信託法 第245条(清算結了の登記の添付書面)
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清算結了の登記の申請書には、第百八十四条第一項の計算の承認があったことを証する書面を添付しなければならない。
この条文の基本情報
清算結了の登記の添付書面とは何ですか?
定義清算結了の登記の添付書面とは、信託法第245条に定められた規定で、「清算結了の登記の申請書には、第百八十四条第一項の計算の承認があったことを証する書面を添付しなければならない。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 信託法第245条(清算結了の登記の添付書面)は、日本の信託法に含まれる条文です。
- 信託法第245条の条文原文は「清算結了の登記の申請書には、第百八十四条第一項の計算の承認があったことを証する書面を添付しなければならない。」で始まります。
- 信託法第245条は第三節 限定責任信託の登記に置かれています。
- 信託法の公布日は平成18年12月15日です。
- 信託法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 信託法第245条の前の条は信託法第244条です。
- 信託法第245条の次の条は信託法第246条です。
- 信託法第245条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
信託法(平成十八年法律第百八号)第245条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/418AC0000000108 - 本サイト収録
信託法(平成十八年法律第百八号)第245条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/418AC0000000108/245
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点信託法245条は、限定責任信託の清算結了の登記を申請する際、184条1項の最終計算の承認があったことを証する書面の添付を義務付ける。承認がなければ登記は受理されない。
Q · 限定責任信託の清算が終わったら、受益者の承認がなくても清算結了の登記はできるの?
できません。最終計算の承認を証する書面が必要です
信託法245条により、清算結了の登記の申請書には、184条1項の最終計算の承認があったことを証する書面を添付しなければなりません。承認は受益者と帰属権利者の全員に求めます。ただし、承認を求められてから1か月以内に異議が出なければ承認したものとみなされます(184条3項)。登記は承認の日から2週間以内に申請します(237条)。
解説
限定責任信託を知っている人は、法律家の中でも多くない。受託者が信託の借金を信託財産の範囲でしか負わず、自分個人の財産では責任を負わない仕組みであり、その特権は登記で世間に公示される。本条はその幕引きの場面を定める。清算が終わって「清算結了の登記」を申請するとき、申請書には「受益者たちが最終計算を承認した」ことを証明する書面を必ず付けなければならない。軽い事務手続に見えるが、そうではない。信託法184条2項により、この承認が得られると清算受託者の責任は免除されたものとみなされる(不正行為があった場合は除く)。つまり登記所に出される一枚の書面は、「受益者が受託者を許した証拠」でもある。あなたが受益者や帰属権利者(信託終了時に残った財産を受け取る人)なら、承認書にハンコを押すことは「これで終わり」の儀式ではない。追及の扉を自分で閉める行為である。その重さを知っている人だけが、計算書を最後の一行まで読んでから押印する。
法的な位置づけ
信託法245条は、限定責任信託の清算結了の登記の添付書面を定める規定であり、申請書に同法184条1項による最終計算の承認があったことを証する書面の添付を求める。この承認は清算受託者の受益者等に対する責任免除(同条2項)と結び付いており、登記手続上の形式要件であると同時に、清算が実体的に完了したことを公示する前提となる。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.債務の弁済と残余財産の給付を終える 清算受託者は信託の債務をすべて弁済してから、残余財産を受益者や帰属権利者に給付する。債務の弁済前に残余財産を給付することはできない(181条)
- 2.最終計算を作成し、受益者等全員に承認を求める 信託事務の最終計算書(財産目録・収支明細を含む)を作成し、終了時の受益者と帰属権利者の全員に承認を求める。送付日を証明できるよう内容証明郵便などを使う
- 3.受益者側は1か月以内に内容を確認し、必要なら異議を述べる 受益者等は承認依頼の受領日を記録し、帳簿や明細の開示を求めて計算を検証する。疑問があれば1か月以内に書面で異議を述べる(184条3項)
- 4.承認を証する書面をそろえる 全員の承認書を回収するか、1か月経過によるみなし承認を示す資料(承認依頼の送付・到達記録など)を準備する。どの資料で足りるかは管轄法務局に事前照会する
- 5.承認の日から2週間以内に清算結了の登記を申請する 承認を証する書面を添付して(245条)、清算結了の登記を申請する。申請期限は計算の承認の日から2週間以内(237条)
よくある質問 AI による整理
Q1限定責任信託とは何ですか?
受託者が信託の債務について信託財産の範囲でのみ責任を負い、固有財産では責任を負わない信託です。信託行為で定め、登記することで効力が生じます。
Q2清算結了の登記とはどんな登記ですか?
限定責任信託の清算がすべて終わったことを登記簿に記録する登記です。清算受託者が申請し、これによって限定責任信託の登記記録が閉じられます。
Q3信託法245条の添付書面とは何ですか?
184条1項の最終計算について、受益者等の承認があったことを証する書面です。各受益者等の承認書や、みなし承認を示す資料がこれにあたります。
Q4最終計算の承認は誰がするのですか?
信託が終了した時点の受益者と帰属権利者の全員です。信託管理人がいる場合は、受益者に代わって信託管理人が承認します(184条1項)。
Q5清算結了の登記はいつまでに申請しますか?
最終計算の承認の日から2週間以内に申請します(信託法237条)。みなし承認の場合は、異議期間の1か月が満了した時点が起算点の目安になります。
Q6清算結了の登記に必要な書類は?
登記申請書と、最終計算の承認を証する書面が中心です(245条)。具体的な添付書類の組合せは、事前に管轄の法務局へ確認すると確実です。
Q7受益者が承認を拒否したら登記できない?
1か月以内に異議が述べられると承認したとはみなされず、承認を証する書面をそろえられません。説明や計算の修正を重ねて、承認を得る必要があります。
Q8清算結了の登記を怠るとどうなりますか?
登記記録が閉じられず、限定責任信託が外部から存続しているように見えます。登記義務違反は過料の対象となりうるため、最新の罰則規定を確認してください。
この条文についての質問 AI による整理
Q1承認書にハンコ押したら、あとで不正が見つかっても文句言えないんですか?
承認すると清算受託者の責任は免除されたものとみなされますが、不正行為については例外です(信託法184条2項ただし書)。単なるミスや見落としは承認によって免除され得ますが、着服などの不正は追及できます。実務のポイント:問題は、それが不正なのか単なる計算ミスなのかの線引きと、その立証です。押印する前に、帳簿のコピーを手元に残しておく人は少ないですが、後で効いてくるのはこの差です
Q2受益者の一人と連絡が取れなくて承認書が集まりません。登記できないんですか?
承認を求めた日から1か月以内に異議がなければ、承認したものとみなされます(184条3項)。ただし、承認を求めた事実と日付を示せなければ、本条の添付書面をそろえるのが難しくなります。実務のポイント:所在が分からない相手への到達をどう証明するかで手続が止まることがあります。実際にどの資料で足りるかは、運用の確認が必要なので、申請前に法務局へ相談しておくと手戻りを防げます
間違えやすい点 AI による整理
- 最終計算の承認を、登記に必要なだけの形式的な押印だと思っていないか。実際には、承認があれば清算受託者の責任が免除されたものとみなされる(184条2項)。書面一枚が、事務書類であると同時に責任免除の証拠にもなっている
- 「返事をしなければ承認したことにならない」と考えるのは危険である。計算の承認を求められた日から1か月以内に異議を述べなければ、承認したものとみなされる(184条3項)。黙っていると、黙っている側が不利になる
- 受託者の立場から見れば、清算結了の登記は自分の仕事の締めくくりである。だが法律から見れば、登記は受益者全員の承認という前提が整って初めて申請できる。承認を取り損ねた受託者は、いつまでも登記簿を閉じられない
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の役割 | 信託法245条:清算結了の登記の添付書面(承認を証する書面) | 信託法184条:最終計算の承認と責任免除・みなし承認 信託法237条:清算結了の登記の義務と申請期限 |
| 主な名宛人 | 登記を申請する清算受託者 | 清算受託者と受益者・帰属権利者 清算受託者 |
| 時間の要素 | 期限の定めなし(書面の添付が要件) | 承認を求められてから1か月で異議がなければみなし承認 承認の日から2週間以内に登記申請 |
他国ではどう定めているか 3 か国
信託消滅時に受託者が結算書・報告書を作成し受益者等の承認を得る点、承認で責任が解除され不正行為は例外とする点が日本と共通。ただし限定責任信託と登記添付の仕組みはない
受益者等が清算報告に異議を述べなければ、受託者は記載事項について責任を解除され、不正行為は例外とする。日本のみなし承認に近い構造
受益者の同意・免責や、適切な開示を含む報告後の出訴期間制限で受託者の責任を整理する。登記を要件とする日本の仕組みとは異なる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 清算受託者から「最終計算の承認書です。押印して返送してください」と封書が届いた。添付は数字が並んだ A4一枚だけ。受け取った日から1か月以内に異議を述べなければ、承認したものとみなされる(184条3項)。カレンダーに期限を書き込むのは今日である
- 清算受託者を引き受けたあなたは、最後の登記を出せば肩の荷が下りると思っていた。ところが受益者の一人が承認書を返してこない。承認があったことを書面で示せなければ、清算結了の登記は受理されない
- もし承認書に押印した後で、受託者が帳簿外で信託財産を自分の口座に移していたと分かったら、どうなる? 不正行為があれば、承認による責任免除は及ばない(184条2項ただし書)。承認書の押印は、不正まで許したことにはならない
- 取引先が「限定責任信託」と名乗る相手だった。登記を見たら清算結了と記載されている。未払代金の回収先が消えた可能性がある。動くなら早いほどよい
取るべき行動
被害を受けた側:1. 受益者・帰属権利者として承認依頼を受けたら、受領日を記録する(1か月で承認したものとみなされる) 2. 財産目録、収支の明細、債務弁済の記録を書面で求める3. 疑問点があれば期限内に書面で異議を述べる。内容証明郵便が確実である4. 不正の疑いが強ければ、承認の前に弁護士へ相談する。不正行為は承認しても責任免除の対象外だが、立証の負担はあなたが負う
訴えられた側:1. 清算受託者は、債務を弁済し終えてから残余財産を給付する(181条) 2. 最終計算書を作成し、受益者と帰属権利者の全員に承認を求める。送付の記録は必ず残す3. 承認書を回収するか、1か月経過によるみなし承認を示す資料をそろえる。みなし承認の場合にどの書面で証明するかは、事前に管轄の法務局へ照会すると確実である4. 承認の日から2週間以内に清算結了の登記を申請する(237条)
時効(請求できる期限):承認を求められた日から1か月以内に異議を述べなければ承認したものとみなされる(184条3項)。清算結了の登記は、計算の承認の日から2週間以内に事務処理地で申請する(237条)。登記を怠った場合は過料の対象となりうる(270条、最新の改正状況をご確認ください)
改正沿革 AI による整理
- 平成18年(2006年)信託法全部改正 現行信託法(平成18年法律第108号)の制定にあわせて限定責任信託制度が新たに設けられ、清算結了の登記の添付書面を定める本条もこの時に置かれたとみられる。その後の改正の有無は人による検証が必要である
改正の年表
- 1.平成18年(2006年) 新設:信託法全部改正(平成18年法律第108号)で限定責任信託制度が創設され、清算結了の登記の添付書面を定める本条が置かれた。その後の改正の有無は要確認
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