妊娠中の女子が薬物を用い、又はその他の方法により、堕胎したときは、一年以下の拘禁刑に処する。
要点刑法212条は、妊娠中の女子が薬物などで自ら堕胎すると一年以下の拘禁刑を科す自己堕胎罪の規定。母体保護法14条の指定医師による中絶のみが例外として適法となる。
Q · 日本で自分で中絶するのって罪になるの?クリニックでは普通にやってるのに?
原則は犯罪。母体保護法の指定医師による中絶だけが適法です
刑法212条は、妊娠中の女子が薬物その他の方法で自ら堕胎すると一年以下の拘禁刑を科すと定めます。堕胎罪は現行刑法でも廃止されていません。それでも全国のクリニックで合法的に中絶が行われるのは、母体保護法14条が、都道府県医師会の指定する指定医師が一定条件下で行う人工妊娠中絶について違法性を阻却しているからです。したがって海外通販の中絶薬を個人輸入して自分で服用する行為は、この例外の外にあり、212条の自己堕胎に該当しえます。
日本で中絶手術を受けたことがある人の多くは、自分が刑法の条文と隣り合わせだったことを知らない。刑法212条は、妊娠中の女性が薬物などで自ら堕胎すれば一年以下の拘禁刑、とはっきり定めている。堕胎罪は廃止されていない、今も生きている。ではなぜ全国のクリニックで合法的に中絶が行われているのか。答えは刑法の外にある。母体保護法という別の法律が、指定医師(都道府県医師会が指定した、中絶手術を合法的に行える資格を持つ医師)が一定の条件下で行う人工妊娠中絶だけを罪に問わないと定めているからだ。つまりあなたの合法性は、刑法212条が許したからではなく、母体保護法が例外の窓を開けているからにすぎない。この構造を知らないと、ネットで個人輸入した中絶薬を自分で使う、指定医師でない者に頼むといった行為が、いきなり刑法212条の射程に入ることに気づけない。
刑法212条は自己堕胎罪を定める規定であり、妊娠中の女子が薬物その他の方法により自ら堕胎する行為を一年以下の拘禁刑の対象とする。本条は胎児の生命を保護法益とし、母体保護法14条による指定医師の人工妊娠中絶のみが違法性を阻却される例外構造の出発点に位置する。
妊娠を人為的に中断する行為を処罰する罪の総称で、刑法212条〜216条に規定されています。自己堕胎・同意堕胎・業務上堕胎・不同意堕胎に分かれ、母体保護法の条件を満たす中絶のみが適法です。
母体保護法の運用上、人工妊娠中絶が可能なのはおおむね妊娠22週未満までです。この期限を過ぎると正規ルートでも中絶できなくなるため、検討は早めに動くことが重要です。
自己堕胎罪は一年以下の拘禁刑で、公訴時効は3年です(刑事訴訟法250条2項)。起算点は堕胎行為が終わった時。なお実務上、自己堕胎単独での起訴はきわめて稀です。
海外通販で経口中絶薬を個人輸入し自分で服用する行為は、刑法212条の自己堕胎に該当しえます。2023年に国内承認された薬も、使えるのは指定医師の管理下のみです。
都道府県医師会が指定した、人工妊娠中絶を合法的に行える資格を持つ医師です。指定医師が一定条件下で行う中絶だけが堕胎罪の違法性を阻却され適法となります。
自己堕胎単独での立件は実務上きわめて稀です。ただし健康被害での救急搬送や、違法に薬を売った者の摘発から経緯が判明し表面化することがあります。
刑法が原則として堕胎を犯罪とし、母体保護法14条が指定医師による中絶を例外的に適法とする二段構えです。合法性の根拠は刑法側ではなく母体保護法側にあります。
母体保護法14条2項は原則として配偶者の同意を求めますが、未婚なら不要、配偶者が不明・DVなど婚姻関係が破綻している場合は厚生労働省の通知により同意なしで足ります。
刑法212条以下では今も堕胎は犯罪です。ただ母体保護法14条が、指定医師が一定条件下で行う人工妊娠中絶を適法としているため、正規ルートなら罪に問われません。クリニックでの中絶はこの例外に乗っています。業界裏話ヒント:合法性の根拠は刑法側ではなく母体保護法側にあります。だから「指定医師かどうか」「条件を満たすか」が決定的で、ここを外した瞬間に刑法212条や214条の世界へ戻ってしまう
母体保護法14条2項は原則として配偶者の同意を求めます。ただし未婚なら不要、配偶者が不明・意思表示できない場合や、DVなど婚姻関係が実質破綻している場合は、厚生労働省の通知により同意なしで足ります。業界裏話ヒント:この同意不要の運用を知らない医療機関もあります。DVや事実上の別居を理由にするなら、相談窓口の記録や経緯のメモを用意し、こちらから根拠を示すと手続きが進みやすい(最新の運用状況をご確認ください)
それは刑法212条の自己堕胎にあたり、一年以下の拘禁刑の対象です。2023年に経口中絶薬が国内承認されましたが、使えるのは指定医師の管理下のみ。個人輸入して自分で服用する行為は別物で、健康被害のリスクも大きい。業界裏話ヒント:自己堕胎単独での摘発は実務上ごく稀ですが、健康被害で救急搬送され経緯が判明する、薬の売人が摘発され芋づる式に、といった形で表面化します。安さの裏のリスクは医療と刑事の両面にある
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 行為主体 | 刑法212条(自己堕胎):妊娠中の女子本人 | — |
| 法定刑 | 一年以下の拘禁刑 | — |
| 違法性阻却の窓 | 母体保護法14条の指定医師ルートに乗れば不処罰 | — |
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