信託法 第243条(清算受託者の登記の添付書面)
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- 次の各号に掲げる者が清算受託者となった場合の清算受託者の登記の申請書には、当該各号に定める書面を添付しなければならない。
- 一信託行為の定めにより選任された者次に掲げる書面
- 一当該信託行為の定めがあることを証する書面
- 二選任された者が就任を承諾したことを証する書面
- 二第六十二条第一項の規定により選任された者次に掲げる書面
- 一第六十二条第一項の合意があったことを証する書面
- 二前号ロに掲げる書面
- 三第六十二条第四項又は第百七十三条第一項の規定により裁判所が選任した者その選任を証する書面
- 2.第二百四十条(第二号に係る部分に限る。)の規定は、清算受託者が法人である場合の清算受託者の登記について準用する。
この条文の基本情報
清算受託者の登記の添付書面とは何ですか?
定義清算受託者の登記の添付書面とは、信託法第243条に定められた規定で、「次の各号に掲げる者が清算受託者となった場合の清算受託者の登記の申請書には、当該各号に定める書面を添付しなければならない。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 信託法第243条(清算受託者の登記の添付書面)は、日本の信託法に含まれる条文です。
- 信託法第243条の条文原文は「次の各号に掲げる者が清算受託者となった場合の清算受託者の登記の申請書には、当該各号に定める書面を添付しなければならない。」で始まります。
- 信託法第243条は第三節 限定責任信託の登記に置かれています。
- 信託法の公布日は平成18年12月15日です。
- 信託法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 信託法第243条の前の条は信託法第242条です。
- 信託法第243条の次の条は信託法第244条です。
- 信託法第243条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
信託法(平成十八年法律第百八号)第243条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/418AC0000000108 - 本サイト収録
信託法(平成十八年法律第百八号)第243条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/418AC0000000108/243
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点信託法第243条は、限定責任信託の清算受託者の登記申請書に添付する書面を選任経路別に定める。裁判所が選任した場合は選任を証する書面で足りる。
Q · 清算受託者の登記には、どんな書類を付ければいいの?
選任経路で変わる。裁判所選任なら選任を証する書面だけでよい
信託法243条は、清算受託者の登記申請書に添付する書面を選任経路ごとに定めています。信託行為の定めで選任された場合と、第62条第1項(委託者と受益者の合意)で選任された場合は、各号に掲げる複数の書面が必要です。裁判所が第62条第4項または第173条第1項により選任した場合は、選任を証する書面で足ります。清算受託者が法人であれば、第240条第2号部分が準用され、法人に関する書面も加わります。
解説
登記簿に名前が載っている人が、信託財産の最後の後始末を握る。限定責任信託(信託財産だけで債務を払えばよく、受託者個人の財産までは追及されない特殊な信託)が終わると、清算受託者(解散した会社の清算人にあたる、残務処理の責任者)がその後の手続を仕切る。本条が決めているのは、その人を登記するときに申請書へ何を添付するかである。ポイントは、清算受託者がどうやって選ばれたかで、必要な書面が三つに分かれることだ。信託行為(信託契約や遺言)の定めで選ばれたのか、委託者と受益者の合意で選ばれたのか(62条1項)、裁判所が選んだのか(62条4項・173条1項)。裁判所が選んだ場合は選任を証する書面だけで足りるが、それ以外では就任を承諾した事実なども書面で示す必要がある。法人が清算受託者になる場合は、240条2号の準用でその法人に関する書面も加わる。あなたが受益者や債権者であれば、登記簿の「清算受託者」欄に書かれている名前が、誰に請求し、誰に説明を求めるかを決める。
法的な位置づけ
信託法第243条は、限定責任信託の清算受託者の登記に関する添付書面の規定である。清算受託者が信託行為の定め、委託者と受益者の合意(第62条第1項)、裁判所の選任(第62条第4項・第173条第1項)のいずれにより選任されたかに応じて、登記申請書に添付すべき書面を区別し、法人が清算受託者となる場合には第240条第2号に係る部分を準用する。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.選任経路を特定する 清算受託者が信託行為の定め、第62条第1項の委託者・受益者の合意、裁判所の選任(第62条第4項・第173条第1項)のどれで選ばれたかを確定する。経路により添付書面が変わるため最初に固める
- 2.各号に応じた添付書面をそろえる 信託行為の定め・合意による選任の場合は各号に掲げる書面(選任の根拠や就任承諾を示す書面など)を、裁判所選任の場合は選任を証する書面を準備する。日付・署名の整合を確認する
- 3.法人の場合は第240条第2号の書面を追加 清算受託者が法人であれば、第243条第2項による第240条(第2号部分)の準用で必要となる法人関係の書面を追加する。漏れると補正となり登記が遅れる
- 4.法務局へ登記を申請し、証明書で確認する 管轄法務局へ申請書と添付書面を提出する。完了後に登記事項証明書を取得し、受益者・債権者への通知に添えると請求先の混乱を防げる
よくある質問 AI による整理
Q1清算受託者とは何ですか?
信託が終了した後、信託財産の換価や債務の弁済、残余財産の引渡しなどの清算事務を担う受託者です。限定責任信託ではその氏名・名称が登記で公示されます。
Q2限定責任信託とは何ですか?
受託者が信託財産の範囲でのみ信託債務の責任を負う信託です。債権者に不利な仕組みのため、登記による公示が成立と運用の前提になっています。
Q3清算受託者の登記に必要な書類は?
選任経路によって異なります。信託行為の定めや第62条第1項の合意による選任では各号所定の書面を、裁判所選任なら選任を証する書面を添付します。
Q4清算受託者が法人の場合、追加書類は必要?
必要です。信託法243条2項が第240条(第2号に係る部分)を準用するため、法人である清算受託者に関する書面を追加で添付します。
Q5清算受託者の登記はどこに申請する?
限定責任信託の登記を管轄する法務局に申請します。手続には商業登記法の規定が準用されるため、管轄や様式は事前に法務局へ確認すると確実です。
Q6清算受託者の登記は自分でできる?
法律上は申請人本人でも可能ですが、選任経路ごとに添付書面が異なり補正のリスクがあるため、実務では司法書士に依頼する例が多いとされます。
Q7裁判所に清算受託者を選んでもらうには?
利害関係人が裁判所に選任を申し立てます。裁判所が第62条第4項等で選任した場合、登記には選任を証する書面を添付すれば足ります。
Q8清算受託者の登記を確認する方法は?
法務局で限定責任信託の登記事項証明書を請求します。清算受託者の氏名・名称と登記日が記載され、請求先や交渉相手の確認に使えます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1清算受託者って、元の受託者と違う人がなることもあるんですか?
あります。信託行為で別の人を指定していれば、その人が清算受託者になる。委託者と受益者の合意で選ぶこともでき(62条1項)、決まらなければ裁判所が選任する(62条4項、173条1項)。本条はこのルートごとに登記の添付書面を分けている。実務のポイント:実務では、清算受託者を信託契約に書かずに組成された限定責任信託が少なくない。終了時に合意がまとまらないと裁判所に頼ることになり、費用も時間もかさむ。組成段階で一行書いておくかどうかで、最後の数か月が変わる
Q2登記簿に載っている清算受託者が本当に権限を持っているか、どうやって確かめればいいですか?
登記事項証明書で氏名と登記日を確認し、選任の根拠を清算受託者本人に尋ねる。本条により、申請時には選任ルートに応じた書面(信託行為の定め、合意、裁判所の選任を証する書面、就任承諾など)が提出されている。実務のポイント:利害関係人は、法務局で登記申請書の添付書類の閲覧を請求できる場合がある(247条で準用する商業登記法の規定によるため、要件の確認が必要)。紛争になりそうなら、承諾書の日付や署名を早い段階で押さえておく価値がある
間違えやすい点 AI による整理
- 「信託が終われば、元の受託者がそのまま後始末をするだけ」と考えがちだが、それは信託行為に特段の定めがなく選任もされない場合の話である。実際には信託行為の定め、委託者と受益者の合意、裁判所の選任と、清算受託者が決まるルートは複数あり、本条はそのルートごとに登記の証拠を分けている。ルートを取り違えると添付書類がそろわない
- 添付書類は形式だと軽く見られやすいが、深刻度を見誤っている。限定責任信託は、債権者が信託財産にしか手を伸ばせないという、債権者にとって不利な仕組みである。その代わりに登記による公示が求められる。清算段階で登記が実態とずれれば、債権者は請求先を誤り、受託者側も悪意や重大な過失による第三者への責任(224条)を問われる入口ができる
- 「自分は債権者でも受益者でもないから関係ない」という発想は、問いの立て方がずれている。限定責任信託と取引した会社の経理担当者、不動産の買主、賃借人にとっては、相手方の信託がいつ清算段階に入り、誰が代表権限を持つかを登記簿で確かめられるかどうかが、支払先や契約相手の正しさを左右する
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律対象 | 信託法243条:清算受託者の登記申請の添付書面 | 信託法62条:新受託者の合意選任・裁判所選任(選任の実体ルール) 信託法240条:本条2項で第2号部分を準用される添付書面規定 |
| 裁判所の関与 | 裁判所選任なら選任を証する書面で足りる | 合意が成立しない場合に利害関係人の申立てで裁判所が選任(4項) 法人に関する書面の要否を定める側で、裁判所選任とは別軸 |
| 実務上の役割 | 登記の入口で選任の真正を担保する | 誰が受託者になるかを決める 法人受託者の存在・同一性を書面で示させる |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾には限定責任信託の制度がなく、清算受託者を登記で公示する仕組みもない。信託関係消滅後の清算は受託者の結算報告などで処理される
韓国は2011年の信託法全面改正で有限責任信託を導入し、登記による公示を前提とする点で日本と近い。清算段階の登記の細目は要確認
州法上の制定法信託として certificate of trust の届出により有限責任を得る点で機能的に類似。添付書面を選任経路で分ける規律は見られない
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- もし、限定責任信託の清算受託者として登記されている人物が「自分は就任を承諾していない」と言い出したら、どうなる? 本条が承諾を証する書面を求めているのは、まさにこの争いを登記の入口で封じるためである。申請時の添付書類に誰の署名や押印があったかが、最初の確認ポイントになる
- あなたは資産管理会社の担当者で、自社が清算受託者を引き受けた。司法書士から「法人の場合は書類が一つ増えます」と言われ、締切まであと一週間しかない。240条2号の準用で法人に関する書面が必要になることを知らないと、補正が出て登記がずれ込み、その間に届く債権者からの問い合わせに誰の名義で答えるのかが宙に浮く
- 受益者同士の対立で清算受託者が決まらず、裁判所に選任を申し立てた。この場合、登記に必要なのは裁判所の選任を証する書面だけである
取るべき行動
被害を受けた側:1. 受益者または債権者の立場なら、まず法務局で限定責任信託の登記事項証明書を取得し、清算受託者の氏名・名称と登記日を確認する2. 選任ルートが信託行為の定めか、62条1項の合意か、裁判所の選任かを特定し、根拠書面の写しを清算受託者に求める3. 登記と実態がずれている、または承諾の事実が疑わしい場合は、書面で異議を伝え、必要に応じて裁判所に清算受託者の選任や解任を申し立てる(62条4項など)
訴えられた側:1. 清算受託者に就任する側なら、まず自分がどのルートで選任されたかを確定させ、本条の各号に合わせて添付書類を準備する2. 就任承諾書は日付と署名をそろえ、合意による選任なら委託者と受益者の合意書も整える3. 法人として就任する場合は、240条2号の準用で必要になる法人関係の書面を加える4. 登記を怠ったり遅れたりすると過料の対象になりうるうえ、第三者への責任(224条)の火種にもなる。司法書士に早めに依頼する
時効(請求できる期限):本条自体には時効も期間の定めもない。清算受託者の登記は信託法の登記規定と、247条で準用する商業登記法の手続に従って期間内に申請する必要がある(就任から2週間以内が目安とされる。最新の改正状況をご確認ください)。債権の請求には一般の消滅時効(民法166条:権利を行使できることを知った時から5年、行使できる時から10年)が適用される
改正沿革 AI による整理
- 平成18年(2006年) 現行信託法(平成18年法律第108号)の制定により、限定責任信託の制度とともに新設された。その後の改正の有無と内容は人による確認が必要
改正の年表
- 1.平成18年(2006年) 新設:現行信託法(平成18年法律第108号)の制定に伴い、限定責任信託の登記制度の一部として新設。その後の改正の有無は e-Gov の改正履歴で要確認
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