信託法 第251条(会計監査人の辞任及び解任)
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第五十七条第一項本文の規定は会計監査人の辞任について、第五十八条第一項及び第二項の規定は会計監査人の解任について、それぞれ準用する。
この条文の基本情報
会計監査人の辞任及び解任とは何ですか?
定義会計監査人の辞任及び解任とは、信託法第251条に定められた規定で、「第五十七条第一項本文の規定は会計監査人の辞任について、第五十八条第一項及び第二項の規定は会計監査人の解任について、それぞれ準用する。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 信託法第251条(会計監査人の辞任及び解任)は、日本の信託法に含まれる条文です。
- 信託法第251条の条文原文は「第五十七条第一項本文の規定は会計監査人の辞任について、第五十八条第一項及び第二項の規定は会計監査人の解任について、それぞれ準用する。」で始まります。
- 信託法第251条は第十章 受益証券発行限定責任信託の特例に置かれています。
- 信託法の公布日は平成18年12月15日です。
- 信託法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 信託法第251条の前の条は信託法第250条です。
- 信託法第251条の次の条は信託法第252条です。
- 信託法第251条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
信託法(平成十八年法律第百八号)第251条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/418AC0000000108 - 本サイト収録
信託法(平成十八年法律第百八号)第251条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/418AC0000000108/251
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点信託法251条は、会計監査人の辞任に57条1項本文、解任に58条1項・2項を準用する。辞任は委託者と受益者の同意が要り、解任は両者の合意でいつでも可能。
Q · 信託の会計監査人って、誰がクビにできるの?受託者が自由に変えられる?
委託者と受益者の合意で解任でき、受託者単独ではできない
信託法251条は、会計監査人の解任について58条1項・2項を準用します。そのため、解任できるのは委託者と受益者がその合意によって行う場合であり、受託者が単独で決める形は法律上想定されていません。合意があればいつでも解任できますが、やむを得ない事由なく会計監査人に不利な時期に解任したときは、委託者と受益者がその損害を賠償しなければなりません。辞任についても57条1項本文が準用され、委託者と受益者の同意が必要です。
解説
信託財産の帳簿を外からチェックする公認会計士や監査法人(会計監査人)は、いつ辞められて、誰が辞めさせられるのか。株式会社なら会社法に細かい規定があるが、信託ではたった一文で受託者のルールを借りてくる。辞任には信託法57条1項本文を準用するので、委託者と受益者の同意が要る。解任には58条1項・2項を準用するので、委託者と受益者は合意すればいつでも解任できる。ただし、やむを得ない事由がないのに会計監査人に不利な時期に解任すれば、その損害を賠償しなければならない。押さえるべきは「何が準用されていないか」である。57条1項ただし書(信託行為で別の定めを置ける)、57条2項(裁判所の許可による辞任)、58条4項(裁判所による解任)は準用の対象に入っていない。受益証券を持つ投資家にとって、監査人の交代は財産の中身が変わる前触れになりうる。誰の合意で交代したのかを確かめるだけで、ほかの投資家より一歩早く異変に気付ける。
法的な位置づけ
信託法第251条は、受益証券発行限定責任信託等に置かれる会計監査人の辞任及び解任について、受託者の辞任・解任に関する規定を準用する条文である。辞任には同法57条1項本文により委託者及び受益者の同意を要し、解任には同法58条1項・2項により委託者及び受益者の合意を要するとともに、不利な時期の解任には原則として損害賠償義務が伴う。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.交代が辞任か解任かを特定する 会計監査人交代の通知を受け取ったら、まず辞任か解任かを確認する。辞任なら57条1項本文、解任なら58条1項・2項が準用されるため、必要な手続が異なる
- 2.委託者と受益者の同意・合意を確認する 辞任なら委託者と受益者の同意が、解任なら両者の合意があったかを確認する。受益者が複数いる場合は、受益者集会の決議など105条以下の意思決定手続を経たかを議事録で確かめる
- 3.解任の時期とやむを得ない事由を検討する 解任であれば、決算監査の直前など会計監査人に不利な時期ではないか、やむを得ない事由(監査の遅延、独立性への疑義等)を裏付ける資料があるかを整理する。58条2項準用による賠償リスクを見積もる
- 4.手続に欠陥があれば専門家に相談する 同意・合意が欠けている、受託者単独で交代させているなどの疑いがあれば、受託者に書面で説明を求め、交代の効力を争うかどうかを弁護士と検討する
よくある質問 AI による整理
Q1信託法251条とは何を定めた条文ですか?
信託の会計監査人の辞任と解任のルールを定めた条文です。受託者の辞任(57条1項本文)と解任(58条1項・2項)の規定を準用しています。
Q2信託の会計監査人はいつでも辞任できる?
できません。57条1項本文の準用により、委託者と受益者の同意が必要です。裁判所の許可で辞任する57条2項は準用されていません。
Q3信託の会計監査人を解任する方法は?
委託者と受益者が合意すれば、いつでも解任できます(58条1項準用)。受益者が多数なら受益者集会など105条以下の意思決定手続を通します。
Q4会計監査人を解任したら損害賠償が必要?
会計監査人に不利な時期に解任した場合は、委託者と受益者が損害を賠償する必要があります。ただし、やむを得ない事由があれば賠償は不要です(58条2項準用)。
Q5受託者が会計監査人を解任するのは違法?
準用される58条1項で解任権を持つのは委託者と受益者です。受託者が単独で解任する形は法律の想定外であり、効力を争う余地があります。
Q6裁判所に会計監査人の解任を請求できる?
本条は裁判所による解任を定める58条4項を準用していません。そのため、受託者のように裁判所へ解任を申し立てる直接の根拠はありません。
Q7信託行為で会計監査人の解任方法を変えられる?
本条は57条1項ただし書や58条3項の「別段の定め」を準用していません。信託行為による変更がどこまで許されるかは慎重な検討が必要です。
Q8会計監査人を置かなければならない信託とは?
受益証券発行限定責任信託のうち一定規模以上のものは、会計監査人の設置が義務付けられています(248条)。それ以外でも任意に設置できます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1受託者が勝手に監査法人を変えたっぽいんですけど、それってアリなんですか?
本条が準用する58条1項で解任権を持つのは委託者と受益者の合意であり、受託者単独の判断は法律が想定する形ではありません。実務のポイント:受益証券発行信託では、受益者の意思決定を受益者集会などの仕組み(信託法105条以下)に乗せていることが多い。まず議事録の開示を求めるのが、いちばん安く効く一手です
Q2監査中に嫌な予感がして降りたいんですが、すぐ辞められますか?
準用されるのは57条1項本文なので、原則として委託者と受益者の同意が必要です。裁判所の許可で辞任する57条2項は準用されていません。実務のポイント:同意が得られないときに民法の委任の解除で辞められるかは、解釈が分かれています。辞任理由と同意を求めた経過を文書で残すことが、後で責任を問われたときの最大の盾になります
間違えやすい点 AI による整理
- 会計監査人は受託者が選んで受託者が交代させる業者だと考えがちである。しかし本条が準用する58条1項で解任権を持つのは委託者と受益者であり、受託者ではない。監査される側に監査人の首を切る権限を与えない設計が、本条の骨格である
- 「専門家なのだから、嫌になればいつでも辞められる」という発想は、信託では通用しにくい。辞任に準用されるのは57条1項本文で、委託者と受益者の同意が要件になる。受託者のように裁判所の許可で辞任する57条2項は準用されていない。同意が得られない場合に民法の委任の規定で辞められるかどうかは、実務上、解釈が分かれている
- 受益者として監査人の交代に関心を持つ人は、多くの場合「新しい監査人は信用できるか」から考える。だが先に問うべきは「なぜ前任者がいなくなったのか」である。解任なのか辞任なのか、同意したのは誰か。経緯を問わずに後任の評判だけを調べても、本当のリスクは見えてこない
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 辞任の要件 | 信託法251条:57条1項本文を準用し、委託者及び受益者の同意が必要 | 信託法57条:受託者は同意による辞任(1項)に加え、やむを得ない事由があれば裁判所の許可で辞任可(2項) |
| 解任権者 | 信託法251条:58条1項準用により委託者と受益者の合意 | 信託法58条:委託者と受益者の合意に加え、任務違反等があれば裁判所が解任可(4項) |
| 信託行為による別段の定め | 57条1項ただし書・58条3項は準用されていない | 信託法57条1項ただし書・58条3項:信託行為に別段の定めを置ける |
| 不利な時期の解任 | 58条2項準用:やむを得ない事由がなければ委託者・受益者が損害賠償 | 信託法58条2項:受託者に対し同様の損害賠償義務 |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾には信託の会計監査人制度に直接対応する規定はないが、監視役である信託監察人の辞任・解任を定める規定が機能的に近い
韓国信託法は受託者の辞任・解任を定める。会計監査人への準用構造が日本と同一かどうかは要確認
中国信託法は受託者の辞任に委託者・受益者の同意を要求する点で日本57条1項と類似する。会計監査人の規定は置かれていない
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 受益証券発行限定責任信託の受益証券を保有している。ある日、会計監査人の交代を知らせる通知が届いた。誰が同意し、どの手続で交代したのか。受益者集会の決議を経ていなければ、その交代自体に疑問を投げかける余地がある
- 監査法人の担当パートナーとして信託の監査を引き受けている。受託者の会計処理に重大な疑義が出て、手を引きたい。ただし辞任には委託者と受益者の同意が必要になる。辞任を一方的に通知すれば片付く、とは限らない
- もし決算監査の直前に、委託者と受益者がいきなり会計監査人を解任したら、どうなる? やむを得ない事由がなければ、解任した側は会計監査人に生じた損害を賠償しなければならない
- 信託計画書のドラフトを渡され、締結まであと3日。監査人の解任条項に「受託者の判断で解任できる」と書いてある。法律が予定している解任権者は委託者と受益者だ。この一文を見落とせば、監視役を監視される側が選び直せる構造になる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 受益者として交代を知ったら、辞任か解任か、委託者と受益者の同意や受益者集会の決議があったかを受託者に書面で確認する2. 手続が欠けていれば、交代の効力を争う余地を弁護士と検討する3. 解任された会計監査人の立場なら、解任時期の不利益と損害額を記録し、58条2項にもとづく賠償請求を準備する
訴えられた側:1. 委託者や受益者として解任する前に、やむを得ない事由を裏付ける資料(監査の遅れ、独立性への疑義など)をそろえる2. 監査期間の途中など不利な時期を避け、賠償リスクを抑える3. 会計監査人として辞任したいときは、一方的に通知せず、まず委託者と受益者の同意取得を試みる4. 後任の選任と引継ぎの日程を先に固めておく
時効(請求できる期限):本条に特定の期限はない。解任による損害賠償請求権には一般消滅時効(民法166条:権利を行使できると知った時から5年、行使できる時から10年)が適用される
改正沿革 AI による整理
- 平成18年(2006年)信託法全部改正 旧信託法を全面的に改める新信託法(平成18年法律第108号)の制定で、受益証券発行限定責任信託の会計監査人の制度とともに新設された。その後の改正の有無は人による確認が必要
改正の年表
- 1.平成18年(2006年) 新設:新信託法(平成18年法律第108号)の制定により、受益証券発行限定責任信託の会計監査人制度とともに新設された。その後の改正の有無は要確認
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