会社更生法 第258条(更生会社についての登記の嘱託等)
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- 更生手続開始の決定があったときは、裁判所書記官は、職権で、遅滞なく、更生手続開始の登記を更生会社の本店(外国に本店があるときは、日本における営業所。第四項及び次条第一項において同じ。)の所在地の登記所に嘱託しなければならない。
- 2.前項の登記には、管財人の氏名又は名称及び住所、管財人がそれぞれ単独にその職務を行うことについて第六十九条第一項ただし書の許可があったときはその旨並びに管財人が職務を分掌することについて同項ただし書の許可があったときはその旨及び各管財人が分掌する職務の内容をも登記しなければならない。
- 3.第一項の規定は、前項に規定する事項に変更が生じた場合について準用する。
- 4.開始前会社について保全管理命令又は監督命令がされたときは、裁判所書記官は、職権で、遅滞なく、保全管理命令又は監督命令の登記を開始前会社の本店の所在地の登記所に嘱託しなければならない。
- 5.前項の登記には、次の各号に掲げる区分に応じ、それぞれ当該各号に定める事項をも登記しなければならない。
- 一前項に規定する保全管理命令の登記保全管理人の氏名又は名称及び住所、保全管理人がそれぞれ単独にその職務を行うことについて第三十四条第一項において準用する第六十九条第一項ただし書の許可があったときはその旨並びに保全管理人が職務を分掌することについて第三十四条第一項において準用する第六十九条第一項ただし書の許可があったときはその旨及び各保全管理人が分掌する職務の内容
- 二前項に規定する監督命令の登記監督委員の氏名又は名称及び住所並びに第三十五条第二項の規定により指定された行為
- 6.第四項の規定は、同項に規定する裁判の変更若しくは取消しがあった場合又は前項に規定する事項に変更が生じた場合について準用する。
- 7.第一項の規定は、更生計画認可の決定があった場合又は第二百三十四条第二号から第五号までに掲げる事由が生じた場合について準用する。
- 8.登記官は、第一項の規定により更生手続開始の登記をする場合において、更生会社について特別清算開始の登記があるときは、職権で、その登記を抹消しなければならない。
- 9.登記官は、第七項の規定により更生手続開始の決定の取消しの登記をする場合において、前項の規定により抹消した登記があるときは、職権で、その登記を回復しなければならない。
- 10.第八項の規定は更生計画認可の登記をする場合における破産手続開始又は再生手続開始の登記について、前項の規定は更生計画認可の決定を取り消す決定が確定した場合におけるこの項において準用する第八項の規定により抹消した登記について、それぞれ準用する。
この条文の基本情報
更生会社についての登記の嘱託等とは何ですか?
定義更生会社についての登記の嘱託等とは、会社更生法第258条に定められた規定で、「更生手続開始の決定があったときは、裁判所書記官は、職権で、遅滞なく、更生手続開始の登記を更生会社の本店(外国に本店があるときは、日本における営業所。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 会社更生法第258条(更生会社についての登記の嘱託等)は、日本の会社更生法に含まれる条文です。
- 会社更生法第258条の条文原文は「更生手続開始の決定があったときは、裁判所書記官は、職権で、遅滞なく、更生手続開始の登記を更生会社の本店(外国に本店があるときは、日本における営業所。」で始まります。
- 会社更生法第258条は第十二章に置かれています。
- 会社更生法の公布日は平成14年12月13日です。
- 会社更生法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 会社更生法第258条の前の条は会社更生法第257条です。
- 会社更生法第258条の次の条は会社更生法第259条です。
- 会社更生法第258条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
会社更生法(平成十四年法律第百五十四号)第258条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/414AC0000000154 - 本サイト収録
会社更生法(平成十四年法律第百五十四号)第258条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/414AC0000000154/258
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点会社更生法258条は、更生手続開始の決定があると、裁判所書記官が職権で更生会社の本店所在地の登記所に開始の登記を嘱託すると定める。登記には管財人の氏名も載る。
Q · 取引先が会社更生に入ったかどうか、自分で確認する方法はある?
裁判所書記官が職権で登記するので、登記事項証明書で確認できます
会社更生法258条により、更生手続開始の決定があると、裁判所書記官が職権で遅滞なく開始の登記を嘱託します。登記には管財人の氏名・住所も記載されるため、誰でも登記事項証明書を取得すれば、相手の会社が更生手続中か、経営権が管財人へ移ったかを確認できます。保全管理命令・監督命令の段階でも登記されるので、開始決定より一歩早く危機を察知できます。
解説
取引先の会社が、ある朝突然「更生手続開始」と登記される。その瞬間、その会社の信用情報は別物になる。会社更生法258条は、裁判所書記官が職権で、遅滞なく、更生会社の本店所在地の登記所に更生手続開始の登記を嘱託すると定める。あなたが当事者として何も動かなくても、国家の側が自動的に「この会社は更生中だ」という旗を商業登記簿へ立てる。登記には管財人の氏名・住所まで載る。つまり、会社の経営権が元の経営陣から管財人へ移ったことが、世界に向けて公示される。さらに開始前の保全管理命令・監督命令も、更生計画の認可も、手続の終了も、すべてこの仕組みで登記される。核心は、誰でも登記事項証明書を取れば、この情報を見られるという点だ。新しい取引を始める前にこの一手間を惜しむかどうかで、回収不能の債権を抱えるかどうかが分かれる。
法的な位置づけ
会社更生法258条は、更生手続の登記嘱託を定める規定である。更生手続開始の決定があると、裁判所書記官が職権で遅滞なく、更生会社の本店所在地の登記所に開始の登記を嘱託する。登記には管財人の氏名・住所が記載され、保全管理命令・監督命令、更生計画の認可、手続の終了も同様に登記される。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.取引先の異変を察知したら登記を取得 入金遅延や連絡途絶など異変を察知したら、本店所在地を管轄する登記所、またはオンラインの登記情報提供サービスで登記事項証明書を取得し、更生手続開始・保全管理・監督命令の登記の有無を確認する
- 2.管財人の氏名を確認し連絡先を切り替える 開始の登記があれば、記載された管財人の氏名・住所を確認し、以後の連絡・請求はすべて管財人宛に切り替える。事業経営権・財産管理処分権は管財人に専属するため、元の経営陣に支払いを求めても意味がない
- 3.債権届出期間内に更生債権を届け出る 裁判所が定めた債権届出期間を開始決定の公告・通知で確認し、期間内に更生債権の届出を行う。期間を逃すと原則として権利を失う(更生計画による失権)
- 4.開始日の前後で債権区分を整理する 開始決定の前後で、自分の債権が更生債権(大幅カットの対象)か共益債権(随時弁済)かが分かれる。契約日・納品日を洗い出して区分を整理し、回収戦略を立てる
よくある質問 AI による整理
Q1会社更生法258条とは何ですか?
更生手続開始などの登記を裁判所書記官が職権で登記所に嘱託することを定めた規定です。当事者の申請は不要で、開始決定があれば自動的に登記されます。
Q2更生手続開始の登記はいつされますか?
開始決定があったとき、裁判所書記官が職権で遅滞なく嘱託します(258条1項)。会社の意思とは無関係に、決定後すみやかに登記簿へ反映されます。
Q3更生会社の管財人は登記で確認できますか?
確認できます。更生手続開始の登記には管財人の氏名・住所が記載されます(258条2項)。職務の単独行使や分掌の許可があればその旨も登記されます。
Q4登記事項証明書はどこで取れますか?
全国どこの登記所でも取得できるほか、オンラインの登記情報提供サービスでも確認できます。相手の商号と本店所在地が分かれば誰でも請求可能です。
Q5保全管理命令は登記されますか?
登記されます。開始決定前でも保全管理命令や監督命令が出されると職権で嘱託され、保全管理人や監督委員の氏名・住所まで公示されます(258条4項・5項)。
Q6更生計画が認可されたら登記されますか?
登記されます。更生計画認可の決定や手続の終了事由が生じた場合も、258条1項が準用され職権で登記が嘱託されます(258条7項)。
Q7特別清算の登記は更生手続でどうなりますか?
登記官が更生手続開始の登記をする際、特別清算開始の登記があれば職権で抹消します(258条8項)。登記簿が一つの正しい法的状態だけを映すよう整理されます。
Q8更生手続が終わったら登記はどうなりますか?
手続の終了事由が生じると、その旨が職権で登記されます(258条7項、234条2〜5号)。これにより再建後の信用回復の経過も登記で追えます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1取引先が会社更生に入ったみたいなんですが、どうやって確認すればいいですか?
本店所在地を管轄する登記所で登記事項証明書を取得するか、オンラインの登記情報提供サービスで確認できます。更生手続開始の登記があれば、管財人の氏名・住所も載っています(258条1項・2項)。実務のポイント:決算書を見せてもらえなくても、登記簿は誰でも取れる公開情報です。与信管理の現場では、入金遅延や噂が出た時点で真っ先に登記を引くのが鉄則。社長が「大丈夫」と言っても、登記に管財人の名前が載った瞬間、あなたの交渉相手はもうその社長ではない
Q2更生手続が正式に始まる前でも、会社の危なさは登記でわかりますか?
わかる場合があります。開始決定の前でも、保全管理命令や監督命令が出されると、その登記が職権で嘱託され、保全管理人や監督委員の名前まで公示されます(258条4項・5項)。実務のポイント:正式な開始決定の登記より前に、保全管理・監督命令の登記が先に立つことがある。ここを監視していれば、開始決定より一歩早く相手の危機を察知できる。回収行動を一拍早く打てるかどうかは、この早期シグナルを拾えるかで決まる
間違えやすい点 AI による整理
- 「更生手続の登記は、会社が自分で申請するもの」と思われがちだが、実際は裁判所書記官が職権で嘱託する(258条1項)。会社の意思とは無関係に、開始決定があれば自動的に登記簿へ載る。隠したくても隠せない
- 開始の登記が公示されること自体は知っていても、その深刻度を見落としている人が多い。登記には管財人の氏名・住所まで載る。これは「会社の経営権が元の経営陣から完全に剥奪された」ことの公的証明であり、単なる業績不振の噂とは次元が違う
- 「更生手続に入った会社とは、もう取引できない」と問いを立てる人がいるが、その問いの立て方自体が誤っている。更生中の会社はむしろ事業を継続して再建を目指しており、開始後の新規取引は共益債権として随時弁済される可能性が高い。問うべきは「取引できるか」ではなく「どの債権区分で取引するか」だ
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 登記の契機 | 更生手続開始の決定(258条1項) | 保全管理命令(258条4項) 監督命令(258条4項) |
| 登記される者 | 管財人の氏名・住所(258条2項) | 保全管理人の氏名・住所(258条5項1号) 監督委員の氏名・住所と指定行為(258条5項2号) |
| 経営権の所在 | 管財人に専属(69条) | 保全管理人が管理(34条) 従前の経営陣+監督委員の同意(35条) |
| タイミング | 更生手続開始決定の後 | 開始決定前の保全段階 開始決定前の保全段階 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も裁判所の重整裁定を公告・登記する制度を持つ。株式会社の再建型手続である点で会社更生に近い
韓国の統合倒産法。回生手続開始決定の登記嘱託制度を備え、管財人に相当する者が公示される
ドイツは倒産手続を InsO に一元化。開始決定は公告され、登記所・登記簿にも反映される
米国の再建型手続で、会社更生法のモデルとなった。公示は裁判所記録(PACER)等を通じて行われる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 取引先の入金が二週間遅れ、電話もつながらない。倒産したのか、それとも単なる資金繰りの遅れか? 登記事項証明書を一通取れば、更生手続開始や保全管理命令の登記の有無が即座に分かる。噂や憶測に振り回される前に、事実を一次情報で押さえられる
- あなたの会社が更生手続開始決定を受けた。登記申請の書類を準備しようとするが、その必要はない。書記官が職権で嘱託する。あなたが動く前に、会社の登記簿にはもう旗が立っている
- 大口の取引先が更生手続に入り、裁判所から債権届出期間の通知が届いた。残り数日。開始日の前後で、あなたの売掛金が更生債権(大幅カットの対象)か共益債権(随時弁済)かが分かれる。今夜のうちに契約日と納品日を全部洗い出さないと、間に合わない
取るべき行動
被害を受けた側:1. 取引先の異変を察知したら、本店所在地の登記所またはオンライン登記情報提供サービスで登記事項証明書を取得し、更生手続開始・保全管理・監督命令の登記がないか確認2. 開始登記があれば、誰が管財人かを確認し、以後の連絡・請求はすべて管財人宛に切り替える3. 裁判所が定めた債権届出期間を確認し、期間内に更生債権の届出を行う、これを逃すと原則として権利を失う4. 開始決定後の取引は共益債権(随時弁済)になりうるので、開始日の前後で自分の債権の区分を整理する
訴えられた側:1. 更生手続開始決定が出れば書記官が職権で登記を嘱託するので会社側の登記申請は不要、ただし事業経営権・財産管理処分権は管財人に専属する(69条)ことを前提に動く2. 管財人の氏名・住所が公示されるため、取引先・金融機関への状況説明は管財人と連携して行う3. 保全管理命令・監督命令の段階でも登記されるので、開始前から信用情報への影響を織り込む4. 更生計画認可・手続終了も登記されるため、再建後の信用回復のスケジュールを意識する
時効(請求できる期限):登記自体は裁判所書記官が職権で遅滞なく行うため、当事者側に登記の期限はない。ただし債権者にとっての実質的な時間制限は、裁判所が定める債権届出期間であり、これを過ぎると更生債権の届出ができず原則として権利を失う(更生計画による失権)。期間は事案ごとに異なるため、開始決定の公告・通知で必ず確認すること(最新の運用状況をご確認ください)
学説
通説:258条の職権嘱託による公示は、更生手続の開始や経営権の管財人への移転を取引相手・債権者に正確に知らせ、取引の安全を図る趣旨と解されている。隠蔽を許さず必ず公示する点に制度の核心がある。
改正沿革 AI による整理
- 平成14年(2002年)全面改正 現行会社更生法は昭和27年法を全面的に改めて平成14年に新たに制定された(平成15年4月1日施行)。本条の登記嘱託制度もこの新法によるもの。これ以降の本条個別の改正の有無は人的検証が必要
改正の年表
- 1.昭和27年(1952年) 新設:旧会社更生法(昭和27年法律第172号)制定。米国連邦倒産法 Chapter X(会社更生)を範として、株式会社の再建型倒産処理手続を導入
- 2.平成14年(2002年) 改正:会社更生法を全面改正(平成14年法律第154号、平成15年4月1日施行)。本条の登記嘱託制度を含む現行法を新たに制定
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