会社更生法 第224条(株式交換に関する特例)
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- 第百八十二条の三第一項の規定により更生計画において更生会社が同項に規定する株式交換をすることを定めた場合において、次の各号に掲げる場合には、更生債権者等は、株式交換がその効力を生ずる日(以下この条において「効力発生日」という。)に、同項第三号に掲げる事項についての定めに従い、当該各号に定める者となる。
- 一第百八十二条の三第一項第二号イに掲げる事項についての定めがある場合同号イの株式の株主
- 二第百八十二条の三第一項第二号ロに掲げる事項についての定めがある場合同号ロの社債の社債権者
- 三第百八十二条の三第一項第二号ハに掲げる事項についての定めがある場合同号ハの新株予約権の新株予約権者
- 四第百八十二条の三第一項第二号ニに掲げる事項についての定めがある場合同号ニの新株予約権付社債についての社債の社債権者及び当該新株予約権付社債に付された新株予約権の新株予約権者
- 2.前項に規定する場合には、会社法第七百四十条、第七百八十二条、第七百八十四条の二及び第七百八十九条の規定は、更生会社については、適用しない。
- 3.第百八十二条の三第二項の規定により更生計画において更生会社が同項に規定する株式交換をすることを定めた場合において、同項第二号に掲げる事項についての定めがあるときは、更生債権者等は、効力発生日に、同号に掲げる事項についての定めに従い、当該株式交換完全親会社の社員となる。この場合においては、株式交換完全親会社は、効力発生日に、同号の社員に係る定款の変更をしたものとみなす。
- 4.第百八十二条の三第二項の規定により更生計画において更生会社が同項に規定する株式交換をすることを定めた場合において、同項第三号イに掲げる事項についての定めがあるときは、更生債権者等は、効力発生日に、同項第四号に掲げる事項についての定めに従い、同項第三号イの社債の社債権者となる。
- 5.第百八十二条の三第二項の規定により更生計画において更生会社が同項に規定する株式交換をすることを定めた場合には、会社法第七百四十条、第七百八十二条、第七百八十四条の二及び第七百八十九条の規定は、更生会社については、適用しない。
- 6.第百八十二条の三第三項の規定により更生計画において更生会社が同項に規定する株式交換をすることを定めた場合には、会社法第七百四十条、第七百九十四条、第七百九十六条の二及び第七百九十九条の規定は、更生会社については、適用しない。
この条文の基本情報
株式交換に関する特例とは何ですか?
定義株式交換に関する特例とは、会社更生法第224条に定められた規定で、「第百八十二条の三第一項の規定により更生計画において更生会社が同項に規定する株式交換をすることを定めた場合において、次の各号に掲げる場合には、更生債権者等は、株式…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 会社更生法第224条(株式交換に関する特例)は、日本の会社更生法に含まれる条文です。
- 会社更生法第224条の条文原文は「第百八十二条の三第一項の規定により更生計画において更生会社が同項に規定する株式交換をすることを定めた場合において、次の各号に掲げる場合には、更生債権者等は、株式…」で始まります。
- 会社更生法第224条は第二節に置かれています。
- 会社更生法の公布日は平成14年12月13日です。
- 会社更生法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 会社更生法第224条の前の条は会社更生法第223条です。
- 会社更生法第224条の次の条は会社更生法第224条の2です。
- 会社更生法第224条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
会社更生法(平成十四年法律第百五十四号)第224条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/414AC0000000154 - 本サイト収録
会社更生法(平成十四年法律第百五十四号)第224条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/414AC0000000154/224
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点会社更生法224条は、更生計画で株式交換を定めると、更生債権者等が効力発生日にスポンサー完全親会社の株主等になり、会社法の債権者異議手続は更生会社に適用されないと定める。
Q · 倒産した取引先の更生計画で、債権が現金じゃなくてスポンサー親会社の株に変わると書いてあったら拒否できる?
個別には拒否できず、勝負は関係人集会の議決です
会社更生法224条により、更生計画で株式交換が定められると、更生債権者等は効力発生日に自動的にスポンサー完全親会社の株主・社債権者等になります(同条1項、182条の3)。平時のM&Aで使える会社法789条・799条の債権者異議手続は、同条2項・5項・6項で更生会社には適用されません。対抗の主戦場は、計画認可前の関係人集会での議決権行使です。一人で反対しても多数決で覆りますが、同じ組の債権者と連携して否決ラインを握れば、計画修正や弁済条件の見直しを引き出せる余地があります。
解説
取引先が倒産した。あなたが貸していた数千万円はもう戻らない、そう諦めかけたとき、届いた更生計画書にこう書いてある。「更生債権者は効力発生日に、スポンサー親会社の株主となる」。会社更生法224条は、倒産会社の再建で「株式交換」を使い、あなたの債権を、まったく別の会社(スポンサーの完全親会社)の株式・社債・新株予約権に組み替える仕組みを定める。問題はその先だ。平時のM&Aで株式交換をするなら、債権者には異議を申し立てる手続(会社法789条・799条)、事前開示、差止請求が保障される。だが本条2項・5項・6項は、その会社法の保護手続を、更生会社についてまるごと適用しないと宣言する。裁判所が監督する更生手続そのものが、その保護の役割を引き受けるからだ。あなたの拒否権は消えたわけではない。関係人集会の議決権という、別の場所に移されている。それを知らない者だけが、存在しない異議手続を探して時間を溶かす。
法的な位置づけ
会社更生法224条は、更生計画における株式交換の特例を定める規定である。更生計画で182条の3の株式交換を定めた場合、更生債権者等は効力発生日に株式交換完全親会社の株式・社債・新株予約権の保有者となり、会社法740条・789条・799条等の債権者異議手続は更生会社について適用されない。裁判所監督下の更生手続が会社法の保護手続を代替する構造をとる。
よくある質問 AI による整理
Q1会社更生法224条とは何ですか?
更生計画における株式交換の特例規定です。更生債権者等が効力発生日にスポンサー完全親会社の株式・社債・新株予約権の保有者となり、会社法の債権者異議手続が適用除外になります。
Q2債務の株式化(デット・エクイティ・スワップ)とは?
債権者の債権を株式に転換し、債務者の財務を改善する手法です。会社更生では本条が、会社法の煩雑な手続を飛ばしてこれを実現する装置として機能します。
Q3更生計画の株式交換で債権者異議は使えますか?
使えません。会社更生法224条2項・5項・6項により、会社法789条・799条等の債権者異議手続は更生会社に適用されません。対抗は関係人集会の議決によります。
Q4更生債権者が株主になるのはいつですか?
更生計画認可後の「効力発生日」です(同条1項)。効力発生日に株式交換が自動執行され、定めに従い株式・社債等の保有者となります。
Q5会社更生でもらえる株はどの会社の株ですか?
倒産した会社そのものの株ではなく、株式交換でその完全親会社となるスポンサー会社の株式・社債です(182条の3)。
Q6もらった更生計画の株は売って現金化できますか?
親会社が上場企業なら市場で売却できますが、非上場の事業再生ファンド傘下だと売り先がなく塩漬けになりがちです。議決前に流動性の確認が重要です。
Q7会社更生法224条と225条の違いは何ですか?
224条は既存のスポンサー会社を完全親会社とする「株式交換」、225条は新たに親会社を設立する「株式移転」の特例です(現行効力は要確認)。
Q8更生計画認可決定への即時抗告はいつまでにできますか?
認可決定に対しては限られた期間内の即時抗告が認められます。効力発生日を過ぎると会社法上の救済は封じられるため、最新の手続規定をご確認ください。
この条文についての質問 AI による整理
Q1倒産した取引先の更生計画で、お金じゃなくて株をもらえと言われました。拒否できますか?
個別には拒否できません。本条1項により、更生計画で株式交換が定められると、効力発生日に自動的に株主や社債権者になります。通常のM&Aで使える会社法789条の債権者異議手続も、本条2項で適用除外です。実務のポイント:唯一の対抗手段は、計画が認可される前の関係人集会での議決権行使です。一人で反対しても多数決で覆りますが、同じ立場の債権者と組んで否決ラインを握れば、計画自体を練り直させられる。弁護士は「異議は事後ではなく事前の議決で」と動く
Q2もらえる株が、倒産した会社じゃなくて別の親会社の株ってどういうことですか?
株式交換で更生会社がスポンサー会社の完全子会社になるため、あなたが受け取るのは親会社(完全親会社)の株式・社債です(本条1項、182条の3)。倒産した会社そのものの株ではありません。実務のポイント:この親会社が上場企業なら株を売って現金化できますが、非上場の事業再生ファンド傘下だと売り先がなく塩漬けになる。だから議決前に「親会社株の流動性」を確認するのが実務の勘所。もらえる額面より、出口があるかが本当の価値を決める
Q3更生計画で『社員になる』と書かれていました。その会社の従業員になるってことですか?
いいえ、ここでの「社員」は会社法上の持分会社(合同会社など)の出資者を指し、従業員のことではありません(本条3項)。親会社が株式会社でなく持分会社の場合、あなたは株主ではなく社員として扱われ、定款変更も自動でなされたものとみなされます。実務のポイント:持分会社の社員は、株式会社の株主と違って退社や持分譲渡のルールが厳しく、出口がさらに限られる。『社員になる』条項を見たら、株式の場合以上に脱出経路を確認すべきサインだ
間違えやすい点 AI による整理
- 「株式交換は株主同士の話で、お金を貸しただけの自分には関係ない」と思いがちだが、本条はまさに更生債権者を株式や社債の保有者へ変える条文だ。傍観者ではなく、あなたこそが主役の側にいる
- 更生計画で株がもらえると知っていても、その株が「倒産した会社の株」ではなく「スポンサー親会社の株」であること、しかも会社法の債権者保護手続が一切使えないことまでは、多くの人が気づいていない。深刻なのは、もらえる株に売り先があるかどうかだ
- あなたから見れば「異議を言う権利を奪われた」だが、法律から見れば「裁判所監督下の更生手続が、その異議手続の役割を肩代わりしている」。この前提のズレを理解しないまま、存在しない会社法上の手続を探して時間を浪費する人が後を絶たない
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 組織再編の類型 | 224条:株式交換(既存スポンサーを完全親会社に) | 225条:株式移転(新設会社を親会社に) 182条の3:株式交換等を計画に定める根拠規定 |
| 更生債権者の地位変動 | 効力発生日に完全親会社の株式・社債等の保有者となる | 効力発生日に新設親会社の株式等の保有者となる 対価の種類・割当ての枠組みを規律 |
| 会社法の債権者異議手続 | 740条・789条・799条等を適用除外(2項・5項・6項) | 対応する規定を適用除外(225条参照) —(計画記載要件の規定) |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾は会社の重整計画と株份轉換を別制度で扱う。重整計画における債権の株式化も実務で用いられ、裁判所の認可で実現する点は日本と類似
ドイツは倒産計画(Insolvenzplan)の中でDebt-Equity-Swapを行え、債権者の同意は計画全体の議決に統合される。個別の会社法手続を代替する点で本条と同型
本条の母法系。Chapter 11の再建計画で債権を株式に転換でき、計画認可(confirmation)で拘束力が生じる。会社法上の個別手続を要しない構造は日本と共通
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 取引先の更生計画で、あなたの3,000万円の債権が現金ではなくスポンサー親会社の株式に変わると書かれていたら、あなたは拒否できるのか。答えは、通常のM&Aと違って会社法の債権者異議は使えない。勝負は関係人集会の議決にしかない
- あなたが再建のスポンサーとして倒産会社を傘下に入れる。株式交換で更生会社を完全子会社化するが、本条2項のおかげで会社法789条の債権者異議手続を踏む必要がない。平時なら数か月かかる債権者保護手続が、更生計画の認可で一気に片付く
- 親会社が持分会社だった。あなたは株主ではなく社員になる。定款変更も自動でなされたものとみなされる(本条3項)
- 更生計画案の議決まであと2週間。株式交換の条項を見落としたまま賛成票を投じれば、あなたは知らぬ間にスポンサー親会社の少数株主になる。今、条項を精査しなければ後戻りできない
取るべき行動
被害を受けた側:1. 届いた更生計画案で「株式交換」「株主となる」「社債権者となる」の条項を真っ先に探す2. 受け取る対価(株式・社債の種類・数)と、それを現金化できるか(親会社が上場か非上場か)を確認3. 会社法の債権者異議手続は本条2項で使えないと理解し、対抗の主戦場を関係人集会の議決に定める4. 同じ組の債権者と連携し、否決ラインを握れるか、計画修正を求められるかを弁護士と検討する
訴えられた側:1. 更生計画に182条の3の要件に沿った株式交換条項を正確に定める(対価の種類・割当て・効力発生日) 2. 本条2項・5項・6項により会社法の債権者異議・事前開示・差止が適用除外となる前提でスケジュールを設計3. 親会社が持分会社なら本条3項の社員・定款変更みなし規定を確認4. 認可後の効力発生日に効果が自動執行されるため、計画の文言精度が事後の紛争リスクを左右することを意識する
時効(請求できる期限):特定の消滅時効はない。効果は更生計画認可後の「効力発生日」に自動的に生じる(本条1項)。実務上の勝負どころは、認可前の関係人集会での議決と、更生計画認可決定に対する即時抗告(限られた期間内、最新の手続規定をご確認ください)。効力発生日を過ぎると会社法上の救済手続は封じられている
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