要点会社更生法 17 条は、株式会社が破産のおそれ等の段階で更生手続開始を申し立てられると定める。資本金の十分の一以上の債権者や議決権の十分の一以上の株主にも申立権がある。
Q · 会社更生って、潰れかけた会社が自分で申し立てるものですよね?
会社だけでなく、大口の債権者や株主も申し立てられます
会社更生法 17 条により、株式会社は「破産のおそれ」がある段階、または弁済すれば事業継続に著しい支障が出る段階で、自ら更生手続開始を申し立てられます。さらに、資本金の額の十分の一以上に当たる債権を持つ債権者や、総株主の議決権の十分の一以上を持つ株主にも申立権があります。つまり経営陣の意思に反して、外部から会社を更生手続へ引きずり込むこともできます。会社更生は破産(清算)ではなく、事業を生かしたまま立て直す再建型の手続です。
取引先から「会社更生を申し立てる」と通知が来たとき、多くの人は「あの会社は潰れた」と早合点する。だが会社更生は破産(清算して会社を消す手続)ではなく、会社を生かしたまま立て直す手続だ。会社更生法 17 条は、その入口を二つ開けている。第一に、株式会社自身が、まだ破産には至っていない「破産のおそれ」の段階や、借金を約定どおり払うと事業の継続に著しい支障が出る段階で、先手を打って申し立てられる。第二に、会社が動かなくても、資本金の額の十分の一以上にあたる債権を持つ債権者や、議決権の十分の一以上を持つ株主が、会社を更生手続に引きずり込める。つまりこの条文は、沈みかけた船をいつ、誰がドック入りさせるかを決める起点だ。JAL が 2010 年に使ったのもこの手続。会社更生は株式会社にしか使えず、しかも担保を持つ銀行すら手続の中に縛り込む、再建型では最強の手続である。
会社更生法第 17 条は、再建型倒産手続である会社更生の入口を定める規定であり、申立権者を株式会社自身・一定割合の債権を持つ債権者・一定割合の議決権を持つ株主に限定し、その申立要件を「破産手続開始の原因となる事実が生ずるおそれ」または「弁済により事業継続に著しい支障を来すおそれ」と規定する。清算型の破産とは異なり、事業の維持更生を目的とする点に本質がある。
AI 輔助整理,以條文原文為準
株式会社を清算せず、事業を生かしたまま立て直す再建型の倒産手続です。会社更生法が根拠で、原則として管財人が選任され、担保権者も更生担保権者として手続に拘束されます。
会社自身は「破産手続開始の原因が生ずるおそれ」または「弁済すれば事業継続に著しい支障を来すおそれ」のいずれかが必要です(会社更生法 17 条 1 項)。破産前の段階でも申し立てられます。
申し立てられます。会社が破産のおそれの状態にある場合、その会社の資本金の額の十分の一以上に当たる債権を持つ債権者は、単独でも更生手続開始を申し立てられます(17 条 2 項 1 号)。
総株主の議決権の十分の一以上を持つ株主は、会社が破産のおそれの状態にあるとき、更生手続開始を申し立てられます(17 条 2 項 2 号)。経営陣の意思に反する申立ても可能です。
実際に支払不能や債務超過に陥る前で、放置すれば破産手続開始の原因となる事実が生ずる蓋然性がある段階を指します。早期に申し立てるほど事業価値を残せます。
工場抵当などの担保権は「更生担保権」に組み替えられ、自由な担保実行が止まります。担保権者も手続に拘束される点が、民事再生(別除権として手続外で実行可)との大きな違いです。
使えません。会社更生は株式会社専用の手続です。合同会社・個人・医療法人などは民事再生法を利用します。担保権者まで拘束したい大企業向けの手続です。
会社更生は事業継続を前提とするため、開始後の給料は共益債権として優先弁済され、未払給料も手厚く保護される傾向があります。破産(清算)とは逆で、慌てて退職する前に確認が必要です。
最大の違いは経営陣と担保権の扱いです。会社更生(17 条)は原則として管財人が選任され経営陣は退き、担保権者も『更生担保権者』として手続に拘束され勝手に担保実行できません。民事再生は経営陣がそのまま残り(DIP 型)、担保権は別除権として手続外で実行できます。業界裏話ヒント:会社更生は手続が重く費用も時間もかかるため、実務では大企業や上場企業向け。中小企業はまず民事再生を検討します。どちらが向くかは、担保権者をどれだけ縛る必要があるかで決まる
申立て自体は引き金にすぎず、裁判所が更生手続開始の決定(30 条、現行効力をご確認ください)を出し、管財人を選任して初めて経営陣が交代します。ただし 2002 年改正後は旧経営陣を管財人とする DIP 型会社更生も認められています。業界裏話ヒント:債権者申立ては『資本金の十分の一以上の債権』が要件ですが、実際に単独で申し立てる債権者は稀。多くは申立権を交渉材料に、私的整理や事業譲渡を引き出すために使います。引き金を引く前の交渉力こそ本当の武器
諦める必要はありません。開始前の売掛金は更生債権として届け出れば、更生計画に基づき一部弁済を受けられ、破産より回収率が高いことも多い。さらに開始決定後の取引で生じた債権は共益債権として優先的に弁済されます。業界裏話ヒント:開始前の駆け込み回収(相殺や担保取得)は後で否認されるリスクがある一方、開始後も取引を続ければ共益債権として手厚く守られる。取引を切るか続けるかの判断が回収額を左右する
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 目的・性質 | 会社更生:事業を生かす再建型(株式会社専用) | — |
| 経営陣の扱い | 原則、管財人が選任され経営陣は退く(DIP 型もあり) | — |
| 担保権の扱い | 更生担保権として手続に拘束、自由な実行を停止 | — |
| 申立権者 | 会社・資本金 1/10 以上の債権者・議決権 1/10 以上の株主 | — |
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