要点会社更生法224条は、更生計画で株式交換を定めると、更生債権者等が効力発生日にスポンサー完全親会社の株主等になり、会社法の債権者異議手続は更生会社に適用されないと定める。
Q · 倒産した取引先の更生計画で、債権が現金じゃなくてスポンサー親会社の株に変わると書いてあったら拒否できる?
個別には拒否できず、勝負は関係人集会の議決です
会社更生法224条により、更生計画で株式交換が定められると、更生債権者等は効力発生日に自動的にスポンサー完全親会社の株主・社債権者等になります(同条1項、182条の3)。平時のM&Aで使える会社法789条・799条の債権者異議手続は、同条2項・5項・6項で更生会社には適用されません。対抗の主戦場は、計画認可前の関係人集会での議決権行使です。一人で反対しても多数決で覆りますが、同じ組の債権者と連携して否決ラインを握れば、計画修正や弁済条件の見直しを引き出せる余地があります。
取引先が倒産した。あなたが貸していた数千万円はもう戻らない、そう諦めかけたとき、届いた更生計画書にこう書いてある。「更生債権者は効力発生日に、スポンサー親会社の株主となる」。会社更生法224条は、倒産会社の再建で「株式交換」を使い、あなたの債権を、まったく別の会社(スポンサーの完全親会社)の株式・社債・新株予約権に組み替える仕組みを定める。問題はその先だ。平時のM&Aで株式交換をするなら、債権者には異議を申し立てる手続(会社法789条・799条)、事前開示、差止請求が保障される。だが本条2項・5項・6項は、その会社法の保護手続を、更生会社についてまるごと適用しないと宣言する。裁判所が監督する更生手続そのものが、その保護の役割を引き受けるからだ。あなたの拒否権は消えたわけではない。関係人集会の議決権という、別の場所に移されている。それを知らない者だけが、存在しない異議手続を探して時間を溶かす。
会社更生法224条は、更生計画における株式交換の特例を定める規定である。更生計画で182条の3の株式交換を定めた場合、更生債権者等は効力発生日に株式交換完全親会社の株式・社債・新株予約権の保有者となり、会社法740条・789条・799条等の債権者異議手続は更生会社について適用されない。裁判所監督下の更生手続が会社法の保護手続を代替する構造をとる。
更生計画における株式交換の特例規定です。更生債権者等が効力発生日にスポンサー完全親会社の株式・社債・新株予約権の保有者となり、会社法の債権者異議手続が適用除外になります。
債権者の債権を株式に転換し、債務者の財務を改善する手法です。会社更生では本条が、会社法の煩雑な手続を飛ばしてこれを実現する装置として機能します。
使えません。会社更生法224条2項・5項・6項により、会社法789条・799条等の債権者異議手続は更生会社に適用されません。対抗は関係人集会の議決によります。
更生計画認可後の「効力発生日」です(同条1項)。効力発生日に株式交換が自動執行され、定めに従い株式・社債等の保有者となります。
倒産した会社そのものの株ではなく、株式交換でその完全親会社となるスポンサー会社の株式・社債です(182条の3)。
親会社が上場企業なら市場で売却できますが、非上場の事業再生ファンド傘下だと売り先がなく塩漬けになりがちです。議決前に流動性の確認が重要です。
224条は既存のスポンサー会社を完全親会社とする「株式交換」、225条は新たに親会社を設立する「株式移転」の特例です(現行効力は要確認)。
認可決定に対しては限られた期間内の即時抗告が認められます。効力発生日を過ぎると会社法上の救済は封じられるため、最新の手続規定をご確認ください。
個別には拒否できません。本条1項により、更生計画で株式交換が定められると、効力発生日に自動的に株主や社債権者になります。通常のM&Aで使える会社法789条の債権者異議手続も、本条2項で適用除外です。業界裏話ヒント:唯一の対抗手段は、計画が認可される前の関係人集会での議決権行使です。一人で反対しても多数決で覆りますが、同じ立場の債権者と組んで否決ラインを握れば、計画自体を練り直させられる。弁護士は「異議は事後ではなく事前の議決で」と動く
株式交換で更生会社がスポンサー会社の完全子会社になるため、あなたが受け取るのは親会社(完全親会社)の株式・社債です(本条1項、182条の3)。倒産した会社そのものの株ではありません。業界裏話ヒント:この親会社が上場企業なら株を売って現金化できますが、非上場の事業再生ファンド傘下だと売り先がなく塩漬けになる。だから議決前に「親会社株の流動性」を確認するのが実務の勘所。もらえる額面より、出口があるかが本当の価値を決める
いいえ、ここでの「社員」は会社法上の持分会社(合同会社など)の出資者を指し、従業員のことではありません(本条3項)。親会社が株式会社でなく持分会社の場合、あなたは株主ではなく社員として扱われ、定款変更も自動でなされたものとみなされます。業界裏話ヒント:持分会社の社員は、株式会社の株主と違って退社や持分譲渡のルールが厳しく、出口がさらに限られる。『社員になる』条項を見たら、株式の場合以上に脱出経路を確認すべきサインだ
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|---|---|---|
| 組織再編の類型 | 224条:株式交換(既存スポンサーを完全親会社に) | — |
| 更生債権者の地位変動 | 効力発生日に完全親会社の株式・社債等の保有者となる | — |
| 会社法の債権者異議手続 | 740条・789条・799条等を適用除外(2項・5項・6項) | — |
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