要点会社更生法 224 条の 2 は、株式移転をする更生計画が認可されると、更生債権者等が新設完全親会社の成立日に株式・社債等へ振り替えられ、会社法上の債権者異議手続は適用除外になると定める。
Q · 倒産した取引先の更生計画で、私の債権が勝手に新会社の株式に変えられることってあるの?
あります。あなたの同意は不要で、認可後は異議も出せません
会社更生法 224 条の 2 により、更生会社が株式移転をする更生計画が認可されると、更生債権者等は株式移転設立完全親会社の成立の日に、計画の定めに従って自動的に新会社の株主・社債権者・新株予約権者等にされます。あなた個別の同意は不要です。さらに第 2 項が、通常の株式移転に伴う会社法 810 条(債権者の異議)・803 条(書類の備置き)・805 条の 2 などを適用除外にするため、認可後に異議を申し立てる窓口そのものが閉じます。抵抗できるのは更生計画案の議決段階だけです。
取引先が会社更生を申し立て、あなたの売掛金は宙に浮いた。回収を諦めかけたところに届いた分厚い更生計画案を読んで、目を疑う。「あなたの債権は、新しく作る持株会社の株式に振り替える」と書いてある。これが会社更生法 224 条の 2 の世界だ。更生会社が株式移転(既存の会社の上に新しい完全親会社を作る組織再編手法)をする更生計画が認可されると、あなたのような更生債権者等は、その新会社(株式移転設立完全親会社)の成立の日に、計画の定めに従って自動的に株主・社債権者・新株予約権者のいずれかにされる。あなた個人の同意は要らない。さらに第 2 項が効く。通常の株式移転なら必ずついてくる会社法上の債権者の異議手続(会社法 810 条)も、計画書類の備置き(同 803 条)も、簡易手続の規定(同 805 条の 2)も、まるごと適用除外される。裁判所が認可した計画だから、もう文句を言う窓口がない。戦える場所は、認可される前の一本道にしか残されていなかったのだ。
会社更生法 224 条の 2 は、株式移転をする更生計画に関する地位変動の特例規定であり、更生会社が株式移転を行う更生計画が認可された場合に、更生債権者等が株式移転設立完全親会社の成立日に計画の定めに従い株主・社債権者・新株予約権者等となる旨、および会社法上の債権者異議手続等を適用除外とする旨を定める。
既存の更生会社の上に新しい完全親会社を新設し、更生債権者等の債権をその新会社の株式・社債等に振り替える組織再編手法です。会社更生法 224 条の 2 が地位変動の効果を定めます。
更生手続開始前の原因で生じた債権を持つ更生債権者のほか、更生担保権者や株主等を含む概念です。本条では計画の定めに従い新会社の株主・社債権者等へ振り替えられる対象になります。
紙くずにはなりませんが、計画次第で新会社の株式や別の社債に振り替えられ、約束された利率や償還期限が変わります。回収価値は振替先の形態と新会社の再建可否で決まります。
会社更生は株式会社専用で管財人が経営権を握り担保権も手続に取り込む強力な手続、民事再生は経営陣が残り担保権を別除権として扱う簡易な手続です。株式移転の特例は会社更生側にあります。
株式移転によって新たに設立され、更生会社の発行済株式の全部を保有する持株会社のことです。本条では、この会社の成立日に更生債権者等の地位が変動します。
更生債権者の組(クラス)での議決の際に、議決権を行使して反対の意思を示すのが唯一の実効的手段です。認可後は本条 2 項により異議手続が閉ざされます。
債権(デット)を株式(エクイティ)に転換することです。倒産処理では現金弁済が難しい会社の債権を株式の形で渡す手法で、本条はその一形態を更生計画上で実現します。
原則できません。本条 2 項が会社法 810 条等の債権者異議手続を適用除外にしているためです。認可決定への即時抗告という最後の手段はありますが、計画全体を覆す必要があります。
あります。会社更生法 224 条の 2 は、更生会社が株式移転をする更生計画が認可されると、更生債権者等が新設の完全親会社の成立日に、計画の定めに従って自動的に株主などになると定めています。あなた個別の同意は不要です。業界裏話ヒント:実務ではこれが『デット・エクイティ・スワップ(債務の株式化)』の一形態として使われます。管財人は『どうせ現金では返せない会社だから、株式の形でも価値を渡す方が債権者のためになる』と説明しますが、その株式に流通市場がなければ売るに売れない。振替後の出口(売却先・買取条項)があるかを認可前に確認できるかどうかで、回収の現実味がまるで変わります
原則できません。本条 2 項が、通常の株式移転に伴う会社法 810 条(債権者の異議)や 803 条(書類の備置き)、805 条の 2 などをまるごと適用除外にしているからです。裁判所の認可が、それら個別の保護手続の代わりを果たすという建付けです。業界裏話ヒント:だからこそプロは『認可前』に全勝負をかけます。更生債権者の組分け(クラス分け)が自分に不利でないか、議決権の数は適正か、ここを認可前に争うのが定石。認可決定への即時抗告という最後の手段はありますが、計画全体を覆す必要があり、株式移転条項だけを狙い撃ちで外すのはまず通りません
経済的な立場が根本から違います。182 条の 4 第 2 号は、債権を普通株式(イ)・社債(ロ)・新株予約権(ハ)・新株予約権付社債(ニ)のどれに振り替えるかを計画で定められるとしています。株式なら議決権と配当、社債なら確定利率と償還期限、というように回収の確実性と上振れ余地のバランスが変わります。業界裏話ヒント:一般に社債型は元本回収の確実性が相対的に高く、株式型は会社が再建に成功したときの値上がり益を狙えるハイリスク型です。どの形にされるかは更生計画次第なので、自分の組がどれに割り当てられているかを認可前に見極めることが、回収戦略の出発点になります
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 組織再編の種類 | 224 条の 2:株式移転(新設の完全親会社を作る) | — |
| 地位変動の発生日 | 株式移転設立完全親会社の成立の日 | — |
| 債権の振替先 | 新会社の株式・社債・新株予約権・新株予約権付社債(182 条の 4 第 2 号) | — |
| 会社法手続の適用除外 | 会社法 740・803・805 条の 2・810 条を適用除外(2 項) | — |
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