(更生計画認可の要件等)
更生計画案が可決されたときは、裁判所は、更生計画の認可又は不認可の決定をしなければならない。
裁判所は、次に掲げる要件のいずれにも該当する場合には、更生計画認可の決定をしなければならない。
1 更生手続又は更生計画が法令及び最高裁判所規則の規定に適合するものであること。
2 更生計画の内容が公正かつ衡平であること。
3 更生計画が遂行可能であること。
4 更生計画の決議が誠実かつ公正な方法でされたこと。
5 他の会社と共に第四十五条第一項第七号に掲げる行為を行うことを内容とする更生計画については、前項の規定による決定の時において、当該他の会社が当該行為を行うことができること。
6 行政庁の許可、認可、免許その他の処分を要する事項を定めた更生計画については、第百八十七条の規定による当該行政庁の意見と重要な点において反していないこと。
更生手続が法令又は最高裁判所規則の規定に違反している場合であっても、その違反の程度、更生会社の現況その他一切の事情を考慮して更生計画を認可しないことが不適当と認めるときは、裁判所は、更生計画認可の決定をすることができる。
裁判所は、前二項又は次条第一項の規定により更生計画認可の決定をする場合を除き、更生計画不認可の決定をしなければならない。
第百十五条第一項本文に規定する者及び第四十六条第三項第三号に規定する労働組合等は、更生計画を認可すべきかどうかについて、意見を述べることができる。
更生計画の認可又は不認可の決定があった場合には、その主文、理由の要旨及び更生計画又はその要旨を公告しなければならない。
前項に規定する場合には、同項の決定があった旨を第四十六条第三項第三号に規定する労働組合等に通知しなければならない。
(同意を得られなかった種類の権利がある場合の認可)
第百九十六条第一項に規定する種類の権利の一部に同条第五項の要件を満たす同意を得られなかったものがあるため更生計画案が可決されなかった場合においても、裁判所は、更生計画案を変更し、同意が得られなかった種類の権利を有する者のために次に掲げる方法のいずれかにより当該権利を保護する条項を定めて、更生計画認可の決定をすることができる。
1 更生担保権者について、その更生担保権の全部をその担保権の被担保債権として存続させ、又はその担保権の目的である財産を裁判所が定める公正な取引価額(担保権による負担がないものとして評価するものとする。)以上の価額で売却し、その売得金から売却の費用を控除した残金で弁済し、又はこれを供託すること。
2 更生債権者については破産手続が開始された場合に配当を受けることが見込まれる額、株主については清算の場合に残余財産の分配により得ることが見込まれる利益の額を支払うこと。
3 当該権利を有する者に対して裁判所の定めるその権利の公正な取引価額を支払うこと。
4 その他前三号に準じて公正かつ衡平に当該権利を有する者を保護すること。
更生計画案について、第百九十六条第一項に規定する種類の権利の一部に、同条第五項の要件を満たす同意を得られないことが明らかなものがあるときは、裁判所は、更生計画案の作成者の申立てにより、あらかじめ、同意を得られないことが明らかな種類の権利を有する者のために前項各号に掲げる方法のいずれかにより当該権利を保護する条項を定めて、更生計画案を作成することを許可することができる。
前項の申立てがあったときは、裁判所は、申立人及び同意を得られないことが明らかな種類の権利を有する者のうち一人以上の意見を聴かなければならない。
(更生計画認可の決定等に対する即時抗告)
更生計画の認可又は不認可の決定に対しては、即時抗告をすることができる。
前項の規定にかかわらず、次の各号に掲げる場合には、それぞれ当該各号に定める者は、更生計画の内容が第百六十八条第一項第四号から第六号までに違反することを理由とする場合を除き、即時抗告をすることができない。
1 更生会社が更生手続開始の時においてその財産をもって約定劣後更生債権に優先する債権に係る債務を完済することができない状態にある場合約定劣後更生債権を有する者
2 更生会社が更生手続開始の時においてその財産をもって債務を完済することができない状態にある場合株主
議決権を有しなかった更生債権者等又は株主が第一項の即時抗告をするには、更生債権者等又は株主であることを疎明しなければならない。
第一項の即時抗告は、更生計画の遂行に影響を及ぼさない。
前二項の規定は、第一項の即時抗告についての裁判に対する第十三条において準用する民事訴訟法第三百三十六条の規定による抗告及び同法第三百三十七条の規定による抗告の許可の申立てについて準用する。