後にその弁済期が到来すべきものを含む。次項において同じ。)については、更生手続開始の時における賃料の六月分に相当する額を限度として、前項の債権届出期間内に限り、更生計画の定めるところによらないで、相殺をすることができる。 前項に規定する場合において、更生債権者等が、更生手続開始後にその弁済期が到来すべき賃料債務について、更生手続開始後その弁済期に弁済をしたときは、更生債権者等が有する敷金の返還請求権は、更生手続開始の時における賃料の六月分に相当する額(同項の規定により相殺をする場合には、相殺により免れる賃料債務の額を控除した額)の範囲内におけるその弁済額を限度として、共益債権とする。 前二項の規定は、地代又は小作料の支払を目的とする債務について準用する。

(相殺の禁止)

49

更生債権者等は、次に掲げる場合には、相殺をすることができない。 1 更生手続開始後に更生会社に対して債務を負担したとき。 2 支払不能(更生会社が、支払能力を欠くために、その債務のうち弁済期にあるものにつき、一般的かつ継続的に弁済することができない状態をいう。以下同じ。)になった後に契約によって負担する債務を専ら更生債権等をもってする相殺に供する目的で更生会社の財産の処分を内容とする契約を更生会社との間で締結し、又は更生会社に対して債務を負担する者の債務を引き受けることを内容とする契約を締結することにより更生会社に対して債務を負担した場合であって、当該契約の締結の当時、支払不能であったことを知っていたとき。 3 支払の停止があった後に更生会社に対して債務を負担した場合であって、その負担の当時、支払の停止があったことを知っていたとき。ただし、当該支払の停止があった時において支払不能でなかったときは、この限りでない。 4 更生手続開始、破産手続開始、再生手続開始又は特別清算開始の申立て(以下この条及び次条において「更生手続開始の申立て等」という。)があった後に更生会社に対して債務を負担した場合であって、その負担の当時、更生手続開始の申立て等があったことを知っていたとき。 前項第二号から第四号までの規定は、これらの規定に規定する債務の負担が次の各号に掲げる原因のいずれかに基づく場合には、適用しない。 1 法定の原因 2 支払不能であったこと又は支払の停止若しくは更生手続開始の申立て等があったことを更生債権者等が知った時より前に生じた原因 3 更生手続開始の申立て等があった時より一年以上前に生じた原因

第四十九条の二

49-2

更生会社に対して債務を負担する者は、次に掲げる場合には、相殺をすることができない。 1 更生手続開始後に他人の更生債権等を取得したとき。 2 支払不能になった後に更生債権等を取得した場合であって、その取得の当時、支払不能であったことを知っていたとき。 3 支払の停止があった後に更生債権等を取得した場合であって、その取得の当時、支払の停止があったことを知っていたとき。ただし、当該支払の停止があった時において支払不能でなかったときは、この限りでない。 4 更生手続開始の申立て等があった後に更生債権等を取得した場合であって、その取得の当時、更生手続開始の申立て等があったことを知っていたとき。 前項第二号から第四号までの規定は、これらの規定に規定する更生債権等の取得が次の各号に掲げる原因のいずれかに基づく場合には、適用しない。 1 法定の原因 2 支払不能であったこと又は支払の停止若しくは更生手続開始の申立て等があったことを更生会社に対して債務を負担する者が知った時より前に生じた原因 3 更生手続開始の申立て等があった時より一年以上前に生じた原因 4 更生会社に対して債務を負担する者と更生会社との間の契約

(他の手続の中止等)

50

更生手続開始の決定があったときは、破産手続開始、再生手続開始、更生手続開始若しくは特別清算開始の申立て、更生会社の財産に対する第二十四条第一項第二号に規定する強制執行等、企業担保権の実行若しくは同項第六号に規定する外国租税滞納処分又は更生債権等に基づく財産開示手続若しくは第三者からの情報取得手続の申立てはすることができず、破産手続、再生手続、更生会社の財産に対して既にされている同項第二号に規定する強制執行等の手続、企業担保権の実行手続及び同項第六号に規定する外国租税滞納処分並びに更生債権等に基づく財産開示手続及び第三者からの情報取得手続は中止し、特別清算手続はその効力を失う。 更生手続開始の決定があったときは、当該決定の日から一年間(一年経過前に更生計画が認可されることなく更生手続が終了し、又は更生計画が認可されたときは、当該終了又は当該認可の時までの間)は、更生会社の財産に対する第二十四条第二項に規定する国税滞納処分はすることができず、更生会社の財産に対して既にされている同項に規定する国税滞納処分は中止する。 裁判所は、必要があると認めるときは、管財人の申立てにより又は職権で、前項の一年の期間を伸長することができる。 徴収の権限を有する者は、前項の同意をすることができる。 裁判所は、更生に支障を来さないと認めるときは、管財人若しくは租税等の請求権(共助対象外国租税の請求権を除く。)につき徴収の権限を有する者の申立てにより又は職権で、次に掲げる手続又は処分の続行を命ずることができる。 1 第一項の規定により中止した第二十四条第一項第二号に規定する強制執行等の手続、企業担保権の実行手続又は同項第六号に規定する外国租税滞納処分 2 第二項の規定により中止した第二十四条第二項に規定する国税滞納処分 裁判所は、更生のため必要があると認めるときは、管財人の申立てにより又は職権で、担保を立てさせて、又は立てさせないで、前項各号に掲げる手続又は処分の取消しを命ずることができる。 裁判所は、更生計画案を決議に付する旨の決定があるまでの間において、更生担保権に係る担保権の目的である財産で、更生会社の事業の更生のために必要でないことが明らかなものがあるときは、管財人の申立てにより又は職権で、当該財産について第一項の規定による担保権の実行の禁止を解除する旨の決定をすることができる。 管財人は、更生担保権者から前項の申立てをすべきことを求められたときは、直ちにその旨を裁判所に報告しなければならない。この場合において、その申立てをしないこととしたときは、遅滞なく、その事情を裁判所に報告しなければならない。 更生手続開始の決定があったときは、次に掲げる請求権は、共益債権とする。 1 第一項の規定により中止した破産手続における財団債権(破産法第百四十八条第一項第三号に掲げる請求権を除き、破産手続が開始されなかった場合における同法第五十五条第二項及び第百四十八条第四項に規定する請求権を含む。)又は再生手続における共益債権(再生手続が開始されなかった場合における民事再生法(平成十一年法律第二百二十五号)第五十条第二項並びに第百二十条第三項及び第四項に規定する請求権を含む。) 2 第一項の規定により効力を失った手続のために更生会社に対して生じた債権及びその手続に関する更生会社に対する費用請求権 3 第五項の規定により続行された手続又は処分に関する更生会社に対する費用請求権 4 第七項の解除の決定により申立てが可能となった担保権の実行手続に関する更生会社に対する費用請求権 第二十四条第二項に規定する国税滞納処分により徴収すべき徴収金の請求権の時効は、第二項及び第三項の規定により当該国税滞納処分をすることができず、又は当該国税滞納処分が中止している期間は、進行しない。 更生手続開始の決定があったときは、更生手続が終了するまでの間(更生計画認可の決定があったときは、第二百四条第二項に規定する更生計画で定められた弁済期間が満了する時(その期間の満了前に更生計画に基づく弁済が完了した場合にあっては、弁済が完了した時)までの間)は、罰金、科料及び追徴の時効は、進行しない。

(続行された強制執行等における配当等に充てるべき金銭の取扱い)

51

前条第五項の規定により続行された手続又は処分及び同条第七項の解除の決定により申立てが可能となった担保権の実行手続においては、配当又は弁済金の交付(以下この条において「配当等」という。)を実施することができない。 前項本文に規定する手続(更生債権等を被担保債権とする留置権であって、商法又は会社法の規定以外の規定によるものによる競売の手続を除く。次項において同じ。)又は処分においては、配当等に充てるべき金銭が生じたとき(その時点において更生計画認可の決定がない場合は、当該決定があったとき)は、管財人(第七十二条第四項前段の規定により更生会社の機関がその権限を回復した場合又は更生手続終了後は、更生会社)に対して、当該金銭に相当する額(前項ただし書の規定により配当等が実施されたときは、当該配当等の額を控除した額)の金銭を交付しなければならない。 更生計画認可の決定前に更生手続が終了したときは、第一項本文の規定にかかわらず、同項本文に規定する手続又は処分においては、その手続又は処分の性質に反しない限り、配当等に充てるべき金銭(同項ただし書の規定により配当等が実施されたものを除く。)について、配当等を実施しなければならない。

(更生会社の財産関係の訴えの取扱い)

52

更生手続開始の決定があったときは、更生会社の財産関係の訴訟手続は、中断する。 管財人は、前項の規定により中断した訴訟手続のうち更生債権等に関しないものを受け継ぐことができる。この場合においては、受継の申立ては、相手方もすることができる。 前項の場合においては、相手方の更生会社に対する訴訟費用請求権は、共益債権とする。 更生手続が終了したときは、管財人を当事者とする更生会社の財産関係の訴訟手続は、中断する。 更生会社であった株式会社は、前項の規定により中断した訴訟手続(第二百三十四条第三号又は第四号に掲げる事由が生じた場合における第九十七条第一項の訴えに係る訴訟手続を除く。)を受け継がなければならない。この場合においては、受継の申立ては、相手方もすることができる。 第一項の規定により中断した訴訟手続について第二項の規定による受継があるまでに更生手続が終了したときは、更生会社であった株式会社は、当然訴訟手続を受継する。

(債権者代位訴訟、詐害行為取消訴訟等の取扱い)

52-2

民法(明治二十九年法律第八十九号)第四百二十三条第一項、第四百二十三条の七若しくは第四百二十四条第一項の規定により更生債権者の提起した訴訟又は破産法若しくは民事再生法の規定による否認の訴訟若しくは否認の請求を認容する決定に対する異議の訴訟が更生手続開始当時係属するときは、その訴訟手続は、中断する。 管財人は、前項の規定により中断した訴訟手続を受け継ぐことができる。この場合においては、受継の申立ては、相手方もすることができる。 前項の場合においては、相手方の更生債権者、破産管財人又は再生手続における管財人若しくは否認権限を有する監督委員(民事再生法第百二十八条第二項に規定する否認権限を有する監督委員をいう。第五項において同じ。)に対する訴訟費用請求権は、共益債権とする。 第一項の規定により中断した訴訟手続について第二項の規定による受継があった後に更生手続が終了したときは、当該訴訟手続は中断する。 前項の場合には、更生債権者、破産管財人又は再生手続における管財人若しくは否認権限を有する監督委員において当該訴訟手続を受け継がなければならない。この場合においては、受継の申立ては、相手方もすることができる。 第一項の規定により中断した訴訟手続について第二項の規定による受継があるまでに更生手続が終了したときは、前項前段に規定する者は、当該訴訟手続を当然受継する。

(行政庁に係属する事件の取扱い)

53

第五十二条の規定は、更生会社の財産関係の事件で行政庁に係属するものについて準用する。

(更生会社のした法律行為の効力)

54

更生会社が更生手続開始後に更生会社財産に関してした法律行為は、更生手続の関係においては、その効力を主張することができない。 株式会社が当該株式会社についての更生手続開始の決定があった日にした法律行為は、更生手続開始後にしたものと推定する。

(管財人等の行為によらない更生債権者等の権利取得の効力)

55

更生債権者等は、更生手続開始後、更生債権等につき更生会社財産に関して管財人又は更生会社の行為によらないで権利を取得しても、更生手続の関係においては、その効力を主張することができない。 前条第二項の規定は、更生手続開始の決定があった日における前項の権利の取得について準用する。

(登記及び登録の効力)

56

不動産又は船舶に関し更生手続開始前に生じた登記原因に基づき更生手続開始後にされた登記又は不動産登記法(平成十六年法律第百二十三号)第百五条第一号の規定による仮登記は、更生手続の関係においては、その効力を主張することができない。 前項の規定は、権利の設定、移転若しくは変更に関する登録若しくは仮登録又は企業担保権の設定、移転若しくは変更に関する登記について準用する。

(更生会社に対する弁済の効力)

57

更生手続開始後に、その事実を知らないで更生会社にした弁済は、更生手続の関係においても、その効力を主張することができる。 更生手続開始後に、その事実を知って更生会社にした弁済は、更生会社財産が受けた利益の限度においてのみ、更生手続の関係において、その効力を主張することができる。

(為替手形の引受け又は支払等)

58

為替手形の振出人又は裏書人である株式会社について更生手続が開始された場合において、支払人又は予備支払人がその事実を知らないで引受け又は支払をしたときは、その支払人又は予備支払人は、これによって生じた債権につき、更生債権者としてその権利を行うことができる。 前項の規定は、小切手及び金銭その他の物又は有価証券の給付を目的とする有価証券について準用する。

(善意又は悪意の推定)

59

前三条の規定の適用については、第四十三条第一項の規定による公告の前においてはその事実を知らなかったものと推定し、当該公告の後においてはその事実を知っていたものと推定する。

(共有関係)

60

更生会社が他人と共同して財産権を有する場合において、更生手続が開始されたときは、管財人は、共有者の間で分割をしない定めがあるときでも、分割の請求をすることができる。 前項の場合には、他の共有者は、相当の償金を支払って更生会社の持分を取得することができる。

(双務契約)

61

双務契約について更生会社及びその相手方が更生手続開始の時において共にまだその履行を完了していないときは、管財人は、契約の解除をし、又は更生会社の債務を履行して相手方の債務の履行を請求することができる。 前項の場合には、相手方は、管財人に対し、相当の期間を定め、その期間内に契約の解除をするか、又は債務の履行を請求するかを確答すべき旨を催告することができる。この場合において、管財人がその期間内に確答をしないときは、同項の規定による解除権を放棄したものとみなす。 前二項の規定は、労働協約には、適用しない。 第一項の規定により更生会社の債務の履行をする場合において、相手方が有する請求権は、共益債権とする。 破産法第五十四条の規定は、第一項の規定による契約の解除があった場合について準用する。この場合において、同条第一項中「破産債権者」とあるのは「更生債権者」と、同条第二項中「破産者」とあるのは「更生会社」と、「破産財団」とあるのは「更生会社財産」と、「財団債権者」とあるのは「共益債権者」と読み替えるものとする。

(継続的給付を目的とする双務契約)

62

更生会社に対して継続的給付の義務を負う双務契約の相手方は、更生手続開始の申立て前の給付に係る更生債権等について弁済がないことを理由としては、更生手続開始後は、その義務の履行を拒むことができない。 前項の双務契約の相手方が更生手続開始の申立て後更生手続開始前にした給付に係る請求権(一定期間ごとに債権額を算定すべき継続的給付については、申立ての日の属する期間内の給付に係る請求権を含む。)は、共益債権とする。 前二項の規定は、労働契約には、適用しない。

(双務契約についての破産法の準用)

63

破産法第五十六条、第五十八条及び第五十九条の規定は、更生手続が開始された場合について準用する。この場合において、同法第五十六条第一項中「第五十三条第一項及び第二項」とあるのは「会社更生法第六十一条第一項及び第二項」と、「破産者」とあるのは「更生会社」と、同条第二項中「財団債権」とあるのは「共益債権」と、同法第五十八条第一項中「破産手続開始」とあるのは「更生手続開始」と、同条第三項において準用する同法第五十四条第一項中「破産債権者」とあるのは「更生債権者」と、同法第五十九条第一項中「破産手続」とあるのは「更生手続」と、同条第二項中「請求権は、破産者が有するときは破産財団に属し」とあるのは「請求権は」と、「破産債権」とあるのは「更生債権」と読み替えるものとする。

(取戻権)

64

更生手続の開始は、更生会社に属しない財産を更生会社から取り戻す権利に影響を及ぼさない。 破産法第六十三条及び第六十四条の規定は、更生手続が開始された場合について準用する。この場合において、同法第六十三条第一項中「破産手続開始の決定」とあるのは「更生手続開始の決定」と、同項ただし書及び同法第六十四条中「破産管財人」とあるのは「管財人」と、同法第六十三条第二項中「第五十三条第一項及び第二項」とあるのは「会社更生法第六十一条第一項及び第二項」と、同条第三項中「第一項」とあるのは「前二項」と、「同項」とあるのは「第一項」と、同法第六十四条第一項中「破産者」とあるのは「株式会社」と、「破産手続開始」とあるのは「更生手続開始」と読み替えるものとする。

(取締役等の競業の制限)

65

更生会社の取締役、執行役又は清算人は、更生手続開始後その終了までの間において自己又は第三者のために更生会社の事業の部類に属する取引をしようとするときは、会社法第三百五十六条第一項(同法第四百十九条第二項又は第四百八十二条第四項において準用する場合を含む。)の規定にかかわらず、管財人に対し、当該取引につき重要な事実を開示し、その承認を受けなければならない。 前項本文の取引をした取締役、執行役又は清算人は、当該取引後、遅滞なく、当該取引についての重要な事実を管財人に報告しなければならない。 更生会社の取締役、執行役又は清算人が第一項本文の規定に違反して同項本文の取引をしたときは、当該取引によって取締役、執行役、清算人又は第三者が得た利益の額は、更生会社に生じた損害の額と推定する。

(取締役等の報酬等)

66

更生会社の取締役、会計参与、監査役、執行役及び清算人は、更生会社に対して、更生手続開始後その終了までの間の報酬等(会社法第三百六十一条第一項に規定する報酬等をいう。次項において同じ。)を請求することができない。 前項ただし書の場合における取締役、会計参与、監査役、執行役及び清算人が受ける個人別の報酬等の内容は、会社法第三百六十一条第一項(同法第四百八十二条第四項において準用する場合を含む。)及び第三項、第三百七十九条第一項及び第二項、第三百八十七条第一項及び第二項並びに第四百四条第三項の規定にかかわらず、管財人が、裁判所の許可を得て定める。

回 会社更生法 全文

本頁條文逐字來自該國官方公開資料,出處見署名列。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)