会社更生法 第225条(新会社の設立に関する特例)
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- 第百八十三条本文の規定により更生計画において株式会社を設立することを定めた場合には、当該株式会社(以下この条において「新会社」という。)についての発起人の職務は、管財人が行う。
- 2.前項に規定する場合においては、新会社の定款は、裁判所の認証を受けなければ、その効力を生じない。
- 3.第一項に規定する場合には、新会社の創立総会における決議は、その内容が更生計画の趣旨に反しない場合に限り、することができる。
- 4.第一項に規定する場合において、新会社が成立しなかったときは、更生会社は、管財人が同項の規定により新会社の設立に関してした行為についてその責任を負い、新会社の設立に関して支出した費用を負担する。
- 5.第二百十一条第一項から第三項までの規定は新会社を設立する場合における設立時取締役等の選任又は選定について、同条第六項の規定は新会社の設立時取締役等が新会社の成立後において新会社取締役等となった場合における当該新会社取締役等の任期について、第二百十五条第二項から第五項までの規定は更生債権者等又は株主に対して第百八十三条第五号の新会社の設立時募集株式の割当てを受ける権利を与える場合について、第二百十六条及び第二百十七条の規定は新会社の募集新株予約権又は募集社債を引き受ける者の募集について、第二百十七条の二の規定は更生債権者等又は株主の権利の消滅と引換えにする新会社の設立時発行株式、新株予約権又は社債の発行について、それぞれ準用する。
- 6.第一項に規定する場合には、会社法第二十五条第一項第一号及び第二項、第二十六条第二項、第二十七条第五号、第三十条、第二編第一章第三節(第三十七条第三項を除く。)、第四節(第三十九条を除く。)、第五節及び第六節、第五十条、第五十一条、同章第八節、第五十八条、第五十九条第一項第一号(公証人の氏名に係る部分に限る。)、第二号(同法第二十七条第五号及び第三十二条第一項各号に掲げる事項に係る部分に限る。)及び第三号、第六十五条第一項、第八十八条から第九十条まで、第九十三条及び第九十四条(これらの規定中同法第九十三条第一項第一号及び第二号に掲げる事項に係る部分に限る。)、第百二条の二並びに第百三条の規定は、適用しない。
この条文の基本情報
新会社の設立に関する特例とは何ですか?
定義新会社の設立に関する特例とは、会社更生法第225条に定められた規定で、「第百八十三条本文の規定により更生計画において株式会社を設立することを定めた場合には、当該株式会社(以下この条において「新会社」という。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 会社更生法第225条(新会社の設立に関する特例)は、日本の会社更生法に含まれる条文です。
- 会社更生法第225条の条文原文は「第百八十三条本文の規定により更生計画において株式会社を設立することを定めた場合には、当該株式会社(以下この条において「新会社」という。」で始まります。
- 会社更生法第225条は第二節に置かれています。
- 会社更生法の公布日は平成14年12月13日です。
- 会社更生法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 会社更生法第225条の前の条は会社更生法第224条の3です。
- 会社更生法第225条の次の条は会社更生法第226条です。
- 会社更生法第225条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
会社更生法(平成十四年法律第百五十四号)第225条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/414AC0000000154 - 本サイト収録
会社更生法(平成十四年法律第百五十四号)第225条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/414AC0000000154/225
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点会社更生法225条は、更生計画で新会社を設立する際の特例を定める。発起人の職務は管財人が担い、定款は公証人ではなく裁判所の認証によって効力を生じる。
Q · 会社更生で『新会社を作る』とき、社長は誰が決めるの?
経営者ではなく裁判所が任命した管財人が設立を担います
会社更生法225条により、更生計画で新会社を設立する場合、発起人の職務は管財人が行います(1項)。定款は公証人ではなく裁判所の認証を受けなければ効力を生じません(2項)。創立総会の決議も更生計画の趣旨に反しない範囲に限られ(3項)、新会社が成立しなかったときは設立費用と責任を更生会社が負担します(4項)。設立時取締役の選任や債権者への株式割当ても、5項が準用する規定により更生計画と裁判所の監督に縛られます。
解説
倒産した会社を裁判所の手で生き返らせるとき、道は二つある。古い会社をそのまま立て直すか、まったく新しい会社を作って使える事業だけをそちらへ移すか。後者を選んだ瞬間に動き出すのが225条だ。普通、株式会社を作るには発起人がいて、定款を公証人に認証してもらい、創立総会を開く。ところが更生計画で生まれる新会社では、発起人の職務を管財人が丸ごと引き受け、定款は公証人ではなく裁判所が認証する。創立総会も自由に決議できるわけではなく、更生計画の趣旨に反する議案はそもそも通らない。つまり新会社は「誰かの起業」ではなく、裁判所の監督下で組み立てられる再生の器なのだ。あなたがこの会社の元従業員や取引先、債権者なら、自分の雇用や債権がどちらの器に乗るのかで、回収できる金額も働く場所も変わってくる。
法的な位置づけ
会社更生法225条は、更生計画に基づき株式会社(新会社)を設立する場合の特例規定である。新会社の発起人の職務は管財人が行い、定款は公証人ではなく裁判所の認証を受けなければ効力を生じない。創立総会の決議は更生計画の趣旨に反しない範囲に限られ、新会社が成立しなかった場合の費用と責任は更生会社が負担する。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
よくある質問 AI による整理
Q1会社更生法225条とは何ですか?
更生計画により株式会社(新会社)を設立する場合の特例規定です。発起人の職務を管財人が行い、定款は裁判所の認証で効力を生じ、創立総会の決議も更生計画の趣旨に反しない範囲に限られます。
Q2会社更生の新会社方式とは何ですか?
倒産会社の収益事業を新たに設立する会社へ移転し、旧会社に債務を残して清算・解散させる再建手法です。会社更生法183条本文・225条が根拠で、身軽な新会社で事業を継続します。
Q3会社更生と民事再生の違いは何ですか?
会社更生は株式会社専用で管財人が経営権を握り担保権者も拘束します。民事再生は中小企業や個人も使え、原則として従来の経営陣が事業を続けます。新会社方式は会社更生で用いられます。
Q4会社更生で管財人が発起人になるのはなぜですか?
倒産会社の再建を裁判所の監督下で迅速・公正に進めるためです。225条1項により、通常の発起人に代わって管財人が新会社の設立事務を一手に担い、計画外の意図が入らないようにします。
Q5新会社の定款は誰が認証しますか?
公証人ではなく裁判所が認証します(225条2項)。裁判所の認証を受けなければ定款は効力を生じず、定款が無効なら新会社は成立しません。通常の会社設立との決定的な違いです。
Q6会社更生で株主はどうなりますか?
既存株主の権利は更生計画により減少・消滅することが多く、100% 減資となる例もあります。新会社方式では旧会社の株主が新会社の株式を当然に取得できるわけではありません。
Q7会社更生で従業員は新会社に移れますか?
雇用の承継は更生計画の定めによります。新会社が成立して初めて移籍の受け皿ができ、転籍には原則として本人の同意が必要です。225条4項は新会社不成立時の責任を旧会社に負わせます。
Q8会社更生の新会社は登記でわかりますか?
新会社の設立登記により法人として成立します。登記簿の沿革からは旧会社との関係を直接たどりにくいため、取引先の信用調査では更生手続の経緯まで確認することが重要です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1会社更生で「新会社を作る」って、今の会社はどうなるんですか?
更生計画次第です。新会社方式(183条本文、225条)では収益力のある事業を新会社へ移し、残った旧会社は債務の清算や解散へ向かうのが典型で、新会社は管財人が発起人となって設立します。実務のポイント:実務では会社法上の新設分割と225条の新会社が混同されがちですが、後者は定款認証が公証人ではなく裁判所(2項)という点が決定的に違う。登記を扱う司法書士でも会社更生案件の経験者は限られるので、依頼するなら倒産事件の実績を確認する
Q2債権者なんですが、現金じゃなく新会社の株をもらえと言われました。拒否できますか?
更生計画で定められた割当ては、計画が認可されると拘束力を持ちます(225条5項が準用する215条、217条の2)。個別の債権者が後から単独で拒否するのは原則できません。実務のポイント:効くのは計画認可『前』です。関係人集会での議決権行使や計画案への意見で「現金弁済の比率を上げよ」と主張する。認可後に「株はいらない」と言っても、消えた債権と引き換えに発行された株がそこにあるだけ。動くタイミングが九割を決める
Q3新会社が結局できなかったら、設立にかかった費用は誰が払うんですか?
旧会社(更生会社)が負担します(225条4項)。管財人が新会社設立のためにした行為の責任も旧会社が負い、支出した費用も旧会社持ちです。実務のポイント:これは更生債権者にとって地味に重要で、設立が頓挫すると再生の原資がその費用分だけ目減りする。だから管財人は本当に新会社が成立する見込みがあるかを慎重に詰めてから計画に書く。計画段階で新会社方式の実現可能性を質す視点を持つ債権者は強い
間違えやすい点 AI による整理
- 「会社更生イコール今の会社が立て直される」と思いがちだが、更生計画は新会社を作ってそちらに事業を移す手法も選べる(183条本文、225条)。あなたが取引している『○○株式会社』が、手続後には登記上まったく別の新会社に入れ替わっていることがある
- 「新会社を作るなら、誰が社長になるかが一番の問題だ」と考える人がいる。だが問いの立て方が違う。225条5項が準用する211条の枠組みでは、設立時取締役の選任も更生計画と裁判所の監督に縛られる。「誰が」より先に「どの計画の枠で」がすでに決まっている
- 定款を裁判所が認証することは知っていても、その重さを見落としがちだ。認証がなければ定款は無効(2項)、定款が無効なら新会社は成立せず、成立しなければ4項で旧会社が費用と責任を背負う。一つの認証の遅れが、再生スキーム全体を逆流させる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 発起人の職務 | 会社更生法225条:管財人が発起人の職務を行う(1項) | 会社法の通常設立:発起人が定款作成・出資・設立事務を担う |
| 定款の認証主体 | 裁判所の認証を受けなければ効力を生じない(2項) | 公証人の認証を要する(会社法30条) |
| 創立総会の決議 | 更生計画の趣旨に反しない範囲に限られる(3項) | 法令・定款の範囲内で自由に決議できる |
| 不成立時の責任・費用 | 更生会社(旧会社)が責任と費用を負担(4項) | 発起人が連帯して責任を負う(会社法52条以下) |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾の会社更生は同一法人の再建が中心で、日本の225条のような裁判所認証による新会社設立の明文特例は置かれていない
韓国は統合倒産法で会社更生に相当する回生手続を規律。事業譲渡・新会社設立も回生計画に基づき行える
ドイツは倒産計画と『移転型再建(übertragende Sanierung)』で事業を新主体へ移す。日本の新会社方式に近い機能を果たす
米国 Chapter 11は再建計画で新会社設立や事業譲渡を柔軟に認める。旧会社更生法はこの系譜の Chapter X を範とした
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 勤め先が会社更生手続に入り「事業は新会社に承継する」と告げられたら、あなたの雇用はどうなる? 新会社が成立して初めて移籍の受け皿ができる。225条4項は、もし新会社が成立しなかった場合の費用と責任を旧会社(更生会社)が負うと定める。成立するかどうかが、あなたの来月の給与の出所を左右する
- 更生債権者であるあなたは、現金弁済の代わりに新会社の株式を割り当てられることになった。5項が準用する215条で、その割当てを受ける権利が更生計画に組み込まれる。受け取った株が紙くずか宝かは、新会社に移される事業の筋の良さ次第だ
- 管財人が新会社の定款を作った。だが裁判所の認証が下りるまで、その定款は一円の効力も持たない。2項の壁である
- 新会社設立の創立総会通知が届いた更生債権者のあなた。決議に反対したくても、更生計画の趣旨に反する議案は3項でそもそも上程できない。打てる手は計画認可の段階で異議を出しておくことだった。総会まであと数日、今からでは遅い
学説
通説:225条は更生計画に基づく新会社設立につき、発起人責任・公証人による定款認証・創立総会の自由な決議といった会社法上の設立規律を、管財人への権限集約と裁判所の監督に置き換える特例と解される。迅速な再生と取引安全・出資者保護の調整を図ったものとされる。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和27年(1952年) 新設:旧会社更生法制定。米国連邦倒産法 Chapter X を範とし、株式会社の再建手続を導入
- 2.平成14年(2002年) 改正:会社更生法全部改正(平成14年法律第154号)。手続の迅速化・合理化を図り、新会社設立の特例規定を整備
- 3.平成17年(2005年) 改正:会社法制定に伴う整備。225条が準用・除外する会社法の条文番号を現行会社法に対応させる改正
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