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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年7月4日読了 7 分7 分7 分

信託法 第70条(信託財産管理者の辞任及び解任)

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第五十七条第二項から第五項までの規定は信託財産管理者の辞任について、第五十八条第四項から第七項までの規定は信託財産管理者の解任について、それぞれ準用する。この場合において、第五十七条第二項中「やむを得ない事由」とあるのは、「正当な事由」と読み替えるものとする。

この条文の基本情報

信託財産管理者の辞任及び解任とは何ですか?

定義信託財産管理者の辞任及び解任とは、信託法第70条に定められた規定で、「第五十七条第二項から第五項までの規定は信託財産管理者の辞任について、第五十八条第四項から第七項までの規定は信託財産管理者の解任について、それぞれ準用する。」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 信託法第70条(信託財産管理者の辞任及び解任)は、日本の信託法に含まれる条文です。
  2. 信託法第70条の条文原文は「第五十七条第二項から第五項までの規定は信託財産管理者の辞任について、第五十八条第四項から第七項までの規定は信託財産管理者の解任について、それぞれ準用する。」で始まります。
  3. 信託法第70条は第四款 信託財産管理者等に置かれています。
  4. 信託法の公布日は平成18年12月15日です。
  5. 信託法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
  6. 信託法第70条の前の条は信託法第69条です。
  7. 信託法第70条の次の条は信託法第71条です。
  8. 信託法第70条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式信託法(平成十八年法律第百八号)第70条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/418AC0000000108
  • 本サイト収録信託法(平成十八年法律第百八号)第70条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/418AC0000000108/70

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点信託法70条は、信託財産管理者の辞任と解任に受託者の規定(57条・58条)を準用する。辞任には裁判所の許可が必要で、その要件は「正当な事由」に緩和されている。

Q · 家族全員が望めば、裁判所が選んだ信託財産管理者を替えられる?

替えられない。裁判所への解任申立てが必要

信託法70条は、委託者と受益者の合意によりいつでも受託者を解任できる58条1項を準用していません。信託財産管理者を解任できるのは、任務違反により信託財産に著しい損害を与えたことその他重要な事由がある場合に、委託者または受益者の申立てを受けた裁判所だけです(58条4項の準用)。管理者自身の辞任も、正当な事由があるときに裁判所の許可を得る方法に限られます。

解説

裁判所が選んだ管理人のほうが、家族が選んだ受託者より辞めやすい。直感とは逆だが、条文はそう組まれている。受託者が後見開始などで任務を終え、新しい受託者が決まらないとき、裁判所は信託財産管理者を選任する(63条、64条)。信託財産管理者とは、受託者がいない間だけ財産を守る、裁判所選任のつなぎ役である。本条は、その人の辞任と解任に受託者用のルールを借りてくる。ただし借り方に癖がある。辞任の出口は裁判所の許可だけで、委託者と受益者の同意による辞任(57条1項)は借りていない。そのうえで、許可の基準を「やむを得ない事由」から「正当な事由」へ一段緩めた。解任も同じ構造で、委託者と受益者の合意でいつでも解任できる58条1項は借りていない。使えるのは、任務違反などの重要な事由があるときの裁判所による解任だけである。つまり、管理者を替えたいあなたが説得すべき相手は家族ではなく裁判官である。

法的な位置づけ

信託法70条は、受託者の任務終了後に裁判所が選任する信託財産管理者の辞任および解任について、受託者に関する57条2項から5項、58条4項から7項を準用する規定である。辞任許可の要件は「正当な事由」に読み替えられ、同意による辞任と合意による解任は準用対象から除かれている。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.管理状況の資料を集める 信託財産管理者に管理報告、財産目録、入出金記録の開示を求め、どの行為が問題かを事実として固める。不満の段階では申立ての要件を満たしにくい
  2. 2.権限逸脱と損害を特定する 保存行為や利用・改良行為の範囲を超える処分を、裁判所の許可なく行っていないか(66条)を確認し、信託財産に生じた損害の内容と額を整理する
  3. 3.裁判所に解任を申し立てる 委託者または受益者として、任務違反と著しい損害その他重要な事由を示して解任を申し立てる(58条4項の準用)。並行して新受託者の選任(62条)も検討する
  4. 4.管理者の陳述聴取を経た裁判を待つ 裁判所は解任にあたり管理者の陳述を聴かなければならない(58条5項の準用)。管理者側の反論に備えて記録を補強しておく
  5. 5.不服があれば2週間以内に即時抗告 解任の裁判に不服がある委託者、管理者、受益者は、告知を受けた日から2週間以内に即時抗告する(58条7項の準用、非訟事件手続法67条)

よくある質問 AI による整理

Q1信託財産管理者とは何ですか?

受託者の任務が終了し新受託者が決まらないときに、裁判所が選任して信託財産を管理させる者です(信託法63条・64条)。受託者不在の間のつなぎ役です。

Q2信託財産管理者はどんなときに選任されますか?

受託者が死亡や後見開始などで任務を終え、新受託者が選任されていない場合に、利害関係人の申立てで裁判所が信託財産管理命令を出すときです(63条)。

Q3信託財産管理者の辞任に必要な「正当な事由」とは?

辞任に合理的な理由があれば足りる方向で理解されており、受託者の「やむを得ない事由」より緩い基準です。具体的な線引きは事案ごとの裁判所の判断によります。

Q4信託財産管理者の解任を申し立てられるのは誰?

委託者または受益者です(58条4項の準用)。任務違反で信託財産に著しい損害を与えたことその他重要な事由があることが要件となります。

Q5信託財産管理者の解任の裁判に不服がある場合、いつまで?

即時抗告は裁判の告知を受けた日から2週間以内です(非訟事件手続法67条)。抗告できるのは委託者、管理者本人、受益者に限られます。

Q6信託財産管理者の報酬は誰が払うのですか?

信託財産から支払われ、その額は裁判所が定めます(信託法71条)。家族が直接負担するのではありませんが、結果として信託財産が目減りします。

Q7信託財産管理者の辞任申立てが却下されたら理由は分かる?

分かります。辞任許可の申立てを却下する裁判には理由を付さなければならないとされています(57条4項の準用)。

Q8信託財産管理者の管理はいつまで続きますか?

受託者が不在の間のつなぎ役であるため、新受託者が選任されれば管理状態の解消に向かいます(62条)。後任探しが早期終了の近道です。

この条文についての質問 AI による整理

Q1家族みんなで話し合って、管理者の弁護士を替えようって決めたんですけど、それで替えられますか?

替えられない。信託法70条は58条1項(合意による解任)を準用しておらず、使える道は、任務違反で著しい損害を与えたことその他重要な事由がある場合の裁判所による解任(58条4項の準用)だけである。実務のポイント:「報酬が高い」「連絡が遅い」だけでは重要な事由に届きにくい。解任で戦うより、新受託者の選任(62条)を進めて管理状態そのものを終わらせるほうが、早くて安く済むことが多い

Q2管理者を引き受けたけど辞めたくなりました。受託者より辞めやすいって本当ですか?

本当である。70条は57条2項の「やむを得ない事由」を「正当な事由」に読み替えている。ただし裁判所の許可は必要で、原因となる事実の疎明も求められる(57条3項の準用)。許可の裁判が出れば、それに対して不服を申し立てることはできない(同5項の準用)。実務のポイント:裁判所が最も避けたいのは管理の空白である。後任の当てや引継ぎの段取りを申立書に添えると、正当な事由の判断が通りやすくなるといわれる

間違えやすい点 AI による整理

  • 受益者から見れば、管理者は「自分たちの財産のために働く人」である。しかし法律から見れば、裁判所が選んだ機関である。だから、委託者と受益者の合意でいつでも解任できる58条1項は準用されていない。家族全員が「あの弁護士を替えたい」と一致しても、それだけでは一人も替わらない。この認識の落差が、家族会議を空回りさせる
  • 「管理者が辞めるには関係者全員の同意が要るのか」という問いの立て方が、そもそもずれている。同意による辞任(57条1項)は準用されていないので、管理者の出口は裁判所の許可一本である。同意書を集めて回っても、辞任は成立しない
  • 「やむを得ない」と「正当な」の違いを、言い回しの差と軽く見る人は多い。しかし、これは辞任の門の幅を決める一語である。前者は続けることが客観的に困難な事情を想定し、後者は辞任に合理的な理由があれば足りる方向で理解されている。ただし具体的な線引きは事案ごとの裁判所の判断であり、実務上の基準が固まっているとはいえない
比較の観点この条文ほかの条文
本人の意思による辞任信託財産管理者:裁判所の許可のみ。要件は「正当な事由」信託法57条(受託者):委託者・受益者の同意、またはやむを得ない事由による裁判所の許可
信託法58条:該当なし(解任の規定)
関係者の合意による交代準用なし。家族全員の合意でも替えられない信託法57条1項:同意による辞任が可能
信託法58条1項:委託者と受益者の合意でいつでも解任可能
裁判所による解任任務違反による著しい損害その他重要な事由があれば、委託者・受益者の申立てで解任信託法57条:該当なし(辞任の規定)
信託法58条4項:同じ要件で受託者を解任
不服申立て辞任許可には不服申立て不可、解任には2週間の即時抗告信託法57条5項:許可の裁判に不服申立て不可
信託法58条7項:委託者・受託者・受益者に限り即時抗告

他国ではどう定めているか 3 か国

台湾
信託法第36条

台湾は受託人の辞任・解任と裁判所による新受託人選任を同一条文で規律し、日本の信託財産管理者のような独立した機関の辞任解任規定は置いていない

韓国
신탁법 제17조 이하

韓国は2011年の信託法全部改正で信託財産管理人制度を整備しており、日本と近い構造をとる

アメリカ
Uniform Trust Code §§ 704–706

米国統一信託法典は受託者の欠員補充、辞任、裁判所による解任を定め、裁判所が暫定的に特別受託者を選任できる仕組みを持つ

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 管理者に選ばれた弁護士が、半年で「事務所の体制が変わった」と辞任を申し立てた。これで通るのか? 受託者なら「やむを得ない事由」の壁に阻まれかねない理由でも、管理者には「正当な事由」で足りるので、許可される余地は広い。そして許可の裁判が出たら、受益者は不服を申し立てられない(57条5項の準用)
  • あなたは信託財産管理者に選任された弁護士である。就任後、信託財産の主要な不動産をめぐって、別の顧客との利益相反が判明した。辞任許可の申立てをするなら、その原因となる事実を疎明しなければならない(57条3項の準用。疎明とは、裁判官が「おそらくそうだ」と思える程度の証明をいう)。黙って続ければ、後で任務違反として解任の申立てを受ける側に回る
  • 解任の裁判が告知された。不服がある者に残された時間は2週間しかない。即時抗告できるのは委託者、管理者本人、受益者に限られる(58条7項の準用、非訟事件手続法67条)

取るべき行動

被害を受けた側:1. 管理者の行為で信託財産が損なわれたと感じたら、管理報告、財産目録、入出金記録の開示を求めて事実を固める2. 保存・利用改良の範囲を超える行為に、裁判所の許可(66条)があったかを確認する3. 任務違反と著しい損害が言えるなら、委託者または受益者として裁判所に解任を申し立てる(58条4項の準用) 4. 並行して新受託者の選任(62条)を進め、管理状態そのものを終わらせる道も探る

訴えられた側:1. 辞任したい管理者は、辞任の原因となる事実を疎明できる資料(利益相反の経緯、体制変更の内容)を揃えてから許可を申し立てる2. 解任を申し立てられたら、裁判所は管理者の陳述を聴くことになっているので(58条5項の準用)、権限内の行為であったことを記録で示す3. 解任の裁判に不服があれば、告知から2週間以内に即時抗告する4. 後任の手当てに協力する姿勢を示すと、管理の空白を嫌う裁判所の判断を得やすい

時効(請求できる期限):辞任・解任の申立て自体に期限はない。解任の裁判に対する即時抗告は、裁判の告知を受けた日から2週間(非訟事件手続法67条)。管理者の任務違反による損害賠償には特定の時効がなく、一般消滅時効(民法166条、知った時から5年、権利を行使できる時から10年)が適用される(最新の改正状況をご確認ください)

改正沿革 AI による整理

  • 平成18年(2006年)信託法全部改正 信託財産管理者の制度とともに新設された(平成19年(2007年)施行)。その後の非訟事件手続法改正に伴う整備で本条が改正されたかどうかは、人による検証が必要

改正の年表

  1. 1.平成18年(2006年) 新設:信託法全部改正(平成18年法律第108号)により、信託財産管理者の制度とともに新設された。施行は平成19年(2007年)

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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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