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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年7月4日読了 6 分6 分6 分

信託法 第56条(受託者の任務の終了事由)

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  1. 受託者の任務は、信託の清算が結了した場合のほか、次に掲げる事由によって終了する。ただし、第二号又は第三号に掲げる事由による場合にあっては、信託行為に別段の定めがあるときは、その定めるところによる。
  2. 一受託者である個人の死亡
  3. 二受託者である個人が後見開始又は保佐開始の審判を受けたこと。
  4. 三受託者(破産手続開始の決定により解散するものを除く。)が破産手続開始の決定を受けたこと。
  5. 四受託者である法人が合併以外の理由により解散したこと。
  6. 五次条の規定による受託者の辞任
  7. 六第五十八条の規定による受託者の解任
  8. 七信託行為において定めた事由
  9. 2.受託者である法人が合併をした場合における合併後存続する法人又は合併により設立する法人は、受託者の任務を引き継ぐものとする。受託者である法人が分割をした場合における分割により受託者としての権利義務を承継する法人も、同様とする。
  10. 3.前項の規定にかかわらず、信託行為に別段の定めがあるときは、その定めるところによる。
  11. 4.第一項第三号に掲げる事由が生じた場合において、同項ただし書の定めにより受託者の任務が終了しないときは、受託者の職務は、破産者が行う。
  12. 5.受託者の任務は、受託者が再生手続開始の決定を受けたことによっては、終了しない。ただし、信託行為に別段の定めがあるときは、その定めるところによる。
  13. 6.前項本文に規定する場合において、管財人があるときは、受託者の職務の遂行並びに信託財産に属する財産の管理及び処分をする権利は、管財人に専属する。保全管理人があるときも、同様とする。
  14. 7.前二項の規定は、受託者が更生手続開始の決定を受けた場合について準用する。この場合において、前項中「管財人があるとき」とあるのは、「管財人があるとき(会社更生法第七十四条第二項(金融機関等の更生手続の特例等に関する法律第四十七条及び第二百十三条において準用する場合を含む。)の期間を除く。)」と読み替えるものとする。

この条文の基本情報

受託者の任務の終了事由とは何ですか?

定義受託者の任務の終了事由とは、信託法第56条に定められた規定で、「受託者の任務は、信託の清算が結了した場合のほか、次に掲げる事由によって終了する。ただし、第二号又は第三号に掲げる事由による場合にあっては、信託行為に別段の定めが…」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 信託法第56条(受託者の任務の終了事由)は、日本の信託法に含まれる条文です。
  2. 信託法第56条の条文原文は「受託者の任務は、信託の清算が結了した場合のほか、次に掲げる事由によって終了する。ただし、第二号又は第三号に掲げる事由による場合にあっては、信託行為に別段の定めが…」で始まります。
  3. 信託法第56条は第一款 受託者の任務の終了に置かれています。
  4. 信託法の公布日は平成18年12月15日です。
  5. 信託法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
  6. 信託法第56条の前の条は信託法第55条です。
  7. 信託法第56条の次の条は信託法第57条です。
  8. 信託法第56条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式信託法(平成十八年法律第百八号)第56条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/418AC0000000108
  • 本サイト収録信託法(平成十八年法律第百八号)第56条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/418AC0000000108/56

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点信託法56条は、受託者の死亡・後見開始・破産・辞任・解任などで受託者の任務が終了すると定める。信託自体は終了せず、新受託者の選任が必要になる。

Q · 家族信託の受託者が亡くなったら、信託はそこで終わってしまうの?

任務は終わるが信託は続き、新受託者の選任が必要

信託法56条1項1号により、個人受託者の死亡で終わるのは受託者の任務であって、信託そのものではありません。信託財産は受託者の相続財産に入らず、相続人は受益者への通知と財産の保管を担います(60条)。ただし新受託者が就任しないまま1年が経過すると、信託は終了します(163条3号)。信託契約で後継受託者を指定しておくのが基本の備えです。

解説

家族信託の契約書を作るとき、多くの家庭が見落とす点がある。受託者に指名した長男自身が、親より先に倒れるかもしれないということだ。本条は、受託者の任務が終わる場面を七つ挙げている。死亡、後見開始・保佐開始の審判、破産、法人の解散(合併以外)、辞任、解任、そして信託行為で定めた事由である。押さえるべきは、受託者の任務が終わっても信託そのものは終わらないという点だ。信託財産は受託者の相続人のものにはならず、新しい受託者を待つ状態に置かれる。ところが、新受託者が就任しないまま一年が過ぎると信託は終了する(163条3号)。親の認知症対策として組んだ仕組みが、受託者の急死一つで止まりかねない。逆に言えば、契約に後継受託者を一行書いておくだけで、この空白はほぼ埋められる。後見開始・保佐開始と破産の二つについては、信託行為で「任務は終了しない」と定めることもできる。

法的な位置づけ

信託法第56条は、受託者の任務終了事由を定める規定である。個人受託者の死亡、後見開始又は保佐開始の審判、破産手続開始の決定、法人受託者の合併以外の理由による解散、辞任、解任、信託行為で定めた事由を列挙する。法人の合併・分割では承継法人が任務を引き継ぎ、再生手続・更生手続の開始では原則として任務は終了しない。

手順

  1. 1.信託契約書で後継受託者と別段の定めを確認 受託者の死亡・後見開始・破産を知ったら、まず信託契約書(公正証書)を開き、後継受託者の指定、任務を終了させない旨の別段の定め、新受託者の選任方法の三点を確認する
  2. 2.信託財産を相続財産と分けて保全 受託者の相続人等は受益者に通知し、新受託者が引き継ぐまで信託財産を保管する(60条)。信託口口座や賃貸物件を遺産分割協議に含めないよう、信託契約書と登記簿を家族に示す
  3. 3.新受託者を選任・就任させる 後継受託者の指定があれば就任の承諾を得る。指定がなければ委託者と受益者の合意で選任し(62条1項)、合意できなければ利害関係人が裁判所に選任を申し立てる(62条4項)。受託者が欠けてから1年以内に完了させる
  4. 4.信託財産の名義と口座を新受託者に移す 信託不動産について受託者変更の登記を行う(新受託者の単独申請が可能、不動産登記法100条1項)。あわせて金融機関で信託口口座の名義変更手続を行う

よくある質問 AI による整理

Q1受託者の任務終了とは?

受託者が受託者としての地位と職務を失うことです。信託法56条が死亡・後見開始・破産・辞任・解任などの事由を列挙しており、信託そのものの終了とは区別されます。

Q2受託者が死亡した後、新しい受託者はどう決める?

信託契約で後継受託者を指定していればその人に就任を求めます。定めがなければ委託者と受益者の合意で選び(62条1項)、まとまらなければ裁判所に選任を申し立てます。

Q3後継受託者とは?指定しないとどうなる?

受託者の任務が終わったときに次に就任する人を、信託契約で予め指定しておくものです。指定がないと選任の合意や裁判所の手続が必要になり、1年以内に就任しなければ信託は終了します。

Q4受託者は途中で辞任できる?

委託者と受益者の同意があれば辞任できます(57条1項)。同意が得られなくても、やむを得ない事由があれば裁判所の許可を得て辞任できます。信託行為で別段の定めも可能です。

Q5受託者を解任するには?

委託者と受益者の合意でいつでも解任できます(58条1項)。受託者が任務に違反して信託財産に損害を与えたなど重要な事由があるときは、裁判所に解任を申し立てられます。

Q6受託者がいないまま1年たつとどうなる?

受託者が欠けて新受託者が就任しない状態が1年間続くと、信託は法律上終了します(163条3号)。以後は清算手続に移り、当初の承継設計は実現できなくなります。

Q7信託銀行が合併したら信託契約はどうなる?

原則として合併後に存続する法人または新設法人が受託者の任務を引き継ぎます(56条2項)。ただし信託契約に別段の定めがあれば、その定めが優先します(同条3項)。

Q8受託者変更の登記は誰が申請する?

受託者の死亡・破産・後見開始などで任務が終了し新受託者が選任された場合、信託不動産の受託者変更登記は新受託者が単独で申請できます(不動産登記法100条1項)。

この条文についての質問 AI による整理

Q1受託者の兄が死んだら、信託してた財産って兄の奥さんや子どもが相続するの?

相続しない。信託財産は受託者の固有財産から切り離されており、受託者の死亡で終わるのは任務だけである(56条1項1号)。新受託者が就任しないときは、信託財産は法人となる(74条1項)。相続人が負うのは、受益者への通知と財産の保管である(60条)。実務のポイント:受託者の相続税申告で、信託財産と固有財産が混同されやすい。税理士には必ず信託契約書を渡しておくこと

Q2受託者が認知症になっても、そのまま続けてもらうことってできないの?

後見開始・保佐開始の審判による任務終了は、信託行為で別段の定めをすれば外せる(56条1項ただし書)。ただし、判断能力が落ちた人が実際に財産を管理できるかは別問題であり、実務では後継受託者を指名しておくのが王道である。実務のポイント:最も危ないのは、審判が出る前の「判断力が落ちてきた時期」である。辞任の条件を契約で緩めておけば(57条1項ただし書)、引継ぎが滑らかになる

Q3受託者が自己破産したら、信託した実家は差し押さえられちゃう?

差し押さえられない。信託財産は受託者の破産財団に属さない(25条1項)。ただし、契約に定めがなければ受託者の任務は終わる(56条1項3号)。契約で任務の継続を定めた場合、職務を行うのは破産管財人ではなく破産者本人である(同条4項)。実務のポイント:信託財産と自分のお金が同じ口座で混ざっていると、どこまでが信託財産かの立証で苦労する。信託口口座が防波堤になる

間違えやすい点 AI による整理

  • 「受託者が亡くなったら信託はどうなるのか」と問う人は多いが、問いの立て方がずれている。終わるのは受託者の任務であって、信託ではない。本当に問うべきは「次の受託者は誰か、それまで財産を守るのは誰か、残り時間はどれだけか」の三つである
  • 後見開始で任務が終わることは知っていても、その深刻さは見落とされやすい。家族信託では、受託者も高齢の配偶者や兄弟姉妹であることが少なくない。委託者の認知症対策として組んだ信託が、受託者自身の認知症で止まる。高齢化のリスクを二重に、一本の契約で抱えていることになる
  • 家族から見れば「長男が親の財産を代わりに管理しているだけ」だが、法律上、長男は財産の名義を持つ受託者であり、本人が破産すれば任務を失う立場にある。財産は守られても、管理する人がいなくなる。この落差が、事業をしている子や借入れの多い子を受託者に選ぶときの盲点になる
比較の観点この条文ほかの条文
規律する場面信託法56条:受託者の任務が終了する事由信託法62条:任務終了後の新受託者の選任
信託法163条:信託そのものの終了事由
終わるもの受託者個人(法人)の任務のみ。信託は存続何も終わらない。空席を埋める手続
信託全体が終了し清算手続へ移行
当事者による調整後見・保佐開始と破産は信託行為で任務継続を定め得る信託行為で新受託者の指定・選任方法を定め得る
信託行為で終了事由を追加し得る
期限との関係任務終了そのものに期限はない合意不成立なら裁判所への選任申立て
受託者不在が1年継続すると終了(3号)

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
信託法第45条・第36条

台湾も受託人の死亡・破産・監護宣告等で任務が終了すると定め、日本の旧法の影響が見られる。辞任・解任は36条が規律する

韓国
신탁법 제12조

韓国も2011年の全面改正で任務終了事由を整理しており、日本の新法と構成が近い

中国
中华人民共和国信托法 第39条

中国は死亡・行為能力喪失・破産・解散・辞任・解任等を受託者の職責終止事由として列挙する

アメリカ
Uniform Trust Code § 704

米国の統一信託法典は受託者の欠員と後継受託者の選任を規律し、信託条項の指定を優先させる

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 父の賃貸アパートを管理していた受託者の兄が、交通事故で急死した。兄の妻が「このアパートは夫の遺産だ」と言い出したら、どうなる? 信託財産は兄の相続財産には入らない。兄の妻に課されるのは、受益者への通知と、新受託者が引き継ぐまでの財産保管(60条)である
  • あなたは母の預金と自宅を預かる受託者で、自分の事業の失敗から自己破産を考えている。破産手続開始の決定を受けると、信託契約に別段の定めがない限り、受託者としての任務は終わる。それでも信託財産は破産財団に入らない(25条1項)。母の自宅が債権者に取られることはないが、受託者の席は空く
  • 受託者の娘に後見開始の審判が出た。契約に別段の定めがなければ、その日をもって娘の受託者としての任務は終わる
  • 受託者だった叔父が亡くなって十か月がたつ。新受託者は決まらず、親族の話し合いは平行線のままだ。あと二か月で信託は法律上終了する(163条3号)。委託者と受益者の合意で選任する(62条1項)か、裁判所に選任を申し立てる(62条4項)か、今月中に動かなければ、組み上げた承継設計が清算手続に変わってしまう
  • 遺言代用信託を預けている信託銀行が、別の銀行に吸収合併されるというニュースが流れた。原則として、合併後に存続する法人が受託者の任務を引き継ぐ(2項)。ただし契約に別段の定めがあれば、そちらが優先される(3項)。その条項を一度でも読んだことがあるだろうか

取るべき行動

被害を受けた側:受益者や家族の立場なら:1. 受託者の死亡・後見開始・破産を知ったら、まず信託契約書で後継受託者の定めを確認する2. 定めがあれば、指定された人に就任するかどうかを確かめる3. 定めがなければ、委託者と受益者の合意で新受託者を選ぶ(62条1項)。まとまらなければ裁判所に選任を申し立てる(同条4項) 4. 不動産があれば受託者の変更登記を行う。新受託者が単独で申請できる(不動産登記法100条)

訴えられた側:受託者本人の立場なら:1. 健康や資金繰りに不安があれば、早めの辞任を検討する。辞任には原則として委託者と受益者の同意が要る(57条) 2. 破産を考える段階で、信託財産と自分の財産の分別管理を総点検する3. 任務が終わった後も、受益者への通知や、新受託者が引き継ぐまでの財産保管の義務が残る(59条)。勝手に処分すれば責任を問われる

時効(請求できる期限):任務終了そのものに期限はない。ただし、受託者が欠けて新受託者が就任しない状態が1年間続くと信託は終了する(信託法163条3号、起算点は受託者が欠けた時)。受託者の責任追及は債務不履行の消滅時効の例による(信託法43条、民法166条:知った時から5年・行使できる時から10年。最新の改正状況をご確認ください)

改正沿革 AI による整理

  • 平成18年(2006年) 大正11年制定の旧信託法を全面改正した新信託法(平成18年法律第108号)で本条が置かれた。受託者の任務終了事由を整理し、再生・更生手続では任務が終了しないことを明文化した。施行は平成19年(2007年)9月30日
  • 令和元年(2019年)(要確認) 成年被後見人等の権利制限の適正化に伴い、後見開始・保佐開始の審判による任務終了についても信託行為で別段の定めを置ける形に改められたとされる。改正の有無と内容は人的検証が必要

改正の年表

  1. 1.平成18年(2006年) 新設:旧信託法(大正11年)を全面改正した信託法(平成18年法律第108号)で本条を新設。受託者の任務終了事由を整理し、再生・更生手続開始では任務が終了しない旨を明文化した。施行は平成19年(2007年)9月30日

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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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