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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年7月4日読了 7 分7 分7 分

会社更生法 第35条(監督命令)

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  1. 裁判所は、更生手続開始の申立てがあった場合において、更生手続の目的を達成するために必要があると認めるときは、利害関係人の申立てにより又は職権で、更生手続開始の申立てにつき決定があるまでの間、監督委員による監督を命ずる処分をすることができる。
  2. 2.裁判所は、前項の処分(以下「監督命令」という。)をする場合には、当該監督命令において、一人又は数人の監督委員を選任し、かつ、その同意を得なければ開始前会社がすることができない行為を指定しなければならない。
  3. 3.前項に規定する監督委員の同意を得ないでした行為は、無効とする。ただし、これをもって善意の第三者に対抗することができない。
  4. 4.裁判所は、監督命令を変更し、又は取り消すことができる。
  5. 5.監督命令及び前項の規定による決定に対しては、即時抗告をすることができる。
  6. 6.前項の即時抗告は、執行停止の効力を有しない。

この条文の基本情報

監督命令とは何ですか?

定義監督命令とは、会社更生法第35条に定められた規定で、「裁判所は、更生手続開始の申立てがあった場合において、更生手続の目的を達成するために必要があると認めるときは、利害関係人の申立てにより又は職権で、更生手続開始の申…」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 会社更生法第35条(監督命令)は、日本の会社更生法に含まれる条文です。
  2. 会社更生法第35条の条文原文は「裁判所は、更生手続開始の申立てがあった場合において、更生手続の目的を達成するために必要があると認めるときは、利害関係人の申立てにより又は職権で、更生手続開始の申…」で始まります。
  3. 会社更生法第35条は第四款に置かれています。
  4. 会社更生法の公布日は平成14年12月13日です。
  5. 会社更生法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
  6. 会社更生法第35条の前の条は会社更生法第34条です。
  7. 会社更生法第35条の次の条は会社更生法第36条です。
  8. 会社更生法第35条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式会社更生法(平成十四年法律第百五十四号)第35条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/414AC0000000154
  • 本サイト収録会社更生法(平成十四年法律第百五十四号)第35条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/414AC0000000154/35

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点会社更生法35条は、更生手続開始の申立てから開始決定までの間、裁判所が監督委員を選任し、その同意なしに開始前会社ができない行為を指定できると定める。同意なき行為は無効だが善意の第三者には対抗できない。

Q · 取引先が会社更生を申し立てた後の契約って、勝手に無効にされるんですか?

監督委員の同意がない指定行為は無効。ただし善意の第三者は保護される

会社更生法35条により、更生手続開始の申立てから開始決定までの間、裁判所は監督委員を選任し、その同意がなければ開始前会社ができない行為を指定できます(監督命令)。指定された行為を同意なくすると無効です(3項本文)。ただし、その無効は善意の第三者に対抗できません(3項ただし書)。つまり監督命令を知らずに取引した相手は守られ、知っていた相手だけが梯子を外されます。即時抗告はできますが執行は止まりません(6項)。

解説

取引先から『更生手続を申し立てた』と一報が入る。だが裁判所の開始決定はまだ出ていない。この申立てから開始決定までの空白こそ、会社更生法35条が抑えにかかる場所だ。放っておけば、傾いた会社は土壇場で資産を身内に流したり、特定の債権者にだけ弁済したりできてしまう。そこで裁判所は監督委員(多くは弁護士で、会社の重要行為に同意を与えるか審査する監視役)を選び、会社が一定の行為をするには監督委員の同意を要すると命じる。これが監督命令だ。あなたが知っておくべき急所は3項にある。同意なしにされた行為は無効。ただし、その無効を『善意の第三者』(監督命令を知らずに取引した相手)には対抗できない。知っていた、あるいは知り得た相手だけが梯子を外される。さらに6項、この命令に即時抗告しても執行は止まらない。争っている間も監督委員の関所は開いたままだ。

法的な位置づけ

会社更生法35条は監督命令を定める規定であり、更生手続開始の申立てから開始決定までの間、裁判所が監督委員を選任し、その同意を得なければ開始前会社が行えない行為を指定できる旨を規律する。指定行為を同意なくした場合は無効とされるが、その無効は善意の第三者には対抗できない。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.取引先の監督命令の有無を裁判所に確認 取引先の更生手続申立てを知ったら、まず管轄裁判所に監督命令が出ているか、同意対象に指定された行為の範囲を確認する。指定範囲を把握すれば、自社の取引が同意対象か判断できる
  2. 2.同意対象の取引なら監督委員の同意書面を求める 申立て後にした、または予定する取引が同意対象に入る場合、相手に監督委員の同意書面の有無を求める。同意のない指定行為は無効になるため、書面で同意を確認してから取引を進める
  3. 3.善意を裏づける証拠を固める 後で無効を主張された場合に備え、監督命令を知らなかったことを示す資料(取引時の通信記録、公告確認時点、社内決裁日)を保全する。これが3項ただし書の善意の第三者の立証材料になる
  4. 4.債権者なら開始決定後の更生債権届出を期限内に 開始決定が出たら、更生債権の届出期限を逃さない。申立て直後の駆け込み弁済は後で否認される恐れがあるため、回収できたと安心せず、正規の届出ルートを押さえる

よくある質問 AI による整理

Q1監督命令はいつ出されますか?

更生手続開始の申立てがあり、目的達成のため必要と認めるとき、開始決定があるまでの間に、利害関係人の申立てまたは職権で出されます(35条1項)。開始決定の前の空白期間が対象です。

Q2開始前会社とは何を指しますか?

更生手続開始の申立てはされたが、まだ開始決定が出ていない段階の会社を指します。この時期は資産が抜き取られやすく、監督命令で監視の関所を置きます。

Q3監督委員の同意なしにした行為は有効ですか?

指定された行為を同意なくした場合は無効です(35条3項本文)。ただし無効を善意の第三者に対抗できないため、事情を知らない取引相手は保護される余地があります。

Q4善意の第三者として保護されるための条件は?

監督命令の存在や同意対象指定を知らず、かつ知り得なかったことが前提です。取引時の通信記録や公告確認時点など、善意を裏づける資料を残しておくことが重要です。

Q5監督命令に不服がある場合はどうすればいいですか?

監督命令やその変更・取消決定に対して即時抗告ができます(35条5項)。ただし即時抗告に執行停止の効力はなく(6項)、抗告中も監督委員の権限は継続します。

Q6監督命令が出ると会社は事業を続けられますか?

続けられます。監督委員は経営権を奪わず、指定された行為についてのみ同意の可否を判断する監視役です。指定外の行為は従来どおり行えます。

Q7監督委員の同意が必要な行為はどうやって決まりますか?

裁判所が監督命令の中で、同意を得なければ開始前会社ができない行為を指定します(35条2項)。重要な財産処分や大口弁済などが指定対象になりやすい行為です。

Q8即時抗告すれば監督命令の効力は止まりますか?

止まりません。35条6項により即時抗告は執行停止の効力を持たないため、争っている間も監督委員の同意がなければ指定行為はできません。

この条文についての質問 AI による整理

Q1取引先が会社更生を申し立てたんですが、今ある売掛金は回収できますか?

申立てだけでは直ちに弁済禁止にはなりませんが、監督命令(35条)が出て弁済が同意対象に指定されると、監督委員の同意なしに支払いを受けられません。開始決定後は更生債権として計画に組み込まれます。実務のポイント:申立て直後の駆け込みで全額払ってもらえても、それが偏頗弁済として後で否認されることがある。『早い者勝ちで回収できた』と安心するのが一番危ない

Q2監督委員って何をする人なんですか?管財人とは違うんですか?

監督委員は会社の経営権を奪わず、指定された行為への同意の可否を判断して監視する立場です(35条2項)。経営権ごと引き継ぐ保全管理人や管財人とは別物。会社は事業を続けながら、重要な行為だけ関所を通す形になります。実務のポイント:監督委員には否認権が付与されることもあり、過去の資産流出を後から取り戻す調査もする。社長と親しいからと甘く見ると、昔の取引まで掘り返される

間違えやすい点 AI による整理

  • 『更生手続が始まってから注意すればいい』と問いを立てる人が多いが、その問い自体がずれている。危ないのは開始決定の前の空白期間で、監督命令はまさにその空白を埋めるための制度。開始決定を待っていては、守るべき資産はとうに動いている
  • 『無効なら取り返せる』と思いがちだが、3項ただし書がある。善意の第三者には無効を対抗できない。会社から不当に資産を受け取った相手でも、監督命令を知らなければ守られてしまうことがある
  • 監督委員が付くことは知っていても、その同意が『なければ即無効』という重さを多くの経営者は理解していない。同意対象に指定された行為を独断ですれば、契約は最初からなかったことになり、事業継続そのものが止まりかねない
比較の観点この条文ほかの条文
制度の機能会社更生法35条:監督委員による同意制(経営権は会社に残る)会社更生法30条:保全管理人(経営権を剥奪)
民事再生法54条:再生手続における監督委員(並行制度)
経営権開始前会社が保持、指定行為のみ同意を要する保全管理人に専属、経営陣は外れる
再生債務者が保持、監督委員が同意・調査
発動の重さ軽度の監視(事業継続前提)重度(資産散逸の危険が高いとき)
軽度(DIP 型を前提)

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
公司法第289條(重整監督人)

台湾も重整裁定前後に重整監督人を置き、一定行為に同意・監督を要する点で機能が近い。重整は裁判所主導で進む。

韓国
채무자 회생 및 파산에 관한 법률 제43조

韓国は会生手続で開始前の保全処分を置き、財産散逸を防ぐ。日本の監督命令に対応する保全的監督の枠組みを持つ。

ドイツ
Insolvenzordnung § 21

ドイツは開始決定前に仮の保全措置として仮の倒産管財人(vorläufiger Insolvenzverwalter)を置き、処分への同意を要求できる。

アメリカ
11 U.S.C. § 1104 / § 1116 (Chapter 11)

米国 Chapter 11は DIP(占有債務者)を原則とし、必要に応じて examiner や trustee を選任。日本の監督委員は DIP 型監視に近い。

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 長年付き合ってきた取引先に、申立て後も普段どおり商品を納め、手形で受け取った。後で『その受領は監督委員の同意が必要な行為で、同意がないから無効』と言われる。だがあなたが監督命令を知らなかったなら、3項ただし書の善意の第三者として保護される余地がある。知っていたかどうかが、回収できるかの分水嶺になる
  • もし開始決定の前に、傾いた会社が主力工場を関連会社へ二束三文で売り飛ばそうとしたら、誰が止めるのか。監督委員の同意という関門がここで効く。同意なき処分は無効とされ、債権者全体の取り分が守られる
  • 監督命令の謄本が届いた。即時抗告はできるが、執行は止まらない。抗告している間も、あなたの会社は監督委員の同意なしに大口の支払いひとつできない。
  • あなたが開始前会社の社長で、運転資金のため在庫を急いで現金化したい。だが在庫処分が同意対象に指定されていれば、監督委員の判断を待つしかない。焦って独断で売れば、その契約は無効とされ、買い手とのトラブルまで抱え込む

取るべき行動

被害を受けた側:1. 取引先の更生申立てを知ったら、まず裁判所に監督命令の有無と、同意対象に指定された行為の範囲を確認する2. 申立て後にした取引が同意対象なら、監督委員の同意書面の有無を相手に求める3. 同意がなく無効を主張された場合、自分が監督命令を知らなかった『善意の第三者』であることを示す資料(取引時の通信記録、公告の確認時点)を固める4. 債権者なら、開始決定後の更生債権届出の期限を逃さない

訴えられた側:1. 監督命令を受けたら、まず同意対象に指定された行為の範囲を正確に把握する。指定外の行為は従来どおりできる2. 資金繰りや重要な処分は独断で動かず、監督委員に事前相談し同意を書面で取る。独断行為は3項で無効になる3. 命令に不服なら即時抗告できるが、6項で執行は止まらない。抗告中も同意手続は守る4. 監督委員への情報開示を誠実に行い、隠し事はより強力な保全管理人選任(経営権剥奪)に直結すると心得る

時効(請求できる期限):監督命令及びその変更・取消決定への即時抗告は、裁判の告知を受けた日から原則1週間以内(即時抗告の一般期間。倒産手続では公告日起算の特則がある場合があり、最新の条文をご確認ください)。ただし6項により執行停止の効力はなく、抗告中も監督委員の権限は継続する

学説

通説:35条3項の無効は財産散逸防止のための強力な効果だが、取引の安全を害さないよう善意の第三者保護で限定される。同意の要否は裁判所が指定した行為の範囲によって画され、指定外の行為まで無効化されるわけではないと解されている。

改正沿革 AI による整理

改正の年表

  1. 1.昭和27年(1952年) 新設:旧会社更生法を制定。米国の会社再建型倒産手続を母法として、株式会社の再建のための更生手続を導入。
  2. 2.平成14年(2002年) 改正:会社更生法を全部改正(平成14年法律第154号、平成15年施行)。開始決定前の保全的監督として監督命令・監督委員制度を整備。

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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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