会社更生法 第260条(登記のある権利についての登記の嘱託等)
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- 次に掲げる場合には、裁判所書記官は、職権で、遅滞なく、当該保全処分の登記を嘱託しなければならない。
- 一開始前会社に属する権利で登記がされたものに関し第二十八条第一項(第四十四条第二項において準用する場合を含む。)の規定による保全処分があったとき。
- 二登記のある権利に関し第三十九条の二第一項若しくは第四十条第一項(これらの規定を第四十四条第二項において準用する場合を含む。)又は第九十九条第一項の規定による保全処分があったとき。
- 2.前項の規定は、同項に規定する保全処分の変更若しくは取消しがあった場合又は当該保全処分が効力を失った場合について準用する。
- 3.裁判所書記官は、更生手続開始の決定があった場合において、更生会社に属する権利で登記がされたものについて会社法第九百三十八条第三項(同条第四項において準用する場合を含む。)の規定による登記があることを知ったときは、職権で、遅滞なく、その登記の抹消を嘱託しなければならない。
- 4.前項の規定による登記の抹消がされた場合において、更生手続開始の決定を取り消す決定が確定したときは、裁判所書記官は、職権で、遅滞なく、同項の規定により抹消された登記の回復を嘱託しなければならない。
この条文の基本情報
登記のある権利についての登記の嘱託等とは何ですか?
定義登記のある権利についての登記の嘱託等とは、会社更生法第260条に定められた規定で、「次に掲げる場合には、裁判所書記官は、職権で、遅滞なく、当該保全処分の登記を嘱託しなければならない。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 会社更生法第260条(登記のある権利についての登記の嘱託等)は、日本の会社更生法に含まれる条文です。
- 会社更生法第260条の条文原文は「次に掲げる場合には、裁判所書記官は、職権で、遅滞なく、当該保全処分の登記を嘱託しなければならない。」で始まります。
- 会社更生法第260条は第十二章に置かれています。
- 会社更生法の公布日は平成14年12月13日です。
- 会社更生法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 会社更生法第260条の前の条は会社更生法第259条です。
- 会社更生法第260条の次の条は会社更生法第261条です。
- 会社更生法第260条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
会社更生法(平成十四年法律第百五十四号)第260条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/414AC0000000154 - 本サイト収録
会社更生法(平成十四年法律第百五十四号)第260条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/414AC0000000154/260
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点会社更生法260条は、更生手続の保全処分や登記の抹消・回復について、裁判所書記官が職権で遅滞なく嘱託すると定める。当事者の申請は不要で、第三者への公示が目的である。
Q · 取引先の登記簿にある保全処分の登記って、誰がいつ入れているの?
裁判所書記官が職権で遅滞なく入れています
会社更生法260条により、保全処分の登記は裁判所書記官が職権で、つまり当事者の申請を待たずに遅滞なく嘱託します。更生手続開始の決定があれば、会社法938条による更生関連の登記も職権で抹消され(3項)、その開始決定を取り消す決定が確定したときは抹消された登記が職権で回復されます(4項)。狙いは第三者への公示で、登記簿を見れば相手企業が更生手続へ向かっている予兆を読み取れます。
解説
取引先の不動産登記簿を取り寄せたら、権利部の片隅に見慣れない「保全処分」の文字。多くの人はその意味を読み解けないまま契約に進む。だがその一行は、相手企業が会社更生手続へ向かって滑り出した可能性を告げる早期警報だ。会社更生法260条は、裁判所書記官が職権で、つまり誰の申請も待たずに、こうした保全処分の登記を嘱託する仕組みを定める。狙いは第三者への公示。あなたがこれから不動産や債権を取引しようとする相手に保全処分がかかっていれば、その取引は後で管財人に覆される危険がある。さらに3項では、更生手続が始まると会社法938条による更生関連の古い登記を職権で抹消し、4項では開始決定が取り消されればその登記を回復させる。登記簿は単なる権利の記録ではない。会社の財務的崩壊の予兆が、ニュースより先に刻まれる掲示板だ。読める者と読めない者は、同じ登記簿を前に正反対の決済判断を下す。
法的な位置づけ
会社更生法260条は、更生手続に関する保全処分の登記の嘱託を定める手続規定である。裁判所書記官が職権で、開始前会社・更生会社の登記された権利についての保全処分の登記、会社法938条による更生関連登記の抹消、および開始決定取消し確定時の登記回復を、いずれも遅滞なく嘱託する。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.大口取引・不動産取得の前に登記簿を取得 新規の大口取引や事業用不動産・債権の取得を決める前に、相手企業の不動産登記簿と商業登記簿を取り寄せる。権利部・登記記録の更新日付を確認する
- 2.保全処分・更生関連登記の有無を確認 登記簿に会社更生法に基づく保全処分の登記や、会社法938条による更生関連登記が出ていないかを確認する。260条により職権で刻まれたこれらの記載が早期警報になる
- 3.該当登記があれば取引条件を見直す 保全処分や更生関連登記が確認できたら取引を保留し、前払いの回避・担保取得・取引縮小を検討する。決済を強行すると後に管財人の否認で代金を失う危険がある
- 4.既存債権があれば手続停止前に専門家へ相談 相手にすでに債権がある場合、更生手続開始で個別回収に中止・禁止がかかる前に、相殺や担保確保の可否を弁護士に相談する。開始後は抜け駆け回収が封じられる
よくある質問 AI による整理
Q1会社更生の保全処分の登記は誰が申請するの?
申請は不要です。会社更生法260条により、裁判所書記官が職権で遅滞なく嘱託します。更生手続中の会社が自分で登記所へ出向く必要はありません。
Q2保全処分の登記とは何ですか?
更生手続前後に会社財産の処分を制限する保全処分を、登記簿に公示するものです。第三者へ警告し、その後の取引が覆されうることを知らせる役割があります。
Q3会社更生 不動産登記 どう変わる?
登記された権利に保全処分があれば職権で登記され、開始決定後は会社法938条の更生関連登記が職権で抹消されます。登記簿で手続の進行段階が読み取れます。
Q4更生手続開始決定が取り消されたら登記はどうなる?
260条4項により、いったん抹消された更生関連登記は、裁判所書記官が職権で遅滞なく回復します。手続が覆れば登記も巻き戻る往復構造です。
Q5登記簿で取引先の経営危機はわかる?
わかる場合があります。権利部の保全処分や更生関連登記は、その会社が更生手続へ向かう早期警報です。与信担当が取引前に登記簿を取るのはこのためです。
Q6会社法938条の更生関連登記とは?
更生手続の開始等を商業登記簿等に記録する登記です。260条3項は、更生手続開始決定後にこの登記を裁判所書記官が職権で抹消すると定めます。
Q7保全処分の登記がある不動産は買えますか?
法的に取得は可能ですが危険です。売主が更生手続に向かっていると、取得した取引が後に管財人へ覆される恐れがあります。慎重な確認が必要です。
Q8会社更生法260条はどの手続を定める条文?
更生手続に伴う保全処分の登記、更生関連登記の抹消、開始決定取消し時の登記回復という、裁判所書記官の職権登記嘱託の手続を定めます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1取引先の登記簿に保全処分の登記が出てたら、もう取引しちゃダメですか?
慎重になるべきだ。260条で裁判所書記官が職権で入れる保全処分の登記は、相手企業の財産が会社更生手続の対象になりかけている公示だ。この段階の取引は、後で管財人に覆される危険がある。実務のポイント:大口取引や不動産売買の前に登記簿を取る企業は、保全処分の文字を見た瞬間、決済条件を前払いや担保付きに切り替える。この一手間の有無が焦げ付きの分かれ目になる
Q2会社更生が始まると、自分が持ってる抵当権の登記も消されるんですか?
消されるのは260条3項が定める会社法938条による更生手続関連の登記であって、あなたの抵当権そのものではない。ただし会社更生では担保権は更生担保権として手続に取り込まれ、個別の競売など実行は原則として止まる。実務のポイント:更生手続では担保権者でも勝手に競売できない。担保目的物の評価額と更生計画での弁済額が勝負どころで、その評価を争えるかどうかで回収率が大きく変わる(最新の改正状況をご確認ください)
間違えやすい点 AI による整理
- 保全処分の登記は当事者が自分で申請するものと思われがちだが、260条では裁判所書記官が職権で嘱託する。あなたが更生手続中の会社側でも、この登記を自分で入れたり消したりする手続は要らない。動かすのはすべて裁判所側だ
- 更生手続が始まれば更生関連の古い登記が抹消されることは知られているが、その抹消が取り消されたとき4項で登記が回復されることまで意識する人は少ない。開始決定が覆れば登記も巻き戻る。この往復構造を知らずに一時点の登記簿だけ見て判断すると足をすくわれる
- あなたから見れば登記簿の保全処分は単なる役所の手続記録だが、法律から見れば第三者への公示であり、後の取引否認の前提だ。この落差を知らずに取引を進めると、有効と信じた契約が後から覆る
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 条文の役割 | 260条:保全処分等の登記嘱託(手続・公示) | 28条:開始前会社の財産に関する保全処分(実体) 99条:役員等の責任に基づく財産への保全処分(実体) |
| 誰が動かすか | 裁判所書記官が職権で遅滞なく嘱託 | 裁判所が申立てまたは職権で保全処分を発令 裁判所が申立てまたは職権で保全処分を発令 |
| 第三者への効果 | 登記簿への公示により取引の安全に直結 | 発令された保全処分の実体的効力の前提 発令された保全処分の実体的効力の前提 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は公司重整において法院が保全処分を発し、関連する裁定の登記嘱託を行う。倒産手続の公示という機能は日本と共通する
韓国は債務者回生及び破産に関する法律で回生手続に関する登記の嘱託を規定。職権による公示という構造は日本と類似する
ドイツは倒産手続の開始等を不動産登記簿に Insolvenzvermerk として職権で記入する。公示による取引安全の確保という目的を共有する
米国 Chapter 11では自動停止(automatic stay)が広く第三者効を持ち、財産への lis pendens 等で公示される。会社更生法はこの米国型再建手続を範とする
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- もし、来週決済予定の事業用不動産の登記簿に、昨日付けで保全処分の登記が入っていたら? 売主企業は更生手続の入口にいる。決済を強行すれば、後に管財人へ取引を覆され、代金だけ失う恐れがある。残された判断時間は数日しかない
- あなたの会社が更生手続を申し立てた。保全処分の登記も、開始後の更生関連登記の抹消も、すべて260条に基づき裁判所書記官が職権で進める。あなたが登記所に出向いて申請する必要はない。だが取引先はその登記を見た瞬間、態度を一変させる
- 与信担当のあなたが、朝一番に主要取引先の商業登記簿を確認する。会社法938条の更生関連登記が現れていた。その場で出荷を止める
取るべき行動
被害を受けた側:1. 大口取引や不動産・債権の取得前に、相手企業の不動産登記簿と商業登記簿を取り寄せ、保全処分や会社法938条の更生関連登記の有無を確認する2. 該当登記があれば取引を保留し、前払いの回避・担保取得・取引縮小を検討3. 既に債権がある場合は、更生手続開始で個別回収が止まる前に、相殺や担保確保の可否を専門家に相談4. 自分名義の権利の登記が職権で変動したら、その原因が保全処分か開始決定かを裁判所書記官に確認する
訴えられた側:1. 更生手続の申立て後、保全処分の登記も開始後の更生関連登記の抹消も、260条により裁判所書記官が職権で処理する。あなたが登記所へ出向いて申請する必要はない2. ただし登記のある権利関係を正確に裁判所・管財人へ把握させること、漏れがあると公示が不完全になる3. 開始決定が取り消されて確定したとき(4項)、抹消された登記は職権で回復されるので、取消決定の確定時期を管財人と共有4. 取引先への説明資料として、職権登記の仕組みを理解しておく
時効(請求できる期限):260条は裁判所書記官に「遅滞なく」嘱託する職権上の義務を課すもので、当事者向けの時効ではない。第三者として注意すべきは、保全処分や更生手続開始の登記が入った後の取引が後に覆されうる点。開始決定が取り消されて確定したときは、抹消された登記が職権で回復される(4項)
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.平成14年(2002年) 改正:会社更生法の全部改正(平成14年法律第154号、2003年4月1日施行)。旧会社更生法(昭和27年法律第172号)を全面的に置き換え、保全処分等の登記嘱託を含む手続を整備した
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