会社更生法 第199条(更生計画認可の要件等)
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- 更生計画案が可決されたときは、裁判所は、更生計画の認可又は不認可の決定をしなければならない。
- 2.裁判所は、次に掲げる要件のいずれにも該当する場合には、更生計画認可の決定をしなければならない。
- 一更生手続又は更生計画が法令及び最高裁判所規則の規定に適合するものであること。
- 二更生計画の内容が公正かつ衡平であること。
- 三更生計画が遂行可能であること。
- 四更生計画の決議が誠実かつ公正な方法でされたこと。
- 五他の会社と共に第四十五条第一項第七号に掲げる行為を行うことを内容とする更生計画については、前項の規定による決定の時において、当該他の会社が当該行為を行うことができること。
- 六行政庁の許可、認可、免許その他の処分を要する事項を定めた更生計画については、第百八十七条の規定による当該行政庁の意見と重要な点において反していないこと。
- 3.更生手続が法令又は最高裁判所規則の規定に違反している場合であっても、その違反の程度、更生会社の現況その他一切の事情を考慮して更生計画を認可しないことが不適当と認めるときは、裁判所は、更生計画認可の決定をすることができる。
- 4.裁判所は、前二項又は次条第一項の規定により更生計画認可の決定をする場合を除き、更生計画不認可の決定をしなければならない。
- 5.第百十五条第一項本文に規定する者及び第四十六条第三項第三号に規定する労働組合等は、更生計画を認可すべきかどうかについて、意見を述べることができる。
- 6.更生計画の認可又は不認可の決定があった場合には、その主文、理由の要旨及び更生計画又はその要旨を公告しなければならない。
- 7.前項に規定する場合には、同項の決定があった旨を第四十六条第三項第三号に規定する労働組合等に通知しなければならない。
この条文の基本情報
更生計画認可の要件等とは何ですか?
定義更生計画認可の要件等とは、会社更生法第199条に定められた規定で、「更生計画案が可決されたときは、裁判所は、更生計画の認可又は不認可の決定をしなければならない。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 会社更生法第199条(更生計画認可の要件等)は、日本の会社更生法に含まれる条文です。
- 会社更生法第199条の条文原文は「更生計画案が可決されたときは、裁判所は、更生計画の認可又は不認可の決定をしなければならない。」で始まります。
- 会社更生法第199条は第四節に置かれています。
- 会社更生法の公布日は平成14年12月13日です。
- 会社更生法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 会社更生法第199条の前の条は会社更生法第198条です。
- 会社更生法第199条の次の条は会社更生法第200条です。
- 会社更生法第199条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
会社更生法(平成十四年法律第百五十四号)第199条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/414AC0000000154 - 本サイト収録
会社更生法(平成十四年法律第百五十四号)第199条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/414AC0000000154/199
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点会社更生法199条は、可決された更生計画について裁判所が法令適合・公正衡平・遂行可能性・決議の公正の四要件を審査し、すべて満たす場合に認可決定をすると定める。可決後も裁判所の認可が必要となる。
Q · 更生計画が集会で可決されたら、もうそれで決まりですか?
いいえ、裁判所の認可審査という関門が残っています
会社更生法199条により、更生計画案が可決されても、裁判所が独自に認可・不認可を決定します。認可されるには、(1) 法令への適合、(2) 公正かつ衡平、(3) 遂行可能性、(4) 決議の誠実・公正という四要件をすべて満たす必要があります。一つでも欠ければ不認可です。逆に、軽微な手続違反は3項の裁量認可で救済される余地があります。可決と認可は別の関門であり、少数派債権者は認可審査でなお「公正かつ衡平」違反を争えます。
解説
取引先の大手メーカーが会社更生を申し立て、あなたの売掛金3000万円は宙に浮いた。やがて分厚い「更生計画案」が届く。「あなたの債権は8割カット、残り2割を10年分割」と書いてある。関係人集会で多数決により可決された。もう終わりだと諦めるのは早い。199条はこう定める。可決されただけでは足りず、裁判所が四つの要件、(1) 法令への適合、(2) 公正かつ衡平、(3) 遂行可能性、(4) 決議の誠実・公正、をすべて満たすと認めて初めて認可される。逆に言えば、「この計画は特定の大口債権者だけ優遇していて不公正だ」と争う余地が、認可決定の段階にもう一つ残っている。5項は、担保権者や労働組合が意見を述べる権利まで明文で用意している。可決は終点ではない。認可審査という最後の関門の、入口にすぎない。
法的な位置づけ
会社更生法199条が定める更生計画の認可とは、関係人集会で可決された更生計画について、裁判所が法令適合・公正かつ衡平・遂行可能性・決議の誠実公正の四要件を独自に審査し、すべて満たす場合に効力を付与する裁判である。可決という多数決の結果に対する司法の最終チェックとして機能し、少数派債権者および株主の保護を担保する。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.更生計画案が届いたら清算価値を確認 計画書を受け取ったら、まず会社が今すぐ破産清算した場合の配当率を試算し、計画上の弁済率がそれを下回っていないかを比較する。下回っていれば清算価値保障違反として認可審査で争える
- 2.債権者間の不平等を権利変更条項で精査 計画の権利変更条項を読み、特定の大口債権者だけが優遇されていないか、自分と同種の債権が衡平に扱われているかを点検する。不平等があれば公正衡平違反の主張材料になる
- 3.認可決定の前に意見を述べる 199条5項の意見陳述権を使い、裁判所が認可を決める前に『公正かつ衡平』違反を清算配当率との比較数字で具体的に主張する。認可後では遅く、抗告審で『今さら』と扱われやすい
- 4.不服があれば即時抗告を期限内に 認可決定の公告が出てなお不服なら、公告掲載日の翌日から起算しておおむね2週間以内に即時抗告を申し立てる。期限は短いので公告を見たら即動く
よくある質問 AI による整理
Q1更生計画の認可とは何ですか?
可決された更生計画について、裁判所が四要件を審査し効力を付与する裁判です。会社更生法199条が根拠で、可決とは別の関門となります。
Q2会社更生の認可要件は何ですか?
(1) 法令適合、(2) 公正かつ衡平、(3) 遂行可能性、(4) 決議の誠実・公正の四つです(199条2項)。すべて満たさなければ不認可となります。
Q3清算価値保障原則とは何ですか?
破産清算した場合の配当を下回る計画は認可できないという原則です。公正かつ衡平要件の核心で、清算配当率との比較が争点になります。
Q4更生計画が不認可になるのはどんな場合ですか?
四要件のいずれかを欠く場合です。とくに遂行可能性がない計画や、特定の大口債権者だけを優遇する不公正な計画は不認可になります。
Q5裁量認可とは何ですか?
199条3項により、法令違反があっても違反の程度や更生会社の現況を考慮して不認可が不適当なときは、裁判所が認可できる制度です。
Q6更生計画の認可決定に不服がある場合はどうしますか?
即時抗告を申し立てます。期間は公告後おおむね2週間と短く、過ぎると計画は確定し全債権者を拘束します(最新の改正状況をご確認ください)。
Q7公正かつ衡平とはどういう意味ですか?
債権者間の取扱いが衡平で、清算価値が保障され、優先順位(株主より債権者が先)が守られていることです。カット自体は不公正ではありません。
Q8更生計画認可後はいつ確定しますか?
認可決定の公告後、即時抗告期間(おおむね2週間)が経過すれば確定し、全債権者を拘束します。確定すると弁済条件の変更が困難になります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1集会で可決された更生計画、もう反対しても無駄ですか?
無駄ではありません。可決と認可は別の関門で、199条2項は裁判所に四要件(法令適合・公正衡平・遂行可能・決議の公正)の独自審査を義務づけています。一つでも欠ければ不認可です。実務のポイント:実務で最も効く反論は『清算価値保障』違反、つまり今すぐ破産清算した方が自分の配当が多くなる、という数字の指摘です。漠然と不公平と言うより、清算配当率との比較で攻める方が裁判所は動きます
Q2認可が出たら、もう何もできないんですか?
即時抗告という不服申立てが残っています(会社更生法)。ただし期間は公告後おおむね2週間と短く、過ぎれば計画は確定し全債権者を拘束します(最新の改正状況をご確認ください)。実務のポイント:認可前に意見を述べておかないと、抗告審で『今さら』と扱われやすい。199条5項の意見陳述権を認可決定の前に使っておくことが、後の抗告の布石になります。順番が勝負を分けます
間違えやすい点 AI による整理
- 「集会で可決されたら計画は確定する」と知っている人は多いが、可決と認可が別の関門であることの重みを分かっていない。可決後も裁判所は四要件を独自に審査し、一つでも欠ければ不認可にできる。多数決を握った大口債権者でも、計画が不公正なら裁判所に止められる
- 「自分の債権がカットされるのは不当だ、だから認可されないはずだ」という問いの立て方そのものがずれている。会社更生はもともと債権の減免を前提とする制度で、カット自体は不公正ではない。争うべきは『カットの程度が債権者間で衡平か』『破産清算した場合より不利になっていないか』であって、カットされること自体ではない
- あなたから見れば「これだけ譲歩したのだから認可されて当然」でも、裁判所から見れば『遂行可能性』が最重要。あなたがどれだけ我慢しても、会社が計画どおり返済できる見込みがなければ認可されない。この落差を読み違えると、通らない計画に時間と費用を注ぎ込む
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 手続段階 | 199条:可決後の裁判所による認可・不認可決定 | 196条:関係人集会での更生計画案の可決 200条:続行期日の可決等における認可決定 |
| 判断主体 | 裁判所(四要件を独自審査) | 関係人(組分けごとの多数決) 裁判所(続行期日の特則) |
| 争える内容 | 公正衡平・清算価値保障・遂行可能性 | 議決権額・組分けの当否 続行期日における可決の効力 |
| 少数派の救済 | 認可審査での意見陳述(5項)+ 即時抗告 | 集会での反対票(多数決で押し切られる) 認可決定への即時抗告 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も重整計畫は関係人会議の可決後、法院の裁定認可を要する二段構え。法院が公正・公平等の観点から審査する点で日本と類似する。
韓国の統合倒産法も会生計画を関係人集会の可決後に裁判所が認可する構造。清算価値保障原則に相当する要件を含む。
ドイツの倒産計画(Insolvenzplan)も債権者集会の可決後に裁判所の確認(Bestätigung)を要し、少数派保護のため最低弁済基準が審査される。
米国 Chapter 11のプラン確認では best interests of creditors test(清算価値保障に相当)と feasibility(遂行可能性)が要件。日本の認可審査の母法的位置にある。
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 取引先が会社更生に入り、送られてきた更生計画案であなたの債権が大幅カットされていたら、どう動く? 集会で反対票を投じても多数決で押し切られる。だが認可審査では「公正かつ衡平」要件で争える。少数派の権利が不当に削られていないか、ここが最後の主張機会だ
- あなたが更生会社の管財人で、スポンサー企業と組んで事業再建型の計画を立てた。ところが45条1項7号の他社が関与する行為について、認可時点で相手会社の事情が変わり実行できなくなっていたら、計画は認可されない。スポンサー側の履行確実性を認可決定の直前まで固めておく必要がある
- 労働組合に通知が届く。あなたの会社の更生計画について、組合は意見を述べる権利がある。199条5項と7項。黙っていれば、その権利は使われないまま終わる
- 認可決定の公告が出た。不服があるなら即時抗告の期限は短い。あと数日で計画は確定し、全債権者を拘束する。動くなら今しかない
取るべき行動
被害を受けた側:1. 更生計画案が届いたら、まず『清算価値保障』を確認。会社が今すぐ破産清算した場合の配当率より、計画の弁済率が下回っていないか試算する2. 債権者間で不平等な扱い(特定の大口だけ優遇)がないか、計画の権利変更条項を精査3. 関係人集会で反対票を投じると同時に、裁判所への認可前の意見として『公正かつ衡平』違反を具体的数字で主張(199条5項) 4. 認可決定が出てなお不服なら、公告後の即時抗告期間内に抗告。期限は短いので即動く
訴えられた側:1. 四要件を逆算してチェック。法令適合、公正衡平(清算価値保障・債権者平等)、遂行可能性、決議の公正、すべての立証資料を認可申立て前に整える2. 45条1項7号の他社関与行為があれば、認可時点での実行可能性を相手会社と書面で固める3. 行政庁の許認可が絡む事項は187条の意見聴取を経て、重要な点で反していないことを確認4. 軽微な手続違反は199条3項の裁量認可で救済される余地があるため、違反の程度と更生会社の現況を整理して主張する
時効(請求できる期限):認可・不認可の決定に不服があれば即時抗告(会社更生法)。即時抗告期間は公告が掲載された日の翌日から起算して2週間が原則(最新の改正状況をご確認ください)。意見陳述(5項)は認可決定がされる前に行う必要がある
学説
通説:199条2項の認可要件は、可決という多数決原理に対する司法的コントロールとして機能する。とくに『公正かつ衡平』は清算価値保障と債権者平等を含み、少数派債権者・株主の保護を担保する核心的要件と解されている。
改正沿革 AI による整理
- 平成14年(2002年)全部改正 旧会社更生法(昭和27年法律第172号)を全部改正した現行会社更生法(平成14年法律第154号)により、更生計画の認可・不認可要件を整理した規定として置かれた。改正後の細目的な改正履歴は人的検証が必要
改正の年表
- 1.昭和27年(1952年) 新設:旧会社更生法(昭和27年法律第172号)の制定により、米国連邦倒産法の再建型手続を母法として更生計画の認可制度が導入された。
- 2.平成14年(2002年) 改正:会社更生法を全部改正(平成14年法律第154号)。認可・不認可要件を整理し、四要件と裁量認可・意見陳述権を現行の構成で199条に置いた。改正後の細目的な改正履歴は人的検証が必要。
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