信託法 第119条(延期又は続行の決議)
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受益者集会においてその延期又は続行について決議があった場合には、第百八条及び第百九条の規定は、適用しない。
この条文の基本情報
延期又は続行の決議とは何ですか?
定義延期又は続行の決議とは、信託法第119条に定められた規定で、「受益者集会においてその延期又は続行について決議があった場合には、第百八条及び第百九条の規定は、適用しない。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 信託法第119条(延期又は続行の決議)は、日本の信託法に含まれる条文です。
- 信託法第119条の条文原文は「受益者集会においてその延期又は続行について決議があった場合には、第百八条及び第百九条の規定は、適用しない。」で始まります。
- 信託法第119条は第二款 受益者集会に置かれています。
- 信託法の公布日は平成18年12月15日です。
- 信託法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 信託法第119条の前の条は信託法第118条です。
- 信託法第119条の次の条は信託法第120条です。
- 信託法第119条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
信託法(平成十八年法律第百八号)第119条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/418AC0000000108 - 本サイト収録
信託法(平成十八年法律第百八号)第119条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/418AC0000000108/119
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点信託法119条は、受益者集会で延期・続行を決議した場合、招集決定(108条)と招集通知(109条)を不要とする。継続会で扱えるのは原会の議題に限られる。
Q · 受益者集会で「続きは来週」と決まったら、継続会の招集通知はまた届くの?
原則届かない。延期・続行決議で招集手続は省略される
信託法119条により、受益者集会で延期又は続行の決議があった場合、招集事項の決定(108条)と招集通知(109条)の規定は適用されません。継続会は原会と同一の集会とみなされるため、欠席者にも新たな通知は法律上不要です。ただし、継続会で扱えるのは原会の通知に載った議題に限られ、原会から間隔が空きすぎると同一性を欠き、招集のやり直しが必要と解される余地があります。
解説
受益者集会の議場で「今日は結論を出さず、続きは十日後に」と決議したとする。この瞬間、受託者が改めて日時や議題を決め直す手続(108条)も、受益者全員に招集通知を送り直す手続(109条、原則として会日の二週間前までに通知)も不要になる。延期後・続行後の会は「新しい集会」ではなく「同じ集会の続き」と扱われるからだ。ここで受益者のあなたが知っておくべきなのは、初回を欠席すると、続きの日程を書面で知らされる保証がないという点である。逆に言えば、議場にいる多数派は、二週間待たずに次の会を開ける。そのぶん縛りもある。続きの会で話し合えるのは、最初の通知に載っていた議題に限られる。原会から間隔が空きすぎると「同じ集会」とは言いにくくなり、招集のやり直しが必要とされる余地がある。どこまでが「続き」と言えるかは、実務上、解釈が分かれている
法的な位置づけ
信託法119条は、受益者集会において延期又は続行の決議がされた場合に、招集事項の決定に関する108条および招集通知に関する109条の適用を除外する規定である。延期後・続行後の集会(継続会)は原会と同一の集会と扱われ、審議できる事項は原会の目的事項に限られると解されている。
よくある質問 AI による整理
Q1受益者集会の継続会とは何ですか?
受益者集会で続行の決議をした後、審議を引き継いで開かれる会です。信託法119条により原会と同一の集会と扱われ、新たな招集手続は不要です。
Q2受益者集会の延期と続行の違いは?
延期は議事に入らずに会日を後にずらすこと、続行は審議を始めた後に残りを後日に持ち越すことです。どちらも信託法119条で招集手続が不要になります。
Q3受益者集会 継続会 何日以内に開く?
信託法に明文の期間制限はありません。原会との同一性を保てる合理的期間内とされ、株主総会実務にならい二週間程度を目安とする見解があります。
Q4継続会で新しい議題を追加できる?
できないと解されています。継続会は原会の続きであり、原会の招集通知に載った目的事項しか扱えません。新議題は招集をやり直す必要があります。
Q5受益者集会の延期決議に必要な賛成数は?
延期・続行の決議は原則として普通決議で足りると解されています。決議要件は信託法113条と信託行為の定めを確認する必要があります。
Q6受益者集会の招集通知は何日前までに出す?
信託法109条により、原則として会日の二週間前までに書面で通知します。延期・続行の決議があった継続会には、この通知義務が適用されません。
Q7受益者集会を欠席したら委任状は継続会にも使える?
継続会は原会と同一の集会と扱われるため、原会のための委任状が継続会でも効力を持つと考えられています。委任状の文言も念のため確認しましょう。
Q8受益者集会の継続会の決議は取り消せる?
議題の追加や原会との同一性欠如があれば、招集手続の瑕疵として決議の効力を争う余地があります。通知が来なかったこと自体は原則として理由になりません。
この条文についての質問 AI による整理
Q1継続会の通知が来なかったんですが、これって違法じゃないんですか?
原則として違法ではありません。信託法119条により、延期・続行の決議があれば108条(招集の決定)と109条(招集通知)は適用されません。実務のポイント:争うなら通知の有無ではなく、継続会で新しい議題が決議されていないか、原会からの間隔が長すぎないかを突きます。議事録に継続会の日時が特定されていないケースは、意外に多いです
Q2延期の決議って、招集通知の議題に書いてなくても出せるんですか?
会社法では、延期・続行は目的事項になくても決議できると明文で認められています(会社法309条5項ただし書)。信託法の受益者集会でも同様に解する見解が一般的ですが、条文の構造は会社法と完全に同じではないため、実務上の確認を勧めます。実務のポイント:議場で動議を出す側は、根拠条文と一緒に「同一議題の続き」であることを明言すると通りやすくなります
間違えやすい点 AI による整理
- 「招集通知が来なかった集会の決議は無効だ」と考えがちだが、続行・延期の決議を経た続きの会なら、通知が来ないのが法律どおりである。争う手がかりは、通知の有無ではなく、議題が追加されていないか、原会との同一性が保たれているかの二点にある
- 延期や続行は「次回に持ち越すだけの事務的な決議」と軽く見られている。実際には、欠席者を情報から切り離したまま、短期間で重要議案を決められる手段になる。議場での一票が、継続会の日取りと参加者の顔ぶれをまるごと決める
- 「次回はいつ開くべきか」という問いを立てる人が多いが、法的に本当に問われるのは「どこまでが同じ集会と言えるか」である。期間に明文の上限はなく、日数そのものよりも、議題の同一性と期間の合理性で判断される
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の内容 | 信託法119条:延期・続行決議時に108条・109条を適用除外 | 信託法108条:招集者が日時・場所・目的事項等を決定 信託法109条:会日の二週間前までに受益者へ招集通知 |
| 欠席受益者への情報提供 | 継続会の日時の通知は法律上不要 | 招集事項を事前に確定させる前提を作る 書面(承諾があれば電磁的方法)で全受益者に通知 |
| 機能 | 集会運営の機動性を確保する例外規定 | 集会招集の原則手続(決定) 集会招集の原則手続(通知) |
| 限界 | 原会の議題に限り、合理的期間内でなければ同一性を欠く | 定めた目的事項以外は決議できない 通知期間を欠くと招集手続の瑕疵となる |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾信託法に受益者集会の一般規定はないが、株主総会について5日以内の延期・続行なら招集手続を不要とする同旨規定があり、日本と違い期間を明文で区切っている点が特徴
韓国商法も株主総会の延期・続行決議について招集規定を適用しないと定め、日本の会社法317条とほぼ同じ構造をとる
議場で継続会の日時・場所を告知すれば再通知不要とする一方、30日を超える延期や基準日変更があれば再通知を要求し、期間を明文で制限している
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 不動産信託の受益者集会を仕事の都合で欠席した。後日聞くと、当日「続行」が決議され、一週間後の継続会で受託者の辞任と新受託者の選任が可決されていた。あなたのもとに新しい招集通知は来ていない。手続違反ではないのか?
- あなたは受託者側の担当者。議案の資料が足りず、受益者の質問に答えきれない。その場で延期を諮って可決されれば、招集通知を作り直さずに済み、二週間の待ち時間も消える。ただし、新しい議題を足した瞬間にこの近道は使えなくなる
- 継続会は明後日。初回で配られた参考書類を読み込み、委任状を誰に託すか決める時間は四十八時間しかない
- 続行が決まったのに、事務局が三か月後を継続会の日にした。これはまだ「同じ集会」と言えるのか、それとも招集のやり直しが必要か。疑問を持った受益者が一人いるだけで、決議の効力は争いの種になる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 欠席した集会の議事録の閲覧を受託者に求め、延期・続行の決議があったか、継続会の日時が特定されていたかを確認する2. 継続会で原会の通知にない議題が決議されていないかを照合する3. 原会から継続会までの間隔が長すぎる場合は、同一性を欠き招集手続をやり直すべきだったと主張する材料を整理し、信託に詳しい弁護士に相談する
訴えられた側:1. 受託者・事務局側は延期・続行の決議を明確に可決させ、継続会の日時・場所をその場で特定して議事録に残す2. 継続会では原会の議題だけを扱い、追加議案は招集をやり直して別の集会で扱う3. 間隔はできるだけ短くし、法的義務はなくても欠席者に日程を任意で連絡しておくと紛争予防になる
時効(請求できる期限):特定の時効はないが、一般消滅時効(民法166条、債権5年または10年)が適用される。継続会は原会との同一性を保てる合理的期間内に開く必要があり、株主総会の実務では招集期間にならって二週間程度を目安とする見解があるが、明文はなく実務上、解釈が分かれている
学説
通説:継続会は原会と同一の集会であり招集手続を要しないが、原会の目的事項以外は決議できず、原会から合理的期間内に開催されることを要する。会社法317条の解釈と同様に扱う。
期間目安に関する見解:継続会までの期間に明文の上限はないが、招集通知期間との均衡から二週間程度を目安とする見解がある。日数のみで機械的に判断せず、議題の同一性と期間の合理性を総合して判断すべきとされる。
改正沿革 AI による整理
- 平成18年(2006年)信託法全部改正 旧信託法を全面的に置き換えた新信託法(平成18年法律第108号)の制定で、受益者集会制度とともに新設された。平成19年(2007年)9月30日施行
改正の年表
- 1.平成18年(2006年) 新設:信託法全部改正(平成18年法律第108号)により受益者集会制度とともに新設。平成19年(2007年)9月30日施行
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