会社更生法 第259条
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- 第七十二条第四項前段の規定により更生会社の機関がその権限を回復したときは、裁判所書記官は、職権で、遅滞なく、その旨の登記を更生会社の本店の所在地の登記所に嘱託しなければならない。
- 2.前項の規定は、第七十二条第四項前段の規定による更生計画の定め又は裁判所の決定が取り消された場合について準用する。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 会社更生法第259条は、日本の会社更生法に含まれる条文です。
- 会社更生法第259条の条文原文は「第七十二条第四項前段の規定により更生会社の機関がその権限を回復したときは、裁判所書記官は、職権で、遅滞なく、その旨の登記を更生会社の本店の所在地の登記所に嘱託し…」で始まります。
- 会社更生法第259条は第十二章に置かれています。
- 会社更生法の公布日は平成14年12月13日です。
- 会社更生法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 会社更生法第259条の前の条は会社更生法第258条です。
- 会社更生法第259条の次の条は会社更生法第260条です。
- 会社更生法第259条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
会社更生法(平成十四年法律第百五十四号)第259条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/414AC0000000154 - 本サイト収録
会社更生法(平成十四年法律第百五十四号)第259条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/414AC0000000154/259
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点会社更生法259条は、更生会社の機関が権限を回復したとき、裁判所書記官が職権で遅滞なく本店所在地の登記所へ登記を嘱託すると定める。取引相手は登記簿で権限の所在を確認できる。
Q · 更生手続中の会社の社長に、もう契約する権限は戻っているの?どう確認する?
登記簿を見れば、社長に権限が戻ったか管財人のままか確認できます
会社更生法259条により、更生会社の機関が第72条4項前段で権限を回復すると、裁判所書記官が職権で遅滞なくその旨を本店所在地の登記所に嘱託登記します。これにより、社長や取締役に契約権限が戻ったのか、まだ管財人が握っているのかは登記事項証明書で確認できます。重要な取引の前には、相手の言葉ではなく最新の登記を確認することが、無権限取引のリスクを避ける確実な方法です。
解説
取引先が会社更生手続に入ると、その会社の社長や取締役は経営の舵を失い、裁判所が選んだ管財人がすべてを握る。だが手続が進んで会社が立ち直る目処が立つと、裁判所は会社の機関に権限を戻すことがある(72条4項前段)。問題は、その「権限が戻った」事実を、外部にいるあなたがどうやって知るかだ。会社更生法259条が、その答えを用意している。権限回復が起きたら、裁判所書記官が職権で、遅滞なく、会社の本店所在地の登記所に登記を嘱託しなければならない。つまり商業登記簿を見れば、今この会社の社長に契約を結ぶ権限が戻っているのか、それともまだ管財人なのかが分かる。あなたが署名を交わす相手が、本当にその会社を法的に縛れる人間なのか。259条は、その確認手段を公の記録として担保する条文だ。逆に言えば、登記を見ずに署名すれば、後から「あの人に権限はなかった」と言われるリスクを、あなた自身が背負う。
法的な位置づけ
会社更生法259条は、更生会社の機関の権限回復に関する嘱託登記を定める規定である。第72条4項前段により会社機関が事業経営権を回復したとき、または当該更生計画の定めもしくは裁判所の決定が取り消されたとき、裁判所書記官が職権で本店所在地の登記所へその旨の登記を嘱託する義務を負う旨を規律する。
よくある質問 AI による整理
Q1会社更生法259条とは何ですか?
更生会社の機関が第72条4項前段で権限を回復したとき、裁判所書記官が職権で遅滞なく本店所在地の登記所へその旨の登記を嘱託すると定める規定です。権限回復を公示します。
Q2嘱託登記とはどういう意味ですか?
当事者の申請ではなく、裁判所書記官など官公署が職権で登記所に登記を依頼することです。259条の権限回復登記は当事者が申請するものではなく、書記官が職権で行います。
Q3更生会社の登記事項証明書はどこで取れますか?
会社の本店所在地を管轄する法務局・登記所、またはオンラインの登記情報提供サービスで取得できます。最新の登記で代表権の所在を確認できます。
Q4管財人の権限はいつ会社に戻りますか?
更生手続が進み裁判所が第72条4項前段の決定をしたときです。その権限回復の事実は259条により登記され、外部から確認できるようになります。
Q5「遅滞なく」とは具体的にどれくらいの期間ですか?
明確な日数の定めはなく、合理的に可能な限り速やかにという意味です。決定日と登記反映日にはタイムラグが生じうるため、急ぐ取引では登記の現況確認が重要です。
Q6権限回復の決定が取り消されたらどうなりますか?
259条2項により1項が準用され、取消しの旨も裁判所書記官が職権で登記を嘱託します。再び管財人に権限がある状態が登記で公示されます。
Q7会社更生と民事再生で登記の扱いは違いますか?
会社更生は管財人が経営権を握る型で259条のような権限回復登記が問題になります。民事再生は原則 DIP 型で経営者が残るため、登記の構造が異なります。
Q8更生会社と契約する前に何を確認すべきですか?
最新の登記事項証明書を取り、代表者の権限が回復・登記済みか、まだ管財人の管理下かを確認します。決定書だけでなく登記の反映状況を二重に確認するのが実務の鉄則です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1更生中の会社の社長と契約しちゃったけど、これって有効なんですか?
権限が回復し登記される前であれば、その社長に会社を代表する権限がなく、契約の効力が問題になります。会社更生法では管財人が事業経営権を握り(72条)、機関の権限が戻るのは裁判所の決定後で、その事実が259条により登記されます。実務のポイント:登記簿を見れば「管財人」か「権限回復」かは一目瞭然なのに、急いで署名してしまう人が多い。契約前に登記事項証明書を一通取るだけで無権代理のリスクは消える。弁護士なら当然やる確認だが、当事者には誰も教えてくれない。
Q2権限が戻った登記って、自分で申請しないといけないんですか?
いいえ、会社や管財人が申請する必要はありません。259条により裁判所書記官が職権で、遅滞なく登記所へ嘱託します。あなたがすべきは申請ではなく、その登記が実際に入ったかどうかの確認です。実務のポイント:「職権で遅滞なく」とあっても、決定日と登記反映日にはタイムラグがある。重要な取引のタイミングがこの空白に重なると、登記簿上はまだ旧状態のまま。急ぐ取引ほど、決定書だけでなく登記の現況を二重に確認するのが実務の鉄則。
間違えやすい点 AI による整理
- 「権限が戻ったかどうかは、会社に直接聞けば分かる」と問いを立てがちだが、その問いの立て方そのものがずれている。法的に効力を持つのは会社の自己申告ではなく、登記簿に公示された事実だ。あなたが確認すべき相手は、会社ではなく登記所である。
- 登記嘱託が「職権で遅滞なく」行われることは知られていても、その「遅滞なく」に時間差が潜む現実までは意識されない。権限回復の決定が出た日と、登記が実際に反映される日にはズレが生じうる。その空白の数日に契約を急ぐと、登記簿上はまだ管財人のまま、という宙ぶらりんを踏む。
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律の対象 | 259条:権限回復の登記嘱託(公示) | 72条:機関の権限回復そのもの(実体) 会社法937条:裁判による登記の嘱託の一般規定 |
| 発生のタイミング | 72条4項前段の権限回復決定の後 | 更生手続の進行に伴う裁判所の決定時 各種裁判の確定・効力発生時 |
| 誰が動くか | 裁判所書記官が職権で嘱託 | 裁判所が決定 裁判所書記官が職権で嘱託 |
| 登記の性質 | 宣示的(権限回復は72条で既に発生) | 権限回復の効力そのものを発生 裁判の内容を公示 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は会社更生に相当する『公司重整』を公司法内で規律し、重整裁定や重整人の選任等を商業登記に反映する。権限の所在変動を登記で公示する点は日本と共通
韓国は再生・破産を統合した DRBA で회생절차を規律し、管理人選任や手続の変動を登記する。経営権の所在を公示する構造は日本の更生登記と類似
ドイツは InsO の下で Eigenverwaltung(自己管理)や手続の開始・廃止を商業登記簿(Handelsregister)に登記し、経営権の所在を公示する
米国は Chapter 11で原則 DIP(占有を継続する債務者)型を採り、trustee 選任時に経営権が移る。日本のような専用の権限回復嘱託登記制度は持たず、裁判所の命令で処理する
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 更生手続中の会社から「もう経営権は戻った、今すぐ契約してほしい」と急かされたら、登記簿を見ずに信じていいのか。書記官の嘱託登記がまだ入っていなければ、相手の言葉は宙に浮いたままだ。あなたに残された確認の時間は、署名のペンを下ろす直前まで。
- あなたが更生会社の代表者だとする。裁判所が機関の権限を戻してくれた。だが登記が入るまで、取引先はあなたを信用しきれない。書記官の嘱託が遅れれば、その数日、あなたの一筆は宙ぶらりんになる。
学説
通説:259条の権限回復登記は宣示的(対抗要件的)登記であり、機関の権限回復という法律効果は第72条4項前段の決定によって既に生じている。登記は当該事実を外部に公示して取引の安全を図る機能を担うにとどまると解されている。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和27年(1952年) 新設:会社更生法(旧法)制定。米国連邦倒産法 Chapter X をモデルに、管財人型の会社更生手続と関連する嘱託登記制度を整備
- 2.平成14年(2002年) 改正:会社更生法を全部改正(法律第154号、2003年4月1日施行)。手続の現代化に伴い機関の権限回復に関する嘱託登記規定を整序
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