(更生会社についての登記の嘱託等)
更生手続開始の決定があったときは、裁判所書記官は、職権で、遅滞なく、更生手続開始の登記を更生会社の本店(外国に本店があるときは、日本における営業所。第四項及び次条第一項において同じ。)の所在地の登記所に嘱託しなければならない。
前項の登記には、管財人の氏名又は名称及び住所、管財人がそれぞれ単独にその職務を行うことについて第六十九条第一項ただし書の許可があったときはその旨並びに管財人が職務を分掌することについて同項ただし書の許可があったときはその旨及び各管財人が分掌する職務の内容をも登記しなければならない。
第一項の規定は、前項に規定する事項に変更が生じた場合について準用する。
開始前会社について保全管理命令又は監督命令がされたときは、裁判所書記官は、職権で、遅滞なく、保全管理命令又は監督命令の登記を開始前会社の本店の所在地の登記所に嘱託しなければならない。
前項の登記には、次の各号に掲げる区分に応じ、それぞれ当該各号に定める事項をも登記しなければならない。
1 前項に規定する保全管理命令の登記保全管理人の氏名又は名称及び住所、保全管理人がそれぞれ単独にその職務を行うことについて第三十四条第一項において準用する第六十九条第一項ただし書の許可があったときはその旨並びに保全管理人が職務を分掌することについて第三十四条第一項において準用する第六十九条第一項ただし書の許可があったときはその旨及び各保全管理人が分掌する職務の内容
2 前項に規定する監督命令の登記監督委員の氏名又は名称及び住所並びに第三十五条第二項の規定により指定された行為
第四項の規定は、同項に規定する裁判の変更若しくは取消しがあった場合又は前項に規定する事項に変更が生じた場合について準用する。
第一項の規定は、更生計画認可の決定があった場合又は第二百三十四条第二号から第五号までに掲げる事由が生じた場合について準用する。
登記官は、第一項の規定により更生手続開始の登記をする場合において、更生会社について特別清算開始の登記があるときは、職権で、その登記を抹消しなければならない。
登記官は、第七項の規定により更生手続開始の決定の取消しの登記をする場合において、前項の規定により抹消した登記があるときは、職権で、その登記を回復しなければならない。
第八項の規定は更生計画認可の登記をする場合における破産手続開始又は再生手続開始の登記について、前項の規定は更生計画認可の決定を取り消す決定が確定した場合におけるこの項において準用する第八項の規定により抹消した登記について、それぞれ準用する。
第二百五十九条
第七十二条第四項前段の規定により更生会社の機関がその権限を回復したときは、裁判所書記官は、職権で、遅滞なく、その旨の登記を更生会社の本店の所在地の登記所に嘱託しなければならない。
前項の規定は、第七十二条第四項前段の規定による更生計画の定め又は裁判所の決定が取り消された場合について準用する。
(登記のある権利についての登記の嘱託等)
次に掲げる場合には、裁判所書記官は、職権で、遅滞なく、当該保全処分の登記を嘱託しなければならない。
1 開始前会社に属する権利で登記がされたものに関し第二十八条第一項(第四十四条第二項において準用する場合を含む。)の規定による保全処分があったとき。
2 登記のある権利に関し第三十九条の二第一項若しくは第四十条第一項(これらの規定を第四十四条第二項において準用する場合を含む。)又は第九十九条第一項の規定による保全処分があったとき。
前項の規定は、同項に規定する保全処分の変更若しくは取消しがあった場合又は当該保全処分が効力を失った場合について準用する。
裁判所書記官は、更生手続開始の決定があった場合において、更生会社に属する権利で登記がされたものについて会社法第九百三十八条第三項(同条第四項において準用する場合を含む。)の規定による登記があることを知ったときは、職権で、遅滞なく、その登記の抹消を嘱託しなければならない。
前項の規定による登記の抹消がされた場合において、更生手続開始の決定を取り消す決定が確定したときは、裁判所書記官は、職権で、遅滞なく、同項の規定により抹消された登記の回復を嘱託しなければならない。
(更生計画の遂行等に関する登記の嘱託等)
第二百五十八条第一項の規定は、更生計画の遂行又はこの法律の規定により更生手続終了前に更生会社又は更生計画の定めにより設立される会社について登記すべき事項が生じた場合について準用する。
更生会社が他の会社と合併をする場合において、裁判所書記官が次に掲げる登記を嘱託するときは、合併の相手方である他の会社の解散の登記をも嘱託しなければならない。
1 吸収合併後存続する更生会社の吸収合併による変更の登記
2 新設合併により設立する会社の新設合併による設立の登記
第一項の規定は、他の会社が更生会社と吸収合併をして吸収合併後存続する場合における更生会社の解散の登記については、適用しない。
更生会社が他の会社と吸収分割をする場合において、裁判所書記官が更生会社の吸収分割による変更の登記を嘱託するときは、当該他の会社の吸収分割による変更の登記をも嘱託しなければならない。
更生会社が他の会社と共同して新設分割をする場合において、裁判所書記官が新設分割による設立の登記を嘱託するときは、当該他の会社の新設分割による変更の登記をも嘱託しなければならない。
前条第一項の規定は、更生計画の遂行により更生手続終了前に登記のある権利の得喪又は変更が生じた場合について準用する。
(否認の登記)
登記の原因である行為が否認されたときは、管財人は、否認の登記を申請しなければならない。登記が否認されたときも、同様とする。
登記官は、前項の否認の登記に係る権利に関する登記をするときは、職権で、次に掲げる登記を抹消しなければならない。
1 当該否認の登記
2 否認された行為を登記原因とする登記又は否認された登記
3 前号の登記に後れる登記があるときは、当該登記
前項に規定する場合において、否認された行為の後否認の登記がされるまでの間に、同項第二号に掲げる登記に係る権利を目的とする第三者の権利に関する登記(更生手続の関係において、その効力を主張することができるものに限る。第五項において同じ。)がされているときは、同項の規定にかかわらず、登記官は、職権で、当該否認の登記の抹消及び同号に掲げる登記に係る権利の更生会社への移転の登記をしなければならない。
裁判所書記官は、第一項の否認の登記がされている場合において、更生会社について、更生計画認可の決定が確定したときは、職権で、遅滞なく、当該否認の登記の抹消を嘱託しなければならない。
前項に規定する場合において、裁判所書記官から当該否認の登記の抹消の嘱託を受けたときは、登記官は、職権で、第二項第二号及び第三号に掲げる登記を抹消しなければならない。この場合において、否認された行為の後否認の登記がされるまでの間に、同項第二号に掲げる登記に係る権利を目的とする第三者の権利に関する登記がされているときは、登記官は、職権で、同項第二号及び第三号に掲げる登記の抹消に代えて、同項第二号に掲げる登記に係る権利の更生会社への移転の登記をしなければならない。
裁判所書記官は、第一項の否認の登記がされている場合において、更生会社について、第二百三十四条第二号若しくは第三号に掲げる事由が生じ、又は第二百三十六条若しくは第二百三十七条第一項の規定による更生手続廃止の決定が確定したときは、職権で、遅滞なく、当該否認の登記の抹消を嘱託しなければならない。
(登記嘱託書等の添付書面等)
この法律の規定による登記の嘱託情報若しくは申請情報と併せて提供することが必要な情報又は嘱託書若しくは申請書に添付すべき書面その他のものは、政令で定める。
(登録免許税の特例)
第二百五十八条から第二百六十条まで及び第二百六十二条の規定による登記については、登録免許税を課さない。
更生計画において更生会社が株式を発行することを定めた場合(次項、第五項及び第六項に該当する場合を除く。)における資本金の増加の登記の登録免許税の税率は、登録免許税法(昭和四十二年法律第三十五号)第九条の規定にかかわらず、千分の一(増加した資本金の額のうち、更生債権者等又は株主に対し新たに払込み又は給付をさせないで株式を発行する部分に相当する金額以外の金額に対応する部分については、千分の三・五)とする。
更生計画において更生会社が株式交換をすることを定めた場合における株式交換による資本金の増加の登記の登録免許税の税率は、登録免許税法第九条の規定にかかわらず、千分の一(株式交換により増加した資本金の額のうち、更生債権者等又は株主に株式又は持分を交付する部分に相当する金額以外の金額に対応する部分については、千分の三・五)とする。
更生計画において更生会社が株式移転をすることを定めた場合における当該株式移転による株式会社の設立の登記の登録免許税の税率は、登録免許税法第九条の規定にかかわらず、千分の一(資本金の額のうち、更生債権者等又は株主に株式を交付する部分に相当する金額以外の金額に対応する部分については、千分の三・五)とする。
更生計画において更生会社が新設分割又は吸収分割をすることを定めた場合における当該新設分割又は吸収分割による株式会社若しくは合同会社の設立又は資本金の増加の登記の登録免許税の税率は、登録免許税法第九条の規定にかかわらず、千分の三・五とする。
更生計画において更生会社が新設合併若しくは吸収合併又は組織変更をすることを定めた場合における当該新設合併若しくは組織変更による株式会社若しくは合同会社の設立又は吸収合併による資本金の増加の登記の登録免許税の税率は、登録免許税法第九条の規定にかかわらず、千分の一(それぞれ資本金の額又は吸収合併により増加した資本金の額のうち、同法別表第一第二十四号(一)ホ又はヘの税率欄に規定する部分に相当する金額(更生債権者等に株式又は持分を交付する部分に相当する金額を除く。)に対応する部分については、千分の三・五)とする。
更生計画の定めに基づき第二百二十五条第一項に規定する新会社を設立することを定めた場合における新会社の設立の登記の登録免許税の税率は、登録免許税法第九条の規定にかかわらず、千分の一(資本金の額のうち、更生債権者等又は株主に対し新たに払込み又は給付をさせないで株式を発行する部分に相当する金額以外の金額に対応する部分については、千分の三・五)とする。
更生計画において当該更生計画の定めに基づき設立された株式会社が更生会社から不動産又は船舶に関する権利の移転又は設定を受けることを定めた場合におけるその移転又は設定の登記の登録免許税の税率は、登録免許税法第九条及び租税特別措置法(昭和三十二年法律第二十六号)第七十二条の規定にかかわらず、不動産に関する権利に係る登記にあっては千分の一・五(登録免許税法別表第一第一号(五)から(七)までに掲げる登記にあっては、千分の四)とし、船舶に関する権利に係る登記にあっては千分の四とする。
(準用)
第二百六十条、第二百六十一条第六項、第二百六十二条、第二百六十三条及び前条第一項の規定は、登録のある権利について準用する。