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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年7月4日読了 7 分7 分7 分

会社更生法 第207条(租税等の時効の進行の停止)

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更生計画認可の決定があったときは、租税等の請求権(共助対象外国租税の請求権を除く。)についての時効は、第百六十九条第一項の規定により納税の猶予又は滞納処分による財産の換価の猶予がされている期間中は、進行しない。

この条文の基本情報

租税等の時効の進行の停止とは何ですか?

定義租税等の時効の進行の停止とは、会社更生法第207条に定められた規定で、「更生計画認可の決定があったときは、租税等の請求権(共助対象外国租税の請求権を除く。」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 会社更生法第207条(租税等の時効の進行の停止)は、日本の会社更生法に含まれる条文です。
  2. 会社更生法第207条の条文原文は「更生計画認可の決定があったときは、租税等の請求権(共助対象外国租税の請求権を除く。」で始まります。
  3. 会社更生法第207条は第一節に置かれています。
  4. 会社更生法の公布日は平成14年12月13日です。
  5. 会社更生法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
  6. 会社更生法第207条の前の条は会社更生法第206条です。
  7. 会社更生法第207条の次の条は会社更生法第208条です。
  8. 会社更生法第207条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式会社更生法(平成十四年法律第百五十四号)第207条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/414AC0000000154
  • 本サイト収録会社更生法(平成十四年法律第百五十四号)第207条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/414AC0000000154/207

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点会社更生法207条は、更生計画認可後の納税の猶予・換価の猶予の期間中、租税債権の消滅時効が進行しないと定める。共助対象外国租税の請求権は除外される。

Q · 会社更生で税金の徴収を猶予してもらっている間に、時効で税金は消えないんですか?

消えません。猶予期間中は時効が止まり満額残ります

会社更生法207条により、更生計画認可後に169条1項の納税の猶予・換価の猶予を受けると、その期間中は租税債権の消滅時効が進行しません。徴収が止まっても時効は止まったままなので、待っても税債務は1円も減らず満額生き残ります。国税は法定納期限から原則5年で時効になりますが(国税通則法72条)、猶予期間はその5年から完全に除外されます。なお共助対象外国租税の請求権はこの時効停止の対象外です。

解説

会社の更生手続を任された管財人、あるいは経営陣として再建の只中にいるとする。資金繰りが苦しく、滞納していた法人税や消費税について、手続の中で納税の猶予や、滞納処分による財産の換価の猶予(差し押さえた財産を競売にかけて現金化する手続を待ってもらうこと)を受けた。ここで多くの人が安心する。徴収が止まったのだから、このまま時間が経てば時効(国税なら原則5年)で税債務も自然に消えていくのではないか、と。それが致命的な勘違いだ。会社更生法207条は、まさにその猶予期間中、租税債権の時効は進行しないと定める。徴収を止めてもらうことと、債権が時効で消えることは、まったく別の問題なのだ。猶予で一息ついている間、時効の時計は完全に停止している。あなたが待っても、租税債務は1円も目減りしない。しかもこの停止は他の更生債権者の取り分にも直結する。消えるはずだった税金が消えないということは、優先される租税債権が、その分の弁済原資を先に持っていくということだからだ。

法的な位置づけ

会社更生法207条は、更生計画認可の決定後、169条1項に基づく納税の猶予または滞納処分による財産の換価の猶予がされている期間中、租税等の請求権の消滅時効の進行を停止させる規定である。共助対象外国租税の請求権はその適用から除外される。徴収手続の停止と時効の進行を切り離し、租税債権の保全を図る。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.滞納租税の棚卸しと時効起算点の確認 更生会社・管財人の立場で、まず滞納している国税・地方税の一覧を作り、各債権の法定納期限と現在の時効起算点・経過期間を確認する。あと数か月で時効完成しそうな債権の有無を把握しておく
  2. 2.納税の猶予・換価の猶予の申請範囲を設計 169条1項による猶予の申請範囲を、207条で猶予期間が時効から除外される前提で設計する。猶予が認められた瞬間からその債権の時効は凍結されるため、範囲の取り方が租税債権総額を左右する点を意識する
  3. 3.弁済原資を租税満額前提で再計算 「待てば時効で消える」という見込みを原資計算から完全に排除し、租税債権は満額生き残るものとして弁済原資を組み直す。租税の優先弁済を織り込んだ上で一般債権者への配当率を提示する
  4. 4.共助対象外国租税を切り分ける 海外事業・海外子会社を抱える更生では、共助対象外国租税の請求権が混在していないか確認する。これは207条の時効停止の対象外であり、国内租税と同じ感覚で時効管理すると適用関係を取り違えるため、早期に専門家へ切り分けを依頼する

よくある質問 AI による整理

Q1会社更生法207条とは何ですか?

更生計画認可後に納税の猶予・換価の猶予を受けた租税債権について、その猶予期間中は消滅時効が進行しないと定める規定です。共助対象外国租税は除外されます。

Q2納税の猶予と換価の猶予の違いは何ですか?

納税の猶予は納付そのものを待つ措置、換価の猶予は差し押さえた財産の競売(換価)を待つ措置です。207条は両方の期間を時効進行から除外します。

Q3租税債権の消滅時効は何年ですか?

国税は法定納期限の翌日から原則5年(国税通則法72条)、地方税も5年(地方税法18条)です。ただし猶予期間はこの5年から除外されます。

Q4更生計画認可の決定とは何ですか?

裁判所が更生計画案を認可する決定で、これにより計画が効力を生じます。207条の時効停止は、この認可決定があったときを前提とします。

Q5共助対象外国租税とは何ですか?

税務行政執行共助条約に基づき、外国の税務当局のために日本が国内で徴収を代行する租税です。207条の時効停止の対象から除かれています。

Q6滞納処分による財産の換価とは何ですか?

差し押さえた財産を公売などで現金化する手続です。207条は、この換価が猶予されている期間中も租税の時効を止めます。

Q7会社更生手続中は税金を払わなくていいのですか?

免除されるわけではありません。猶予で徴収が止まるだけで、207条により時効も止まるため、税債務は満額残り続けます。

Q8租税の時効停止は債務者に不利なだけですか?

一面では不利ですが、時効消滅を防ぐ均衡があるからこそ当局は安心して猶予に応じられます。猶予を引き出す前提条件とも言えます。

この条文についての質問 AI による整理

Q1猶予してもらってる間って、結局いつになったら税金の時効は来るんですか?

猶予期間中はカウントが完全に止まるので、その期間を5年の時効(国税通則法72条)に一切算入しません。たとえば猶予前に3年経過し、3年間猶予を受けたなら、猶予明けにまだ残り2年分が走るだけです。実務のポイント:実務では再建が数年単位で続くため、租税債権が時効で消えることはまず起きません。古い滞納税ほど「待てば消える」と踏むのは禁物で、再建会社の資金計画は租税満額返済を前提に組むのが鉄則です

Q2外国の税金も入ってる場合、同じように時効が止まると考えていいですか?

いいえ、共助対象外国租税の請求権は207条の括弧書きで明示的に除外されています。これは税務行政執行共助条約に基づき外国当局のために日本が徴収を代行する特殊な税で、国内租税とは時効の扱いが別系統です。実務のポイント:海外事業を持つ会社の更生では、国内税と共助対象外国租税を一括りにして時効管理すると適用関係を取り違えます。外国税が混在する案件は、早い段階で専門家に切り分けてもらうのが安全です

Q3一般の債権者なんですが、滞納税が時効で消えてくれれば自分の配当が増えるのでは?

残念ながらその期待は207条が封じています。猶予期間中は時効が止まるため、租税債権は減らず満額で優先弁済の原資を先取りします。配当案は租税満額を前提に組まれていると見るべきです。実務のポイント:時効で減らせないなら、争点は租税債権の「額」や「成立」そのものに移ります。計画認可前の意見聴取の場で、租税の計上根拠を数字で精査するほうが、時効を当てにするより実りがあります

間違えやすい点 AI による整理

  • 「徴収を止めてもらえば、その間に時効が進んでいずれ税債務は消える」と考えるのは、問いの立て方そのものが誤っている。猶予は徴収という行動を止める制度であって、時効という時間の経過を止めない制度ではない。207条はその逆を明文化し、猶予期間を時効進行から完全に切り離している
  • 租税の消滅時効は知っていても、その時効が「いつ走り、いつ止まるか」の深刻さを見落としている人が多い。国税徴収権は法定納期限から原則5年で時効消滅する(国税通則法72条)。だが更生手続での猶予期間がまるごと除外されるため、現実には5年では絶対に消えない。再建が長引くほど、租税債務は時効の外側で温存され続ける
  • 「時効停止は債務者にとって不利なだけ」と見えるが、法律の側から見ると景色が違う。猶予は本来、税務当局が更生会社の再建を後押しするために徴収を控える譲歩だ。その譲歩が時効消滅という形で当局の不利益に転化しないよう均衡を取るのが207条であり、これがあるからこそ当局は安心して猶予に応じられる。猶予を引き出す前提条件とも言える
比較の観点この条文ほかの条文
機能207条:猶予期間中の租税時効の進行停止169条:納税の猶予・換価の猶予の根拠
国税通則法72条:国税徴収権の一般時効(5年)
適用の前提更生計画認可の決定 + 169条1項の猶予更生手続における租税徴収の調整の必要
法定納期限の経過(更生手続外でも適用)
時効への効果猶予期間を時効期間から完全に除外(進行停止)直接の時効規定ではなく猶予を授権
5年で時効完成(除外規定がなければ)
対象外共助対象外国租税の請求権は適用除外—
中断・停止事由により完成時期が変動

他国ではどう定めているか 3 か国

台湾
税捐稽徵法第23条・公司法 重整章

台湾は税捐稽徵法23条で徴収期間(時効)の中断・停止を規律し、公司重整手続と組み合わせて租税債権の保全を図る点で機能的に類似する。

ドイツ
Insolvenzordnung(InsO)・Abgabenordnung(AO)§ 231

ドイツは倒産法(InsO)と租税通則法(AO)の時効中断規定の組み合わせで倒産手続中の租税債権を保全し、徴収停止と時効消滅を切り離す点で発想が共通する。

アメリカ
11 U.S.C. § 108(c)・§ 362

米国は連邦倒産法の自動停止(automatic stay)と § 108(c) の出訴期間延長により、倒産手続中の税債権の時効進行を実質的に保全する。

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • もし更生会社の弁済原資を試算する段階で、古い滞納税が時効で落ちる前提を置いていたら、どうなるか。207条で時効が止まっている以上、その租税債権は満額生き残る。試算が崩れ、一般の更生債権者への配当見込みが下方修正される。原資の取り合いで真っ先に削られるのは、優先順位の低い無担保債権者だ
  • 管財人として納税の猶予を申請したあなた。猶予が認められた瞬間、安堵すると同時に頭の片隅で時効カウントを始めていないか。その時計は1日も進まない。猶予期間が3年続けば、その3年まるごと時効期間から除外される。猶予明けに残るのは、利息も含めて満額の租税債務だ
  • 一般の更生債権者として配当を待つ立場なら、この条文は逆方向から効いてくる。再建会社の租税滞納が大きいほど、時効で消えてくれれば自分の取り分が増える。だが207条がそれを許さない。配当案を見るときは、租税債権が時効主張で減額される余地はほぼないと織り込んで判断する必要がある
  • 海外子会社や海外事業を抱えた会社の更生で、外国の税務当局からの徴収共助の対象となる税(共助対象外国租税)が混じっていたら。この種の請求権は207条の時効停止の枠から明示的に除外されている。国内租税と同じ感覚で時効管理すると、適用関係を取り違える

取るべき行動

被害を受けた側:更生会社・管財人の立場なら、まず滞納租税の一覧を作り、各債権の法定納期限と現在の時効起算点を確認する。次に169条による納税の猶予・換価の猶予の申請範囲を設計するが、その際207条で猶予期間が時効から除外される点を前提に、租税債権は満額残ると見て弁済計画を組む。「待てば時効で消える」という見込みを原資計算から完全に排除し、租税の優先弁済を織り込んだ上で一般債権者への配当率を示すこと。

訴えられた側:一般の更生債権者・他の利害関係人の立場なら、配当案に計上された租税債権の額が時効主張で減らせる余地はほぼないと理解した上で意見を述べる。租税債権の存否や額そのものに疑義があれば、時効ではなく債権の成立・計算過程を争点にする。更生計画案の認可前の意見聴取・議決の機会を逃さず、租税の取扱いが他の債権者の配当を不当に圧迫していないかを具体的数字で検証すること。

時効(請求できる期限):国税の徴収権は法定納期限の翌日から原則5年で時効消滅する(国税通則法72条)、地方税も同様に5年(地方税法18条)。ただし207条により、169条1項の納税の猶予または換価の猶予がされている期間は時効が進行しないため、その期間は5年のカウントから完全に除外される。猶予が長期化するほど、現実の時効完成時期は後ろにずれる(最新の改正状況をご確認ください)。

学説

通説:207条の趣旨は、税務当局が更生会社の再建を後押しするため徴収を控える(納税の猶予・換価の猶予)一方で、その譲歩が時効消滅という形で当局の不利益に転化しないよう均衡を図る点にあると解されている。猶予期間を時効進行から除外することで「徴収を控える」と「債権は失わない」を両立させる規定と位置づけられる。

改正沿革 AI による整理

改正の年表

  1. 1.平成14年(2002年) 制定:会社更生法(平成14年法律第154号)として全部改正・制定。旧会社更生法を抜本的に見直し、更生手続における租税等の請求権の時効の取扱いを整理した。

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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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