要点会社更生法 215 条は、更生計画で募集株式の引受人を募集する場合、株主の優先引受権を与えずに新株を発行できると定める。検査役調査や発行差止請求も適用除外となる。
Q · 会社更生に入った会社は、株主の同意なしに新株を発行して持株を薄められるの?
更生計画があれば優先引受権を外して発行できる
会社更生法 215 条 1 項により、更生計画で募集株式の引受人を募集すると定めた場合、定款に株主の優先引受権の定めがあっても、その権利を与えずに新株を発行できます。さらに 6 項で会社法の検査役調査(207 条)や発行差止請求(210 条)も適用除外となります。一方 2 項以下は、更生債権者等や株主に割当てを受ける権利を与える場合の通知・公告と 2 週間ルール(3 項)、申込みをしないと権利を失う旨(4 項)を定めています。平時の会社法の株主保護が、更生計画というルールブックで上書きされる構造です。
あなたが株を持っていた会社が経営破綻し、会社更生手続に入った。普通の増資なら、会社法202条があなたを守る。定款で既存株主に新株を優先的に引き受ける権利が保障されているからだ。ところが会社更生法215条1項は、その盾を外す。更生計画でスポンサーや債権者に新株を割り当てると決めれば、あなたの優先引受権を無視して増資できる。さらに6項で、検査役の調査(会社法207条、出資財産の価値を専門家が点検する手続)も発行差止請求(同210条、不公正な発行を止める権利)も封じられる。一方で2項以下は、更生債権者や株主に割当てを受ける権利を与える場合の通知ルールを定める。期日まで2週間(3項)、その期日までに引受けの申込みをしなければ権利は失われ(4項)、一株未満の端数は切り捨て(5項)。つまりこの一条は、あなたを守る平時の会社法ルールを停止し、更生計画という別のルールブックの上で株式が再配分される世界を作る。
会社更生法 215 条は、更生手続における募集株式発行の特例を定める規定である。更生計画で募集株式の引受人を募集すると定めた場合、株主に優先引受権を与える定款の定めがあっても、これを与えずに新株を発行することを認め、あわせて検査役調査や発行差止請求等の会社法上の規定を適用除外とする。
AI 輔助整理,以條文原文為準
更生手続での募集株式発行の特例規定です。更生計画で引受人を募集すると定めれば、株主の優先引受権を与えずに新株を発行でき、検査役調査や発行差止請求も適用除外になります。
あります。上場企業の更生では既存株主の株式が減資で消滅し、スポンサーや債権者に新株を割り当てる例が多いです。215 条はその新株発行の優先引受権を外す根拠となります。
更生計画で更生債権の一部を株式に振り替える手法です。債権者は債権者から株主に変わります。215 条はその株式割当ての通知・端数処理の手続を定めています。
できます。215 条 2 項 3 号で「権利を譲り渡すことができる旨」が通知されます。自分で出資できない場合、失効させる前に第三者へ譲渡して対価を得る道があります。
通知ではなく公告で行われます(215 条 2 項)。官報等を確認していないと、期日を過ぎて権利を失う危険があります。
一株未満の端数は切り捨てられます(215 条 5 項)。端数分の金銭精算ではなく、株式として割り当てられないことになります。
計画案が確定する前の関係人集会・意見申述の段階です。認可後に争うより、策定段階で意見を入れる方がはるかに効果的です。
守られません。215 条 1 項が会社法 202 条の適用を排除できる特例だからです。平時の株主保護は更生手続では当然には及びません。
更生計画次第である。多くの場合、既存株主の株式は減資(100%減資もある)で消滅または大幅に希釈され、スポンサーや債権者に新株が発行される。215条1項は株主の優先引受権を外して増資できる根拠だ。業界裏話ヒント:上場企業の更生では「既存株主はほぼゼロ」が実務の相場。再建報道で株価が一時上がっても、計画認可で株式が消えるパターンが多く、ここで飛びつくと痛手を負う。株式の取扱い条項を読むまで動かないのが鉄則
期日までに引受けの申込みをしないと、その権利は自動的に失われる(215条4項)。期日の2週間前までに通知されているはずなので(3項)、放置はそのまま権利放棄を意味する。業界裏話ヒント:この権利は「譲り渡すことができる旨」も通知される(2項3号)。自分が出資できないなら、申込みをせず失効させるより、期日前に第三者へ権利を譲渡して対価を得る道がある。捨てる前に譲渡を検討する人は少ない
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 募集の前提 | 会社更生法 215 条:更生計画での引受人募集の定め | — |
| 株主の優先引受権 | 定款の定めがあっても与えずに発行できる(1 項) | — |
| 検査役調査・差止請求 | 会社法 207 条・210 条等を適用除外(6 項) | — |
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